秋葉原とは、東京の秋葉原駅周辺を指す地域名である。
概要
主として東京都千代田区外神田・神田佐久間町・神田花岡町・神田相生町・神田松永町・神田練塀町・神田和泉町・神田平河町および台東区秋葉原が該当する。特に「電気街」「サブカルチャー」の文脈で語られる秋葉原はほぼ外神田に合致する。
古くから「電気街」として有名な街であり、産業や電子工作には欠かせない電子部品を買える店が集まっている。家電量販店が全国的に広がる前は「家電の街」としての顔もあった。その一方で上野・新宿・築地と並んでホームレス密集地域の1つに挙がっていた時期もある。まだヨドバシAkibaが建つ前の昭和通りと電気街の間を横断する山手・京浜東北線の高架下は文字通り人を寄せ付けない程の悪臭・腐乱臭のせいでほとんど通行人が通らないためホームレスやオタク・リーマン狩りの巣窟となっており、当時のガイドブックにも「時間に関わらず、たとえ集団であったとしても無人の高架下には行くな」と書かれるほど。
そんな秋葉原も、電子機器の進化などによって街自体が変化していった。「マイコン」が登場し、パソコンやゲーム機などへと電子機器が進化するにつれ、コンピュータ&ゲームの街となっていき、さらにはどこからともなく同人誌の店まで進出し、アニメやフィギュアなど「萌えキャラ」や「メイド」など、キャラクター的なものを中心としたさまざまな顔を持つ街へと進化していった。
中央通りに数多くのオタク店舗が出店。そこから現在では「オタク街」として有名になっている。「メイド」が生息し、そのメイドに群がる「オタク」が経済を支えている。また「麻生」という人物がこの地区では主権を握っているらしく、たまにやって来ては演説を行い、「オタク」の支持を集めている。
「アキバ」という略称は現在では世界的にも広く認知されている。オタク文化を広く「アキバ系」と称することもある。
歴史
→「秋葉原の歴史 」を参照。
主な通り
南北方向の通り
- ■中央通り
- 総武線の車窓から望むことのできる秋葉原の顔。歩行者天国が行われる通りはここ。
- ■昭和通り
- 秋葉原駅の東縁に位置する首都高の下の通り。交通量の多い車道で秋葉原らしい店は少ない。
- ■昌平橋通り
- 秋葉原の西から湯島へ向かう通り。この通りが秋葉原の西端となる。
- ■DOS/V通り (通称)
- 外神田三丁目を縦貫する、中央通りを一本西に入った裏通り。マニアックな店が多く連なる。その品揃えの内容からジャンク通りやDOS/V通りなどと呼ばれている。北側から南進すると丁度AKIBAカルチャーズZONEを望む景色となる。
- ■アキバ田代通り (UDX通り?)
- どこぞの誰かを連想させるが、由来は旧地名である「神田田代町」から。中央通りの一本裏にあるおかげか、秋葉原UDXというガチなオフィスビルの脇道でありながら、その向かいにはじゃんぱら等コアな店が対峙している。アニメイト秋葉原店はこの通りにも入り口を設けている(別館扱いだが建物内はつながっている・・・はず) 。休日等中央通りが混雑しているときはこちらからの方が入りやすいかもしれない。
- UDX通りという通称があるが、この通りをさしているのか後掲の神田明神通りをさしているのか不明。
- ■特別区道千第678号 (通称不明)
- AKIBAカルチャーズZONEの東側に接していて、外神田一丁目の東部を丁度縦貫するように通っている通り。駅から若干離れているにも関わらず、やや人通りが多い通りとなっている。客引きのメイドも多い。
東西方向の通り
- ■神田明神通り
- 秋葉原地区の東端である昭和通りから東西に貫く形で西縁の昌平橋通りまで続く。通り沿いにはヨドバシカメラ、UDX、ビックカメラAKIBA(旧ヤマギワ本店跡地→ソフマップ本館)、ベルサール秋葉原(イベントホール、旧日本通運本社跡地)、旧ザ・コン館(現AKIBAカルチャーズZONE) といった、時代の変化を感じさせる大型の建造物が連なっている。
