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『奇をてらわず』に北支事変勃発直後の参本の様子が出てくる。それによると動員班長(名前は無し)は明... 『奇をてらわず』に北支事変勃発直後の参本の様子が出てくる。それによると動員班長(名前は無し)は明白に不拡大派であり、拡大派(一撃派)のロシア課長と支那課長が石原莞爾を囲んで責め立てていると、その動員班長は石原側に立ってこの論戦に加わり、上司の武藤章(拡大派)に耳を引っ張られて追い出されたそうだ。このときの動員班長って誰だったかいなと、みすず書房の現代史資料37・大本営を開いたけど分からなかった。他の本で一応それらしい人物*1は見つけたので、またブログの方に書く。 ところでそれはそれとして、この現代史資料には、まだ中佐の頃の酒井鎬次が書いた「大本営編制改正の顛末」という文章が収録されている。第一次世界大戦も鑑み、古く欠陥のある戦時大本営条例を改正しようという動きは、当時もあったんだけれども、セクショナリズムの発露例の如しで、抜本的改正には至らなかった。その辺の顛末が書いてあるわけだ。で、その