磨崖仏とは? わかりやすく解説

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まがい‐ぶつ【磨崖仏/摩崖仏】

読み方:まがいぶつ

自然の懸崖または大石仏像彫刻したもの。インド中国多く日本では平安時代製作され大分県臼杵(うすき)・栃木県大谷(おおや)のものが有名。→臼杵石仏大谷の石仏


磨崖仏

読み方:マガイブツ(magaibutsu)

丘麓や山麓露出した岩壁に、半肉彫線刻で彫出した仏像


まがいぶつ 【磨崖仏】

磨は摩とも。自然の懸崖仏像陽刻陰刻したもの

磨崖仏

作者那賀川和雄

収載図書フーコー短編小説傑作選 26 彼の時代
出版社新風舎
刊行年月2007.8


磨崖仏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 23:06 UTC 版)

臼杵磨崖仏(古園石仏群大日如来像)

磨崖仏(まがいぶつ)は、石仏の一種で、自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏や明王等の総称である。摩崖仏とも表記される[1]

概要

石で仏像を造立することはアジア仏教圏で広く行われている。石造の仏像(広義の石仏)は、磨崖仏に加えて、切り出された石材に彫られ、移動できる独立した石仏(狭義の石仏)、石窟の中に彫られた石窟仏の3種に大別される[1] が、このうち石窟仏を磨崖仏に含めることもある[2]。石窟仏としては、インドのアジャンター石窟エローラ石窟、中国の雲岡石窟龍門石窟等の巨大な像が特に著名である。磨崖仏は、広義の石仏の一種であるため、「臼杵石仏」のように「石仏」と呼ばれることもある。

日本の磨崖仏

元箱根磨崖仏(六道地蔵)
熊野磨崖仏
菅尾磨崖仏

日本の磨崖仏の造立開始時期は奈良時代又は平安時代初期までさかのぼるといわれる。狛坂磨崖仏は最初期の事例と伝えられるが制作年代は明らかでない。平安時代後期から鎌倉時代にかけて盛んに造立され、分布も九州地方近畿地方関東地方北陸地方東北地方に広がった[2]。中でも大分県には全国の磨崖仏の半数近くが集中しているといわれる[3]

主な磨崖仏

国宝

国の重要文化財

国の史跡

国の名勝

  • 川中不動 - 大分県豊後高田市、室町時代、国指定名勝・大分県指定史跡[3]
  • 梅ノ木磨崖仏 - 大分県豊後高田市、室町時代、国指定名勝・大分県指定史跡[3]

都道府県・市町村指定文化財

脚注

  1. ^ a b 石仏”. コトバンク. 2020年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  2. ^ a b 磨崖仏”. コトバンク. 2020年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h ぶんごたかだ文化財ライブラリーVol.2『豊後高田の磨崖仏』”. 豊後高田市 (2020年2月7日). 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  4. ^ 臼杵磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  5. ^ 大谷磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  6. ^ 元箱根磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  7. ^ 大岩日石寺石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  8. ^ 熊野磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  9. ^ a b c 熊野磨崖仏 附 元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  10. ^ 菅尾磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  11. ^ 達谷窟 - 文化遺産オンライン文化庁
  12. ^ 文化財デジタルコンテンツ 達谷窟毘沙門堂
  13. ^ 薬師堂石仏 附 阿彌陀堂石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  14. ^ 佐貫石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  15. ^ 狛坂磨崖仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  16. ^ 笠置山 - 文化遺産オンライン文化庁
  17. ^ 大分元町石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  18. ^ 高瀬石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  19. ^ 犬飼石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  20. ^ 緒方宮迫東石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  21. ^ 緒方宮迫西石仏 - 文化遺産オンライン文化庁
  22. ^ 観光名勝のご案内”. 東根市. 2020年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  23. ^ 金山町文化財 鮭立の磨崖仏”. 金山町. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  24. ^ 市指定文化財等”. 須賀川市. 2021年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  25. ^ 市指定文化財等”. 須賀川市. 2023年9月15日閲覧。
  26. ^ 百体磨崖仏”. 茨城県教育委員会. 2015年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  27. ^ 関の磨崖仏|桐生市ホームページ”. www.city.kiryu.lg.jp. 2022年10月17日閲覧。
  28. ^ 山梨の文化財ガイド(データベース)彫刻08”. 山梨県. /2020-10-22時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  29. ^ みんなで、守ろう!活かそう!三重の文化財 / 情報データベース / 文化財検索一覧”. 三重県. 2016年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  30. ^ 富川の磨崖仏”. 大津市歴史博物館. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  31. ^ 『平成20年版木津川市統計書』文化財の状況(2008年)
  32. ^ 木津の六地蔵磨崖仏”. 神戸市. 2020年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  33. ^ 弥谷寺”. 三豊市. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  34. ^ 香春町の文化財”. 香春町. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  35. ^ a b c d e f g h i j k l m 県内の国・県指定文化財(令和3年3月31日現在)”. 大分県. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  36. ^ 倉野磨崖仏”. 薩摩川内市. 2016年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。
  37. ^ 【市指定史跡】高田磨崖仏”. 南九州市. 2021年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。

関連項目


磨崖仏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 02:20 UTC 版)

柳生街道」の記事における「磨崖仏」の解説

寝仏金剛界大日如来写真向かって左頭部で、中央付近に智拳印を結ぶ両手見える。南北朝時代の作。 三体地蔵室町時代地蔵菩薩 朝日観音文永2年1265年)の作、実際観音ではなく中央弥勒如来左右地蔵菩薩 地獄谷石窟仏中央盧舎那仏釈迦如来とも)、向かって左薬師如来右側十一面観音盧舎那仏像は奈良時代または平安時代の作とも言われ左右中央よりも後の時代のものとされる夕日観音実際観音ではなく弥勒如来立像 滝坂地蔵(上)と三体地蔵(下) 滝坂地蔵鎌倉時代地蔵菩薩 阿対の石仏

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「磨崖仏」を含む「柳生街道」の記事については、「柳生街道」の概要を参照ください。

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