TRIPS協定
TRIPs協定
= 知的所有権の貿易関連の側面に関する協定
読み方:ちてきしょゆうけんのぼうえきかんれんのそくめんにかんするきょうてい【英】 Agreement on Trade-Related Aspects of Intellectual Property Rights
WTO協定の附属書のひとつとして定められた。「TRIPs協定(トリップスきょうてい)」と略称される。貿易における,特許,商標,意匠,著作権,地理的表示,集積回路の回路配置といった知的財産権の国際保護のための基準およびその確保のための手段について規定したものである。締結国は,ベルヌ条約に規定する保護内容の遵守などの義務を負い,他の締結国国民に対して内国民待遇を与えることとされている。この協定によって,ベルヌ条約,実演家等保護条約など知的財産権関連の条約による国際的保護が,これらの条約の加盟国のほか,WTO加盟国にも広がっていくという効果がある。
(注:この情報は2007年11月現在のものです)
TRIPS協定
知的所有権の貿易関連の側面に関する協定
(TRIPS協定 から転送)
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知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(ちてきしょゆうけんのぼうえきかんれんのそくめんにかんするきょうてい、Agreement on Trade-Related Aspects of Intellectual Property Rights、通称TRIPS協定またはTRIPs協定)は、1994年に作成された世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の一部(附属書1c)を成す知的財産に関する条約である。日本法においては、国会承認を経た「条約」であるWTO設立協定(日本国政府による法令番号は、平成6年条約第15号)の一部として扱われる。
注釈
出典
- ^ 中山 1996, p. 17.
- ^ a b “TRIPS協定成立の背景”. 外務省. 2019年7月21日閲覧。
- ^ 岡本 2003, pp. 218–219.
- ^ 生物多様性条約(CBD)とTRIPS協定の整合性をめぐって (PDF) 田上麻衣子、知的財産法政策学研究 Vol.12、2006年
- ^ 遺伝資源と知的財産に関する議論の動向 (PDF) 夏目健一郎、特許研究 No.50、2010年9月
- ^ 協定第27条により医薬品について特許権の対象から除外できないため
- ^ 例えば、国境なき医師団HP
- ^ WTO文書 WT/MIN(01)/DEC/2
- ^ 外務省HP
- ^ 経済産業省通商政策局 編「第II部 WTOルールの概要 第12章 知的財産保護制度」『2002年版不公正貿易報告書』(PDF)経済産業省、370頁 。
- ^ WTO文書 WT/L/641。この文書の日本語訳は特許庁HP https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/wto/document/wto_trips_giron/kariyaku.pdf 参照
- ^ WTO文書 WT/L/641。
- ^ 経済産業省通商政策局 編「第II部 WTOルールの概要 第12章 知的財産保護制度」『2007年版不公正貿易報告書』(PDF)経済産業省、326頁 。
- ^ WTO文書 WT/Let/608参照
- ^ WTO文書 WT/L/711, WT/L/785, WT/L/829, WT/L/899, WT/L/965, WT/L/1024, WT/L/1081,WT/L/1122,WT/L/1180
- ^ 小林友彦、WTO協定を改正する際の国際法上の論点ラウンド交渉による政治的合意の法的効力を確保するための方策、国際法外交雑誌105巻第3号pp.68-92
- ^ WTO文書 WT/L/1236
- 1 知的所有権の貿易関連の側面に関する協定とは
- 2 知的所有権の貿易関連の側面に関する協定の概要
- 3 関連項目
TRIPS協定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 09:03 UTC 版)
英語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。TRIPS協定 (1994年署名・1995年発効) の英語原文 ベルヌ条約の保護水準を引き上げる目的で採択されたのが、1995年発効のTRIPS協定である。これはベルヌ・プラス方式とも呼ばれ、TRIPS協定の締結国はベルヌ条約も遵守することが求められている。しかしこのベルヌ・プラス方式からは、著作者人格権を規定したベルヌ条約第6条の2が除外されている。これは、ベルヌ条約違反だと批判されているアメリカ合衆国を救済するために取られた措置と言われている。なぜならば、TRIPS協定はWTO (世界貿易機関) の協定の一部として作成されており、WTOは提訴や報復措置などの制度を採用しているからである。つまり、著作者人格権をTRIPS協定に含めてしまうと、著作者人格権の保護水準が低いアメリカ合衆国に対し、WTO加盟国からの提訴が頻発するリスクがあったからである。
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「TRIPS 協定」の例文・使い方・用例・文例
- 平和協定
- 日米間の貿易協定
- ロシアと漁業協定を結ぶ
- 協定を破る
- 拘束力のある協定
- 違法な協定を結ぶことによって彼は自ら品位を落とした
- 捕虜・傷病兵・非戦闘員の扱いについての国際協定
- 私たちが予期していたより早くその協定をまとめることができると思います
- 国際協定
- 2人の指導者は紛争解決の協定をした
- …と協定を結ぶ
- 秘密協定
- 当社は京都大学と産学連携の包括連携協定を結んでいます
- 本学は平成17年4月に山田大学と学術交流の協定を締結しました
- 北米自由貿易協定は1994年に始まった。
- 我が社はA企業と合弁会社を設立することを基本内容とした株主間協定書を締結することを決議した。
- 36協定は労働基準法第36条からその名が付いた。
- ヨーロッパ議会は、ヨーロッパ連合とアメリカとの間で交渉が行われてきた秘密協定案を反対665票対賛成11票という投票結果により否決し、ブッシュ政権に「ノー」と答えた。
- 雇用者は三六協定なしに、被雇用者に残業をさせることはできない。
- 今年の年間賃金協定がようやく妥結に至った。
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