2009-10-21(Wed)
君に届け #03 放課後
「初めて」の連続に戸惑いつつも幸せ絶頂の爽子。
その裏側で不穏な影が見え隠れ。
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その裏側で不穏な影が見え隠れ。
予想外の出来の良さに毎回ニマニマが止まらない「君に届け」、どうにも辛抱たまらず原作に手を出してしまいました。現在5巻まで読了、というわけで今回より原作既読レビューとなります。勢い余って先のネタバレをしないよう気を付けねば。
クラスで浮いた存在だった爽子は席替えによって自分の居場所を見つけられました。朝の教室で「自分に声を掛けてくれる相手」がいることの幸せ、こんな当たり前のことすら爽子にとっては憧れだったのです。今までは自分から挨拶しても疎まれるばかりで誰からも相手にされず空振りの日々、そんな爽子ですから「おはよう」と声を掛けられても表情は強ばり…嬉しすぎて涙が出そうなのを堪える表情ですが端から見たら何事かと(笑
先日拾った子犬の名前をまだ決めていない風早くんはその名付けを爽子に…最初っからそのつもりだったのだなあと早くもニマニマタイムであります。そんな空気に冷や水をぶっかけたのは副担任のピン、「ペドロ・マルチネス」と勝手に命名してしまいますが爽子も気に入った様子なので結果オーライ? 爽子と目を合わせると不幸が起きるという噂に対抗し爽子とにらめっこして勝ち誇るピン、この辺の描写は原作を知らないとわかりにくいかも? その直後に爽子と目を合わせる風早くんは照れ照れ、爽子はドキドキ、ああもうかわいいなあ。
風早くんの人望は他のクラスにも渡り、休み時間にわざわざ訪れる生徒までいるようです。ここで前回引きにて不穏な様子を漂わせていた美少女がさりげなく登場、いかにも「何か」ありそうな勢いで姿を見せまくっていますね。
誰か放課後残って出席簿を作れ、との指令に文句全開の生徒たち。こんな状況で黙っていられない爽子が自ら名乗り出ると待ってましたとばかりに乗る風早くん。彼が名乗り出たことでクラスの連中は我も我もと言い出すけれどそれを制止する風早くんはあくまでも爽子と一緒に残りたい。どう見ても好き好きオーラを出しまくってますね(笑。そんなときめきメモってる雰囲気が面白くないピン、ひょっとしたら今作の登場人物で最も感情移入しやすいキャラかもしれません(笑
風早くんがピンに呼び出されてしまったため結局1人で出席簿を書いている爽子でしたが気分は幸せいっぱいです。てなところでピンは謎の腹痛に襲われ…爽子の呪いか! その隙に逃げ出した風早くんは教室へ向かってドキドキのツーショットへ。
「みんなだって黒沼と話すきっかけ待ってるのかもしれないよ?」
その外見から避けられていた爽子は話してみれば普通の子、とはいえ周囲を寄せ付けない雰囲気を持っている爽子に話しかけるきっかけを見つけにくいのはわかります。誰だって最初に声をかけるのはそれなりに勇気が要るもので、それが「貞子」扱いされている相手ならなおさらでしょう。そこまで行かなくとも「1人が好きな人なのかな?」と思い込んで話しかけるきっかけが掴めないという例は珍しくありません。いつの間にか生じてしまったクラスメイトとの距離感、見えない壁はなかなか乗り越えがたく、しかしそれをあっさり越えて風穴を開けてくれた風早くん。彼の行動によって矢野ちんやちづは偏見を捨て、さらにその輪が広がれば…風早くんのセリフはそんな希望に満ちたものでした。
腹痛から復活したピンはさっそく風早くんを呼び出して爽子は再び1人に。去り際に爽子の名前を書いて出て行く風早くんがこれまたかわいい(笑。すると教室の入口に女子生徒が立っており…風早くんがいたから、と言う女子生徒に対し爽子は勇気を絞ってお声がけです。風早くんの言葉どおり「きっかけ」を作ろうとする爽子は慣れない行為にまたしても険しい表情、その顔を見た女子生徒は青ざめた表情で否定の言葉を返します。前回見せた「貞子の席」に関する悲劇(話す爽子が顔を上げると誰もいなかった件)を思い起こさせる流れに原作を読んだ時も悲しい気分になりましたが…女子生徒の否定は「セッティング」に対するもので、彼女たちは自ら机を動かしてお話のセッティングを。話してみれば難なく打ち解け、よかったなあ爽子。
