2018-03-09(Fri)
アイカツスターズ! #97 Bon Bon Voyage!
私たちこそがパーフェクト!
未来へBon Voyage!
アバンはお船のデッキにてお母様へ連絡するエルザ様。憑き物が落ちたように穏やかな表情は以前とすっかり別人であります。なんて具合にエルザ様の変化を印象付けつつ「これから」の思案を浮かべてOPへ。
「ローラおはよう」
「おはよう…って呑気に挨拶してる場合じゃない! 大変だよ!」
Aパート冒頭はいつもどおり朝靄煙る早朝からアイカツ!アイカツ!のゆめ。ってなトコへ現れたローラへの朝の挨拶もいつもどおり、ところがローラは何やら慌てていて――
「何事?」
「何ってゆめを取材したいっていうマスコミの人たちだよ!」
教室へ戻ったゆめを出迎えたのはフラッシュの雨あられ! ところがゆめはランキング優勝で名目上世界トップとなった立場にピンと来ずまるで他人事…係る晴れ舞台へジャージ姿で現れちゃういつも通り(笑)の様子に呆れるあこにゃんこがいい味出してます。その後の記者たちとのやり取りも全くのマイペースで、ひめトレ・エルザサイズに続いて考案したゆめ独自のトレーニング「ユメアスロン」を熱く語り、あまつさえ記者たちを引っ張り込む始末であります(笑
続いて学園長室シーンでは机上に山積みされた入学願書や世界中から殺到するオファーにホクホク顔の学園長、一時の経営難(笑)から大繁盛への立役者に感謝の笑みが絶えません。二言目には退学を仄めかしていた初期の冷遇は「あの力」への危機感と判りながら、それにしても解決(?)以降の俗化には掌返しにも程がありますな(笑。そういやここで久々の「ロックだぜベイベェ!」…S4昇格後のゆめ(たち)はたいていの事案を自力解決してしまうため教師陣の出る幕が無かった=教師陣の活躍(存在意義)が2ndシーズンではほとんど無かったのも残念でした。振り返れば教師陣みなさんいいキャラだったんですけどね。もったいない。
「ヴィーナスアーク ラストステージのチケット!?」
ってなトコへエルザ様から届いたチケット。件の解散&引退を止めるべく頑張った面もあるゆめは、結果に関わらず進んでしまう現実に俯くしかありません。
シーン変わってお船のエルザ部屋。これまた以前から一転して温かい表情できららたちのライブ映像を見つめるエルザ様、の所へレイさんを筆頭に在校生たちが解散撤回の直談判に訪れます。ところがエルザ様は「オーナーに二言は無い」と厳しい表情で突っぱね、引退についても「敗者は去るのみ」と全く譲らず。まあエルザ様の性格からして、あれだけ大上段から臨んだ勝負に負けてのこのこ引退撤回などできないでしょう。「負けても引退」と口にしなかっただけで、勝敗に関わらずあのステージを最後と決めていたという事。
「は~い♪」
などと膠着したエルザ部屋へ吹いた一陣の涼風、我らがひめ様が満面笑顔で割って入ります。なにこのかわいさ(笑。2ndシーズンではほぼほぼ活躍していなかったのにこの人が現れただけでどうにかしてくれそう、という妙な安心感・存在感があります。そして何をするか?と思ったらデッキのテーブルでポーカー大会、さっそく勝ったエルザ様をひめ様は「さすが勝負師」と讃えると――
「守るだけではなくここぞという時に踏み出して勝負をかける」
「それが勝利の秘訣よ」
今のエルザ様から彼女本来の資質であるこの言葉を引き出す辺りひめ様の強かさを感じます。というかこれを言わせるためにわざと負けたんじゃ?(黒。続いて泣きの一回のテイでカードを再び引きながら引退撤回について軽く触れ、しかしてエルザ様は「アイカツはそんなに甘くない」「行き先の定まらない船は危険」と相変わらず取り付く島もありません。するとひめ様は先のゆめとの勝負に触れ、エルザ様は「自分とは違う輝き方」への驚きを語り――
「そうね、世界には知らない事や驚く事がまだまだたくさんあるわよ」
さらに例の「切り札」を見せていたずらな笑顔を湛えるひめ様、呆れるエルザ様。なるほどこんな全方位びっくり箱(笑)を相手にしたら肩肘張って意固地な自分がアホらしくなりそう。しかし例の「月のドレス」は対エルザ用決戦兵器と思いきや「ゆめちゃんをびっくりさせる」ためのものだったとは(笑
