二倍体
倍数体
通常、染色体は母親由来の一組と父親由来の一組とがセットになっているが(2倍体,2n)、まれに受精や分裂時の異常により染色体のセットが一組だけの個体(半数体,n)や三組(3倍体,3n)・四組(4倍体,4n)になった個体が生じる場合があり、3組以上の染色体をもつ個体を一般に「倍数体」と呼んでいる。2倍体と4倍体の交配からは3倍体を生じる。
倍数体を人為的に作り出す薬品を「コルヒチン」という。(人体に対し有毒で、皮膚炎・嘔吐・下痢を起こすが、痛風の鎮痛剤として用いられる。)
倍数体は、一般に植物体が大きくなり、それとともに花の大きさや花弁の厚さも増大する反面、生育が遅い(晩生)傾向がある。
◇3倍体のランの例
Bc. Nai Thong Leng‘No.1’FCC/JOS
Cym.Lillian Stewart‘Rose Durbar’AM/AOS
◇4倍体のランの例
Lc.Bonanza‘Vesuvious’ AM/AOS
Slc. Anzac‘Orchidhurst’ FCC/RHS
Cym.Alexanderi‘Westonbirt’FCC/RHS
Paph. Paeony‘Regency’AM/RHS
倍数体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 21:21 UTC 版)
倍数体(ばいすうたい、英語: polyploid)とは、倍数性に基づいて表現した生物の分け方。一倍体(半数体)、二倍体、三倍体など。 有性生殖をする動物の多くは、両親から配偶子を通してそれぞれ1セットのゲノムを受け取り、計2セットのゲノムを持つ二倍体(ヒト, 2n = 46 など)である。 一方、植物には様々な倍数体が存在している。それらは、農業で役に立つ特性を持つことがあり、作物の品種・種として成立している。 植物の倍数体は、同質倍数体と異質倍数体とに分けられる。1種類のゲノムを複数持つ場合を同質倍数体といい、2種類以上のゲノムで構成されている場合を異質倍数体という。動物の場合は異質倍数体は少ないが、生殖能力がない種間雑種(レオポンやラバ)は異質二倍体と考えることもできる。アフリカツメガエル (Xenopus laevis) は異質4倍体と考えられており、Xenopus属にはさらに異質8倍体や異質12倍体のカエルもいる。
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