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週刊タケダ記者(仮)vol.19(2008年8月3日(日)-2008年8月9日(土)分)

○週刊タケダ記者(仮)vol.19(2008年8月3日(日)-2008年8月9日(土)分)

今回は名前通りの「週刊」です。

「週刊タケダ記者(仮)」バックナンバー:

週刊タケダ記者(仮)vol.1

週刊タケダ記者(仮)増刊号

週刊タケダ記者(仮)vol.2(2007年11月11日(日)-11月17日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.3(2007年11月18日(日)-11月25日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.4(2007年11月25日(日)-12月1日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.5(2007年12月2日(日)-12月29日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.6(2007年12月30日(日)-2008年1月12日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.7(2008年1月13日(日)-2008年2月2日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.8(2008年2月3日(日)-2008年2月29日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.9(2008年2月30日(日)-2008年3月15日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.10(2008年3月16日(日)-2008年3月29日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.11(2008年3月30日(日)-4月12日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.12(2008年4月13日(日)-2008年5月3日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.13(2008年5月4日(日)-2008年5月10日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.14 (2008年5月11日(日)-2008年6月7日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.15(2008年6月8日(日)-2008年6月15日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.16(2008年6月15日(日)-2008年7月5日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.17(2008年7月6日(日)-2008年7月12日(土)分)

週刊タケダ記者(仮)vol.18(2008年7月13日(日)-2008年8月2日(土)分)

国会担当、中国通として活躍する「タケダ記者」ことTBSラジオの武田一顕記者は、いまや同局の名物と言っても過言でない存在。国会で動きがあると颯爽と登場し、独特のアイロニーで辛口に調味された情報提供・分析で番組を盛り上げている。

小林信彦の『週刊文春』連載コラム「本音を申せば」でも好評価を受けている武田記者の、「BATTLE TALK RADIO アクセス」(TBSラジオ、月〜金22:00-23:40)における発言のなかで「これは!」と思ったものをご紹介。表現の面白さを重視した「タケダ節」収集といった趣を目指す予定。

* * *

「BATTLE TALK RADIO アクセス」(TBSラジオ、2008年8月5日(火)22:00-23:45)

「自民党というのは、アナウンスなき政策転換をする政党なんですね。[……]中国共産党と一緒だ」

福田康夫改造内閣について:

武田記者 これね、異常に戦後でも珍しい内閣なのは、旗幟……政策転換を旗幟鮮明に示した内閣ですね。
宮崎哲弥 そう!
武田記者 これはひとつあるんですよねぇ。
宮崎 そう!
武田記者 で、それは人事において、つまり今おっしゃったような、そのぅ、「政策は、もう今までとは変えますよ」っていうのを人事においてはハッキリさせたんですね。
渡辺真理 改造で……見せた?
武田記者 改造で見せた。ただ、何で解りにくいかっつったら、福井[康夫・内閣総理大臣]さんがちゃんと言わないから。
渡辺 すみません、それ何でなんですか?
武田記者 いや、あの人の性格と、もうひとつは自民党の体質なんですけども、自民党というのは、アナウンスなき政策転換をする政党なんですね。
渡辺 それは何故に? 美学? 何、なんなんですか?
武田記者 だって、ずっと同じ政党が政権握ってるわけですから、アナウンスして政策転換しましたって言えないわけですよね。中国共産党と一緒だ。

「まぁ、前は、安倍さんてのは、前の政権の数に入らないけれども」

引き続き、福田康夫改造内閣について:

上杉隆 アナウンスすると選挙に……選挙に負けますよ、これ。
武田記者 負ける。
渡辺真理 そうか。
武田記者 「前を否定します」とは言えない。だって、前の、つまり、少なくとも、まぁ——
渡辺 前を継承して——
武田記者 まぁ、前は、安倍さんてのは、前の政権の数に入らないけれども——
渡辺 ははは。
武田記者 事実上の前の政権である小泉政権の官房長官だった福田さんが総理大臣である以上、その、「変えました」って言えないわけですよね。だけど、変えるわけです。[……]

「BATTLE TALK RADIO アクセス」(TBSラジオ、2008年8月8日(土)22:00-23:45)

「終わった後はまた本性を出してですね、その、数年前と一緒のように「おまえら、ふざけんな!」と、「あん時、騒ぎやがって!」と言ってですね、ボコボコに彼らをやっつけるという風に考えたほうがいいんじゃないでしょうか」

北京オリンピック後の中国の展望について:

