横力とは？ わかりやすく解説

クルマが走行するとき、クルマが受ける横方向の空気力をいう。クルマを横方向に押し流す力として働き、クルマ側面が垂直で受風面積が広いほど大きくなる。また横力は、その着力点と重心との前後位置関係によってヨーイングモーメントを発生し、ともに横風安定性の入力となる。通常、横風は偏揺角をもって、車体に対して斜めに入力し、その横方向成分が横力として働く。横力を動圧と前面投影面積で割った値を横力係数といい、横力の発生しやすさの指標となる。

横滑り角によってタイヤに生じる力のうち、タイヤの中心面に直角方向に発生する力をいう。旋回の源となる力であるが、一般にはコーナリングフォースのほうが多用される。横滑り角が小さいときは、コーナリングフォースに近似的に等しく、転がり抵抗との合力はコーナリングフォースとコーナリングドラッグの合力と等しい。また、広義に、キャンバースラスト、ノンエニフォミティのラテラルフォースデビエーションを含んで使われることがある。横力を接地荷重で除した値を横力係数という。