2008-08-09(Sat)
マクロスFRONTIER #18 フォールド・フェーム
墜ちた銀河の妖精。
「シェリル、あなたは死ぬのよ」
今回からいよいよOPが「ライオン」へ変わりました。シェリル&ランカのデュエット、歌詞を聞いてみるとあまり明るい内容では無さげですね。というか拘束された血まみれシェリルが沈んでいく絵ってどんだけ…。シェリル死んでしまうのん?
見慣れないせいもあるでしょうがOPとしてはトライアングラーのほうが良かったかも。曲はともかく映像の出来がちょっと微妙に感じた。見ていて気分が盛り上がらんなあ…。これはシングル買わなくていいか。どうせ娘フロ2にfullで入るだろうし。
ついにシェリルの出自が明らかになりました。ある程度予想していましたがそれ以上に悲惨だった幼少期、ギャラクシーのスラムでゴミにまみれた毎日からグレイスに拾われ、その後すぐに入院させられたとか。後で出てきますがシェリルはV型感染症に罹っており、おそらくつい最近(ガリア4出発前?)に発症、ミハエルが拾った錠剤はその症状を抑える薬でありました。毒じゃなかったのね。そして来たるべく「死」を伝えるグレイスがこの上無く黒い、黒すぎる。17歳おいおいがいい芝居をしすぎ。
ベッドに横たわる映像を見る限りシェリルは生身では無さげ。実力で昇り詰めたということも、天然モノという話も全てシェリルの思い込みでした。これはキッツイ。
超長距離フォールドの実施が決定。しかしキャシーはすっかりオペレーターズに馴染んじゃってますね。初期の堅いイメージはすでにどこかへ飛んで行ってしまいました。そしてオカマが凄い形相で何を言い出すかと思えばバーゲンですか…。
アルトはオズマに呼び出されて入院中の病室へ。ここでも超長距離フォールドの話題ですが内容はちょっと違ってランカの話。ランカの歌をバジュラの囮として使う計画を知り「ランカを守ってくれ」とアルトに。本当の「グッバイ・シスター」は今回だったのですね。
ランカはもう一度強いショックを受けたら記憶が戻るかもしれないとか。神の視点で見ている視聴者としてはその輪郭がほとんど見え始めていますがランカ本人としては混乱するでしょうね。オズマの持つランカの家族写真に写るハーモニカ、度々出てきた描写ですがこれにてブレラの正体も確定。
病院を出て街を歩くアルト。街にはランカの曲が常に流れ、そして蹴落とされた者の残滓はワゴンにて50%オフの現実。あれほど熱狂していた観衆の心も離れシェリルは今や過去の人です。とはいえ人気の墜落っぷりが激しすぎるんじゃ?
クランの後輩に頼んだ分析結果が出たようです。前述のとおりシェリルの錠剤はV型感染症の対症薬、そのV型感染症について過去の文献を調べてみると論文の執筆者はマオ・ノームですって。というわけでシェリルの苗字はマオからもらったらしいことが明らかに。また共同研究者として「ランシェ・メイ(ランカの母)」、そして「グレイス・オコナー」の名が。3人の奥にある水槽の中身はバジュラ?
と、そんな所へシェリルが登場。
このことはアルトに黙っていて、とシェリル。さらに相変わらずの調子で必死に強がる姿が痛々しい。クランはそれを良しとせず、しかし約束を破ってアルトに教えるわけにもいかず、結局ミハエルがアルトへ電話。おそらく「シェリルに会え」とでも言ったのでしょう。というかこのところクランがやたら女の子してますね。
雨の降る夜の街をずぶ濡れになりながら一人歩くシェリル。ふと見上げた街頭モニタにランカの姿、それを見たシェリルはもはや崩壊寸前であります。「早く上がっていらっしゃい」と余裕をかました相手に全てを持って行かれてしまった。もちろんそれはランカの責任ではないのだけれどシェリル的には耐えられないでしょうね。人の流れにぶつかって地べたへ倒れ、するとそこには踏みつけられて破れた自分のポスター。もうやめて、シェリルのライフはもうゼロよ! というか見ているこっちのライフもゼロよ! しかし銀河をかける人気を誇った超有名人たるシェリルに誰も声をかけない不思議。
今回のサブタイトルはフォールド・フェーム(falled fame)、すなわち「墜ちた名声」。だからといって何もあそこまで落とすことは無いだろう?>制作
そんなシェリルに手を差し伸べる一人の男が現れました。意識が朦朧としているシェリルはその手をアルトと思い込んで…。歌舞伎一家の展開などすっかり捨て設定かと思っていたらここで使いますか! しかし病人を人質に帰宅を要求するのは人としてどうなのか?
