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訓読 >>> 事しあらば小泊瀬山(をはつせやま)の石城(いはき)にも隠(こも)らばともにな思ひ我(... 訓読 >>> 事しあらば小泊瀬山(をはつせやま)の石城(いはき)にも隠(こも)らばともにな思ひ我(わ)が背(せ) 要旨 >>> 二人の仲を妨げるようなことが起こったら、あの泊瀬山の岩屋に葬られるなら葬られるで、私もずっと一緒にいます。ですから心配なさらないで、あなた。 鑑賞 >>> 左注に「この歌には言い伝えがある」として次のような説明があります。あるとき娘子がいた。父母に知らせず、ひそかに男と交わった。男は女の両親の怒りを恐れ、だんだん弱気になってきた。そこで娘子はこの歌を作って男に贈り与えたという。 「事しあらば」は、二人の結婚に何かの障害が起こったら。「小泊瀬山」の「小」は美称で、奈良県桜井市初瀬にある山。「泊瀬」は葬地として知られていて、泊瀬山は共同墓地となっていました。「石城」は、墓のこと。石城に葬られるのは、しかるべき身分の者に限られていたといいます。「な思ひ」の「な」は、禁止