スポーツつれづれ観戦日記
野球、アメリカンフットボール、サッカー・・・・・実際に見て感動したことを中心に綴ってゆきます。
忍者ツールズ
 



 こんなことってあるのか。
 スノーボード・クロス女子。

 2番手のターニャ・フリーデン(スイス)を大きく引き離した、アメリカのリンゼイ・ジャコベリス。
 ゴールライン直前の最後のジャンプで、何を思ったかボードに片手をかける、いわゆる「グラブ」のトリックを披露。
 そして着地に失敗し、転倒。
 その脇をフリーデンがすべり抜け、逆転優勝。金メダル。

 何でまた、そんな余計なことをしたのか、ジャコベリス。

 本人は「その方が空中でボードが安定すると思ったから」と言っているようだが、余裕こいてカッコつけたかった、というのが正直なところだろう。
 これが「9-12位決定戦」などであれば全然かまわないのだが、優勝がかかったレースでこんなアホなことをやる選手はいない。
 悔やんでも悔やみきれない。

一瞬、魔がさしたのか。

 勝つと思うな、思えば負けよ。


 それにしてもこのスノーボード・クロスという競技、見ていて本当に面白い。
 昨日の男子も楽しかった。
 ターンするところで前走者のインに入って差すところなどは、競艇レースと似た感覚である。
 抜き去りに失敗して、他の選手に接触したりすると、その選手を巻き添えにして絡み合って転倒したりとか。
 そして、いくらリードしていても、転倒したが最後、後ろを滑っている選手に一気にチャンスが訪れる。7位に入った日本の藤村由香も、準々決勝で2位になったのは、その時点で2位だった選手と3位だった選手が接触して、コースアウトしたため。

 単に早ければよいのではなく、技術に加えていろいろな駆け引きも要求される。
 日本でも人気が出るのではないだろうか!

Oh, no! Jacobellis celebrates early -- and loses gold in fall


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 スポーツにサイドストーリーは不要、という主張があり、それなりに支持しているのだが、フィギュア・ペアの井上怜奈選手のエピソードにはぐっと来た。思わず応援してしまった。

 2度のオリンピック出場後、長野は落選。失意の井上を叱咤激励してくれたお父さんが、1997年にガンで早逝されてしまう。そして井上本人も肺ガンを発病。つらい治療に耐えながら競技を続ける。2003年には卵巣破裂の大病、手術。そんな運命を乗り越えて、逆転でつかんだ全米チャンピオン、3度目のオリンピック出場、オリンピック史上初の「スロー・トリプルアクセル」の成功…。

 結果は7位止まりだったが、その表情のすがすがしかったこと。
 日本のワイドショーにトリノ現地から出演していたが、番組の中で、「どうしてそんなに苦労してまで、フィギュアスケートを続けたのか?」という問いに対し、「お父さんが亡くなって、がっかりしているお母さんを元気づけたかったから。」

 このような話を知らなかったら、単に、米国籍を取得した日本の女子選手がオリンピックで7位でした、というだけでやり過ごしてしまうだろう。
 井上さん、ほんとうにお疲れさまでした。
 しばらくはゆっくり過ごしてくださいね。


 きっと、井上選手だけではない。
 全てのオリンピック出場選手それぞれに、そしてオリンピックや各種大会をめざすアスリートたち全てに、大なり小なり、聞く人の心を打つストーリーがあるのだろう。並大抵の努力では、その競技で一流になることなどできないのだ。

 男子ハーフパイプ、途中でミスをしてそのあとのトリックを流し、競技終了後に派手に悔しがる選手がいた。そのときは、なんだこいつ格好つけやがって、と思った。クニに帰ったら、凄まじいバッシングに遭うんだろうな、と。
 ジャンプの原田や、サッカーの城が以前受けたような。

 しかし井上選手のことを聞き、演技を見て、考え直した。
 モーグル、スピードスケート、ジャンプ。今大会、未だ日本選手のメダル獲得はない。しかしそれがどうしたというのか。
 彼らは、チャンピオンになることをめざして、様々なことを我慢し、つらい練習に耐えて、オリンピック代表になった。
 確かに日本代表だが、日本のために競技しているのではない。
 自分がオリンピックで、世界の舞台で、勝つために競技しているのだ。
 不幸にして実力が出せずに敗れてしまったとしたら、一番悔しいのは彼自身、彼女自身だ。
 我々は慰めてやるべきである。なぜ「プレッシャーに弱い」「大舞台で実力が出せない」などと責め立てる必要があろうか。

 以上、性善説に立った「大甘の」見解である。
 ハーフパイプの彼ら・彼女らの振る舞いが、テレ隠しであると信じたい…。


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 第40回スーパーボウルのハーフタイムショーは、ローリングストーンズだった。
 あまりにもおとなしすぎた印象。
 期待が大きかっただけに、正直言って、ちょっとがっかり。