「世界には私の想像を超えるアイカツがあるのかもしれない」
「それをみんなで探しに行くのも楽しいんじゃない?」
世界放浪の経験をもって未知のアイカツと出会う楽しさを伝えるひめ様。対するエルザ様は先ほどまでの頑なな表情を緩めて静かに思案…この時きっと持論である「勝利の秘訣」が頭を巡っていたのではあるまいか。
さてお船の中では生徒たちによる徹底抗戦(?)が勃発。エルザ部屋での座り込みや夜通しの待ち伏せなどなど解散撤回を訴えかけていました。この土壇場でようやく日の目を見たジャスミン&デイジーちゃん、これまでの船内描写でもっと活躍していたらシーンの説得力もマシマシだっただろうに本当にもったいない。対するエルザ様は「自分の目的のためあなたたちの夢を利用してきた」とぶっちゃけ、さらに――
「私といてもマイナスになるだけ」
「私はユメ・ニジノに負けたわ。パーフェクトじゃない」
かつてのパーフェクト女王は一転して自らの存在を全否定。パーフェクトである事にアイデンティティを据えていたエルザ様にとって敗北した自分は無価値なのです。だからこの期に及んで「誰かの道標」になれるなど考えもしない、きららやアリアが過去の恩義や功績を讃えても心は動かない。それはパーフェクトを自認していた頃への賞賛なのだから。
「パーフェクトアイドルでなくてもエルザ様のステージに感動した方々は大勢いるようです」
そんなエルザ様の心を動かしたのは敗戦後も届き続けるまだ見ぬ生徒たちの思い、そして――
「キミにとってお母さんが太陽であったように、私たちにとってキミこそが太陽なんだ」
「パーフェクトエルザ」ではなく「エルザ」への価値を真正面から伝えられようやく自己肯定へ辿り着き、「これから」を見つける流れはベッタベタなれどいい話でした。レイさんのセリフどおり夜明けの太陽を背負った演出も綺麗。
Bパート冒頭はすっかり生まれ変わったエルザ様の様子をチラホラ。デッキで朝のアイカツに励むみなさんへ「おはよう」の挨拶からしてもはや別人の穏やかさで、いつも4人で独占していた(笑)モーニングステーキまでみなさんへ振る舞う大サービスであります。そのテーブルに並ぶのは密かに開発していた究極の「エルザビーフ」で、みんなに勧めるこの穏やかな笑顔はいったい誰?ってなもの(笑。さらにさらに野菜嫌いのエルザ様が自ら進んでサラダを注文、曰く――
「好きな物ばかり食べていては栄養が偏ってしまうわ」
パーフェクトに固執して視野狭窄に陥っていたエルザ様の変化、言葉以上のいろんな意味を含んだヒトコトはなかなか感慨深かった。おそらく私以上に感慨深かろう執事氏の気持ちは判らんでもないけれどちょっと盛りすぎだってば(笑
ライトアップされたお船へ観客が集まり、ラストステージの幕が開きます。「ヴィーナスアーク ラストステージ」と銘打つ割りにジャスミンちゃんたちが制服のまま客席に収まっているのはお約束とはいえ何だか切ない。コマ絵でいいからドレス姿でステージを飾ってほしかった。四ツ星のいつものみなさんも揃って見物、こちらはこちらで「どんなラストか見もの」「みんなで見届けよう」などなどすっかり他人事・お別れ気分でちょっと笑った。キミら諦めよすぎ(笑
「私こそが…いいえ、私たちこそがパーフェクト!」
そして最初で最後のヴィーナスアーク四天王揃い踏み。各々がいつものキメセリフを続ける中「私たち」と言い換えたエルザ様の変化が地味に効きます。4人並んでのコーデチェンジシーケンスからキメにもまたじんわり。ああ本当に終盤なのだなあ。
