数列とは? わかりやすく解説

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すう‐れつ【数列】

読み方:すうれつ

2、35、6ぐらいの列。いくつかの列。

ある一定の規則に従って順に並べられた数の列。おのおのの数を項という。

「数列」に似た言葉

数列

ある規則にしたがって数や式(それぞれを項と呼ぶ)を並べたものを数列という。>


数列

作者中原文夫

収載図書不幸の探究
出版社作品社
刊行年月2005.4


数列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/23 14:35 UTC 版)

数学において数列(すうれつ、: numerical sequence)とは、になったもの (sequence of numbers) を言う。

例えば正の奇数を小さい順に並べた

1, 3, 5, 7, …

のような数の“並び”が数列である。並べる数に制限を加えて、たとえば自然数のみを並べるならば、これを自然数列と略称する。整数有理数実数などのほかの数体系を用いる場合も同様の略称を用いる。各々の数の“置かれるべき場所”は数列の (こう、: term) と呼ばれる。数の並びが数列と呼ばれるためには、数列の各項を“順番に並べる”こと、つまりそれぞれの数が何番目の項に配置されているのかを一意に示すように番号付けができなければならない。したがって、 “最も簡単”な数列は自然数を小さい順に並べた数列

1, 2, 3, 4, …

ということになる(これは自然数が順序数であることによる)。

考える数列に端が存在する場合がある。数列の端に存在する項は、その数列の最初の項、または最後の項であると考えることができる。数列の最初の項をその数列の初項(しょこう、: first term)といい、最後の項を数列の末項(まっこう、: last term)と呼ぶ。 数列に対して必ずしも初項と末項を定めることはできない。たとえば「すべての自然数」を表す数列の項の数は「自然数の個数」に等しいが、自然数は無限に存在するため、その末項は存在しない。このように末項が定まらないような数列は、無限数列(むげんすうれつ、: infinite sequence)と呼ばれ、末項を持つ数列は有限数列(ゆうげんすうれつ、: finite sequence)と呼ばれる。

初項を表す添字は自由に与えることができ、議論や計算を簡単にするように選ばれるが、慣習的に 0 または 1 が与えられることも多い。たとえば有限数列の初項の添字を 1 から始めた場合、末項は項数に等しい添字 n が与えられるため、記述が簡単になる。

特別な数列には、項の並びに規則性のあるものがある。代表的なものは、等差数列等比数列あるいは漸化式で定義される数列である。

定義

S自然数全体の集合 N またはその n における切片 {0, 1, 2, …, n} とするとき、S から実数(あるいは複素数)への関数 a数列(すうれつ、: sequence)と呼び、順序付けられたの並びとして

a0, a1, a2, …, an, …

のように記す。各数 ai をこの数列のという。すなわち、関数 an における値を an と書き、列のn 番目の項と考える。また、(ak)k=0,1,2,…,n,… あるいは、慣習的に {ak}k=0,1,2,…,n,…(または単に {an})とも表す[注釈 1]

各項を表すために添えられる n を数列 a添字 (index) という。添字が 0 からでなくてもよいことは既述のとおりであるが、その場合にも(特に n が自然数以外の値をとる場合でも)形式的に「ann 番目の項である」と言うことがある[要出典]

任意の添字 n に対応する項 an一般項 (general term) という。一般項は必ずしも n の明示的な式として定まっているわけではないし、一般にその必要もないが、n を勝手に指定したときに対応する項 an がきちんと定まることが言える必要はある。

関数 a の定義域を整数全体の集合 Z に変え、初項や末項のない両側無限列 (an)nZ を考えることもある。両側無限列は実質的に 2 つの片側無限列の合成であり、n = 0 などを基準に番号の付け替えを行えば、1 つの片側無限列に直すことができる。

数列 (an) の各項 an がそれ以前の項 (a0, …, an) を用いて帰納的に定められるならば、その帰納的関係式をその数列が満たす漸化式と呼び、数列 (an) はその漸化式(と初期値)によって定められるという。

特殊な形の数列

等差数列

任意の自然数 n に対して、隣り合う 2 項 anan+1 の差が一定のものを等差数列または算術数列という。また、その一定である二項間の差を公差という。

1, 2, 3, 4, 5, 6, …(初項 1、公差 1)
3, 5, 7, 9, 11, 13, …(初項 3、公差 2)

など

等比数列

任意の自然数 n に対して、隣り合う 2 項 anan+1が一定のものを等比数列または幾何数列という。また、その任意の 2 項間で一定となる比を公比という。

1, 2, 4, 8, 16, 32, … (初項 1、公比 2)
5, 15, 45, 135, 405, … (初項 5、公比 3)
1, −1, 1, −1, 1, −1, … (初項 1、公比 −1)

など

漸化式を持つ数列

最初の 2 項から始めて、

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …

のように連続した 2 項の和を次の項とするフィボナッチ数列に代表される、漸化式が成り立つ数列。

母関数を持つ数列

ある種の級数を母関数とし、その係数の列として数列を定義することもある。ベルヌーイ数オイラー数などはテイラー数として定義されるものの例であり、母関数の微積分を通して計算したり、漸化式を取り出したりすることができる。フーリエ数は理論的には関数の球関数による展開の一種から得られる数列だが、具体的な個々の係数は積分によって定められる。

漸化式

数列 (an) の各項 an がある定まった関数 f を用いて

an+1 = f (a1, a2, …, an)