 ちなみに、過去のハーフタイムショー一覧は、こちらのページに載っている。
 ↓
 

 一昨年の、ジャネットジャクソンのポロリ騒動を受けて、昨年はおとなしくポール・マッカートニー。そして今年も、その流れを踏襲。
 「サティスファクション」の歌詞の一部について、ボーカルマイクの音量を絞って、聞こえなくしている。
 しかも、ストーンズ側も事前に了承していたとのこと。
 なんだかなあ。


 私が初めて見たスーパーボウルは、たぶん第22回。ワシントンがダグ・ウィリアムスを擁してデンバーに勝った試合。
 このときのハーフタイムショーは、88台のグランドピアノ(白&黒)をフィールドに並べて、88人のピアニストが一斉に演奏する、というものだったと記憶している。
 強烈な印象だった。

 第33回のハーフタイムショーで、スティービー・ワンダーがタップダンスを踊っていたのもよく覚えている。

 しかし、何といっても心に残っているのは、第36回。
 U2。
 2曲目が始まる前、バンドの後ろに、文字が浮かび上がり、するすると天井に昇ってゆく。
 それは、9.11で亡くなった人の名前の一覧であった。
 名前の単なる列挙だけなのだが、圧倒的な迫力を持っていた。
 無差別大量殺人に対する、静かなる抗議。
 そしてボノがはだけたジャケットの裏地に、星条旗。
 悲しみを乗り越えんとするアメリカへの、控えめな連帯表明。

 演奏が終わってからのNHKアナウンサーは、長い沈黙のあと、感極まったような、ややうわずった声で放送を続けた…。


 このときの模様は、こちらのDVDに、特典映像として埋め込まれているので、見逃した方・録画し損ねた人にはお勧め。

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 リージョン1(米国仕様)のDVDなのだが、何故か普通のDVDプレーヤーで問題なく見ることができる。
 米国アマゾン(www.amazon.com)で買った方が割安かな?


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 スーパーボウル生放送の観戦!
 1年で1番…とまでは言わないが、とても楽しみにしている日だ。
 わが家では毎年、この日はアメリカっぽい食事をしながら、TVを見ることに決めている。もちろん仕事を休んで。
 今日も、スターバックスコーヒー、ケンタッキーフライドチキン、ダイエットコーク、ポテトサラダ。
 どうです!
 唯一くやしかったのは、ポテトサラダを箸で食べてしまったこと(^^;。



 ゲームの方は、スティーラーズが前半、大苦戦。1Qはファーストダウンを1つも取れず。緊張していたのかロスリスバーガー。苛立つカウアーHC。
 しかしシーホークスも、内容では勝っているのだが、なかなか得点に結びつかない。FGの3点がやっと。2Q終了間際にベンが意地でねじ込んで、スティーラーズが7-3と逆転する。

 後半になって、やっとピッツバーグにエンジンがかかってきた。RB#39パーカーの独走TD、スペシャルプレーでWR#82ランドルエルからWR#86ウォードへのTDパス。
 シアトルも1本返したものの、最後はボールコントロールされて万事休す。スティーラーズ、26年ぶりのスーパー制覇となった。


 私としては、共に好ランナーを擁するチームだけに、両カンファレンスのチャンピオンシップゲームのような試合を想像していた。すなわち、
 「どっちかのチームのランが絶好調で、ランでどんどん攻める。」
 「対照的に、相手チームのランはことごとく止められ、進まない。」
 そんなゲームを、である。

 ところが、実際には両チームとも、ランに対するディフェンスがよかった。
 特に前半のシアトルディフェンスは、ほぼ完全にパーカーやベティスのランを抑え込んでいた。
 対するピッツバーグは、虎丸…いやポラマルがいまいち。足首を痛めていたとも聞いており、思い切ったプレーができなかったのかもしれない。

 (それにしてもポラマルって、あんな長髪だと試合中に目立って、かえって不利なんじゃないかな。虎丸というより、ライオン丸だ。)

 両チームともランが進まない。だからパスに出る。それをディフェンスに読まれる。ロスリスバーガーもハッセルベックもインターセプトを喰らう。

 しかしスティーラーズは、後半何とかした。ウォードの幾つもの芸術的キャッチ。
 ウォードのMVPは異論なし。

 それに対してシーホークスは、レシーバーのミスが本当に目立った。
 1QのWR#82ジャクソンへのTDパス成功は、DBに対するファウル(片手で押した)により取り消し。
 2QにもジャクソンへTDパス。しかしアウトオブバウンズ(2歩目がエンドゾーンの外側を踏んだ)で不成功。
 そしてTE#86スティーブンスの度重なる落球。
 スティーブンスがもっと捕っていれば、刻むようなパスプレーができて、シーホークスが有利だったのではないか。


 終了直前での11点差。
 苦しいが、絶対無理な点差でもない。
 これ以上、点差が開かなくてよかった。最後まで集中して観戦できた。

 まあひとまず私としては、応援していたチームが勝ってよかった。
 満足してシーズンの終了。
 さあ、明日から仕事仕事。最近本業が忙しくて…。


 SUPERBOWL XL PIT 21-10 SEA


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