2020-09-08(Tue)
ねじれまくる野党
最初にお断りしておきます
私は野党の勝利を、熱烈に願っています。
野党候補の応援のために、それなりに骨も折っています。
だからこそ、現状について、書いておかないと訳が分からなくなりそうなので、書いておきます。
野党の、あるいは野党支持についての ねじれ現象です。
小沢さんが枝野体制の推薦人になり、代表選もやらなくていいと言っているのは知っています。
10.25投開票を想定して、それくらいの切迫性を持つべきだという意味も分かります。
しかし、「野党合流に期待」がわずか20%で、本当に大丈夫なのでしょうか。
主要野党はほぼ1本化となるでしょうから、前回よりは議席は増える可能性はありますが、そういう技術的な効果を上回る上昇気流は、私には感じられません。
この停滞感を前にして、私はこう思います。
現実的に枝野体制で行かざるを得ないことは致し方ない。小沢さんはじめ、プレイヤーはその線で動くしかない。
しかし、枝野氏や野田氏なとの裏切り総本家が雁首並べている姿は絶対に逆効果。だから、外野の我々がギャンギャン声を上げるべき。
消極的な言い方をしてしまえば、期待されたほどの結果を出せなかったときに、責任をとらせる空気を作っておく、ということ。
昨年の参院選での比例票はこんな感じでした
自民 17,712,373
公明 6,536,336
与党計 24,248,709
維新 4,907,844
立民 7,917,720
共産 4,483,411
国民 3,481,078
れ新 2,280,252
社民 1,046,011
野党計 19,208,472
見ての通り、維新を加えてもギリギリ自公のほうが多いわけです。
この空気を一変させて、棄権している人たちを呼び込まないと、いくら一本化しても政権交代はおろか、野党の躍進にも至らないのです。
私は、枝野さんや野田さんへの恨みつらみで文句を言っているのではなく、ひとたび国民の怨嗟をあびた人たちがトップに居座っていては、野党が勝てないからギャースカいっているのです。
(恨みつらみはありますけどね)
ただ、現実的には枝野体制で行くしかないでしょう。
ですから、微増でもいいから野党に伸びてもらうことを期待するしかないのですが、そんな微増程度の結果に終わったり、ヘタすれば野党敗北なんてことになったら、そのときキッチリを枝野体制と対決し、責任をとらせる国民運動的なうねりを作る必要があると思うのです。
合流新党は、そこからリスタートです。
そうした流れをつくるためにも、野党側に立つ人々の中でも、きっちり枝野批判をする勢力は必要です。
枝野を担いだ人たちは、同じ責任を免れないからです。
たぶん、小沢さんは覚悟を決めているのでしょう。
■
一方、玉木さんは、あっちからもこっちからもバッシングで、少々同情してしまいます。
私の見る限り、玉木新党(新民民)は、党員獲得のための熱烈なリクルートをしているように見えません。
民主党の遺産を人数割りするのであれば、ちょっとでも増やしたいところでしょうが、少なくとも玉木さんがそういう動きをしているという話を聞かない。
むしろ、5人以上いればいいとか、小選挙区で勝てる人じゃないと無理 などと発言しており、どうしても合流したくない人の避難場所(悪くいえば吹きだまり)を作ったという感じに見えます。
あまり知らない人も多いですが、分かる限りでは新民民に行った政治家の面々で、個人的に応援したくなる人はいません。
むしろ、放っておけば自民や維新に行ってしまいかねない人たちを、とりあえず野党サイドのつなぎ止めておくために、新民民はあるような気がします。
玉木さんは、そうした汚れ役を買って出たのではないでしょうか。
選挙に強い人たちが、もし10人与党側に行ってしまえば、それを回復するのには野党は20議席増やす必要があるのです。
まだまだ流動的で、ヘタすると玉木さんが主導権を奪われて、丸ごと維新みたいな「ほぼ与党」になってしまう可能性もありますから、なんとも言えませんが、現時点では野党の数という意味では、玉木さんの貢献度は結構高いと思うのです。
