固有名詞は書いていませんが分かる人には分かるかもしれません。
好きで好きだったバンドがあります。最初の「好き」にはバンドメンバーが好き、彼らが発表する音楽が好きという意味があり、「好きだった」にはバンドが好きだった、彼らの雰囲気が好きだったという意味があります。どっちつかず。
2010年代に入って少しして彼らは生まれ、それからさらに少ししてメジャーデビューしました。
「ちょっとライブしに来ました~」みたいな、良い意味で軽い空気感と服装で、でも彼らの奏でる音楽は様々な表情を持っておりライブはもちろん、シングルの特典についている特典映像も楽しくて、彼らを追いかけているときは幸せでした。今思い返しても本当に楽しかったです。人数限定のライブ楽しかった。
超有名な音楽番組に初めて彼らが出演したとき、もうすごく嬉しくてでもドキドキで、テレビの前で緊張しながら見ていました。この番組に出演した時の曲から、彼らはじわじわ人気が出てきたと思います。
それから後に発表した曲で一気に人気に火が付き、そこから活動休止するまでの数年間でたくさんの代表曲を彼らは生み出しました。
活動休止前のライブ(そのときは数か月後に活動休止するとは知らなかった)ももう数年前ですが、今でもあの曲がよかった、あのシーンがよかったと思い出すことができます。
活動休止を発表してから再開までの数年間、狂ったように彼らの曲を聴きまくりました。ファンクラブサイトで休止前の動画を見まくりました。ライブ映像も何度も見ました。発表当時はぴんと来なかった曲を好きになり彼らの魅力を再発見できました。
だけどある日、ファンクラブサイトで突然の一部メンバーの卒業発表、ファンクラブサイトの動画の非公開のお知らせがなされました。言葉を失うというのはこういうことかと身をもって体験しました。
思えばこの時から彼らのことを純粋に好きではなくなっていた気がします。
活動再開後に発表された曲ももちろん好きで、何度も何度も助けられました。でも、当たり前ですがメンバーが減っているので休止前の彼らとは違います。
再開前であれば考えられないようなSNS運用、グッズの販売、テレビ番組への出演。これまでにはいなかったようなファンの増加。
SNSで彼らの名前を検索すれば、良い評価とともに悪い評価の投稿もたくさん出てきます。人気が出るとアンチが増えるのも当然の世の中ではありますが。
彼らと彼らの周りは再開前と後でかなり様子が変わりましたが、それでも彼らの曲が好きだったのでCDも買っていたしグッズも気になるものは買っていました。再開前とあまり変わらない応援の仕方をしているつもりでした
でも、彼らのSNSの投稿内容に疑問を持つようになってしまったり、その投稿にコメントをするほかのファンの方にイラついてしまったり、テレビに出演すれば彼らの紹介のされ方に不満を持ってしまったり。
YouTubeにあるミュージックビデオのコメント欄ももう見ることができません。
好きで応援しているはずなのに負の感情を持つことが明らかに増えてしまいました。好きだけど嫌な気持ちを抱えていることのほうが多いみたいな(?)
そのことを友達に話したら「それは依存だ」と言われました。これでハッとしました。もう純粋に彼らが好きではなくなっていたことに気づけました。
だからそのまま勢いで彼らのCDもグッズもなにかも手放し、YouTubeMusicで彼らの音楽を聴くだけにしました。
彼らが悪いとは全く思っていません。悪いこと何一つしていないですし。一部のファンにはいささかおかしな点があると思いますが。
そもそも彼らが活動再開した後の私は、彼らの活動の仕方に疑問を持ってライブにも行かなくなっていたので、お金も出さず文句ばかり言う、変化についていけていない厄介なファンになっていました。
違うコンテンツで「古参厨」というファンを見て「自分はこうはならないようにしたい」とか思っていたのに、典型的なそれになってしまいました。そして古参厨の人の気持ちも少し分かったような気もしました。
彼らの音楽は好きなのでこれからも聴くと思います、彼ら自身も好きです。でもバンド丸ごとと彼らがまとう雰囲気を好きになることはもうこれから無いんだと思います。
ミセス?
まあ実際方向転換して、それで今みたいに売れまくってるのだから、昔のファンが離れるのは仕方ないね
まあそれでも曲自体は好きなままだと言えるのは幸せなことだと思うよ