- ■練塀通り
- 「オレ達の太郎」の看板とガラス張りビルの間の、中央通りと昭和通りを結ぶ道路。ホビーショップは点在する程度でサブカル色は薄い。この通りの昭和通り側から中央通りを望むと少し冷めた気持ちになる。
- 『WORKING!!』でおなじみ (?) のロイヤルホストがある。店のキャパはそこまで小さくないが、秋葉原には数少ない普通のレストランな為、人入りはそれなりで混雑していることが多い。
主な建物・お店
- ■ヨドバシAkiba
- 通称「秋淀」。
秋葉原駅昭和通り口と直結する形で建つ現在の秋葉原を代表する建物の1つ。昭和通り側の再開発に大きく貢献した。
- ■秋葉原UDXビル
- 『ラブライブ!』のUTX学院のモデルとして有名な場所。2階のホールはフィギュアの展示会やTCGの大会をはじめ、多くのサブカルチャーイベントの会場に使用されている。上層階はオフィスフロア。
- ■ソフマップ/ビックカメラ(AKIBAビックマップ)
- 秋葉原の各所に店舗を構えるパソコン・家電ショップ。中央通り最大の交差点の一角にソフマップ秋葉原本館があり、季節ごとに様々なアニメやゲームの広告が掲示されていたが、2017年6月に親会社のビックカメラの店舗に転換。他にも電気街口から中央通りに出てすぐのアミューズメント館や旧ヤマギワソフト跡にできたパソコン・デジタル館(旧サブカル・モバイル館、アキバ☆ソフマップ1号店)などがある。美少女ゲームとのタイアップやグラビアアイドルのイベントなどを精力的に行っている。
- ■TAMASHII NATIONS STORE
- 電気街口を出てUDXビル側の大広場にある。ガンダムカフェだった頃は外国人客がよく目立っていた。
- ■アニメイト
- 旧ゲーマーズ3号店のビルと、その奥のビル2本を丸ごと使用している全国でも最大規模のアニメショップ。他にも万世橋近くに女性向け商品専門のガールズステーションがある。
- ■ゲーマーズ
- 秋葉原と言ったら、なアニメショップ。現在は電気街口出てすぐの所という好立地のため、しょっちゅう混んでいる。イベント開催時には店頭に行列ができることも。末広町にあった旧本店はビルの上にマスコットキャラのデ・ジ・キャラットが描かれていたため「でじこビル」と呼ばれていたことが(現店舗も割と最近まででじこの看板があった)。
- ■GiGO
- 赤い外装とSEGAのロゴでおなじみだったゲームセンターだが、セガが事業撤退によりGENDAに事業譲渡したことでリブランド。元は撤退した旧セガ秋葉原2号店の「セガ」への改称前に名乗っていたブランド。
電気街口目の前の4号館、中央通りと総武線高架の角の1号館、そこから中央通りを少し上った3号館、もう1つ高架沿いのたいやき屋併設の5号館があり、1号館、3号館、4号館にはそれぞれ「赤(旧)セガ」「新セガ」「駅セガ」とという通称があった。
「新セガ」は同社の人気ゲーム「ワンダーランドウォーズ」のメッカとしても知られ、多くのランカーや有名プレイヤーが大会に出たりイラストを寄稿していったりする。
- ■Hey
- 中央通り沿いにあるタイトー系列のゲームセンター。3Fのレトロゲーム、4Fの女児向けゲームが稼働しているエリアは一部層から聖地と化している。
- ■タイトーステーション
- 中央通り沿いにあるタイトー系列のもう1つのゲームセンター。かつては入り口に太鼓の達人が置かれていたため痛い子の達人の聖地となっていたが、もちろんおまわりさんに怒られて2Fに追いやられた。
- ■カラオケ館
- ヨドバシAkibaの隣、昭和通り沿いに建つ秋葉原最初のカラオケ店。現在は万世橋通り沿いに新設された店舗を秋葉原本店としている。
- ■大人のコンビニ
- 秋葉原駅電気街口を左に出てまっすぐいくとすぐ見える。大人のコンビニ・・・一体何ルトショップなんだ・・・!?
