2009-07-30(Thu)
青い花 #05 嵐が丘(前編)
演劇祭の準備に追われる藤が谷女学院。
ところ構わずモテまくるヒースクリフは罪な人です。
前回描いていた演劇祭のポスターが完成。描いた子も先輩のファンらしく心のこもったポスターは何とも男前な仕上がりです。面と向かってお話するだけでキャーキャー、まあ好きというより憧れの人、トップスターを囲むヅカファンのようなものでしょうか。他校にも関わらず大人気の先輩を見てふみちゃんはちょっと嫉妬? しかし一番気がかりなのは先輩の本心、前回聞けなかった「図書館の君」の真相が気になって仕方がありません。でも本人を前にすると言えないもどかしさ。
ふみちゃんは先輩たちの立ち稽古を見物しながらあーちゃんに恋のお悩み相談です。聞くに聞けない先輩の本心、恋するオトメのややこしい心境を吐露するふみちゃん…対するあーちゃんはまだそういう感覚を体験していないようですね。思い悩むふみちゃんに合わせるように神妙な表情を作るあーちゃんがかわいい。
そんな所へ京子が登場。「ヒースクリフのステッキ」と聞いただけで頬を染めるふみちゃんを見た京子は彼女の思いを確信したのでしょう。あーちゃんが離脱して思いがけずのツーショットは何とも微妙な雰囲気、そして一緒に飲み物の買い出しへ出掛けると京子は唐突に核心を突きます。
「あなたの好きな人って杉本先輩?」
目を丸くして驚くふみちゃん。しかし的を射た京子は意外と落ち着いた表情を見せ…この時点ではふみちゃんを「ただのファン」程度に思っていたのかも。京子は「杉本先輩って素敵よね。好きって言う子はたくさんいるわ」と余裕っぽい? そんな彼女は「でも私はそんな子たちとは違う」と心の中で続けていたことでしょう。
ステージでの立ち稽古が終わってお疲れさま。かいがいしくタオルを手渡す京子はラブラブ光線を出しまくっています。しかし先輩はふみちゃんの姿を見つけるとサッサと走り寄り…黙って見送る京子がめちゃめちゃ切ない。先輩が自分のことを「周りのファン」と同程度に扱い、しかしふみちゃんは特別な存在であることを突き付けられた瞬間でした。
3人揃って下校の途中でお茶タイム。ふみちゃんが家への電話で席を外している間に交わされた二人の会話、秘めた思いを涙と共に溢れ出す京子を前にあたふたするあーちゃんがこれまたかわいすぎて私の脳幹は蕩けそうです。感情の止まらない京子は空の鍋でもかき回しそうな勢い、そんなシーンを目撃してしまったふみちゃんは…固まるしかありません。
ケータイ画面の「杉本先輩」の文字を見て悶々と過ごすふみちゃん。電話したいけどできない、聞きたいことがあるけど聞けないオトメゴコロであります。すると「なんとなーく、杉本先輩から電話が来るような気がした」かどうかわかりませんが先輩から着信、内容は「2時ジャストに駅前集合だから!」、もちろんプールの道具と十分なお金を持って自転車で来ること。そんなわけで演劇祭前日を延々とループする展開に(嘘だっちゃ。この電話シーンは左右分割でアップと引きを交互に見せる演出、正座して話すふみちゃんとリラックスした先輩が対称的でした。わざわざメガネをかけているのもかしこまった様子を見せていますね。
さて電話が来たもののやはりふみちゃんは肝心のことを聞けず、京子の顛末を話すと先輩は「初恋を覚えてる? 一番最初に好きになった人を覚えてる?」と。
パッと画面が転換すると朝から元気なあーちゃんの姿。ふみちゃんの初恋の人はあーちゃんであり、おそらくその時抱いた気持ちを思い出したのでしょう。その初恋は実ることなく終わってしまったけれども今になれば美しい思い出、恋に破れた京子もいつかきっと立ち直り再び笑顔を取り戻すはず。ふみちゃんの三つ編みは先輩の好みもあるでしょうけど、今朝の三つ編みは「あーちゃんとのお揃い」という意味もあるような気がします。
初等部の演目は「星の王子様」。わがままな薔薇のセリフが京子の心情を代弁しているようで何とも切ない。「私は大丈夫」と強がって見せて薔薇の刺で自らを守り、しかしその刺によって自分の心も傷付いていくのでしょう。問題はリアルの王子様(先輩)が薔薇の元へは戻って来ないことですね。切なさMAXのこのシーンは作画も妙に力が入ってました。ここも田中作画かな?
