寺内町とは? わかりやすく解説

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じない‐ちょう〔‐チヤウ〕【寺内町】

読み方:じないちょう

戦国時代浄土真宗本願寺派などの寺院境内発達した集落周り土居巡らし、濠(ほり)を掘って他宗派や領主攻撃備えた大坂石山本願寺越前吉崎などが有名。


寺内町

読み方:ジナイチョウ(jinaichou), ジナイマチ(jinaimachi)

中世末、浄土真宗本願寺派寺院中核発達した集落


じないちょう 【寺内町】


寺内町

読み方:ジナイチョウ(jinaichou)

所在 岐阜県大垣市


寺内町

読み方:ジナイチョウ(jinaichou)

所在 岐阜県関市


寺内町

読み方:ジナイチョウ(jinaichou)

所在 大阪府守口市


寺内町

読み方:ジナイチョウ(jinaichou)

所在 奈良県御所市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

寺内町

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/12 01:29 UTC 版)

浄土真宗高田派の本山専修寺を中心に形成された一身田寺内町
寺内町を区画した環濠
大阪府八尾市の久宝寺寺内町)

寺内町(じないちょう、じないまち)とは、中世後期から近世前期の日本において、浄土真宗により建設された仏教寺院・道場(御坊)を中心に形成された自治集落のことである。土塁で囲まれるなど防御的性格を持ち、信者、商工業者などが集住した。

寺内町の呼称は町の全域が寺院の境内とみなされたことから生じたもので、参詣者相手の商業地として寺院の境外に形成された門前町とは異なる。

寺内町は歴史の中で衰退・消滅していった都市・町も存在するが、現代まで存続した町では重要伝統的建造物群保存地区制度を活用した富田林今井の他、各寺内町でその歴史的景観を生かした街作りが行われている。

概要

寺内町とは中世後期から近世前期に浄土真宗の他、禅宗法華宗日蓮宗などの各宗派により建設された都市である[1]。寺内町の多くは環濠で囲われ寺院等の宗教施設、坊主など宗教関係者の居住域、信仰者たちの町屋敷などで構成されている[2]。特に吉崎御坊山科本願寺大坂本願寺は支配拠点として戦国期城下町との類似性を見せ[3]、山科本願寺は日本初の城塞都市と評価されている。また大坂本願寺には「大やくら」が建造されるなど、同時代においてその防御性は特筆すべきものであった[4]

各寺内町の成立は概ね中世後期の戦国期に集中するが、豊臣秀吉の寄進により天正13年(1585年)に成立した摂津国天満[5]徳川家康の寄進により慶長12年(1607年)成立の河内国八尾のように近世前期に誕生した寺内町も存在する[6]。建設範囲は畿内先進地域を中心に[7]、九州・筑前国博多[8]北陸地方など日本列島の広域に及んでいる[9]

寺内町の多くは領主より検断権を獲得し、住民による自治が行われていた[10]。また領主から特権の公認や公事徳政国質・所質などの免除を獲得し[11]、住民の年貢負担も低く抑えられていた[12]

寺内町は宗教、経済、政治の統合が成された中世都市の最も高度な達成形態の一つとされ[13]、宗教史・民衆史・都市史など多方面からの研究が行われている[14]

寺内町一覧

本願寺勢力や一向一揆勢力の強かった中部地方近畿地方に多い。

中部地方

富山県

石川県

福井県

愛知県

本證寺(野寺本坊)

近畿地方

三重県

滋賀県

  • 金森滋賀県守山市) - 善立寺、金森御坊
  • 赤野井(滋賀県守山市) - 赤野井東別院、赤野井西別院

京都府

大阪府

富田林寺内町

兵庫県

奈良県

今井寺内町

和歌山県

出典

  1. ^ 辻井 2017, p. 72.
  2. ^ 辻井 2017, p. 71.
  3. ^ 玉井哲雄 「都市の計画と建設」『日本通史』11 近世1、朝尾直弘ほか(編)、岩波書店、1993年12月、78頁。
  4. ^ 福島克彦 『畿内・近国の戦国合戦』 吉川弘文館、2009年6月、200‐203頁。
  5. ^ 伊藤毅摂津天満本願寺 寺内町の構成(上) : 寺内町の位置,規模,街区構成について」『日本建築学会計画系論文報告集』371 日本建築学会、1987年、120頁。
  6. ^ 辻井 2017, p. 85.
  7. ^ 今井 1973, p. 1.
  8. ^ 鏡山猛「中世町割りと条坊遺制(上)」『史淵』第105/106巻、九州大学文学部、1971年8月、41頁、CRID 1390572174803235072doi:10.15017/2235985hdl:2324/2235985ISSN 0386-9326 
  9. ^ 金井年「寺内町の形態の類型とその変容」『人文地理』第33巻第3号、人文地理学会、1981年、73頁、CRID 1390001205140581248doi:10.4200/jjhg1948.33.265ISSN 00187216 
  10. ^ 今井 1973, p. 11-13.
  11. ^ 仁木宏 「寺内町と城下町」『戦国の地域国家』、有光友學(編)、吉川弘文館、2003年5月、275頁。
  12. ^ 脇田修<論説>寺内町の構造と展開」『史林』41巻1号 史学研究会 (京都大学文学部内)、1958年1月、3‐4頁。
  13. ^ 日向進ほか 「中世末の畿内における寺内町の成立と変遷に関する研究」『住宅総合研究財団研究年報』25 一般財団法人 住総研、1999年、73頁。
  14. ^ 鍛代敏雄 「畿内寺内町と一向一揆」『戦国織豊期の政治と文化』、米原正義先生古稀記念論文集刊行会 (編)、続群書類従完成会、1993年3月、185頁。

参考文献

関連項目

外部リンク


寺内町

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 13:38 UTC 版)

小浜宿」の記事における「寺内町」の解説

小浜は、南西北の三方迂回する大堀川加えて東側溜池掘り周囲土塁を廻らして防御性高めた城塞寺内町であった街道ごとの三方には門を構え東門は京伏見街道北門有馬街道南門西宮街道通じていた。南北750m・東西400m総構えで、小浜城とも呼ばれる

※この「寺内町」の解説は、「小浜宿」の解説の一部です。
「寺内町」を含む「小浜宿」の記事については、「小浜宿」の概要を参照ください。

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