母音・連母音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 06:00 UTC 版)
他の九州方言と同じく、語末の狭母音(i、u)は無声化する。長音は、中部以南では短音化する傾向がある。 宮崎弁では連母音が融合して長音になる。中部以南では短音化の傾向がある。北部の山間部以外では、以下のように融合する。 [ai]→[eː]または[e] [oi]→[iː]または[i]の半長音 [ui]→[iː]または[i]の半長音 例えば、「赤い」→「あけー」、「白い」→「しりー」、「軽い」→「かりー」となる。[oi]が[eː]ではなく[iː]になるのは豊日方言の特徴と言える。 北部の西臼杵郡や東臼杵郡諸塚村などの高齢層では渡り音のwが挿入され、[ai]が[weː]に、[oi][ui]が[wiː]になる(例)[arweː](荒い)、[mwe](眉・繭)。また北部・西部の東臼杵郡椎葉村、西臼杵郡五ヶ瀬町三ヶ所・鞍岡、児湯郡西米良村などでは肥筑方言に似た連母音融合が起き、[ai]→[jaː]、[oi]→[eː]となる。肥筑系と豊日系の中間地帯である高千穂町押方・五ヶ瀬町桑野内などでは、[oi][ui]の変化で中舌母音の[ɯ̈ː]、東臼杵郡旧西郷村・北郷村で[ɯː]が現れる。 連母音eiは、改まった発音や新しい漢語では[ei]だが、通常は[eː]。元来は[iː]に変化していたとされる。
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