以上のことから、合流新党については、党は支持するけど執行部は支持しない。新民民は、党は支持しないけど玉木さんは支持する。というのが、私の見方です。
■
ここにさらに、れいわ新選組がはいってきます。
事態は深刻です。
東京7区、長妻氏の選挙区に予定候補を立てました。
2017年の結果は以下の通りです
長妻昭 立憲 117,118
松本文明 自民 85,305
荒木章博 希望 25,531
松本氏は副大臣や副幹事長などやっていて決して無名ではないのですが、長妻氏は2009年から連勝です。
そこに今回は合流ですから、はっきり言ってれいわ新選組が候補を立てても、長妻氏は盤石と言えます。
何のためにここに立てるのか、まったく理解に苦しみます。
合流新党に対して、「消費税5%言え」と圧力をかける狙いであれば、一蹴されて終わりのこんな区ではなくて、他の区を考えるべきです。
ありうる影響は、合流新党(立憲)が感情的にれいわ新選組に対して排除にかかるということです。
支持率が低迷するなかで、さすがの枝野氏も消費減税を口にするようになりましたが、もし合流新党が消費税5%を言い出して、れいわ新選組も合流できる条件が整ったところで、新党の執行部がむしろれいわ新選組を排除する可能性が高いのではないかということです。
東京のことばかり言ってられません。
私の足下、大阪5区も深刻です。
わずかな野党票を、立憲・現職の長尾さん、共産・宮本さん、れいわ・大石さんの三つ巴で争っています。
大阪5区の2017年の結果は
國重徹 公明 91,514
長尾秀樹 立憲 45,313
北山良三 共産 31,429
去年の比例票は
自民 36,004
公明 35,517
維新 70,059
立憲 14,245
国民 6,800
社民 1,296
共産 22,354
れい 7,525
2年間で立憲の票が維新に流れてしまったのが分かります。
これで、都構想の同日選挙をやられると、野党の可能性はなかなか見えてきません。
こんな状況だからこそ、野党は候補者を一本化して、少しでも比例復活の可能性を高めるべきだ、という考え方もできますし、あまりの大差だから、ここは各党が比例票と将来への布石としてそれぞれやったらいい、という見方もできます。
しかし、大阪ではちょっと大きな動きがあって、自民と維新が候補を立てずに公明党が議席をとっている4つの区のうち、3つに自民党の市議が打って出ると発表したのです。
維新は都構想支持にねがえってくれた公明を全力で応援しますから、公明の盤石は変わりませんが、1位の票がへるということは、2位以下の惜敗率が上がると言うことです。
そうなると、やはり野党は一本化して、1議席でも確保すべきだ、と言わざるを得ません。
私は、れいわ新選組を批判し、5区の一本化を訴えながら、なぜか大石さんの手伝いをしています。
はっきり言って、自分でも矛盾を感じます。
今のれいわ新選組は支援できないし、最終的な一本化は、私としては譲れない一線です。
そのことは、大石さんにも、主要な支援者の集まった場所でも、はっきりと言っています。
それでも手伝いに行くのは、大石さんという人材を潰したくないからです。
ご本人は、次の選挙のことなんて今は考えていない、と言いますが、現実的には次や次の次を
考えずに選挙をやるなんてありえません。
私の知る限り、大阪で、国を動かしてやろうという気概と構えと能力をもっていて、しかも現実的に政治活動の中心になっていける人材は、大石さんと、社民党の大椿さんだろうと思っています。
この貴重な人材が、れいわ新選組の戦略なき動向や、政党間の軋轢で潰れてほしくない。
そういう人が、私の事務所のすぐ近くで活動しているのですから、無視するわけにはいかない、というのが私の心情です。
ということで、
合流新党は、党は支持するけど執行部は支持しない
新民民は、党は支持しないけど玉木さんには同情する
れいわ新選組は、今のままなら支持できないけど、大石あきこさんは応援する
とまあ、どっちを向いてもねじれまくってます。
首が痛い・・・・
スッキリせずに、夜な夜な安眠できませんが、少しでもマシな選挙結果が出ることを祈りながら、できることをやっていきます。