- ■ラジオ会館
- 「ラジ館」の名前でも知られる有名なビル。PCゲーム『シュタインズゲート』で謎の飛来物が激突した場所としても知られ、アニメ放映中、そして新館建設中に1回ずつ、それぞれ飛来物を模したジオラマがゲーム中と同じ場所に取り付けられるコラボレーションが行われた。
- ■アトレ秋葉原
- 秋葉原駅の駅ビル。かつては「アキハバラデパート」という名前で、1階には軽食が取れるフードコートやマーフィー岡田をはじめとする達人による実演販売コーナーがあった。オタク受けを狙って迷走した時期もあったが、建て替え後の現在は他のアトレと同様ファッションビル化。なのにアニメとかとしょっちゅうコラボしているのは秋葉原ゆえか。昭和通り口にも飲食店メインの別館がある。
- ■ドン・キホーテ
- 中央通いに目立っている黒いビル。T-ZONEミナミから初代アソビットシティを経て現在の姿に。ドンキとしては最大級の店舗。1Fと地下はパチンコ屋、7Fはメイドカフェの@ほぉ~むカフェが入居し、8FにはAKB48劇場を併設している。
- ■住友不動産秋葉原ビル(ベルサール秋葉原)
- 旧日本通運本社ビル跡地に建設されたオフィスビル。B1~2Fはイベントスペースとして企業に貸し出しており、普通の企業展示会からサブカル系イベント、パチンコやパチスロのプロモーションイベント、春なのにオクトーバーフェストやってたりといつも何かしらのイベントを開催。上のオフィスフロアにはカスペルスキーの日本法人が入居している。
- ■AKIBAカルチャーズZONE
- 旧LAOXザ・コンピュータ館をリニューアルしたビル。アイドル育成用のカフェ、アイドル用の劇場がある。
- ■コトブキヤ
- AKIBAカルチャーズZONE、新セガ、Heyの裏手にある。フィギュア・プラモデルの販売のほかに、キャラクターのコラボショップをよく開催している。
- ■雁川
- 知る人ぞ知るアキバの名店(中華料理店)。「がんせん」と読む。マルツの地下と少しわかり辛いところにあるものの、常に多くの利用客で賑わっている。何気に2014年にはコミケデビューも果たした。
- ■牛丼専門サンボ
- 中央卸売市場があった頃から営業している牛丼専門店。大手チェーン店にない独特の雰囲気からファンになっている人多数。
- ■かんだ食堂
- アキバ田代通り沿いにある昔ながらの大衆食堂の生き残り。注文してからご飯が出てくるまでのスピードが速く、値段に対して量が多いのが特徴。
- ■ごはん処あだち
- 雁川の近くにある、こちらも昔から営業している大衆食堂。ごはんもおかずもものすごく盛られている事から最近ではデカ盛りの聖地と化しつつある。
- ■九州じゃんがららあめん
- そのあだちの隣に建っている、秋葉原を代表するラーメン店。現在の秋葉原はラーメン店の激戦区と化しているが、その中でも開店から四半世紀以上経ってもなお行列ができる屈指の店。「九州」を冠しているとおり、スープは豚骨系。
- ■ラホール/ベンガル
- ラーメンだけでなくカレーも秋葉原は激戦区と化しているが、中でも古くから知られているのがこの2店。前者はインド風、後者は欧風のカレーが食べられる。
- ■キュアメイドカフェ
- 秋葉原の老舗メイドカフェ。秋葉原はメイドカフェが多いイメージだが、このキュアメイドカフェは店員をメイドに置き換えただけのごく普通のカフェである。キャラクターとのコラボカフェも開催されている。何気にチャンピオンカレーが食べられる店でもあったりする。
- ■カフェ・メイリッシュ
- もう一つの老舗メイドカフェ。こっちはキュアメイドと現在イメージされやすいメイドカフェの中間ぐらいの感じで営業し、日や時間によってクラシックなメイド服からコスプレまで衣装が色々替わる。もちろんこちらでもコラボカフェを開催。シュタゲをやった人ならメイクイーン・ニャンニャンのモデルになった店と言えば分かるかと。
