気まぐれノート（仮題）: M&A契約におけるMAE条項　その２

気まぐれノート（仮題）: M&A契約におけるMAE条項　その２

MAEはあくまで「もしも」の場合に備えての規定ですから、何事もなくクロージングを迎えれば、この条項が...概要を表示 MAEはあくまで「もしも」の場合に備えての規定ですから、何事もなくクロージングを迎えれば、この条項が問題になることは基本的にはないはずです。しかし、不幸にしてこの「もしも」が起こってしまった場合には、ここに何が規定されているかが重要な意味を持ってきます。ただ、そもそも「重要な」という定義の時点で既に曖昧さを含んでいますから、この条項がある限り、一旦「もしも」の事態が起こってしまえば、紛争が発生することは避けられない運命にあるともいえます。 そして、この紛争は具体的には、買収者側がディールを断念するのにTermination Feeを支払うべきか、支払わなくてもよいかという問題になるのが一般的です。強制執行(Specific performance)ができるかという論点もあるようですが、そのような事態になっているということは買収者側が資金調達できないというのとほぼ同義ですから、現実に執行する

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