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【映画】『ライリー・ノース -復讐の女神-』(2018年) 愛する家族を奪われた母が、悪と腐敗に立ち向かう――孤高の復讐劇が今始まる! | ネタバレあらすじと感想

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映画『ライリー・ノース -復讐の女神-』の作品情報

【原題】Reppermint

【監督】ピエール・モレル

【脚本】チャド・セント・ジョン

【出演】ジェニファー・ガーナー、ジョン・オーティス、ジョン・ギャラガー・Jr他

【配給】STXフィルムズ、プレシディオ

【公開】2018年9月

【上映時間】102分

【製作国】アメリカ

【ジャンル】アクション、スリラー

【視聴ツール】U-NEXT、吹替、自室モニター

キャスト

ライリー・ノース: ジェニファー・ガーナー

スタン・カーメナ: ジョン・オーティス

モイゼス・ベラ: ジョン・ギャラガー・Jr.

ディエゴ・ガルシア: ファディ・アフトン

サム・カーライル: クリス・ジョンソン

クリス・ノース: ジェフ・ヘフナー

カーリー・ノース: ケイリー・フレミング

ホセ・ガルシア: ファン・パブロ・ラバ

ネタバレあらすじ

ライリー・ノース(ジェニファー・ガーナー)はロサンゼルスに住む平凡な主婦であり、愛する夫クリスと娘カーリーと幸せな生活を送っていました。しかし、ある日、彼女の人生は悲劇的な転機を迎えます。夫クリスが同僚の提案でギャングから金を盗む計画に巻き込まれますが、計画を断念します。その情報がギャングに漏れたことで、家族は報復の標的となり、遊園地での楽しい一日の終わりに銃撃されます。ライリーは奇跡的に生き残るものの、夫と娘は命を落とします。
事件後、ライリーは警察と司法に助けを求めますが、ギャングの権力と賄賂により証言がもみ消され、裁判は不公平に終わります。加害者たちは無罪放免となり、ライリーは絶望の淵に立たされます。この理不尽な状況に怒りを募らせた彼女は、自ら正義を取り戻すことを決意します。
その後、ライリーは姿を消し、5年間の間に徹底的なトレーニングと戦闘術を身につけます。射撃、格闘技、戦術などを習得した彼女は、以前の普通の主婦から冷静かつ強靭な復讐者へと生まれ変わります。そしてロサンゼルスに戻り、家族を奪ったギャングとその背後にいる者たちに報復を開始します。
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ライリーの最初の標的はギャングのメンバーたちです。彼らを次々と仕留めていく一方で、彼女は社会的弱者や犯罪に苦しむ人々を助け、街で「現代の義賊」のような存在となります。この行動により、地元住民からは支持を得ますが、警察やFBIからは危険な犯罪者として追われることになります。
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ギャングのリーダーであるディエゴ・ガルシア(ファディ・アフトン)は、ライリーの復讐が自分に近づいていることを察知し、部下に彼女を排除するよう命じます。しかし、ライリーはその計画を逆手に取り、さらに多くのギャングを倒しながら組織の中枢へと迫ります。
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警察の捜査官モイゼス・ベラ(ジョン・ギャラガー・Jr.)は、ライリーの行動を追いながらも、彼女の目的や動機に複雑な思いを抱きます。一方、ライリーの行動がエスカレートするにつれ、警察内部や司法システムの腐敗も次第に明らかになっていきます。
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物語はクライマックスに達し、ライリーは最終的にディエゴ・ガルシアとの直接対決を迎えます。壮絶な戦闘の末、彼女は家族の仇を討ち、ギャングの組織を壊滅させます。しかし、その後、警察に拘束されそうになる中で、モイゼス・ベラが彼女を見逃します。ライリーの行動は正義ではないとしながらも、腐敗したシステムに立ち向かう彼女の信念を理解したからです。
映画は、ライリーがまた新たな戦いに備えて歩み出す姿で幕を閉じます。復讐に燃える一人の女性の物語を通じて、家族愛、正義、そしてシステムの腐敗への問いを投げかけるストーリーです。

考察と感想


考察

本作、『ライリー・ノース』の核心は「正義とは何か」という問いです。主人公ライリーは、家族を不条理に失った悲しみと怒りから復讐の道を選びます。彼女が直面したのは、警察や司法がギャングの力に屈し、被害者を守るどころか、加害者を野放しにする現実でした。ここで描かれるのは、被害者の無力感とシステムへの不信感です。法が機能しない状況下で、自ら手を下して正義を貫くというライリーの選択は、多くの人々に共感と疑問を同時に抱かせます。
また、映画は単なるアクション映画に留まらず、現代社会における「ヒーロー像」の変化を反映しています。ライリーはスーパーヒーローではなく、過酷な訓練で力を手に入れた普通の人間です。そのため、彼女の戦いは現実味を持ち、観客に「もし自分が同じ立場だったら」と考えさせる力を持っています。しかし、彼女の行動は無差別的な暴力ではなく、悪に対する精密な報復であり、これが彼女をただの復讐者ではなく、正義の実践者として際立たせています。
さらに、映画はモラルの曖昧さにも焦点を当てています。ライリーの行動は法に反するものであり、犯罪者として追われますが、彼女の復讐の背後には「法が守れなかった正義」が存在します。この点で映画は、「正義は必ずしも合法ではない」というメッセージを投げかけているように感じられます。

感想

本作、『ライリー・ノース』は、ジェニファー・ガーナーの圧倒的な存在感と演技力が光る作品です。彼女が演じるライリーは、復讐のために全てを捨てた孤独な女性ですが、その中にも母親としての愛や人間的な弱さが垣間見えます。特に家族を失った直後の絶望的な表情から、復讐に燃える強い目つきへの変化は見事で、観客を引き込む力がありました。
アクションシーンも映画の大きな魅力です。ライリーがギャングを次々と倒していくシーンは緊張感があり、彼女のスキルや戦術が巧みに描かれています。特に、静けさの中で繰り広げられる待ち伏せや、近接戦闘の迫力は見応えがあります。アクションの中に彼女の心情が反映されている点も評価できます。
一方で、ストーリーが復讐劇の枠を超えられなかった部分もあり、もう少し深いテーマの掘り下げがあれば、さらに印象的な作品になったのではないかとも感じました。ギャングの組織や司法の腐敗といった設定は興味深いものの、表面的に描かれるに留まり、背景の詳細が描き切れていない点が惜しいです。

結論

本作、『ライリー・ノース』は、痛快な復讐劇でありながら、現代社会の問題を浮き彫りにする作品です。ジェニファー・ガーナーの熱演と緻密なアクションシーンは大いに楽しめますが、ストーリーの深みを求める観客には物足りない部分もあるかもしれません。それでも、法の無力さに立ち向かう一人の女性の物語として、強いメッセージを残す映画です。

本作から得た教訓

「正義を求める強い意志と行動力は、どんな逆境の中でも道を切り開く力となる」



評価点   94点
お薦め度  92点


2018年  102分  アメリカ製作

 
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