- ■カラオケパセラ
- 中央通り沿い、旧アソビットシティの場所と昭和通り側、万世橋近くの3店舗を出店。万世橋の店舗はキングレコードなど各種コンテンツとのコラボカフェやアリスプロジェクト(仮面女子)の本拠となっている劇場が入居している。
- ■まんだらけコンプレックス
- DOS/V通り(通称)沿いにある地上8階建ての黒いビル。元々はドスパラ本店が入居するビルの5Fと6Fに2002年から入居した「まんだらけ秋葉原店」にすぎなかったが、その後閉店したPCショップ「俺コンハウス」の跡地を土地ごと取得して、2008年に新築の自社ビルとして移転・オープンした。まんだらけ史上最強店舗と謳っており、外階段を客がせわしなく上り下りする様子が良く見られる。
- ■3331 Arts Chiyoda
- 末広町から北にちょっと行ったところにある、旧練成中学校校舎を改装して作られた文化施設。様々な企画展を開催しており、中には秋葉原らしいサブカル的なものも。かつてははんだづけカフェもここに所在していた。
かつてあった有名なお店
- ■エウリアン
- 綺麗なお姉さんがティッシュを配り、受け取った人間を店内に連れ込んで無理矢理贋作絵画を売りつける悪徳詐欺集団。名前の由来は「絵を売る」+「エイリアン」。万世橋署からも幾度となく警告や指導が入ったもののあの手この手で電気街口前に居座り続けていたが、ラジオ会館新設を契機に万世橋署からついに立ち退き命令が下り撤退(跡地はチーズタルト専門店の「PABLO mini」)。その後もDOS/V通りなどに居を構えていたが当然相手にもされず、2015年末に秋葉原を撤退した事が確認された。秋葉原を舞台にしたゲーム『Akiba's trip』では実際に「エウリアン」という名前の敵キャラが登場し、勧誘を断り続けていると襲いかかってくる。無論いきなり殴りかかる事も可能。
- ■コミックとらのあな
- アニメイトの隣にあった同人ショップ。B1Fは成人向けコーナーだったから18歳未満は入っちゃだめだよ!
- ■サトームセン
- 「貴方の近所の秋葉原、サトームセン♪」のCMソングでおなじみの家電量販店。1号店の跡地はヤマダ電機になった後ソフマップAKIBA駅前館がオープンし、現在も電気店になっている。PC館には東京レジャーランド秋葉原店が入っている。会社はなくなったが、建物の名称だけは未だにサトームセンビルとして登録されているらしい。
- ■毎日閉店してるお店
- 毎日閉店セールと称して貴金属を1000円~3000円で売りさばいていた。上述のエウリアンと違い商売文句を叫び続けているだけで無害である事や、何ヶ月経っても閉店セールを続けている事から2ちゃんでネタにされたりとそれなりに愛されていた。気がついたら本当に閉店していた。
- ■マハーポーシャ秋葉原店
- アキバ系ブームが起こる以前の秋葉原に1990年代まで存在した、オウム真理教直営のパソコンショップ。設立初期の頃は秋葉原の路上で勧誘した客を南青山の店舗へ誘導していたが、程なく秋葉原にも店舗を構えた。今でこそ客引きメイドで溢れる秋葉原裏通りだが、30年前はオウム信者が大声でビラ配りを行っていた場所として覚えている中年世代もいることだろう。
教団の消滅に伴い閉店したが、しばらくは看板を替えた後継店のような店が同じビルに入居していたが現在は跡形もない。ビル自体にはその後リバティー4号店が入居している。
- ■メガネスーパー
- 現在の「駅セガ」ことGiGO4号館が入っているビルにあった。閉店までずっと店員が店の前でラップしている事で有名なお店。実際、「メガネ屋 秋葉原」まで入れると予測でラップが出てくる。どんなラップか知りたい人はググってみよう!
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