逆に貴重なスクドレ揃いで始まったヴィーナスアーク ラストステージ曲は旅立ちの曲である「Bon Bon Voyage!」の4人ver.でした。なるほどこの曲はこの時のために作られた?と言っても過言ではなかろうハマりっぷり、またスターズのステージムービーはほぼソロ~デュオだったため4人ステージはここ一番的な特別感があります。2ndシーズンスタート当初に披露されたエルザ様&きららの2人ver.から4人ver.へのリファインはさすが華やかで、アイドルオーラも4人分となったエフェクトも効いて画面はキラッキラ☆盛り盛り。モーション自体は以前のエルザ様モデル&きららモデルをレイさん&アリアに各々コピーしたものでしたが、キャラごとの味付けやカメラ割りの妙で意識しなければコピペモーションと判らないほどナチュラルなステージに仕上がっています。初期には少々違和感があったエルザ様の笑顔も今回はドンズバで、仲間と一緒のステージを心底楽しんでいる様子がよく伝わるラストステージでした。それはそうとこの曲を聴くとどうしてもアレを思い出しちゃってフクザツな(笑
「新たなアイドル学校、ネオ・ヴィーナスアークになります」
大盛り上がりのファイナルステージを終えると壇上のエルザ様から宣言通りの解散告知、しかし次の瞬間「誰でもウエルカム」と方針を大転換した「ネオ・ヴィーナスアーク」の設立が伝えられます。何から何までエルザ様が統べていた旧VAからの変化はまさにエルザ様の意識変化そのもので、視野の広がりを門戸の広がりにシンクロさせた綺麗な顛末でした。とはいえここぞとばかり殺到しちゃったら乗船定員的にどうすんだろ?
そんなこんなであっという間に出港の時。きらきら港では旅立つ強敵(とも)とのお別れシーンが次々と描かれ、ってなトコで――
「ユニットゆりゆり! ネオ・ヴィーナスアークに乗船します!」
なんとなんと! 有莉ちゃん先輩がヴィーナスアークへ行ってしまわれると!? そんな一発ネタ(笑)のために四ツ星を去ってしまうなんて…有莉ちゃん先輩はどちらにせよ3月いっぱいで卒業なので世界へ出るにはちょうどいいタイミングなのか。続いて最後まで仲良くケンカしているあこ&きらら、武道家らしく礼儀正しい挨拶を交わす真昼&レイさん、スイートピーの花を囲んで笑顔でお別れひめ様&アリア、そして――
「アリス・キャロル、ネオ・ヴィーナスアークへの乗船を希望します」
せっかく四ツ星に馴染んで有望下級生の座に落ち着いたと思われたアリスちゃんがまさかの出戻りです。ここの会話でエルザ様は「私はあなたを見捨てた」と言っている辺り、つまりあの時点ではホントの本当に成績不振による斬り捨て放校だったという事。VAの方針にマッチしないアリスちゃんの将来を案じて下船させ四ツ星転入へのフォローも影ながらこなした聖人エルザ、なーんて人はどこにもいなかったのか(笑。ともあれアリスちゃんは再びエルザ様の元を選び、対するエルザ様は笑顔で受け入れた。まあ当人同士が納得していれば構わんけれど傍から見てると何だか釈然としない結末ではあります。VAを追放されたアリスちゃんがこの心境へ至るサブストーリーが少しでも描かれていればなあ…。
「ユメ・ニジノ」
「エルザさん!」
などなどみなさんのお別れを見守るゆめのトコへエルザ様が現れます。
「これからも輝き続けなさい」
「強く決して誰にも負けないように。いつか私があなたを倒す日まで」
VA解散は丸く収まったもののアイドル引退の件はボカされたまま、ってなトコでこの宣戦布告をもって引退撤回の宣言とする流れはなかなか気が利いていました。なるほどベタっちゃベタベタですがじつにエルザ様らしい撤回宣言であります。そしていよいよ桟橋の別れ。ああ本当に有莉ちゃんが乗ってる! いざお別れとなったら大号泣のあこがまたいい味。まあダブルミューズはそのまま、ふわドリの事務所も日本にあるみたいなので何かと会う機会はあるでしょう。というかこれほど仲良しなのだからユニットライブをもう1度見たかった。
「さあ行きましょう! 新たなアイカツを目指して!!」
お船を囲むイルミネーション(?)も「Neo Venus Ark」に変わって洋上を進むネオ・ヴィーナスアーク。生徒たちの先頭に立って行き先を示すネオ・エルザ様の声も高らかな締めでした。って有莉ちゃんがヴィーナスアークの制服着てる! ここまでアピールしといてステージやらずに終了なんて殺生な。
