中心市街地とは? わかりやすく解説

中心市街地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/29 02:27 UTC 版)

中心市街地(ちゅうしんしがいち)とは、都市における地域の中心となる地区である。昼間人口が集中し、商業、行政機能が充実している地域を指す。オフィス街繁華街歓楽街などの都市機能を内包する。中心業務地区(CBD)が類義語。日本の大都市圏の場合、中心市街地はターミナル駅地下鉄駅付近に複数箇所に形成される一方で、地方都市の場合はターミナル駅から1〜2kmほど離れた旧城下町付近に位置している場合が多い。

モータリゼーションとそれに伴う郊外化の進行に伴い、地方都市の中心市街地は衰退傾向が続いている。また、少子高齢化の時代背景もあり、コンパクトシティを目指す自治体では近年、都市観光、まちなか併任、歩いて暮らせるまちづくり等、中心市街地の活性化に向けた取り組みが行われている。地価高騰に伴うドーナツ化現象で中心市街地の人口は減少していたが、近年は中心部のタワーマンションの建設などによる都心回帰の影響で、人口が増加している中心市街地も見られる。

日本

沿革

かつて日本の多くの地方都市では職住が混在し、人口・雇用が中心部に密集していた。高度経済成長期になると郊外一戸建て志向が強まったため、中心市街地から郊外に移る人口が増え、人口集中地区が拡大した(ドーナツ化現象)。1980年代頃には、人口が増えた郊外に小売業・生活関連サービス業の店舗が増え、商業機能の郊外化が発生した。それに伴い、店舗を主な取引先とする卸売業・事業所サービス業事務所なども郊外へと移動し、中心市街地には老舗小売店・地元百貨店金融機関官公庁への近接性を重視)・大企業支店などが残された[1]

しかし、バブル景気崩壊で消費性向の変化が起こり、支店縮小もあって、中心部で経済活動を行う企業は減少した。そのため、1990年代には多くの都市で、中心部のシャッター通りが起き、空き店舗・駐車場ばかりが目立つようになった[1]

1990年代末頃になると、東京圏で業務空間再編やマンション開発が増加し、人口や産業が中心部に戻る「都心回帰」と呼ばれる現象が見られる様になった。2000年代以降は、地方の県庁所在地・中小都市でもタワーマンションによる都市再開発がおこなわれ、程度に差はあるものの、地方でも都心回帰が生じているとされる[1]

市街地のまちづくり

国土交通省(旧建設省所管)都市局都市政策課では市街地のまちづくり活性事業として、以下のとおり都市行政の基本方針を示している。

  • 都市計画制度の運用による総合的、計画的な都市整備の推進・・・・・制度の充実による的確な運用を図るとともに、都市計画を活用し、道路公園下水道等の都市基盤施設の整備、土地区画整理事業市街地再開発等を総合的、計画的に、かつ、うるおいのある住環境を備えた活力にあふれたまちづくりを、用途地域制度の整備、公共施設が十分備わった市街地整備と土地有効利用の促進のための誘導容積制度、住民の意見を十分反映つつ具体的なまちづくりビジョンをきめ細かく定める市町村の都市計画に関する基本的な方針の創設、といった基本方針をもって推進を図るとしている。
  • 緑の保全・創出、良好な都市景観の形成等の推進と併せた総合的、計画的な都市間環境施策の推進。
  • 地方拠点都市地域の総合的な整備の推進
  • 街路、公園、下水道等の都市基盤施設の計画的整備と市街地再開発事業、土地区画整理事業の一層の充実、推進。
  • 産業構造の高度化・ソフト化、ライフスタイルの多様化、国際化、高度情報化高齢化等の経済・社会の新しい潮流に的確に対応した都市行政の展開や、まちづくりの中核となる商業地域における特定商業集積の整備の促進に対する支援など、経済・社会の変化に対応した都市整備の推進といった、経済・社会の変化を先取りした都市整備の推進
  • 民間活力を活用した都市開発の推進
  • 都市の防災構造化の推進

ラテン・アメリカ

ラテン・アメリカでは規模の大小にかかわらず、建設時の都市計画には共通点がある。まず中心部に広場を作り、その周りに教会役所を配置した。中心部から離れた地域ほど貧しい地区が形成されていった[2]

注釈

  1. ^ a b c 菊池慶之『米子市における都心空洞化と都心回帰の可能性に関する予察 ─都市サイクル仮説の適用から─
  2. ^ チェ・ゲバラは英雄じゃなかった? 終焉の地ボリビアで見た真実

関連項目

外部リンク


中心市街地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:37 UTC 版)

栃木市」の記事における「中心市街地」の解説

栃木駅周辺では2000年東武栃木駅2003年JR栃木駅高架化に伴いシビックコア重点整備地区として再開発が行われた。北口には國學院大学栃木学園教育センター栃木県立学悠館高等学校高層マンションなどが複数建設された。また、2010年祝町ヨークタウン栃木祝町進出している。 1970年市街地外郭通過する栃木環状線栃木バイパス)が開通したその後1978年のいせやホームセンター栃木バイパス店(現・カインズホーム栃木店、因みに1号店である)の進出皮切りとして、1986年ジャスコシティ栃木(現・イオン栃木店)や大手電機量販店などロードサイド店舗続々進出し商業地郊外へと拡大していった。現在、栃木駅周辺高層マンション中心とした住宅地区となり、商業地区は中心市街地の倭町万町中心に鉄道交通道路交通ともに利便性の高い箱森町 - 新栃木駅ラインまで拡大している。2014年には中心市街地に東武宇都宮百貨店栃木市役所店開業し、中心市街地と郊外商業競争熾烈になりつつある。 銀行・信用金庫 足利銀行栃木支店新栃木支店栃木西支店大平支店藤岡支店都賀支店岩舟支店群馬銀行栃木支店栃木銀行栃木支店栃木西支店栃木北支店、大平支店常陽銀行栃木支店みずほ銀行栃木支店りそな銀行店舗外ATM栃木出張所栃木信用金庫本店駅前支店、西支店東支店、箱支店川原田支店大平町支店大平南支店、藤岡支店都賀支店鹿沼相互信用金庫金崎支店中央労働金庫栃木支店証券会社 SMBC日興証券栃木支店中原証券栃木支店宿泊施設 栃木グランドホテル サンルートプラザ栃木 ホテル加登手束ビジネスホテル 柏倉温泉太子娯楽施設 ゴルフ場栃木CC 栃木インターCC 栃木ヶ丘CC プレステージ栃木CC プレジデント栃木CC エヴァンダイジュ栃木GC APAリゾート 栃木GC 皆川城CC あさひヶ丘CC 大平台CC 桃園CC 太郎GC 東武藤ヶ丘GC ボウリング場栃木サンプラザボウリング

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