出席簿作りを終えた爽子とピンから解放された風早くんが階段でバッタリ。風早くんへの感謝が止まらない爽子でしたが、それは全て「黒沼のがんばりに動かされた」と語る風早くん。確かに最初のきっかけは風早くんの動きでしたが爽子本人がダメ人間だったらここまで好転しなかったわけで、いかに疎まれようと腐らなかった爽子の前向きさがようやく正当に評価されたということ。風早くんもそんな爽子に動かされた1人であり、良きスパイラルの起点になれて彼自身も嬉しいでしょう。
そんなニマニマ空間を影で立ち聞きする女子生徒。あああ。
そんな顛末を聞いた矢野ちん&ちづは自分のことのように喜び合い、やはり風早くんと同様に「あんたががんばったから」と。見た目は派手な2人だけどちゃんと「わかってる」いい奴らです。
授業中に風早くんから回し手紙が飛んで来た爽子はそれが自分宛とは思わず…爽子にしてもこんな事は初めて、回し手紙どころか挨拶すら返ってこない日常だったので勘違いするのも無理はないかも。龍へ回されてしまった手紙を慌てて回収する風早くんがかわいい。そりゃ焦るわ(笑
風早くんからの誘いに返した手紙は短く一言「行く。」だけ。嬉しすぎる誘いに精一杯の返事なのでしょうね。放課後も会える嬉しさに浮き浮き気分の爽子は運んでいたプリントを廊下にぶちまけてしまってあら大変、慌てて回収していると通りがかった例の女子生徒が手伝ってくれました。これが彼女とのファーストコンタクト、あまりにかわいい外見に見とれてしまう爽子でしたが…この接触も偶然ではないのでしょうね。
というわけで今回のサブタイトルである「放課後」、Aパートは居残りでの一件、そしてBパートではマルちゃんを連れた風早くんとの秘密のデートでありました。前回全力で警戒した爽子に満面の笑顔で駆け寄るマルちゃん、こちらも打ち解けたか?と思いきやマルちゃんの目には爽子の持つ「ホネ」しか映っていなかったようです(笑。夕暮れの河原風景は今回も綺麗、日が暮れていく空に浮かぶ雲の赤みは見事な描写でした。水面のキラキラも美しく、さすがIGいい仕事してます。
暇なときは勉強していると言う爽子。何が楽しくて勉強ばかりしているのか不思議に思った風早くんはその真意を聞くと…想像の世界ですら他人の役に立とうとしているポジティブさは今までの立ち位置を考えるとかなり切ないです。とはいえ爽子の考え方は勉強を進めるためには効果的、「他人に教える」というのは本当に難しいことで、それを行うためには自分が完全に理解していないといけませんから自ずと勉強することになる。その結果爽子は優等生のポジションであり、これがまた爽子の幸せスパイラルの燃料に。
翌日の自習タイムに風早くんはさっそく勉強を教えてもらい、聞きつけたちづたちも加わり、やがてクラスを巻き込んだものに成長します。爽子先生のわかりやすい教え方にクラス一同は大絶賛、いつしか輪の中心にいる爽子は「貞子」と疎まれていたのが嘘のようです。
「まっとうに役に立てた!」
無意識のうちにこぼれた笑顔。爽子の笑顔など見たことがないクラスメイトたちは一様に驚きの表情、意識しまくって目を逸らす風早くんは…見ているこっちはニマニマMAXであります。ぐはー。もう勝手にしろ(笑。しかし試練はまだまだこれから。願いが叶ったお礼を言う爽子に対し「爽子の笑顔」を独り占めしたかった風早くんは軽いジェラシーを語り、ならばお礼の笑顔は独り占めとニコリ。ぐあああああ!(床ゴロゴロ
さてそんな甘々タイムの後は不穏な空気で引き締めます。昇降口で自分らの噂を聞きつけた矢野ちん&ちづは噂話に興じる女子生徒に迫って噂の出所を問い質し…その女子が吐いた出所は「貞子」でありました。あの爽子がまさか…という所で引き、次回はかなり泣ける展開を見せてくれると思いますのでみなさまハンカチのご用意をお忘れなく。ちなみに私は原作のこのパートを読んだ時、顔中からいろんな汁が出まくって大変な目に遭いましたよ。