キャシー買いすぎだってば(笑
しかしこの繋ぎは今回の作画レベルを端的に表しているなあ…。
バジュラの襲撃に再びランカが参戦。歌声でバジュラの動きを止めても反応弾も効かず、もちろん通常弾も効かないため出撃したスカル小隊のみなさんはなす術もありません。頼みの綱はブレラ機の得物だけですが天の光はすべて敵なのでキリもなく。しかしここでレオンは大統領に超長距離フォールドを進言、このチャンスを生かさぬ手は無いと。ランカの歌声で動きを止めたバジュラに対しバトルフロンティア主砲が火を吹き一掃、その瞬間にいつぞやの如くランカの腹が光る不思議。この流れだとシェリルよりランカが死にそう…。
そしてフロンティア船団は超長距離フォールドへ突入しました。はたして着いた先は「新天地」となるのか? フォールドの最中、ランカは殲滅したバジュラを追悼するように通常バージョンのアイモを歌う。
ラストカットで映ったあれは何?
さて本編冒頭「拾われた後すぐに入院」と「V型感染症」の話が連続で出てきて、すなわち「感染症だから入院した」と思い込みそうになりますがちょっと待った。グレイスはシェリルが感染したタイミングを明言していません。つまり「感染→入院」なのか「入院→感染」なのか。クランが言っていたようにV型感染症は血液または体液による感染でめったなことでは感染しない病気とのことなのでギャラクシーのスラムで暮らしていたシェリルが自然に感染するとは考えにくく、感染ルートとしては後者の疑いが濃厚です。
グレイスによって保護されたシェリルは決して人道的見地から保護されたわけではなく、まあよくある話ですが何らかの生体実験体として利用するため文字通り「拾われた」のでしょう。クランが示した「V型感染症の対処と予防」の記事は2047年、背景にバジュラらしき物体が映っているところを見ると感染症対処の副産物がバジュラなのか、それとも逆にバジュラ生成の過程として感染症対策なのか。どちらにしろその翌年(2048年)に117次大規模調査船団の事故(バジュラによる襲撃)が起きて表向きはランカ以外の乗員は死亡し、その5年後の2053年にギャラクシーにて入院シェリルの写真が撮影されるという時系列は確定しています。
ゼロ映画の時にオズマが洩らしていた「ドクター・マオ」の名。しかしあのマオが本当に研究者になっていたのは意外でした。そこで気になるのは「彼女は何故研究者になったのか?」「何を研究していたのか」ということ。まあ普通に考えると「鳥の人」についてでしょうね。サラ&シンと共に姿を消してしまった鳥の人とは結局何だったのか、それを研究するためあるいは人為的に鳥の人を作り出すことを考えたのかもしれません。背後に映っているバジュラはその過程で出来てしまった突然変異種?
またV型感染症が血液経由のみで感染するというのも興味深い。ゼロを見た方なら知っているでしょうがマヤンの巫女であるマオの血液型は「アルファボンベイ」で、輸血の際に合致する者がおらず緊急措置として鳥の人の体液を体に入れた。その結果彼女は一命をとりとめたわけですがひょっとしてこれがV型感染症の発端だとしたら? このパターンだと前述の予想と逆に「V型感染症を治すために根源である鳥の人を再現しようとしてバジュラを生み出してしまった」という流れになりますね。
そこで拾われてきたシェリルの役目ですがこれまでの展開から考えると単なる「被験者」というわけでも無さげ。バジュラの体液を体に入れ「バジュラのコントロール」に使おうとの企みが上手く行かず感染症だけ残ってしまったとか。
V型感染症が発症したヒュドラはその姿を大きく変え、人間に対し凶暴性を剥き出しに襲い掛かりました。生命としての「死」の前にこのような前段階があるわけですがはたしてこれは人間でも同様なのか? そう考えるとV型感染症による死とは生命死ではなく「人として死んでしまう」ことを意味するのかもしれません。
なんだか書いててまとまらないので野暮な推察はこのくらいにしとこ。
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「シェリル、あなたは死ぬのよ」
今回からいよいよOPが「ライオン」へ変わりました。シェリル&ランカのデュエット、歌詞を聞いてみるとあまり明るい内容では無さげですね。というか拘束された血まみれシェリルが沈んでいく絵ってどんだけ…。シェリル死んでしまうのん?