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アバンはお船のデッキにてお母様へ連絡するエルザ様。憑き物が落ちたように穏やかな表情は以前とすっかり別人であります。なんて具合にエルザ様の変化を印象付けつつ「これから」の思案を浮かべてOPへ。
「ローラおはよう」
「おはよう…って呑気に挨拶してる場合じゃない! 大変だよ!」
Aパート冒頭はいつもどおり朝靄煙る早朝からアイカツ!アイカツ!のゆめ。ってなトコへ現れたローラへの朝の挨拶もいつもどおり、ところがローラは何やら慌てていて――
「何事?」
「何ってゆめを取材したいっていうマスコミの人たちだよ!」
教室へ戻ったゆめを出迎えたのはフラッシュの雨あられ! ところがゆめはランキング優勝で名目上世界トップとなった立場にピンと来ずまるで他人事…係る晴れ舞台へジャージ姿で現れちゃういつも通り(笑)の様子に呆れるあこにゃんこがいい味出してます。その後の記者たちとのやり取りも全くのマイペースで、ひめトレ・エルザサイズに続いて考案したゆめ独自のトレーニング「ユメアスロン」を熱く語り、あまつさえ記者たちを引っ張り込む始末であります(笑
続いて学園長室シーンでは机上に山積みされた入学願書や世界中から殺到するオファーにホクホク顔の学園長、一時の経営難(笑)から大繁盛への立役者に感謝の笑みが絶えません。二言目には退学を仄めかしていた初期の冷遇は「あの力」への危機感と判りながら、それにしても解決(?)以降の俗化には掌返しにも程がありますな(笑。そういやここで久々の「ロックだぜベイベェ!」…S4昇格後のゆめ(たち)はたいていの事案を自力解決してしまうため教師陣の出る幕が無かった=教師陣の活躍(存在意義)が2ndシーズンではほとんど無かったのも残念でした。振り返れば教師陣みなさんいいキャラだったんですけどね。もったいない。
「ヴィーナスアーク ラストステージのチケット!?」
ってなトコへエルザ様から届いたチケット。件の解散&引退を止めるべく頑張った面もあるゆめは、結果に関わらず進んでしまう現実に俯くしかありません。
シーン変わってお船のエルザ部屋。これまた以前から一転して温かい表情できららたちのライブ映像を見つめるエルザ様、の所へレイさんを筆頭に在校生たちが解散撤回の直談判に訪れます。ところがエルザ様は「オーナーに二言は無い」と厳しい表情で突っぱね、引退についても「敗者は去るのみ」と全く譲らず。まあエルザ様の性格からして、あれだけ大上段から臨んだ勝負に負けてのこのこ引退撤回などできないでしょう。「負けても引退」と口にしなかっただけで、勝敗に関わらずあのステージを最後と決めていたという事。
「は~い♪」
などと膠着したエルザ部屋へ吹いた一陣の涼風、我らがひめ様が満面笑顔で割って入ります。なにこのかわいさ(笑。2ndシーズンではほぼほぼ活躍していなかったのにこの人が現れただけでどうにかしてくれそう、という妙な安心感・存在感があります。そして何をするか?と思ったらデッキのテーブルでポーカー大会、さっそく勝ったエルザ様をひめ様は「さすが勝負師」と讃えると――
「守るだけではなくここぞという時に踏み出して勝負をかける」
「それが勝利の秘訣よ」
今のエルザ様から彼女本来の資質であるこの言葉を引き出す辺りひめ様の強かさを感じます。というかこれを言わせるためにわざと負けたんじゃ?(黒。続いて泣きの一回のテイでカードを再び引きながら引退撤回について軽く触れ、しかしてエルザ様は「アイカツはそんなに甘くない」「行き先の定まらない船は危険」と相変わらず取り付く島もありません。するとひめ様は先のゆめとの勝負に触れ、エルザ様は「自分とは違う輝き方」への驚きを語り――
「そうね、世界には知らない事や驚く事がまだまだたくさんあるわよ」
さらに例の「切り札」を見せていたずらな笑顔を湛えるひめ様、呆れるエルザ様。なるほどこんな全方位びっくり箱(笑)を相手にしたら肩肘張って意固地な自分がアホらしくなりそう。しかし例の「月のドレス」は対エルザ用決戦兵器と思いきや「ゆめちゃんをびっくりさせる」ためのものだったとは(笑
