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法律婚という制度が嫌いで使用していなかった。しかし、一年ほど前に、現実的な利点に敗北して籍を入れ... 法律婚という制度が嫌いで使用していなかった。しかし、一年ほど前に、現実的な利点に敗北して籍を入れた。具体的にはマンションを買うにあたって金利が有利なペアローンを組みたく、パートナーから「これはもうしょうがないんじゃない?」と言われて合意した(パートナーはもともと結婚したいタイプの人間である)。 それ以来、自分のことを「自分の理念や気分よりカネを優先したあわれな人間であるなあ」と思いながら生きている。自分の心より優先するものなんかないと思って生きてきたのに、カネのほうを大事にした。そうして、パートナーと自分の財産関係を明瞭にし、たとえば別れるとしても双方に経済的な不利益が発生しないよう契約書を作成し、それから区役所に行った。せめてもの自分へのなぐさめである。 結婚がらみでなんとなく連帯感を持ってときどき雑談をする職場の先輩がいる。わたしと同じく法律婚という制度に納得がいかず、パートナーと書類
2024/10/30 リンク