見慣れないせいもあるでしょうがOPとしてはトライアングラーのほうが良かったかも。曲はともかく映像の出来がちょっと微妙に感じた。見ていて気分が盛り上がらんなあ…。これはシングル買わなくていいか。どうせ娘フロ2にfullで入るだろうし。
ついにシェリルの出自が明らかになりました。ある程度予想していましたがそれ以上に悲惨だった幼少期、ギャラクシーのスラムでゴミにまみれた毎日からグレイスに拾われ、その後すぐに入院させられたとか。後で出てきますがシェリルはV型感染症に罹っており、おそらくつい最近(ガリア4出発前?)に発症、ミハエルが拾った錠剤はその症状を抑える薬でありました。毒じゃなかったのね。そして来たるべく「死」を伝えるグレイスがこの上無く黒い、黒すぎる。17歳おいおいがいい芝居をしすぎ。
ベッドに横たわる映像を見る限りシェリルは生身では無さげ。実力で昇り詰めたということも、天然モノという話も全てシェリルの思い込みでした。これはキッツイ。
超長距離フォールドの実施が決定。しかしキャシーはすっかりオペレーターズに馴染んじゃってますね。初期の堅いイメージはすでにどこかへ飛んで行ってしまいました。そしてオカマが凄い形相で何を言い出すかと思えばバーゲンですか…。
アルトはオズマに呼び出されて入院中の病室へ。ここでも超長距離フォールドの話題ですが内容はちょっと違ってランカの話。ランカの歌をバジュラの囮として使う計画を知り「ランカを守ってくれ」とアルトに。本当の「グッバイ・シスター」は今回だったのですね。
ランカはもう一度強いショックを受けたら記憶が戻るかもしれないとか。神の視点で見ている視聴者としてはその輪郭がほとんど見え始めていますがランカ本人としては混乱するでしょうね。オズマの持つランカの家族写真に写るハーモニカ、度々出てきた描写ですがこれにてブレラの正体も確定。
病院を出て街を歩くアルト。街にはランカの曲が常に流れ、そして蹴落とされた者の残滓はワゴンにて50%オフの現実。あれほど熱狂していた観衆の心も離れシェリルは今や過去の人です。とはいえ人気の墜落っぷりが激しすぎるんじゃ?
クランの後輩に頼んだ分析結果が出たようです。前述のとおりシェリルの錠剤はV型感染症の対症薬、そのV型感染症について過去の文献を調べてみると論文の執筆者はマオ・ノームですって。というわけでシェリルの苗字はマオからもらったらしいことが明らかに。また共同研究者として「ランシェ・メイ(ランカの母)」、そして「グレイス・オコナー」の名が。3人の奥にある水槽の中身はバジュラ?
と、そんな所へシェリルが登場。
このことはアルトに黙っていて、とシェリル。さらに相変わらずの調子で必死に強がる姿が痛々しい。クランはそれを良しとせず、しかし約束を破ってアルトに教えるわけにもいかず、結局ミハエルがアルトへ電話。おそらく「シェリルに会え」とでも言ったのでしょう。というかこのところクランがやたら女の子してますね。
雨の降る夜の街をずぶ濡れになりながら一人歩くシェリル。ふと見上げた街頭モニタにランカの姿、それを見たシェリルはもはや崩壊寸前であります。「早く上がっていらっしゃい」と余裕をかました相手に全てを持って行かれてしまった。もちろんそれはランカの責任ではないのだけれどシェリル的には耐えられないでしょうね。人の流れにぶつかって地べたへ倒れ、するとそこには踏みつけられて破れた自分のポスター。もうやめて、シェリルのライフはもうゼロよ! というか見ているこっちのライフもゼロよ! しかし銀河をかける人気を誇った超有名人たるシェリルに誰も声をかけない不思議。
今回のサブタイトルはフォールド・フェーム(falled fame)、すなわち「墜ちた名声」。だからといって何もあそこまで落とすことは無いだろう?>制作
そんなシェリルに手を差し伸べる一人の男が現れました。意識が朦朧としているシェリルはその手をアルトと思い込んで…。歌舞伎一家の展開などすっかり捨て設定かと思っていたらここで使いますか! しかし病人を人質に帰宅を要求するのは人としてどうなのか?