「世界には私の想像を超えるアイカツがあるのかもしれない」
「それをみんなで探しに行くのも楽しいんじゃない?」
世界放浪の経験をもって未知のアイカツと出会う楽しさを伝えるひめ様。対するエルザ様は先ほどまでの頑なな表情を緩めて静かに思案…この時きっと持論である「勝利の秘訣」が頭を巡っていたのではあるまいか。
さてお船の中では生徒たちによる徹底抗戦(?)が勃発。エルザ部屋での座り込みや夜通しの待ち伏せなどなど解散撤回を訴えかけていました。この土壇場でようやく日の目を見たジャスミン&デイジーちゃん、これまでの船内描写でもっと活躍していたらシーンの説得力もマシマシだっただろうに本当にもったいない。対するエルザ様は「自分の目的のためあなたたちの夢を利用してきた」とぶっちゃけ、さらに――
「私といてもマイナスになるだけ」
「私はユメ・ニジノに負けたわ。パーフェクトじゃない」
かつてのパーフェクト女王は一転して自らの存在を全否定。パーフェクトである事にアイデンティティを据えていたエルザ様にとって敗北した自分は無価値なのです。だからこの期に及んで「誰かの道標」になれるなど考えもしない、きららやアリアが過去の恩義や功績を讃えても心は動かない。それはパーフェクトを自認していた頃への賞賛なのだから。
「パーフェクトアイドルでなくてもエルザ様のステージに感動した方々は大勢いるようです」
そんなエルザ様の心を動かしたのは敗戦後も届き続けるまだ見ぬ生徒たちの思い、そして――
「キミにとってお母さんが太陽であったように、私たちにとってキミこそが太陽なんだ」
「パーフェクトエルザ」ではなく「エルザ」への価値を真正面から伝えられようやく自己肯定へ辿り着き、「これから」を見つける流れはベッタベタなれどいい話でした。レイさんのセリフどおり夜明けの太陽を背負った演出も綺麗。
Bパート冒頭はすっかり生まれ変わったエルザ様の様子をチラホラ。デッキで朝のアイカツに励むみなさんへ「おはよう」の挨拶からしてもはや別人の穏やかさで、いつも4人で独占していた(笑)モーニングステーキまでみなさんへ振る舞う大サービスであります。そのテーブルに並ぶのは密かに開発していた究極の「エルザビーフ」で、みんなに勧めるこの穏やかな笑顔はいったい誰?ってなもの(笑。さらにさらに野菜嫌いのエルザ様が自ら進んでサラダを注文、曰く――
「好きな物ばかり食べていては栄養が偏ってしまうわ」
パーフェクトに固執して視野狭窄に陥っていたエルザ様の変化、言葉以上のいろんな意味を含んだヒトコトはなかなか感慨深かった。おそらく私以上に感慨深かろう執事氏の気持ちは判らんでもないけれどちょっと盛りすぎだってば(笑
ライトアップされたお船へ観客が集まり、ラストステージの幕が開きます。「ヴィーナスアーク ラストステージ」と銘打つ割りにジャスミンちゃんたちが制服のまま客席に収まっているのはお約束とはいえ何だか切ない。コマ絵でいいからドレス姿でステージを飾ってほしかった。四ツ星のいつものみなさんも揃って見物、こちらはこちらで「どんなラストか見もの」「みんなで見届けよう」などなどすっかり他人事・お別れ気分でちょっと笑った。キミら諦めよすぎ(笑
「私こそが…いいえ、私たちこそがパーフェクト!」
そして最初で最後のヴィーナスアーク四天王揃い踏み。各々がいつものキメセリフを続ける中「私たち」と言い換えたエルザ様の変化が地味に効きます。4人並んでのコーデチェンジシーケンスからキメにもまたじんわり。ああ本当に終盤なのだなあ。
