日本語の速記とは? わかりやすく解説

日本語の速記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 15:35 UTC 版)

速記」の記事における「日本語の速記」の解説

日本においてこの概念登場したのは江戸時代で、1862年出版された『英和対訳袖珍辞書』にshorthand訳語として「語ヲ簡略ニスル書法」と、stenographyの訳語として「早書キヲスル術」と紹介されていた。1868年の『増補西洋事情』(黒田次郎)には「疾書術は近代発明なり」と紹介されている。 西洋文明積極的に導入した明治維新期西洋速記日本語導入する試み数多く行われた1875年には、松島剛畠山義成日本語速記法整備着手した。そして1881年に「明治23年ヲ期シテ国会開設スル旨」の詔勅発表されたことで、国会議事録記録の必要から多く人々速記法考案していった1882年9月16日田鎖綱紀が『時事新報』にグラハム式を参考にした日本傍聴記録法として発表し10月28日日本傍聴筆記法講習会開設し田鎖速記指導開始した日本においては象徴的にこの日を以って日本速記始まりとしており、同日公益社団法人日本速記協会が「速記の日」と定めた。ここで養成され速記官は、若林酒井昇造の名が残っている。速記官は説法政談演説などを速記する練習繰り返し、また講談落語速記するなど政治文化担い手として活躍した。 そして1890年帝国議会開設され議会速記が必要とされる時代迎えた。この時、一任されたのが若林である。帝国議会貴族院衆議院議事の進行等について定めた貴族院規則衆議院規則には「議事速記録速記法ニ依リ議事記載ス」との規定置かれ議会開設直後第一議会からの発言速記記録されることになった議会開設前後に整備され、また黒岩大や清沢与十らによって発展した日本速記であるが、全て田鎖式を基礎にしていた。その中、東京高等商業招聘されていたイギリス人教師エドワード・ガントレットが、ピットマン式を発展させてガントレット式と呼ばれる日本語速記法考案した田鎖式に比べ書きやすく、また日本語発音体系反映した方式であり、この方式を学んだ森上富夫1909年衆議院速記者採用され田鎖式系一色だった議会速記新風送り込んでいる。 そのほか基礎符号単線にした武田式や、それを更に発展させた中根式、更にその中根式を発展させた石村式が登場している。 導入期イギリス正円幾何派を中心にされたが、大正になるとドイツ草書派を参考にした方法誕生した毛利高範ドイツ留学中に目にしたオーストリアのファウルマン式を参考毛利式を発表している。 また、従来民間養成基本としていた帝国議会速記官であるが、この頃には報道など民間における速記への需要高まりがあり、速記確保困難になってきた。そこで政府は、1918年速記練習生募集し内部養成する方針転換した。ここでは現場速記官からのアイデア集積され1942年には衆議院標準符号定められる至った国会両院規則でも議事速記によって記録することが定められている(衆議院規則201条、参議院規則156条)。初期国会で議事録作成速記のみで行われ、各院に速記者養成所があったが、1951年昭和26年2月8日参議院労働委員会テープレコーダー導入され採用テストが行われた。2006年には各院独自に設けられていた速記者養成所廃止された。会議録作成IT化進み手書き速記本会議予算委員会などでは行われているが、それ以外会議においては参議院では2008年から担当職員モニター音声映像確認してパソコン入力する方式衆議院では2011年から音声認識システム導入されている。地方議会でも2010年度平成22年度)までに24都道府県議会手書き速記廃止された。

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