かなざわ‐ぶんこ〔かなざは‐〕【金沢文庫】
読み方:かなざわぶんこ
鎌倉中期、北条実時(ほうじょうさねとき)が武蔵国六浦庄金沢郷(横浜市金沢区)の称名寺境内に設立した文庫。和漢の貴重図書を収蔵し、「足利(あしかが)学校」と並んで中世教育史上の重要な存在。昭和5年(1930)公開図書館となる。所蔵する多数の古文書類は「金沢文庫古文書」として刊行されて、典籍類も刊行中。かねさわぶんこ。
かねさわ‐ぶんこ〔かねさは‐〕【金沢文庫】
読み方:かねさわぶんこ
⇒かなざわぶんこ(金沢文庫)
かなざわぶんこ 【金沢文庫】
金沢文庫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 09:10 UTC 版)
金沢文庫(かねさわぶんこ)は、鎌倉時代中期(13世紀後半)において、金沢流北条氏の北条実時が金沢郷(現在の横浜市金沢区)に設けた文庫である。武家の文庫としては日本最古と紹介されることもある[1][2]。
- ^ 横浜金沢観光協会 県立金沢文庫 -
- ^ 北条高時と金沢貞顕・pp11-12。
- ^ a b 武家の古都・鎌倉ニュース 第30号(鎌倉市)
- ^ 『鎌倉大草紙』に見える話であるが、一次史料の裏付けはない。憲実は足利学校に宋版本を寄贈しているが、当時これらの書を輸入することは容易でなく、金沢文庫から持ち出したことが考えられる。
- ^ 神奈川県立金沢文書『金沢文庫古文書への誘い』2006年、p11。)
- ^ 『金沢文庫の歴史』1990年、p38。
- ^ 例えば『江戸名所図会』(角川文庫)第2巻p337。
- ^ 『金沢文庫の研究』pp188-189。
- ^ 『金沢文庫の歴史』1990年、p29。
- ^ 三山進『称名寺』(中央公論美術出版、1965年)。異論を唱える結城睦郎は、もともと称名寺が管理する文庫があって、後に金沢文庫に発展した(称名寺文庫と金沢文庫は別個のものではない)と推測する。
- ^ 『江戸名所図会』(角川文庫)第2巻p337。阿弥陀院は阿字池の西側にあった。金沢氏の邸宅跡と考えられている。昭和時代に金沢文庫が建っていた場所で、現在は芝地。
- ^ 『神奈川県立金沢文庫総合案内』(1991年)p6。
- ^ 金沢文庫は、かつて「かなざわ」ではなく「かねさわ」だったって本当?(はまれぽ.com 2013年10月1日)
- ^ 江戸時代中期以降、米倉氏が治める「〈武州〉金沢(かねざわ)藩」が存在していたが、版籍奉還の際に加賀藩の正式呼称が金沢藩と定まったことに伴い、「六浦藩」と改称された。
- ^ 『金沢文庫の歴史』(1990年)p38。同書によれば上杉憲実が持ち出したと推測される『毛詩正義』に金沢文庫印がある(pp106-107)。
- ^ おおむね『金沢文庫の歴史』(pp133-139)に従う。『国史大辞典』にも多くの写真入りで紹介されている。国指定文化財等データベース[1]で「金沢文庫本」を検索するとヒットするものもある。
- ^ 『神奈川県立金沢文庫総合案内』(1991年)p50。かつて夏島で憲法草案を起草した伊藤が称名寺の衰退を聞き、同情をよせたことがきっかけという。なお、書見所の玄関部分が県立金沢文庫西側の公園に復元されている。
- ^ 日本建築学会編『総覧日本の建築2 関東』p380。
- ^ 竹内誠監修『知識ゼロからの博物館入門』幻冬舎 2010年 p116。
- ^ 神奈川県立金沢文庫 文庫概要
- ^ 江戸時代から存在が知られており、『新編武蔵風土記稿』などに引用されている。
- ^ 『神奈川県立金沢文庫総合案内』(1991年)pp62-63。
- ^ 200点余りを所蔵。神奈川県立金沢文庫編集・発行 『金沢文庫の浮世絵』 2008年2月15日
- ^ 千葉 毅2020「神奈川県立金沢文庫保管の考古資料とその来歴―横浜市称名寺貝塚の縄文時代遺物を中心に―」『金沢文庫研究』344号、神奈川県立金沢文庫、pp.5-33
金沢文庫
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北条実時が邸宅内に造ったとされる武家の文庫。鎌倉の東の結界である六浦・称名寺(横浜市金沢区)よって長らく護られてきた。吾妻鏡の主要編纂地でもある金沢文庫は、現在の行政区分では鎌倉市ではなく横浜市に属するが、鎌倉文化を語る上で欠くことができない。 伊藤博文らによる復興を経て、現在は鎌倉時代を中心とした所蔵品を展示公開する、神奈川県立の歴史博物館となっている。称名寺からの寄託品を中心とする、国宝・重要文化財を含む古書籍等の文化財を保管し、調査研究、展示するための施設である。2007年には当文庫に保管されていた木造大威徳明王像(称名寺の塔頭・光明院の所有)が運慶作であることが判明して話題になった。
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