クラスで浮いた存在だった爽子は席替えによって自分の居場所を見つけられました。朝の教室で「自分に声を掛けてくれる相手」がいることの幸せ、こんな当たり前のことすら爽子にとっては憧れだったのです。今までは自分から挨拶しても疎まれるばかりで誰からも相手にされず空振りの日々、そんな爽子ですから「おはよう」と声を掛けられても表情は強ばり…嬉しすぎて涙が出そうなのを堪える表情ですが端から見たら何事かと(笑
先日拾った子犬の名前をまだ決めていない風早くんはその名付けを爽子に…最初っからそのつもりだったのだなあと早くもニマニマタイムであります。そんな空気に冷や水をぶっかけたのは副担任のピン、「ペドロ・マルチネス」と勝手に命名してしまいますが爽子も気に入った様子なので結果オーライ? 爽子と目を合わせると不幸が起きるという噂に対抗し爽子とにらめっこして勝ち誇るピン、この辺の描写は原作を知らないとわかりにくいかも? その直後に爽子と目を合わせる風早くんは照れ照れ、爽子はドキドキ、ああもうかわいいなあ。
風早くんの人望は他のクラスにも渡り、休み時間にわざわざ訪れる生徒までいるようです。ここで前回引きにて不穏な様子を漂わせていた美少女がさりげなく登場、いかにも「何か」ありそうな勢いで姿を見せまくっていますね。
誰か放課後残って出席簿を作れ、との指令に文句全開の生徒たち。こんな状況で黙っていられない爽子が自ら名乗り出ると待ってましたとばかりに乗る風早くん。彼が名乗り出たことでクラスの連中は我も我もと言い出すけれどそれを制止する風早くんはあくまでも爽子と一緒に残りたい。どう見ても好き好きオーラを出しまくってますね(笑。そんなときめきメモってる雰囲気が面白くないピン、ひょっとしたら今作の登場人物で最も感情移入しやすいキャラかもしれません(笑
風早くんがピンに呼び出されてしまったため結局1人で出席簿を書いている爽子でしたが気分は幸せいっぱいです。てなところでピンは謎の腹痛に襲われ…爽子の呪いか! その隙に逃げ出した風早くんは教室へ向かってドキドキのツーショットへ。
「みんなだって黒沼と話すきっかけ待ってるのかもしれないよ?」
その外見から避けられていた爽子は話してみれば普通の子、とはいえ周囲を寄せ付けない雰囲気を持っている爽子に話しかけるきっかけを見つけにくいのはわかります。誰だって最初に声をかけるのはそれなりに勇気が要るもので、それが「貞子」扱いされている相手ならなおさらでしょう。そこまで行かなくとも「1人が好きな人なのかな?」と思い込んで話しかけるきっかけが掴めないという例は珍しくありません。いつの間にか生じてしまったクラスメイトとの距離感、見えない壁はなかなか乗り越えがたく、しかしそれをあっさり越えて風穴を開けてくれた風早くん。彼の行動によって矢野ちんやちづは偏見を捨て、さらにその輪が広がれば…風早くんのセリフはそんな希望に満ちたものでした。
腹痛から復活したピンはさっそく風早くんを呼び出して爽子は再び1人に。去り際に爽子の名前を書いて出て行く風早くんがこれまたかわいい(笑。すると教室の入口に女子生徒が立っており…風早くんがいたから、と言う女子生徒に対し爽子は勇気を絞ってお声がけです。風早くんの言葉どおり「きっかけ」を作ろうとする爽子は慣れない行為にまたしても険しい表情、その顔を見た女子生徒は青ざめた表情で否定の言葉を返します。前回見せた「貞子の席」に関する悲劇(話す爽子が顔を上げると誰もいなかった件)を思い起こさせる流れに原作を読んだ時も悲しい気分になりましたが…女子生徒の否定は「セッティング」に対するもので、彼女たちは自ら机を動かしてお話のセッティングを。話してみれば難なく打ち解け、よかったなあ爽子。