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私は野党の勝利を、熱烈に願っています。
野党候補の応援のために、それなりに骨も折っています。
だからこそ、現状について、書いておかないと訳が分からなくなりそうなので、書いておきます。
野党の、あるいは野党支持についての ねじれ現象です。
小沢さんが枝野体制の推薦人になり、代表選もやらなくていいと言っているのは知っています。
10.25投開票を想定して、それくらいの切迫性を持つべきだという意味も分かります。
しかし、「野党合流に期待」がわずか20%で、本当に大丈夫なのでしょうか。
主要野党はほぼ1本化となるでしょうから、前回よりは議席は増える可能性はありますが、そういう技術的な効果を上回る上昇気流は、私には感じられません。
この停滞感を前にして、私はこう思います。
現実的に枝野体制で行かざるを得ないことは致し方ない。小沢さんはじめ、プレイヤーはその線で動くしかない。
しかし、枝野氏や野田氏なとの裏切り総本家が雁首並べている姿は絶対に逆効果。だから、外野の我々がギャンギャン声を上げるべき。
消極的な言い方をしてしまえば、期待されたほどの結果を出せなかったときに、責任をとらせる空気を作っておく、ということ。
昨年の参院選での比例票はこんな感じでした
自民 17,712,373
公明 6,536,336
与党計 24,248,709
維新 4,907,844
立民 7,917,720
共産 4,483,411
国民 3,481,078
れ新 2,280,252
社民 1,046,011
野党計 19,208,472
見ての通り、維新を加えてもギリギリ自公のほうが多いわけです。
この空気を一変させて、棄権している人たちを呼び込まないと、いくら一本化しても政権交代はおろか、野党の躍進にも至らないのです。
私は、枝野さんや野田さんへの恨みつらみで文句を言っているのではなく、ひとたび国民の怨嗟をあびた人たちがトップに居座っていては、野党が勝てないからギャースカいっているのです。
(恨みつらみはありますけどね)
ただ、現実的には枝野体制で行くしかないでしょう。
ですから、微増でもいいから野党に伸びてもらうことを期待するしかないのですが、そんな微増程度の結果に終わったり、ヘタすれば野党敗北なんてことになったら、そのときキッチリを枝野体制と対決し、責任をとらせる国民運動的なうねりを作る必要があると思うのです。
合流新党は、そこからリスタートです。
そうした流れをつくるためにも、野党側に立つ人々の中でも、きっちり枝野批判をする勢力は必要です。
枝野を担いだ人たちは、同じ責任を免れないからです。
たぶん、小沢さんは覚悟を決めているのでしょう。
■
一方、玉木さんは、あっちからもこっちからもバッシングで、少々同情してしまいます。
私の見る限り、玉木新党(新民民)は、党員獲得のための熱烈なリクルートをしているように見えません。
民主党の遺産を人数割りするのであれば、ちょっとでも増やしたいところでしょうが、少なくとも玉木さんがそういう動きをしているという話を聞かない。
むしろ、5人以上いればいいとか、小選挙区で勝てる人じゃないと無理 などと発言しており、どうしても合流したくない人の避難場所(悪くいえば吹きだまり)を作ったという感じに見えます。
あまり知らない人も多いですが、分かる限りでは新民民に行った政治家の面々で、個人的に応援したくなる人はいません。
むしろ、放っておけば自民や維新に行ってしまいかねない人たちを、とりあえず野党サイドのつなぎ止めておくために、新民民はあるような気がします。
玉木さんは、そうした汚れ役を買って出たのではないでしょうか。
選挙に強い人たちが、もし10人与党側に行ってしまえば、それを回復するのには野党は20議席増やす必要があるのです。
まだまだ流動的で、ヘタすると玉木さんが主導権を奪われて、丸ごと維新みたいな「ほぼ与党」になってしまう可能性もありますから、なんとも言えませんが、現時点では野党の数という意味では、玉木さんの貢献度は結構高いと思うのです。
