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追憶

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出演者をかなり豪華にしているので、各々を引き立てるのが大変だった
と思いますが、バランス良く有名な方を散りばめていたと思います。それ
を本作の降旗監督はうまく起用していたと思います。ただ、内容はそんな
にないと言うのが正直な印象しかありません。いくら人間関係を複雑にし
ても、要するに親に見捨てられた子供3人が大人になって、一人が刑事に
なって、一人が結婚した相手の親がやっていた事業を継いで、一人が自分で
起業して、建設関係の社長になって成功しているってことです。その3名の
中で、間の親の会社を引き継いだ一人が柄本佑で、「悟」と言われていたのが
事業がうまく行っておらず、3人目の「啓太」にお金を借りにいった後、殺さ
れたと言うものです。1人目は、「篤=あっちゃん」こと岡田准一。刑事に
なりました。岡田准一はいつも眼光鋭い役ばかりですが、僕は好きな役者さん
です。今回は、このあっちゃんが中心で、話が進みます。昔、あっちゃん、
悟、啓太は親に捨てられて仁科涼子(安藤サクラ)に育てられました。それは、
形はないですが、強い連帯感で結びついた関係でした。涼子は、3人をちゃんと
育てていました。
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そこに、昔の縁が有って、ヤクザな男が涼子に会いに来てからその生活は激変し、
涼子はDVを受けられます。3人は、どこからともなくやってきて、生活を荒らし
たその男が恐怖で、嫌いでした。そうしているうちに、3人はその男を殺す計画
を立てて、実行します。包丁で刺して殺します。その場にいた涼子は、自分が殺
害者だと言うことにして罪を被り、皆バラバラになるよう言ってそれから年月が
経ちます。
成長した3人が、岡田くんであり、佑であり、小栗旬です。佑の会社は景気が悪く、
いつも小栗旬のところに行ってはお金を借りていました。岡田くんとは他の二人は
接点はなかった。そう言う仲、関係の時に、佑が殺されます。しかも、佑が富山
から東京に働きに出ている最中、食堂で岡田くんと佑は久しぶりに会って、一緒に
飲み屋に行った時に、佑が「これから啓太に会ってお金を借りる」と言う話をした
後に殺されます。岡田くんは、刑事なので、殺された状況を知って、まずは小栗旬
を疑い、啓太に会いに行きますが、小栗旬はそっけない。殺されたのも知っている
のに、刑事である岡田くんなら尚更言う事などないと言います。小栗旬には、出産
まじかな奥さん(木村佳乃)がいます。幸せな家族でしたが、どうしても岡田くん
は小栗旬から実際に佑と会ってどうしたかが知りたかったのですが、小栗旬は何も
言わない、言う事などないと突き返します。
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岡田くんは、このタイミングで富山に来たので、サクラに会いに行ったところ、サク
ラは、事故に会いその影響で下半身不随になり、意識障害もあり、過去のことを忘
れてしまっていると岡田くんは知ります。
子供を手放すとか、生活苦で生きていくだけで大変とか、昔は色々あったと思います。
かく言う僕の家もそんなに満たされた生活はしていなかったのを覚えています。「昔
は良かった」と回顧する人もいますが、それは過去の時代を美化しているだけだと
思います。それか、本作品のように親に捨てられて生きるのに必死だった人もいる
でしょうし、逆に事業を始めて大成功した人もいるでしょう。どちらにせよ、何も
規制が整っていなかったので、今に比べて情報もないし、考え考えやっていたと思い
ます。
本作品は、好きで貧乏を味わったわけではないけれど、どうしようもない過去を背負っ
て大人になった者がどう言う面持ちで今を生きているかを描いていると言うことです。
幸せな生活を小栗旬が送っているかと思いきや、奥さんはサクラとヤクザな男との
間にできた娘だと岡田くんに告白します。サクラは、獄中で奥さんを出産し、その
子は施設に入れられて育った。
佑は、奥さんと会社の従業員とが画策して保険金欲しさに殺されたと、岡田くんの
上司(安田顯)から聞きます。自分(佑)が守ろうとした家族と会社に裏切られた。
こう言う理不尽なことも生きていると有ります。また、岡田くんは、自分がヤクザな
男を殺そうと2人に話を持ち出したのをずっと気に掛けていたのを小栗旬に言います。
結果的に今生きている人も過去は色々言えないことも有ります。それをほじくった
ところでどうもならないことを本作品は伝えてくれました。理不尽なことも、楽しか
ったことも色々あるけど、生きていかないとならない性と言うか宿命が人には有りま
す。そのことを知らせてくれただけでも、僕にとっては観て良かったかと思います。



評価点   85点
お薦め度  87点

2017年  99分  日本製作

 
 
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