瞬間回転中心(サスペンション)
2本のリンクで結合された物体が運動するとき、その物体はリンクの規制によってある仮想点を中心に回転していると考えられ、この仮想点を瞬間回転中心という。機構学的に求められる。通常、この点は固定したものではなく時々刻々変化するため、瞬間の名がある。この概念は、クルマの車体に対する車輪の挙動を明らかにし、ロールセンターや、アンチダイブ、アンチリフトジオメトリーなどのサスペンション特性の説明に用いられる。例えば、ダブルウイッシュボーンにおいて、上下リンクの延長上の交点が車輸の瞬間回転中心となり、左右輪における、この点とタイヤ接地点とを結んだ線の交点がロールセンターとなる。仮想点であるため、実空間外に最適ポイントを設定できる可能性がある。
参照 ロールセンター、アンチダイブジオメトリー、ダブルウイッシュボーン式サスペンション- 瞬間回転中心のページへのリンク