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Monday, February 13, 2012

オバマの2012年度予算概要

【メモ】今日出された、2012年10月1日から始まる米国の年度予算。

わかりやすい図表。(単位:$ビリオン) WSJから

歳入:$2,902 
歳出:$3,803
赤字:$901

(クリックすると拡大します。)


財政赤字は2012年度にいったん膨らみ、2013年度から縮小してゆくという見込み。


赤字縮小のためには、歳入を増やして、歳出を縮める(という【予定】)。



内訳では、軍事費を削減しても、医療費は年々上昇し続ける。



さらに、別のWSJの記事から、以下のグラフ。歳入と歳出の過去トレンド。こちらもわかりやすい。



そして、Outlays(歳出)がReceipts(歳入)を上回った状態が続くと、国家の借金はどうなるかというグラフ。わかりやすい。




Tuesday, January 31, 2012

欧州の若年層の失業率

66年ぶりの豪雪に見舞われたというスイスのダボス。「魔の山」は天にも見放されたのか・・・。

今年のダボス会議に出席されてる(らしい)竹中平蔵氏のツイートがTLを流れてきた。


「ユーロ圏各国の自助こそが必要だ。」はい。

しかしですよ、氏のこのツイート上に、こころに留めておくべき重要なインフォメーションが何かひとつでもあるであろうか。

ダボス会議の経済フォーラムとしての地盤沈下も、そろそろ目に余るようになってきたな。

昨年のちょうど今頃、このブログに『ダボス会議に出席なさりたい方のために』という記事を書いていたのだが、今年はなにかトピック拾って記事を書こうという気すら起こらない。今年も、去年の記事に書いたとおりです。

ただし記録しておこうと思ったのは、Zerohedgeの記事で紹介されていた欧州のワカモノの失業率のチャート。16歳~24歳の労働者の場合、欧州圏全体では20%程度だが、ギリシャ・ポルトガル・スペインの懸念されてる3カ国ではそれより目立って高く、しかもトレンディングアップしている。


スペインの若者は、ふたりにひとりが失業中とな・・・。

今回のダボス会議で欧州リーダー達が「失業対策の必要性」をことさら強調するはずですね。しかし債務削減のために財政緊縮を進めるのはいいが、やりすぎると、この失業率の数値はさらに悪化しかねない。

今日付けのGlobe&Mailに若年層失業について記事が載っていた。具体的な数値が出ていたので、書き留めておく。

The rising toll in Europe: Young, jobless and hopeless
(The Globe and Mail, 1/31/2012)

  • ユーロ圏17カ国の失業率は平均で10.4%。EU圏全体になると9.9%。
  • だが国別に見ると差が大きい。
  • 同率が低いのは、オーストリア(4.1%)、オランダ(4.9%)、ルクセンブルグ(5.2%)。
  • 高いのはスペイン(22.9%)、ギリシャ(19.2%)、リトアニア(15.3%)。
  • 若者層になると状況は深刻。EU全体で22%、国別ではスペイン(48.7%)、ギリシャ(47.2%)、スロバキア(35.6%)。
  • ドイツの失業率は史上最低6.7%まで低下。

ドイツの場合はユーロ圏内で最も共通貨幣の恩恵を受けてきて、また昨今のユーロ安の影響も享受して一人勝ち状態ではあるが、スペインやギリシャなど、この失業率の状態で更なる財政緊縮を進めてゆくとなると、経済を支える屋台骨そのものに悪影響はでないのだろうかと、こちらが心配になる。若年労働者層の出力が低いままだと、将来の各国の債務返済プラン(←非常に長期に渡る話)にも響いてくる話。

同記事の最後のパラグラフ。

・・・the future will continue to look uncertain with the result we could have a lost and disaffected generation which in turn will mean that any measures to bring down debt levels will also fail."
(経済の低成長と競争力の低い労働市場という問題に取り組む戦略をリーダー達が見せないと)この行き場を失い不安に満ちたジェネレーションを抱えたままでは、この先どんなに債務レベルを下げようと頑張っても失敗しかねない。
「Come up with a strategy - 戦略を考えよ。」はい。

だけど、【a】strategy を考えろと誰もが言うが、【the】strategy を出してくる人は見かけない。抽象的な「~べき」は誰もが語るが「具体的にどうよ」となると答えはない。

しかし、待てよ、そういう状態こそがまさに、ダボス会議そのもの、ではないか・・・。