電気街とは、電子製品・部品を扱う店舗が集中する地域のことである。
別名、電器街、電脳街などとも。
秋葉原や日本橋(大阪府)に代表される。
ニコニコ技術部御用達、電気工作のためにはなくてはならない場所である。
現在と過去でだいぶその意味合い・様子は変わっている。
古くは、白物家電・テレビはもちろん、人気を博したアマチュア無線やラジオの部品などを扱う小売店が集中する地域のことであった。
80年代にかけて大型家電量販店が発展するにつれ、後者の部品に加えて、パソコン用の部品を扱う店が主流となり、自作のPCや無線を趣味とする人々が集まるようになった。
80年代後半からは、無線やラジオが斜陽となったことでPC用部品が殆どとなる。
PC用ゲーム市場の発展とコンシューマーゲームの爆発的ヒットに従って、ゲームソフトを扱う店の割合が大きくなっていった。また、これに伴って殆どの電気街は、アニメ・マンガなどのファン向けの店が集まる、いわゆるオタク街としての性格を強めていった。当時電気街を訪れる客層と、オタク向けショップを訪れる客層がかなり重なっていたと言える。
ネットが普及し始める90年代後半、PC自作用部品が大人気を博し、大きく発展する。PCが一部の人のものではなくなったこともあって、訪れる人の量は格段に増えた。
2000年代以降、アニメ・漫画の人気が広がるにつれて、多くの電気街は、かつては付随的な要素であったオタク街としての様相をますます強くした。
そしてその一方で、大型量販店の活性化により、個人の電子部品店の多くが閉店・縮小に追い込まれる形となり、軒を連ねるのが個人店から大手チェーン店に変わるか、あるいは電気街としての役割そのものを大型量販店激戦区(多くはその地方の主要鉄道駅周辺)に奪われるようになった。
後述する日本橋(大阪府)などは、その顕著な例である。
また、最近では、アジア諸国の電子部品メーカーの発展により、韓国や台湾の電気街の規模も増大している。
電気街とオタク街はかつては同義であり、その歴史を語る上で切り離せるものではないが、現在では両者が分離した例も少なくない。
規模の面においては、大都市部では電気街と認められないような規模の地域もあるが、各地方においては重要な地域であるので、紹介するものとする。
ヨドバシカメラ、ビックカメラ(ソフマップ収容)等が並ぶ。
また北大までの道にはドスパラやDEPOツクモがあり、PC部品を扱う店としてはかなり充実している他、これらのパーツを扱う中小店舗が点在している。
またヨドバシカメラは、閉店した札幌西武の店舗を買い取っており、移転する予定であるので、さらに規模は大きくなる見通しである。
個人の電器店が集まって形成された電気街では元々なく、オタク向けショップは大通公園の南側に集中している。
こちらは、札幌駅周辺と同じ様子。
本州日本海側では唯一ビックカメラとヨドバシカメラが展開しており、さらにこの地域には中小店舗が点在しているため、電子部品の調達は比較的容易。
秋葉原は現在世界最大規模を誇る電気街である。
近年ではオタク街の様相が強くなっていたものの、ヨドバシカメラが超大型店をオープンするなど再開発でも賑わっている。
が、近年ではT・ZONEのように古くからあった店舗が閉店するなど、古参の人間には寂しく感じられることも度々起こっている。
常に一定せず、変わり続ける街であるとも言える。
中区松影町付近。場所的には元町や中華街から見てJR石川町駅の反対側に位置する。「電気街」といっても電子部品の店が集まっているのは、ほとんどがエジソンプラザの中である。かつては周りにアマチュア無線の店が2つ(トヨムラとハマーズ)あったが現在はハマーズのみ。
つくば市東新井(国際会議場付近)。90年代~2000年代にかけて量販チェーン店が集うエリアとして賑いをみせた。
1980年代後半に第一家電・サトームセンが先に進出していたが、「電気街」と呼ばれるようになったのは1994年に石丸電気が進出してからであった。最盛期にはコジマ・C-YOU(カスミ家電のパソコン専門店、のちのデジックスワンダー)などの量販店が出店し、地元近辺でも「電気街」と呼ばれるほどの規模となった。時は進み、サトームセンが撤退した建物に書籍・レンタルビデオを扱うブックエースが営業し、石丸は競合の量販店跡に居抜き出店する形で規模を拡大し最大勢力となる。しかし、電気街から離れた場所で営業するケーズデンキ、ヤマダ電機の台頭で陰りが見え、石丸はエディオン傘下となってからは規模を縮小し2010年3月に撤退。それと同時に「電気街」としての歴史にピリオドが打れた。
その後は、旧石丸の建物の一部にゲオが入居し、残りは取り壊されて分譲地とアパートに変わった。さらにブックエースが撤退。電気街と呼ばれていた時代に開店し、営業を続けたコジマも2021年8月15日で閉店した。