となるように(もちろん f の取りうる引数の数は一定であるから、右辺に現れる項はある一定の規則に従い落とされるものとして)帰納的に定められているとき、関数 f を数列 (an)漸化式とよび、あるいは、数列 (an) は漸化式 f により定められているという。

漸化式を解くとは、漸化式で与えられている数列 (an) の一般項 ann陽な式で表すことである。

等差数列や等比数列は、その定義から極めて単純な漸化式を持つ。一般の等差数列に対する漸化式は

an+1 = an + d

という形に表される。定数 d はその等差数列の公差である。この漸化式は簡単に解けて、一般項は an = a1 + (n − 1)d となる。同様に、一般の等比数列に対する漸化式は

an+1 = ran

という形に表される。定数 r はその等比数列の公比である。この漸化式を解けば、一般項は an = rn−1a1 となる。これらは後述する隣接二項間漸化式の最も単純なものである。

特定の形の漸化式が成立する場合など、いくつかの場合には、一般項 ann の明示的な形の式で表される。

隣接二項間漸化式

数列 (an) が漸化式によって定められ、漸化式が 1 変数関数 f (x) によって

an+1 = f (an)

と表されているとき、この漸化式は隣接二項間の漸化式であるという。特に、p(n), q(n)n の関数として、fp, q を用いた一次式

an+1 = p(n) ⋅ an + q(n)

となっているとき、線型であるという。特に関数 p(n), q(n)定数関数である場合、定数係数線型隣接二項間漸化式と呼ばれる。定数係数線型隣接二項間漸化式

an+1 = pan + q

は等差数列あるいは等比数列に帰着され、一般項が n の式として明示的に記述できる:

p = 1 のとき、漸化式は an+1 = an + q であるから、これは等差数列である。

p ≠ 1 のとき、漸化式 an+1 = pan + q の特性方程式と呼ばれる方程式 x = px + qα とすると、漸化式は

an+1α = p(anα)

と変形できる。これは、一般項が bn = anα で定義される数列 {bn} が公比 p である等比数列となることを表しているから、bnn の式として得られる。an = bn + α だから、これも n の式として書くことができる。

隣接三項間漸化式

数列 (an) が漸化式によって定められ、漸化式が 2 変数関数 f (x, y) によって

an+2 = f (an+1, an)

と表されているとき、この漸化式は隣接三項間の漸化式であるという。特に、f が関数 p(n), q(n) を用いた斉一次式

an+2 = p(n)⋅an+1 + q(n)⋅an

となっているとき、線型であるという。特に関数 p(n), q(n) が定数である場合、定数係数線型隣接三項間漸化式と呼ばれる。定数係数線型隣接三項間漸化式

an+2 = pan+1 + qan

は特性方程式 x2 = px + q の根を用いて解くことができる。すなわち、特性方程式の実数複素数であるにかかわらず異なる 2 つの根 α, β を持つとき、αn 及び βn はそれぞれ漸化式を満たす。特性方程式が重根 α を持つ場合は、αn 及び n がそれぞれ漸化式を満たすこととなる。言わば漸化式の “基底解” となっているわけである。一般項は漸化式の線形性のおかげでこれら 2 組の“基底解”の線型結合で表すことができ、2 つの未定係数は任意の 2 項(初項と第二項である必要はないのはもちろん、隣接している必要すらない)の情報から決定することができる。

フィボナッチ数列はこのタイプの漸化式を持つので、手順にしたがって一般項 an


数列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 04:53 UTC 版)

関数 (数学)」の記事における「数列」の解説

有限集合からの関数実質的に数の組あるいは数列と呼ばれるものになる適当な演算をいれてベクトルと見ることもできる)。それはつまり、集合の各元に序列与えて {1, 2, ..., n} と並べるとき、k = 1, 2, ..., n に対して xk = x(k) を対応付ける関数 x を ( x 1 , x 2 , … , x n ) ∈ R n {\displaystyle (x_{1},x_{2},\ldots ,x_{n})\in \mathbb {R} ^{n}} のかたちに表すのである。これは有限列であるが、無限列 ( s n ) n ∈ N ∈ R N {\displaystyle (s_{n})_{n\in \mathbb {N} }\in \mathbb {R} ^{\mathbb {N} }} を考えれば、それは各自然数 n に対して、数 sn対応させる s : N → R ; n ↦ s n {\displaystyle s\colon \mathbb {N} \to \mathbb {R} ;\,n\mapsto s_{n}} という関数考えていることに他ならない。もっと一般に数の族を考慮入れれば通常の実関数 f = f(x) を x を添字に持つ実数の族 ( f x ) x ∈ R ∈ R R {\displaystyle (f_{x})_{x\in \mathbb {R} }\in \mathbb {R} ^{\mathbb {R} }} と読みかえることができる。

※この「数列」の解説は、「関数 (数学)」の解説の一部です。
「数列」を含む「関数 (数学)」の記事については、「関数 (数学)」の概要を参照ください。

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数列

出典:『Wiktionary』 (2021/11/27 01:07 UTC 版)

この単語漢字
すう
第二学年
れつ
第三学年
音読み 音読み

発音

名詞

(すうれつ)

  1. (数学) 順番並べたもの。通常自然数1, 2, 3, …に対して、数a1, a2, a3…を対応づけたもの言い自然数nに対応するものを第n項と呼ぶ。項の並びに規則性を持つ数列は漸化式により記述できる場合がある。

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