以上のことから、合流新党については、党は支持するけど執行部は支持しない。新民民は、党は支持しないけど玉木さんは支持する。というのが、私の見方です。
■
ここにさらに、れいわ新選組がはいってきます。
事態は深刻です。
東京7区、長妻氏の選挙区に予定候補を立てました。
2017年の結果は以下の通りです
長妻昭 立憲 117,118
松本文明 自民 85,305
荒木章博 希望 25,531
松本氏は副大臣や副幹事長などやっていて決して無名ではないのですが、長妻氏は2009年から連勝です。
そこに今回は合流ですから、はっきり言ってれいわ新選組が候補を立てても、長妻氏は盤石と言えます。
何のためにここに立てるのか、まったく理解に苦しみます。
合流新党に対して、「消費税5%言え」と圧力をかける狙いであれば、一蹴されて終わりのこんな区ではなくて、他の区を考えるべきです。
ありうる影響は、合流新党(立憲)が感情的にれいわ新選組に対して排除にかかるということです。
支持率が低迷するなかで、さすがの枝野氏も消費減税を口にするようになりましたが、もし合流新党が消費税5%を言い出して、れいわ新選組も合流できる条件が整ったところで、新党の執行部がむしろれいわ新選組を排除する可能性が高いのではないかということです。
東京のことばかり言ってられません。
私の足下、大阪5区も深刻です。
わずかな野党票を、立憲・現職の長尾さん、共産・宮本さん、れいわ・大石さんの三つ巴で争っています。
大阪5区の2017年の結果は
國重徹 公明 91,514
長尾秀樹 立憲 45,313
北山良三 共産 31,429
去年の比例票は
自民 36,004
公明 35,517
維新 70,059
立憲 14,245
国民 6,800
社民 1,296
共産 22,354
れい 7,525
2年間で立憲の票が維新に流れてしまったのが分かります。
これで、都構想の同日選挙をやられると、野党の可能性はなかなか見えてきません。
こんな状況だからこそ、野党は候補者を一本化して、少しでも比例復活の可能性を高めるべきだ、という考え方もできますし、あまりの大差だから、ここは各党が比例票と将来への布石としてそれぞれやったらいい、という見方もできます。
しかし、大阪ではちょっと大きな動きがあって、自民と維新が候補を立てずに公明党が議席をとっている4つの区のうち、3つに自民党の市議が打って出ると発表したのです。
維新は都構想支持にねがえってくれた公明を全力で応援しますから、公明の盤石は変わりませんが、1位の票がへるということは、2位以下の惜敗率が上がると言うことです。
そうなると、やはり野党は一本化して、1議席でも確保すべきだ、と言わざるを得ません。
私は、れいわ新選組を批判し、5区の一本化を訴えながら、なぜか大石さんの手伝いをしています。
はっきり言って、自分でも矛盾を感じます。
今のれいわ新選組は支援できないし、最終的な一本化は、私としては譲れない一線です。
そのことは、大石さんにも、主要な支援者の集まった場所でも、はっきりと言っています。
それでも手伝いに行くのは、大石さんという人材を潰したくないからです。
ご本人は、次の選挙のことなんて今は考えていない、と言いますが、現実的には次や次の次を
考えずに選挙をやるなんてありえません。
私の知る限り、大阪で、国を動かしてやろうという気概と構えと能力をもっていて、しかも現実的に政治活動の中心になっていける人材は、大石さんと、社民党の大椿さんだろうと思っています。
この貴重な人材が、れいわ新選組の戦略なき動向や、政党間の軋轢で潰れてほしくない。
そういう人が、私の事務所のすぐ近くで活動しているのですから、無視するわけにはいかない、というのが私の心情です。
ということで、
合流新党は、党は支持するけど執行部は支持しない
新民民は、党は支持しないけど玉木さんには同情する
れいわ新選組は、今のままなら支持できないけど、大石あきこさんは応援する
とまあ、どっちを向いてもねじれまくってます。
首が痛い・・・・
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