ファッションショップから寺までが混在するカオスエリアとして有名だが、個人経営の電気店はここに集まっていた。
オタク街としても発展したが、現在では同人ショップの大手は名古屋駅周辺に移転し始めている。
ビックカメラなどは同じく名駅西側に店舗を構えているが、2017年4月に開業したJRゲートタワー(名駅東側)にビックカメラが入居。一方、本来ゲートタワーに入居するはずだったヨドバシカメラはJR東海側に見切りをつけ、栄・松坂屋内に出店した。
秋葉原や日本橋と同じく、オーディオショップが充実している。
中小店舗が集まっていたエリア。
ジョーシンもかつてはここに店を構えていたが、売り上げの低下やアクセス性の関係で閉店し、市西部の西院に移転。ソフマップも閉店して京都駅周辺に移るなど、チェーン店は段々とその姿を消している。
とらのあなのオープンなどでオタク街としては再び賑わっているのだが、電気街としての役割を顕著に奪われつつある。
なお、寺町通り自体は北は北大路通手前、南は五条通まで伸びる長い通りだが、電気街になっているのはこの部分のみ。
京都駅の西側に専用の改札口を設け、駅と直結する形でビックカメラがあり、南側にはソフマップがあった。
2010年には、京都タワーの裏にヨドバシカメラがオープン。南側にオープンしたイオンモールKYOTO店内に、ソフマップがさらに規模を大きくして移転するなど、新たな家電激戦区となっている。
別名でんでんタウン。
かつては、電気街としては秋葉原に次ぐ規模を誇っており、個人店での値切り交渉が見ものと言われた。
が、大型量販店の開店による衰退が著しい地域でもあり、現在では個人経営の電気店は数える程しかない。
ソフマップやドスパラは今でも元気だが、ジョーシンは規模を大きく縮小し、マツヤデンキやニノミヤは破綻・閉店に追い込まれた。今では、その跡にフィギュアショップが入居したり、マンションが建つ有様である。
ちなみに、家電量販店は衰退していても、オーディオ関連の店は未だに活発であり、近畿(西日本)一円からオーディオファンが集まっている。
イメージキャラクターの音々ちゃんも、実は一応電気街としてのものなのだが、いとうのいぢにデザインを依頼するなどどうみてもオタク街としてのそれである。
一口に日本橋と呼ばれるが、でんでんタウンは北(西)は難波駅周辺、南は恵美須町まで広がっている。難波駅周辺に比べると日本橋(恵美須町)は交通の便がイマイチなため、ビックカメラやLABI1(ヤマダ電機)がオープンすると買い物を難波駅周辺で済ませてしまう人が多数を占めるようになった。
日本橋そのものの賑わいも、かつてはより南の恵美須町の方にあったものだが、段々と難波駅の方へと吸い寄せられている。
上述のとおりでんでんタウンは地続きであり、でんでんタウンが凋落したのではなく電気街としての中心が難波駅周辺に移ったと考えるべきなのかも知れない。
また、梅田にオープンしたヨドバシカメラ梅田は、単独の売り上げで日本一を記録するほどの大盛況となっており、難波の大型店舗と激しく競合している。 ヨドバシ開業以前は日本橋まで買い物に出ていた北摂エリアの住民が、梅田で買い物を済ませてしまうようになった影響はあまりにも大きかった。
徐々にパーツショップが展開し始めている地域。
オタク街としても発展が著しい。
同人ショップを中心としたオタク街が北天神に展開しているのに対し、電器店は博多駅周辺まで広く分布している。
天神駅周辺にはビックカメラが2店を構えているが、ヨドバシカメラは博多駅に隣接している。また、PCショップの殆どが同じく博多駅周辺に集中しているため、PCパーツを求める客は博多駅に集まる。
秋葉原に比肩する規模の電気街。
オタク街としての色は薄く、殆ど純粋な電気街である。
KTX龍山駅の北側にあり、電気店を擁する大小のビルが立ち並ぶ。元々は政府方針によって電気街として開発されたため、大型ショッピングモールのようなすっきりとした形になっている。
が、これらの隙間や周辺で、怪しい部品やら海賊版やらを売る露店がびっしりと並んでおり、何とも言えずカオスな様相である。
最近では円高ウォン安が激しいため、ここで買ったほうが安い日本製品もある。
台湾の秋葉原。
こちらは龍山と違い、秋葉原のようにオタク向けショップが乱立している。 が、秋葉原や龍山と比べて電気街としての規模はかなり劣る。
なお、店内を勝手に撮影したと思われる動画もあるが、それはもちろん違法なので注意。
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最終更新:2024/12/23(月) 22:00
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