第三国定住
別名:第三国定住制度
英語:Refugee Resettlement
難民を第三国が受け入れる制度。紛争や迫害などにより母国を追われ、難民キャンプなどで生活している者を、第三国が定住先として受け入れる取り組み。
第三国定住は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の主導のもとに、受け入れを表明した国が実施している。受け入れ国の例としては、米国やオーストラリアなどが挙げられる。
日本でも、2008年に第三国定住の試験的実施を決定。パイロットケースとして、ミャンマー政府からの迫害を受けてタイのメーラ・キャンプ(難民キャンプ)に滞在しているカレン族の難民の受け入れを始めている。UNHCRの協力を得て定住者の候補者を選出し、書類選考・面接調査を経て受け入れ対象者が選定される。到着後は一定期間の日本語教育や職業訓練を受けさせ、自立を目指す。
日本は試験的実施の中で、1回につき30人程度、計90名程度を受け入れる予定で取り組みを行っている。2011年9月現在、第2回の受け入れが進められている。
ちなみに、カレン族は独立を巡ってミャンマー政府と闘争している民族で、数万人がタイに難民として逃れているという。
関連サイト:
難民問題と日本 - 外務省
第三国定住によるミャンマー難民の来日 - 外務省プレスリリース 平成22年10月13日
第三国定住による難民の受入れに関するパイロットケース実施の具体的措置について
UNHCR
だいさんごく‐ていじゅう〔‐テイヂユウ〕【第三国定住】
第三国定住
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/26 17:12 UTC 版)
第三国定住(だいさんごくていじゅう、英語: third country resettlement)とは、すでに難民キャンプで生活するなどして難民となっている者を、別の国が受け入れる制度。国連難民高等弁務官事務所 (以下、「UNHCR」) は、自主帰還、庇護国への定着と共に、難民保護に必要不可欠な手段として挙げる[1] 。
- ^ “What is resettlement? A new challenge”. UNHCR. 2009年7月19日閲覧。。“Resettlement: A new beginning in a third country”. UNHCR. 2009年7月19日閲覧。。“Understanding Resettlement to the UK: A Guide to the Gateway Protection Programme”. Refugee Council on behalf of the Resettlement Inter-Agency Partnership (2004年6月). 2009年7月19日閲覧。。Evans, Olga; Murray, Rosemary (February 2009). “The Gateway Protection Programme: An evaluation”. Home Office Research Report 12 .。“EU plans to admit more refugees”. BBC News. (2009年9月2日) 2009年9月2日閲覧。
- ^ UNHCR - 「タイへ避難したミャンマー難民の第三国定住が3万人を超える」2008年6月25日。
- ^ refugee.or.jp。47news.jp。"Written statement submitted by Japan Fellowship of Reconciliation unhchr.ch。Refugees in Japan。
- ^ usfl.com
- ^ usfl.com
- ^ 時論公論 「第三国定住 難民受け入れの課題」2012年03月21日 (水)
- ^ 第三国定住による難民の受入れ事業の現状と今後の方針について 平成24年3月29日 難民対策連絡調整会議
- ^ 第三国定住制度 ことしの希望者がゼロに/NHK 2012年9月25日
- ^ 第三国定住制度 ことしの希望者がゼロに/NHK|注目の難民ニュース |難民支援協会の活動 − 認定NPO法人 難民支援協会 / Japan Association for Refugees, 2012年9月25日
- ^ 第三国定住第3陣の受け入れゼロの内閣官房発表に対して 2012年9月25日 認定NPO法人 難民支援協会
- ^ mizzima.com
- ^ 2012年3月29日-ミャンマー難民受け入れ継続=政府/時事ドットコム
- 1 第三国定住とは
- 2 第三国定住の概要
第三国定住
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 14:07 UTC 版)
2007年にUNHCRおよびその他のネパール国内の主要な難民援助グループは、収容されている108,000人のブータン難民の大部分を第三国定住させると発表した。米国は60,000人の受け入れを表明し、2008年には実際に受け入れ始めた。オーストラリア、カナダ、ノルウェー、オランダ、デンマークはそれぞれ10,000人の受け入れを、またニュージーランドは600人の受け入れを2008年から5年間に亘って行うことを表明した。2009年1月までに8,000人以上の、そして2010年11月までに40,000人以上のブータン難民が各国へと再定住した。 また、カナダ政府は2012年6月に、新たに500人の難民が家族を頼って再定住することになると報告した。 2015年11月に100,000人の難民が海外へと再定住した(内85%は米国へ再定住)と発表され、2017年2月に再定住者数は計108,513人に達した。 ラジュ・カドカ(Raj Khadka)によると、これらの難民は再定住により新たな生活を始める機会を得たものの、自国とは完全に異なる環境で自立する中で、労働市場において大きな困難に直面しているとされる。 ブータン難民の第三国定住者数国名2011年1月2013年4月2017年2月オーストラリア 2,186 4,190 6,204 カナダ 2,404 5,376 6,773 デンマーク 326 746 875 オランダ 229 326 329 ニュージランド 505 747 1,075 ノルウェー 373 546 570 イギリス 111 317 358 アメリカ合衆国 34,969 66,134 92,323
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