キャシー買いすぎだってば(笑
しかしこの繋ぎは今回の作画レベルを端的に表しているなあ…。
バジュラの襲撃に再びランカが参戦。歌声でバジュラの動きを止めても反応弾も効かず、もちろん通常弾も効かないため出撃したスカル小隊のみなさんはなす術もありません。頼みの綱はブレラ機の得物だけですが天の光はすべて敵なのでキリもなく。しかしここでレオンは大統領に超長距離フォールドを進言、このチャンスを生かさぬ手は無いと。ランカの歌声で動きを止めたバジュラに対しバトルフロンティア主砲が火を吹き一掃、その瞬間にいつぞやの如くランカの腹が光る不思議。この流れだとシェリルよりランカが死にそう…。
そしてフロンティア船団は超長距離フォールドへ突入しました。はたして着いた先は「新天地」となるのか? フォールドの最中、ランカは殲滅したバジュラを追悼するように通常バージョンのアイモを歌う。
ラストカットで映ったあれは何?
さて本編冒頭「拾われた後すぐに入院」と「V型感染症」の話が連続で出てきて、すなわち「感染症だから入院した」と思い込みそうになりますがちょっと待った。グレイスはシェリルが感染したタイミングを明言していません。つまり「感染→入院」なのか「入院→感染」なのか。クランが言っていたようにV型感染症は血液または体液による感染でめったなことでは感染しない病気とのことなのでギャラクシーのスラムで暮らしていたシェリルが自然に感染するとは考えにくく、感染ルートとしては後者の疑いが濃厚です。
グレイスによって保護されたシェリルは決して人道的見地から保護されたわけではなく、まあよくある話ですが何らかの生体実験体として利用するため文字通り「拾われた」のでしょう。クランが示した「V型感染症の対処と予防」の記事は2047年、背景にバジュラらしき物体が映っているところを見ると感染症対処の副産物がバジュラなのか、それとも逆にバジュラ生成の過程として感染症対策なのか。どちらにしろその翌年(2048年)に117次大規模調査船団の事故(バジュラによる襲撃)が起きて表向きはランカ以外の乗員は死亡し、その5年後の2053年にギャラクシーにて入院シェリルの写真が撮影されるという時系列は確定しています。
ゼロ映画の時にオズマが洩らしていた「ドクター・マオ」の名。しかしあのマオが本当に研究者になっていたのは意外でした。そこで気になるのは「彼女は何故研究者になったのか?」「何を研究していたのか」ということ。まあ普通に考えると「鳥の人」についてでしょうね。サラ&シンと共に姿を消してしまった鳥の人とは結局何だったのか、それを研究するためあるいは人為的に鳥の人を作り出すことを考えたのかもしれません。背後に映っているバジュラはその過程で出来てしまった突然変異種?
またV型感染症が血液経由のみで感染するというのも興味深い。ゼロを見た方なら知っているでしょうがマヤンの巫女であるマオの血液型は「アルファボンベイ」で、輸血の際に合致する者がおらず緊急措置として鳥の人の体液を体に入れた。その結果彼女は一命をとりとめたわけですがひょっとしてこれがV型感染症の発端だとしたら? このパターンだと前述の予想と逆に「V型感染症を治すために根源である鳥の人を再現しようとしてバジュラを生み出してしまった」という流れになりますね。
そこで拾われてきたシェリルの役目ですがこれまでの展開から考えると単なる「被験者」というわけでも無さげ。バジュラの体液を体に入れ「バジュラのコントロール」に使おうとの企みが上手く行かず感染症だけ残ってしまったとか。
V型感染症が発症したヒュドラはその姿を大きく変え、人間に対し凶暴性を剥き出しに襲い掛かりました。生命としての「死」の前にこのような前段階があるわけですがはたしてこれは人間でも同様なのか? そう考えるとV型感染症による死とは生命死ではなく「人として死んでしまう」ことを意味するのかもしれません。
なんだか書いててまとまらないので野暮な推察はこのくらいにしとこ。
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