逆に貴重なスクドレ揃いで始まったヴィーナスアーク ラストステージ曲は旅立ちの曲である「Bon Bon Voyage!」の4人ver.でした。なるほどこの曲はこの時のために作られた?と言っても過言ではなかろうハマりっぷり、またスターズのステージムービーはほぼソロ~デュオだったため4人ステージはここ一番的な特別感があります。2ndシーズンスタート当初に披露されたエルザ様&きららの2人ver.から4人ver.へのリファインはさすが華やかで、アイドルオーラも4人分となったエフェクトも効いて画面はキラッキラ☆盛り盛り。モーション自体は以前のエルザ様モデル&きららモデルをレイさん&アリアに各々コピーしたものでしたが、キャラごとの味付けやカメラ割りの妙で意識しなければコピペモーションと判らないほどナチュラルなステージに仕上がっています。初期には少々違和感があったエルザ様の笑顔も今回はドンズバで、仲間と一緒のステージを心底楽しんでいる様子がよく伝わるラストステージでした。それはそうとこの曲を聴くとどうしてもアレを思い出しちゃってフクザツな(笑
「新たなアイドル学校、ネオ・ヴィーナスアークになります」
大盛り上がりのファイナルステージを終えると壇上のエルザ様から宣言通りの解散告知、しかし次の瞬間「誰でもウエルカム」と方針を大転換した「ネオ・ヴィーナスアーク」の設立が伝えられます。何から何までエルザ様が統べていた旧VAからの変化はまさにエルザ様の意識変化そのもので、視野の広がりを門戸の広がりにシンクロさせた綺麗な顛末でした。とはいえここぞとばかり殺到しちゃったら乗船定員的にどうすんだろ?
そんなこんなであっという間に出港の時。きらきら港では旅立つ強敵(とも)とのお別れシーンが次々と描かれ、ってなトコで――
「ユニットゆりゆり! ネオ・ヴィーナスアークに乗船します!」
なんとなんと! 有莉ちゃん先輩がヴィーナスアークへ行ってしまわれると!? そんな一発ネタ(笑)のために四ツ星を去ってしまうなんて…有莉ちゃん先輩はどちらにせよ3月いっぱいで卒業なので世界へ出るにはちょうどいいタイミングなのか。続いて最後まで仲良くケンカしているあこ&きらら、武道家らしく礼儀正しい挨拶を交わす真昼&レイさん、スイートピーの花を囲んで笑顔でお別れひめ様&アリア、そして――
「アリス・キャロル、ネオ・ヴィーナスアークへの乗船を希望します」
せっかく四ツ星に馴染んで有望下級生の座に落ち着いたと思われたアリスちゃんがまさかの出戻りです。ここの会話でエルザ様は「私はあなたを見捨てた」と言っている辺り、つまりあの時点ではホントの本当に成績不振による斬り捨て放校だったという事。VAの方針にマッチしないアリスちゃんの将来を案じて下船させ四ツ星転入へのフォローも影ながらこなした聖人エルザ、なーんて人はどこにもいなかったのか(笑。ともあれアリスちゃんは再びエルザ様の元を選び、対するエルザ様は笑顔で受け入れた。まあ当人同士が納得していれば構わんけれど傍から見てると何だか釈然としない結末ではあります。VAを追放されたアリスちゃんがこの心境へ至るサブストーリーが少しでも描かれていればなあ…。
「ユメ・ニジノ」
「エルザさん!」
などなどみなさんのお別れを見守るゆめのトコへエルザ様が現れます。
「これからも輝き続けなさい」
「強く決して誰にも負けないように。いつか私があなたを倒す日まで」
VA解散は丸く収まったもののアイドル引退の件はボカされたまま、ってなトコでこの宣戦布告をもって引退撤回の宣言とする流れはなかなか気が利いていました。なるほどベタっちゃベタベタですがじつにエルザ様らしい撤回宣言であります。そしていよいよ桟橋の別れ。ああ本当に有莉ちゃんが乗ってる! いざお別れとなったら大号泣のあこがまたいい味。まあダブルミューズはそのまま、ふわドリの事務所も日本にあるみたいなので何かと会う機会はあるでしょう。というかこれほど仲良しなのだからユニットライブをもう1度見たかった。
「さあ行きましょう! 新たなアイカツを目指して!!」
お船を囲むイルミネーション(?)も「Neo Venus Ark」に変わって洋上を進むネオ・ヴィーナスアーク。生徒たちの先頭に立って行き先を示すネオ・エルザ様の声も高らかな締めでした。って有莉ちゃんがヴィーナスアークの制服着てる! ここまでアピールしといてステージやらずに終了なんて殺生な。
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