初潮
「初潮」とは、女性が初めて経験する月経(生理による出血)を意味する言葉である。昨今では「初経(しょけい)」という表現に置き換えられつつある。
「初潮」は「はつしお」と読む場合もある。「初潮(はつしお)」は製塩において最初に汲む塩水(潮水)のこと、または、満潮に向けて最初にさす潮(汐)のことである。
「初潮」の概要
女性の「初潮」は、おおよそ10歳~15歳の頃に第2次性徴に伴って訪れる。初潮を迎える年齢は個人によって大きな差がある。体格(身長や体重)が大きく栄養状態がよいと初潮を早く迎える傾向があるとされる。現代の日本人女子が初潮を迎える平均年齢は12歳前後である。欧米でもほぼ同じである。明治時代の頃の平均初潮年齢は14~15歳だったらしい。初潮が来る前には「腹痛が起きる」「イライラするなど精神的に不安定になる」「おりものが出るようになる」「わきや陰部に毛が生える」「胸に痛みやしこりを感じるようになる」といった現象が前触れのように発生することがある。
初潮が来て月経が始まっても、しばらくはホルモンの分泌状態が安定せず、月経周期が不安定(月経不順)になりやすい。排卵を伴わないことも多い。
かつては初潮を「一人前の女性になった証」とする考え方もあったが、生理学的にいえば初潮は性的成熟を始めた最初の段階である。初潮を迎えてから性的に成熟して妊娠可能になるまではおおよそ2年ほど要するとされる。
しょ‐ちょう〔‐テウ〕【初潮】
はつ‐しお〔‐しほ〕【初潮/初×汐】
初潮
初潮
初潮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 22:57 UTC 版)
生まれて初めての月経を初潮(しょちょう、英: menarche)、または初経(しょけい)とも言う。古くは「初花(はつはな)」とも言われた。初経時の印象がその後の月経感に影響し、よい印象がなかった人は月経前症候群(PMS)や月経痛が多いという研究結果がある。 年齢 栄養状態や健康状態で初潮を迎える年齢は変動し、栄養状態と健康状態が共に良好であれば早く訪れる。初潮の数ヶ月前から透明又は白色の帯下の増加が見られるようになった後、初潮が発生する。初潮の平均年齢は12.3歳で、大部分は年齢で10歳から15歳の間、陰毛が発育し始めてから一定後(タナー段階で2-3度)、身長の伸びが低くなり始めた頃に発生することが多い。平均初潮年齢は栄養・健康状態の改善により、19世紀以降全世界的に一貫して早まる傾向にある。日本も同様の傾向があり、19世紀末には15歳前後だった平均初潮年齢が、1997年には12歳2ヶ月にまで低下している。10歳未満 早発月経(思春期早発症)。 15歳以上 遅発月経 18歳で初経を見ない 原発無月経、染色体異常、性の発生・分化異常が疑われる。 妊娠 「初潮=子供が産める体」になったという風に受け取られがちだが、始まっても1-2年間は周期は不規則で排卵が無い(無排卵性月経)場合が多く、妊娠の可能性は低い。反面、排卵があれば妊娠の可能性はあり、10歳以下でも妊娠するケースもある。最年少出産記録で知られるリナ・メディナは5歳7ヶ月21日で出産した(詳細は本人の項を参照)。月経は受精が成立しなかった場合に起こるものであり、初潮もまた例外ではないことから、初めて排卵された時に子宮内に精子が存在すれば、初潮を迎える前に妊娠する可能性も否定できない。 成長 思春期開始から初経の1年以上前は乳房の発達開始(Thelarche・乳頭期、後に乳輪期)や外陰部の発達し始めなど、大人の体型へ変化し始めで、骨盤が前傾傾向(女児型)のままなど、まだ子供の体型に近いが、初経を挟む前後1年間は乳房全体が膨らみ始め(第1乳房期、後に第2乳房期)、骨盤が前傾傾向から直立傾向(女児型から女性成人型)に転換し始めることから腹がまっすぐになり、ヒップが大きくなり始めるなど急激に体型が変化し、初経の1年後以降になると骨盤が直立傾向(女性成人型)となり、大人の体型に近くなる(乳房は形成期)。乳房は途中で初経を挟む約4年間で発達する。初経時は身長の伸びのピークが過ぎており、初経後はあまり身長が伸びなくなる。 病気 初経前後は脊椎側彎症の発症が多いとされている。
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