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しばしば歌や踊りは魔術的なものだと言われる。確かに、古くは祝祭や式典で神に仕える巫女(みこ)や神... しばしば歌や踊りは魔術的なものだと言われる。確かに、古くは祝祭や式典で神に仕える巫女(みこ)や神官が歌や踊りを実践していたらしいが、現代の我々にはちょっと実感しづらい。そんな歌や踊りの持つ魔力を、和歌や能といった実例、語源や科学といったあらゆる根拠などによって解き明かしてくれるのが本書だ。著者は日本古典のみならず、海外の古典や言語にも通じた能楽師である。 著者によれば、日本語や日本古典は地名を大事にするという。鎌倉や江戸など時代区分を地名で表すし、歌枕という和歌でよく詠まれる名所まである。その理由を、土地や言葉が歴史を記憶するからだと述べる。人間個人は数十年しか生きられないが、彼らの行いは伝承や歴史になって蓄積されていく。それこそが名所や言葉だ。つまり歴史的な事件が起きた場所には他の人々も引き寄せられるし、言葉は人々によって使われる度(たび)に新しい意味や使用例を帯びていく。そう、場所や言
2024/12/15 リンク