ロードバイク、1サイズ小さい場合のデメリット ロードバイクを購入しようとしたら合うサイズが売り切れとのこと。1サイズ小さいほうを注文して、その分ステムを長いものに交換した場合のデメリットを教えてください。

適正サイズよりも小さい場合のデメリットは、『ハンドルが近くなる』『ハンドルが低くなる』『ハンドリングがクイックになる』『剛性が高くなる』などですね。 しかし、これらが100％デメリットになるかというと、答えは『No』で、好みによってはメリットになる事もあります。 例えば、実際にツール・ド・フランスでステージ優勝するクラスの選手でも、ハンドル位置を低くしたいので1サイズ小さいフレームに乗っている選手がいます（昨年総合2位だったアンディ・シュレクや、昨年ポイント賞のアレッサンドロ・ペタッキなど）。 適正サイズよりも大きい場合に較べて、小さい方がデメリットは少ないとも言えます（大きいと、最悪『乗れない』というデメリットが発生しますので）。 あと、他の方のコメントの中で、誤っている部分がいくつかありますので、それを訂正したいと思います。 まずkuusuke7さんの『サドル位置が後方寄りに・・・』ですが、通常，シートポストはシートチューブに沿って上下しますので、同じサドル高さの場合、シートアングルが同じフレームであれば、フレームサイズの大小に関らず、BBとサドルの位置関係は変わりません。 また、サドル位置を基準にポジショニングをした場合、車体の前が短くなる分、全体から見たサドル位置は前寄りになってしまう事も考えられます。 そこに、さらにステムをニョッキリと長くした場合、上半身の位置も前輪に較べて前に行きますので、さらに前荷重が強くなるでしょう。 次にyaccho_iさんの『シート角やヘッド角が寝すぎていて』ですが、小さいフレームはシート角は寝かせずに立たせます。 というのも、小さいサイズのフレームは、トップチューブも短くなりますが、そうなるとフロントセンター（直進安定性に影響する）も短くなってしまいますので、それを防ぐ為にシート角を立てて、トップチューブ全体を前に出してやるのです。 ですので、大きいフレームではシートアングルは72〜74°くらいが多いですが、小さいサイズでは74.5〜76°くらいが多くなります。 限られたトップ長からフロントセンターを稼ぎ出す為に、ヘッドアングルは逆に寝る事になります。 大きいサイズでは72〜74°くらいが多いですが、小さいサイズでは70〜73°くらいまでが多くなります。 つまり、大きいサイズではヘッドチューブとシートチューブが並行に近い物が多くなるのに対して、小さいフレームでは下が広がっている物が多くなります。 そこでフォークオフセットも大きくしたりすると、ヘッドアングルが寝ている割にトレールは小さくなるのでハンドルは軽くなったり、頑張ってもフロントセンターの長さにも限界があるので、どうしても不安定な傾向は残ってしまいますし、『不安定なのにハンドリングにはクセがある』という感じの車体になってしまう事もあります。 ちなみに私は、前に乗っていたクロモリはホリゾンタルの550mm（トップ550mm）だったのですが、今持っているママチャリ代わりロードは貰い物でホリゾンタルの480mm（トップ520mm）です。 トップも3cm短いだけなんですが、ダンシングの時に、ステムの根元をヒザが直撃で蹴るんですよね。 今乗ってるもう1台のメインのロードは、スローピングの470mmでトップ545mmの適正サイズなのですが、こっちも蹴ろうと思えば蹴れますが、トップが25mm違うだけで、当たりはかなりソフトです（笑） また、メーカーやモデルによっては、サイズによって剛性が変わってしまうのを防ぐ為に、サイズごとに剛性を変えている物もありますが、これもあくまでも剛性の面だけで、ジオメトリーの違いから来るハンドリングの違いなどは解決できていません。