八百長とは? わかりやすく解説

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やお‐ちょう〔やほチヤウ〕【八百長】

読み方:やおちょう

相撲会所に出入りしていた長兵衛という八百屋通称八百長)が、ある相撲年寄と碁(ご)を打つ際に、いつも1勝1敗になるように手加減していたことからという》

勝負事で、前もって勝敗打ち合わせておいて、うわべだけ真剣に勝負すること。なれあい勝負。「—試合

なれあい事を運ぶこと。「—の質疑応答

[補説] 書名別項。→八百長


やおちょう〔やほチヤウ〕【八百長】

読み方:やおちょう

新橋遊吉短編小説競馬の八百長に手を染める騎手を描く。昭和40年(1965)発表同年第54回直木賞受賞


八百長

作者新橋遊吉

収載図書八百長
出版社双葉社
刊行年月1986.9
シリーズ名双葉文庫


八百長

作者ロバート・トゥーイ

収載図書世界ベスト・ミステリー50選―名作短編で編む推理小説50年史 下
出版社光文社
刊行年月1994.3
シリーズ名光文社文庫

収載図書物し書けなかった物書き
出版社河出書房新社
刊行年月2007.2
シリーズ名KAWADE MYSTERY


八百長

読み方:やおちょうやおちよう

  1. 馴合(なれあひ)の勝負の事、及び軽薄をいふ事、約(つま)り『八百長だ』といへば、互に黙契もくけい)してわざと敗(まけ)を取り、又は追縦(つひしやう)をいつたりする事になる。此詞(このことば)の起(おこ)りに就ては面白い話があるのだ。昔八百長とよぶ男があつた。常に伊勢の海太夫(たいふ)の処へ遊びに行つては、五太夫囲碁を闘はすのだが、八百長は五太夫よりも、数段強い碁打ちであるに拘(かかは)らず、追縦をしていつも負け取り、五太夫喜ばせゐたが、後に全くの上手たる事が知れて、八百長といふ名は、わざと狂言して負を取る詞(ことば)の意味転用され、遂に馴合勝負の事にも使用さるる事とはなつた。
  2. (一)双方にて予じめ打合せ置きて、然る後取組む相撲をいふ。八百屋長兵衛此の手段を弄せしに始まると。(二)転じて内約ある懸引にいふ。「-政略」。「-議員」。
  3. 内々彼此相通じ示し置き乍ら知らぬふりして第三者懸命如く装ひつつ競争競技などをすること。
  4. こしらへ相撲のことをいふ、先々代伊勢の海部屋出入りした桟敷屋の八百長といふ男が伊勢の海の碁を相手にして実力は彼より上だつたが御機嫌とりにいつも負けてゐたことが後でわかつた、それから相撲社会こしらへ相撲を八百長といひ出した。更に一般にカラクリ勝負をすることを八百長といふやうになつた。
  5. 〔角〕馴合のこと。又馴合芝居を打つといふこと。伊勢の海と八百長といふ男の囲碁から起つ言葉
  6. こしらへ相撲一般にウソのこと、わざとの意。
  7. こしらへ相撲のことをいふ。先々代伊勢の海部屋出入した桟敷屋の八百長といふ男が、伊勢海の碁を相手して、実力は彼より上だつたが御機嫌とりにいつも負けてゐることが後でわかつた。それから相撲社会こしらへ相撲を八百長といひ出した。更に一般にカラクリ勝負をすることを八百長といふやうになつた。
  8. 拵へ相撲のこと。無理に機嫌とりの為勝負を負けること。或は裏面カラクリのあること。「やをや」とも云ふ。
  9. 相撲会所(今の相撲協会)に出入してゐた長さんといふ者、相撲年寄であつた先代伊勢の海と碁の好相手であつたが、御機嫌取り上手なのに勝を譲つて態(わざ)と敗けた。以来、わざと敗けてやる相撲を八百長といひ、やがてインチキする事を斯くいふに至つた。
  10. 〔相〕内密に約束して置いて土俵ではさも真剣に勝負するように見せかけること、一般に表面取りつくろつて裏面妥協するをいう。色々な手(八百)の中で一番すぐれた(長)手という意。
  11. 本来は強い方が態と負けるの義であつたが、いまでは強弱拘らず一方態と負けるか、引分預りなどをやる事を言う。
  12. 馴れあいで勝負し第三者観客)をごまかす。八百長は明治時代のはじめ、八百屋長兵衛当時年寄伊勢の海の碁の相手をするたび自分は強いのにお得意御機嫌をとるため、わざと勝を譲つたことがあり、仲間がこれを聞いてその後相撲で故意負けることを「八百長する」といい始めた。〔俗〕
  13. 拵へ相撲のこと。無理に機嫌とりの為め勝負負けること。或いは裏面カラクリのあること。「やおや」ともいう。
  14. わざと負けること。明治のころ、伊勢ノ海親方に碁をいつもわざと負け八百屋長兵衛こと八百長から出た。彼は当時相撲茶屋経営していた。

分類 俗/一般東京相撲相撲、角

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八百長

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/09 07:35 UTC 版)

八百長(やおちょう)とは、前もって勝敗を打ち合わせておき、表面だけ真剣に勝負を争うように見せかけること。 転じて、一般に、前もってしめし合わせておきながら、さりげなくよそおうこと[1]




「八百長」の続きの解説一覧

八百長(やおちょう)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 13:51 UTC 版)

囲碁」の記事における「八百長(やおちょう)」の解説

江戸時代末期八百屋長兵衛通称八百長なる人物が、よく相撲親方と碁を打ち相手勝て腕前ありながら、常に一勝一敗になるように細工してご機嫌取ったころから相撲その他の競技において、あらかじめ対戦者と示し合わせておき、表面上真剣に勝負しているかのように見せかけることをいう。

※この「八百長(やおちょう)」の解説は、「囲碁」の解説の一部です。
「八百長(やおちょう)」を含む「囲碁」の記事については、「囲碁」の概要を参照ください。

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八百長

出典:『Wiktionary』 (2021/11/20 09:56 UTC 版)

名詞

八百 やおちょう

  1. 勝負事に見せかけ事前示し合わせ通りに事を運ぶこと。

語源

関連語

翻訳


「八百長」の例文・使い方・用例・文例

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