シャッタースピード
【英】shutter speed
シャッタースピードとは、カメラにおいてシャッターが開閉する速度のことである。銀塩カメラやデジタルカメラにおいて、露出の時間を調整する役割を持っている。
シャッタースピードは「秒」を単位とし、20分の1秒、160分の1秒、といったように速度調節を行うことができる。撮影現場の明るさ(光の量)によって、同じシャッタースピードでも写り方に違いが現われる。適切にシャッタースピードを調整することで、より美しい写真が撮影できる。
一般的には、明るい場合にはシャッタースピードを速めて光を制限し、暗い場合にはシャッタースピードを遅くして、より多くの光を取り込むことで、より適切な撮影ができるとされる。シャッタースピードを活かした撮影技術としてはスローシンクロなどがある。なお、シャッタースピードが遅くなればなるほど、手ぶれが起こりやすくなる。
カメラの露出を適正に調整する機能として、シャッタースピードの他に、レンズの絞り値がある。シャッタースピードは光の通る時間を調整するのに対して、レンズの絞り値は光の通り道の幅を調整する。なお、撮影時の露出を自動設定する自動露出(AE)機能のうち、シャッタースピードを任意に決定し、それに合わせて絞り値を自動調整する機能が、シャッター速度優先AEなどと呼ばれる。
フィルム式の銀塩カメラでは、シャッターは物理的な幕か扉のような機構であるが、デジタルカメラにおいては、電気的に採光している時間を設定することによって、シャッタースピード調整と同等の機能を実現している。この機能はデジタルシャッターと呼ばれている。
シャッター速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/22 00:15 UTC 版)
シャッター速度(シャッターそくど、英: Shutter speed )は、カメラによる写真撮影の際、シャッターが開放され、フィルムまたは撮像素子がレンズを通した光にさらされる(露出する)時間(露光時間、シャッタースピード、「SS」とも略される)をいう。この時間が短いほどシャッター速度が速い、長いほどシャッター速度が遅いという。(正確にはスピードという表現はふさわしくない。注釈参照) [1]
- ^ なお本来スピードとは、単位時間あたりの移動距離を示す物理量(単位:m/s)であるから、露光時間(単位:s)を表すのにスピードという語を使うのはふさわしくない(シャッターを構成する先行幕と後行幕が移動するスピードは一定であり、両者の走行開始の時間差により露光時間が決まる)。したがって、用語としては既成事実化しているものの、「シャッタータイム」もしくは「露光時間」といった表現にすべきとする考え方もできる。
- ^ 武石修 (2012年5月15日). “特別編:雲台メーカーに聞く「ブレない」三脚の選び方と使いこなし”. デジカメWatch デジカメ アイテム丼. 2020年2月22日閲覧。
シャッター速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 15:02 UTC 版)
「シャッター (カメラ)」の記事における「シャッター速度」の解説
「シャッター速度」も参照 ごく簡易なものを除いて、2014年時点でのカメラでは露光時間(シャッター速度)は撮影者やカメラに内蔵された露光計・コンピュータなどが適切な秒時に調節できる。シャッター機構には基本速というものがあり、その基本速を何らかの手段で遅らせたり、あるいは実効速度を速くしたりすることで、撮影に必要な速度を得ている。 選択できるシャッター速度の調整幅は、シャッターによって異なるが速度の“系列”が大体決まっており、露光時間が約2倍ずつになっていく倍数系列が2014年時点での主流である。露光の計算上では、露光時間を2倍にすることとレンズの絞りを1絞り開けることとは同じ意味になるために倍数系列が一般的になったが、かつてはきりの良い数字を用いた大陸系列が多く使われていた。また、このどちらにも属さない系列も存在する。 シャッター速度の系列[要出典]倍数系列1秒-1/2秒-1/4秒-1/8秒-1/15秒-1/30秒-1/60秒-1/125秒-1/250秒-1/500秒-1/1000秒 大陸系列1秒-1/2秒-1/5秒-1/10秒-1/25秒-1/50秒-1/100秒-1/200秒-1/500秒-1/1000秒 撮影者が手動で露光開始・終了の制御をする(露光時間を、レリーズボタンを押下したままにしておく時間の長さで制御する)ことを、特にバルブ撮影などと呼ぶ。この「バルブ」は、元々はフラッシュバルブを指しており、かつてシャッターの開閉に連動してフラッシュを光らせるフラッシュシンクロ機構がなかった時代には、シャッターを開けたままフラッシュバルブを焚いて撮影する目的で使われた(オープンフラッシュという)。バルブと似た動作をするものに「タイム」というものもあり、こちらは「レリーズボタンから手を離してもシャッターは開いたままになり、シャッターを閉じるには別に操作をする」というものである。フラッシュシンクロが当たり前に搭載されるようになった現在[いつ?]でも、バルブシャッターは長時間露光(天体撮影や夜景撮影)に使う目的で多くのカメラに搭載されているが、タイムに関してはリモートレリーズとバルブで代用ができるため、ほとんど姿を消した。 露光秒時は、通常分母のみを表示する。たとえば125分の1秒なら「125」、2分の1秒なら「2」というように表示される。しかし、1秒を超える長時間露出とまぎらわしくなってしまうため、そのようなシャッター速度がある場合は、たとえば2秒を「2"」・「2s」と表示したり、数字の色を変えたりして、区別していることが多い。 先述のバルブは「B」と表示されることが多いが、古いドイツ・西ドイツ製のカメラやシャッターでは「Z」(時間を表すドイツ語 Zeit から)と表示されていることもある。タイム露出は「T」と書かれることが多い。 また、フォーカルプレーンシャッターにのみ存在する「X」は、フラッシュ撮影の際に重要になってくる、X接点シンクロの最速同調速度をあらわしている。
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