藤が谷行きを拒むふみちゃんに甘えた声の先輩が意外でした。ふみちゃんにはこんなかわいい仕草も見せちゃうのね。結局一人で藤が谷へ出向いた先輩は演劇部のみなさんからいつにも増して熱烈歓迎、衣装の仮縫いで先輩とゼロ距離の京子を見たあーちゃんは気が気ではなく、さらにふみちゃんの名前が出ると京子との板挟みに頭を抱えちゃったり。あああ、あーちゃんってばどんだけかわいい生き物なんだぁぁぁ! すみません取り乱しました。
京子&先輩のツーショットは窓枠の影を落とした見せ方。まるで「檻」のような影は京子が先輩への思いから抜け出せない、他に好きな人がいることを知っても断ち切れないことの暗喩でしょうか。そんな京子に優しい言葉をかける先輩は天然ジゴロにも程があります(笑。もちろん京子を思っての言葉なのでしょうけど…常にあの調子では京子が勘違いしても仕方ないですよ。まったく罪な人です。
その晩に先輩はふみちゃん宅を急襲、あわててコケるふみちゃんがかわいい(笑。夜の公園にて二人でお話、隣から顔を覗き込む仕草は反則ですってば。しかしここでもふみちゃんは言いたいことを言えぬままでした。見ていてじつにじれったく、くすぐったい会話は見ていてニマニマが止まりません。しかしいずれ判るであろう真相はふみちゃんを再び傷付けるでしょう。二人の関係は今が最高潮なのかも。
この作品は見ている時はめちゃめちゃ面白いのだけど、いざレビューを書こうってと奥が深すぎて難しい。感じたことを上手く言語化できないのが歯がゆいです。
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ところ構わずモテまくるヒースクリフは罪な人です。
前回描いていた演劇祭のポスターが完成。描いた子も先輩のファンらしく心のこもったポスターは何とも男前な仕上がりです。面と向かってお話するだけでキャーキャー、まあ好きというより憧れの人、トップスターを囲むヅカファンのようなものでしょうか。他校にも関わらず大人気の先輩を見てふみちゃんはちょっと嫉妬? しかし一番気がかりなのは先輩の本心、前回聞けなかった「図書館の君」の真相が気になって仕方がありません。でも本人を前にすると言えないもどかしさ。
ふみちゃんは先輩たちの立ち稽古を見物しながらあーちゃんに恋のお悩み相談です。聞くに聞けない先輩の本心、恋するオトメのややこしい心境を吐露するふみちゃん…対するあーちゃんはまだそういう感覚を体験していないようですね。思い悩むふみちゃんに合わせるように神妙な表情を作るあーちゃんがかわいい。
そんな所へ京子が登場。「ヒースクリフのステッキ」と聞いただけで頬を染めるふみちゃんを見た京子は彼女の思いを確信したのでしょう。あーちゃんが離脱して思いがけずのツーショットは何とも微妙な雰囲気、そして一緒に飲み物の買い出しへ出掛けると京子は唐突に核心を突きます。
「あなたの好きな人って杉本先輩?」
目を丸くして驚くふみちゃん。しかし的を射た京子は意外と落ち着いた表情を見せ…この時点ではふみちゃんを「ただのファン」程度に思っていたのかも。京子は「杉本先輩って素敵よね。好きって言う子はたくさんいるわ」と余裕っぽい? そんな彼女は「でも私はそんな子たちとは違う」と心の中で続けていたことでしょう。
ステージでの立ち稽古が終わってお疲れさま。かいがいしくタオルを手渡す京子はラブラブ光線を出しまくっています。しかし先輩はふみちゃんの姿を見つけるとサッサと走り寄り…黙って見送る京子がめちゃめちゃ切ない。先輩が自分のことを「周りのファン」と同程度に扱い、しかしふみちゃんは特別な存在であることを突き付けられた瞬間でした。
