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波の塔 原作は、人妻と青年検事の道ならぬ恋愛とその行方を描く清張の代表的長編恋愛ロマン小説です。 1959年に女性自身連載 1960年に光文社出版 調布市の古刹・深大寺が舞台。 本作の結末について、頼子の自己満足ではないか、小野木は社会的に抹殺され頼子は青木ヶ原樹海に消え、不倫の代償としては酷すぎるのではなどといった書評に対して、清張は 「このような題材は、徹底的に非情に描かなければ駄目なんだ」とコメントしている。 その上で、映像化された作品をみてみよう。 映画化 1回。1960年 テレビドラマ化 8回。 1961.1964.1970.1973.1983.1991.2006.2012. 結論から言うと、1960年の映画を超えるテレビドラマはない。 なぜなら、1960年の映画は清張が意図する作品に仕上がっているからだ。 詳細をみていこう。 波の塔 1960年松竹 監督 中村登 脚本 沢村勉 出演 結城頼子・有馬稲子 小野木喬・津川雅彦 結城康夫、・南原宏治 田沢輪香子・桑野みゆき 全体的な雰囲気が清張の世界。 なんといっても、小野木役の津川雅彦が素晴らしい。 将来を嘱望された若き検事。 古墳巡りが趣味の明るい好青年が、人妻と道ならね恋に落ち、苦悩し転落していく様を見事に演じている。 また、年上の清楚で影のある人妻の結城頼子を演じた有馬稲子が醸し出す薄幸感が最悪のラストへと繋がる様も納得できる。 頼子の夫の結城康夫を演じた南原宏治の冷酷な中での愛の表現など絶妙で満たされないなかで苦悩する演技も心に残る。 小野木を慕う現代的な田沢輪香子を演じた桑野みゆきの存在も光の部分として重要。 清張原作映像作品の中でも見応えがあって回答者は高評価です。 テレビドラマは、1983年以降の作品しかみていないが、映画を超えるものはなく、単なる不倫メロドラマとなっているのが残念である。 以上、長々と回答いたしましたが、参考になれば幸いです。
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質問者からのお礼コメント
ご丁寧な回答ありがとうございます。では60年のを借りて観ます。
お礼日時:10/9 14:03
その他の回答(2件)
古いの見てないし新しいのもよく覚えてないけど麻生祐未と羽田美智子出てる物(女優が好み) 佐久間良子出てる物、脚本がジェームス三木なので。 参考にならずすみません。