Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

BUG

2009-07-19 13:06:18 | ãã®ä»–
BUG/バグ [DVD]アミューズソフトエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る



昔から、世の中には妙な電波を受信してしまう人というのがいる。
いわゆる電波系という人たちだ。
同時に、自分には受信能力は無いのだけど、受信力のある人を介して受信できる
ようになってしまう弱電波体質の人もいて、こっちは結構多い。

両者が出会ってしまい、化学反応を起こしてしまう話を描いたのが本作だ。
人生に倦んでいる一人の女と、どこか陰のある一人の男が出会ってしまったことに
より、徐々に歯車が狂っていき、物語は想定外の結末を迎える。

その狂う様子をよりによってエクソシストのフリードキンが描くものだから、
(気持ち悪いという意味で)完成度の高い映像に仕上がっている。
間違っても恋人や家族と見る映画ではない。

さて、話は変わるが、最近ネットの功罪についていろいろと議論されることが多い。
いろんな可能性を秘めているのは事実だが、結局は低レベルな使われ方に終始し、
新たな価値は生み出せないのではないかといった内容だ。
個人的には、“罪”の部分の筆頭は、電波系同士の出会いだと考えている。

そういう人同士がWeb上で妙なネットワークを作っているのを見ると、まるで
リアルBUGを見ているようないやーな気分になる。
普通に健全な文化的な人生を送れるはずだったのに、
Webのおかげで頭がゆるゆるになっちゃったんだなあと考えると
確かにWebは罪作りだ。


ちなみに、常識という枠組みからフリーな存在である電波には、右も左もない。
「コミンテルンの陰謀だ」とか「郵政民営化はユダヤ人の陰謀である」とか
「9.11はアメリカの自演である」とか…。

もし、1gでも「いやありえるかも」と感じている人がいれば、本作を見ることを
お勧めする。自分を客観視するきっかけくらいにはなるだろう。
「主人公たちは間違っていない!」と思ったら、とりあえず病院へGO!だ。