3人揃って下校の途中でお茶タイム。ふみちゃんが家への電話で席を外している間に交わされた二人の会話、秘めた思いを涙と共に溢れ出す京子を前にあたふたするあーちゃんがこれまたかわいすぎて私の脳幹は蕩けそうです。感情の止まらない京子は空の鍋でもかき回しそうな勢い、そんなシーンを目撃してしまったふみちゃんは…固まるしかありません。
ケータイ画面の「杉本先輩」の文字を見て悶々と過ごすふみちゃん。電話したいけどできない、聞きたいことがあるけど聞けないオトメゴコロであります。すると「なんとなーく、杉本先輩から電話が来るような気がした」かどうかわかりませんが先輩から着信、内容は「2時ジャストに駅前集合だから!」、もちろんプールの道具と十分なお金を持って自転車で来ること。そんなわけで演劇祭前日を延々とループする展開に(嘘だっちゃ。この電話シーンは左右分割でアップと引きを交互に見せる演出、正座して話すふみちゃんとリラックスした先輩が対称的でした。わざわざメガネをかけているのもかしこまった様子を見せていますね。
さて電話が来たもののやはりふみちゃんは肝心のことを聞けず、京子の顛末を話すと先輩は「初恋を覚えてる? 一番最初に好きになった人を覚えてる?」と。
パッと画面が転換すると朝から元気なあーちゃんの姿。ふみちゃんの初恋の人はあーちゃんであり、おそらくその時抱いた気持ちを思い出したのでしょう。その初恋は実ることなく終わってしまったけれども今になれば美しい思い出、恋に破れた京子もいつかきっと立ち直り再び笑顔を取り戻すはず。ふみちゃんの三つ編みは先輩の好みもあるでしょうけど、今朝の三つ編みは「あーちゃんとのお揃い」という意味もあるような気がします。
初等部の演目は「星の王子様」。わがままな薔薇のセリフが京子の心情を代弁しているようで何とも切ない。「私は大丈夫」と強がって見せて薔薇の刺で自らを守り、しかしその刺によって自分の心も傷付いていくのでしょう。問題はリアルの王子様(先輩)が薔薇の元へは戻って来ないことですね。切なさMAXのこのシーンは作画も妙に力が入ってました。ここも田中作画かな?
藤が谷行きを拒むふみちゃんに甘えた声の先輩が意外でした。ふみちゃんにはこんなかわいい仕草も見せちゃうのね。結局一人で藤が谷へ出向いた先輩は演劇部のみなさんからいつにも増して熱烈歓迎、衣装の仮縫いで先輩とゼロ距離の京子を見たあーちゃんは気が気ではなく、さらにふみちゃんの名前が出ると京子との板挟みに頭を抱えちゃったり。あああ、あーちゃんってばどんだけかわいい生き物なんだぁぁぁ! すみません取り乱しました。
京子&先輩のツーショットは窓枠の影を落とした見せ方。まるで「檻」のような影は京子が先輩への思いから抜け出せない、他に好きな人がいることを知っても断ち切れないことの暗喩でしょうか。そんな京子に優しい言葉をかける先輩は天然ジゴロにも程があります(笑。もちろん京子を思っての言葉なのでしょうけど…常にあの調子では京子が勘違いしても仕方ないですよ。まったく罪な人です。
その晩に先輩はふみちゃん宅を急襲、あわててコケるふみちゃんがかわいい(笑。夜の公園にて二人でお話、隣から顔を覗き込む仕草は反則ですってば。しかしここでもふみちゃんは言いたいことを言えぬままでした。見ていてじつにじれったく、くすぐったい会話は見ていてニマニマが止まりません。しかしいずれ判るであろう真相はふみちゃんを再び傷付けるでしょう。二人の関係は今が最高潮なのかも。
この作品は見ている時はめちゃめちゃ面白いのだけど、いざレビューを書こうってと奥が深すぎて難しい。感じたことを上手く言語化できないのが歯がゆいです。
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