出席簿作りを終えた爽子とピンから解放された風早くんが階段でバッタリ。風早くんへの感謝が止まらない爽子でしたが、それは全て「黒沼のがんばりに動かされた」と語る風早くん。確かに最初のきっかけは風早くんの動きでしたが爽子本人がダメ人間だったらここまで好転しなかったわけで、いかに疎まれようと腐らなかった爽子の前向きさがようやく正当に評価されたということ。風早くんもそんな爽子に動かされた1人であり、良きスパイラルの起点になれて彼自身も嬉しいでしょう。
そんなニマニマ空間を影で立ち聞きする女子生徒。あああ。
そんな顛末を聞いた矢野ちん&ちづは自分のことのように喜び合い、やはり風早くんと同様に「あんたががんばったから」と。見た目は派手な2人だけどちゃんと「わかってる」いい奴らです。
授業中に風早くんから回し手紙が飛んで来た爽子はそれが自分宛とは思わず…爽子にしてもこんな事は初めて、回し手紙どころか挨拶すら返ってこない日常だったので勘違いするのも無理はないかも。龍へ回されてしまった手紙を慌てて回収する風早くんがかわいい。そりゃ焦るわ(笑
風早くんからの誘いに返した手紙は短く一言「行く。」だけ。嬉しすぎる誘いに精一杯の返事なのでしょうね。放課後も会える嬉しさに浮き浮き気分の爽子は運んでいたプリントを廊下にぶちまけてしまってあら大変、慌てて回収していると通りがかった例の女子生徒が手伝ってくれました。これが彼女とのファーストコンタクト、あまりにかわいい外見に見とれてしまう爽子でしたが…この接触も偶然ではないのでしょうね。
というわけで今回のサブタイトルである「放課後」、Aパートは居残りでの一件、そしてBパートではマルちゃんを連れた風早くんとの秘密のデートでありました。前回全力で警戒した爽子に満面の笑顔で駆け寄るマルちゃん、こちらも打ち解けたか?と思いきやマルちゃんの目には爽子の持つ「ホネ」しか映っていなかったようです(笑。夕暮れの河原風景は今回も綺麗、日が暮れていく空に浮かぶ雲の赤みは見事な描写でした。水面のキラキラも美しく、さすがIGいい仕事してます。
暇なときは勉強していると言う爽子。何が楽しくて勉強ばかりしているのか不思議に思った風早くんはその真意を聞くと…想像の世界ですら他人の役に立とうとしているポジティブさは今までの立ち位置を考えるとかなり切ないです。とはいえ爽子の考え方は勉強を進めるためには効果的、「他人に教える」というのは本当に難しいことで、それを行うためには自分が完全に理解していないといけませんから自ずと勉強することになる。その結果爽子は優等生のポジションであり、これがまた爽子の幸せスパイラルの燃料に。
翌日の自習タイムに風早くんはさっそく勉強を教えてもらい、聞きつけたちづたちも加わり、やがてクラスを巻き込んだものに成長します。爽子先生のわかりやすい教え方にクラス一同は大絶賛、いつしか輪の中心にいる爽子は「貞子」と疎まれていたのが嘘のようです。
「まっとうに役に立てた!」
無意識のうちにこぼれた笑顔。爽子の笑顔など見たことがないクラスメイトたちは一様に驚きの表情、意識しまくって目を逸らす風早くんは…見ているこっちはニマニマMAXであります。ぐはー。もう勝手にしろ(笑。しかし試練はまだまだこれから。願いが叶ったお礼を言う爽子に対し「爽子の笑顔」を独り占めしたかった風早くんは軽いジェラシーを語り、ならばお礼の笑顔は独り占めとニコリ。ぐあああああ!(床ゴロゴロ
さてそんな甘々タイムの後は不穏な空気で引き締めます。昇降口で自分らの噂を聞きつけた矢野ちん&ちづは噂話に興じる女子生徒に迫って噂の出所を問い質し…その女子が吐いた出所は「貞子」でありました。あの爽子がまさか…という所で引き、次回はかなり泣ける展開を見せてくれると思いますのでみなさまハンカチのご用意をお忘れなく。ちなみに私は原作のこのパートを読んだ時、顔中からいろんな汁が出まくって大変な目に遭いましたよ。
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