麻木久仁子 あのぅ、今回のオリンピックをなんとか成功させるために、中国政府は、まぁ、ある意味頑張った。
武田記者 ええ。
麻木 でも、相当ムリもして、その、国内の矛盾を、まぁ、ある種、力で封じ込めてるわけですよねぇ? とにかく終わるまではという感じで。
武田記者 はい。
麻木 それは、この後、終わった後にバーンと、ポーンといくっていうことは、どうなんでしょうか? それとも、それを上回る経済成長で、まぁ今経済格差があるような地域も徐々に恩恵が、えぇ、回って行くことで穏やかな方向に行くのか、可能性としてはどっちのほうが——
武田記者 これ、今、見方によりますけども、ちょっとそのぅ、まぁ、暴論的になるかもしれないけど言ってみるとですね、中国共産党は49年に——その、中国を「解放」って言いますけど——ま、中華人民共和国成立して以来、ずっと抑えてきたんですよね。
麻木 えぇ。
武田記者 60年近くを。
麻木 えぇえぇ。
武田記者 ずっと抑え込んできた——だって一党独裁なんだから。
麻木 えぇえぇ、そうですねぇ。
武田記者 抑え込んできて、で、だから抑えることは得意技なんですね。
麻木 うんうん。
武田記者 ところが、そのぅ、オリンピックというもののきっかけがあったから、つまり、東トルキスタン、いわゆるウィグルですねぇ、それからチベットにしても、ある程度、そのぅ、オリンピックで注目が集まるからやろう、つまり、今度はそのぅ、独立派——そのぅ、チベットにしてもウィグルにしても独立派は——いっぱいいっぱいでやっと、まぁ、こういう意思表示ができたというふうに見たほうがいいので、むしろ終わったらばですね、まぁ、オリンピックで色いろ気つかったけれども、その、その、抑えたのがより一層出るというよりは、なんか外国の記者もいっぱい来るし、「しょうがないいい子ちゃんぶろう」ってのは、それは、中国の共産党のほうも一緒ですから、終わった後はまた本性を出してですね、その、数年前と一緒のように「おまえら、ふざけんな!」と、「あん時、騒ぎやがって!」と言ってですね、ボコボコに彼らをやっつけるという風に考えたほうがいいんじゃないでしょうか。

「中国の警察ってのは「公安警察」って、予防捜査がものすごい発達してるわけですね[…]起きたものを捕まえるのは得意じゃない」

中国の警察について:

麻木久仁子 
武田記者 なおかつ、公安——中国の警察ってのは「公安警察」って、予防捜査がものすごい発達してるわけですね——
麻木 えぇえぇ。
武田記者 そのかわり、犯罪起こすと、殺人事件なんか捕まってないのいっぱいあるわけですから——
麻木 おぉおぉ。
武田記者 起きたものを捕まえるのは得意じゃない。
麻木おぉ! 
武田記者 で、餃子なんか、だから、捕まえられる……ホントに捕まえられるのかなぁと思って見てますけども、刑事事件を捕まえるより、起きないようにガチガチに国民をひとりひとりを監視するのがこの国の制度ですから。
麻木 てことは、まぁ、北京オリンピックをきっかけにしてひとつね、開かれていく、徐々に民主的な国になっていく方向っていうのを国際社会は望んだと思うんですが、逆方向に行く可能性のほうが高い?
武田記者 あのぅ、おそらく、ていうか、締め付けながらですね、独立派は締め付ける、マスコミももう一回引き締め直す、で、その先に政治体制をどうするか、どうやって変えるかっていうのを考えてるのが、いまの胡錦濤[中華人民共和国国家主席]さんの考え方だと思うんですね。

「実は中国ってのは[……]広告代理店国家ですから、イヴェントを、大きなイヴェントをやり続けないともたないわけですね」

ふたたび、北京オリンピック後の中国の展望について:

ニ木啓孝 武田さんねぇ——
武田記者 はい。
二木 オリンピックの2年後に上海万博がありますよねぇ?
武田記者 はい、ありますねぇ。
二木 こういう経済的なことに二段構えで考えてるというふうにはとれませんか?
武田記者 あのぅ、もちろんそうです。二段構え。それからもうひとつ、実は中国ってのは、私は、そのぅ、国家が広告代理店をやってるという風に言うんですけども——
二木 うん。
武田記者 つまり、広告代理店国家ですから、イヴェントを、大きなイヴェントをやり続けないともたないわけですね。
麻木久仁子 なるほど。
武田記者 だから上海万博をやる。で、次に、オリンピックの次は万博に行くわけですね。ところが、万博が終わると今度、おっきいのなくなっちゃうんです。
二木 うん。
武田記者 ですね。そうすると、じゃぁ、経済発展もどうなるのか。今は10%近い成長がずっと続いていますけども、これがガクっと落ちた時に——
麻木 はぁ〜。
武田記者 どうなるか? そういうときに、日本だって不満が出るのは貧しくなりつつある時ですから——
麻木 はぁはぁはぁはぁ。
武田記者 経済成長が続いてる間ってのは、逆に、抑え付けられるっていふうにわたしは考えています。

※ 日本の某地方自治体の長にも、やれカジノだ、やれ銀行だ、やれオリンピックだとイヴェントをぶち上げてもちこたえている人が1名いらっしゃいますねぇ。仲悪そうだけど、意外と近親憎悪なのかも。


池袋のジュンク堂近くの路上で見かけたステッカー
* * *

○武田記者の画像

ケンイチさんがコメント欄で、武田記者の画像を紹介してくれました。度たびありがとうございます。助かります。TBSラジオのメール・マガジン『954プレスメール』に貼られたリンクから見ることのできるコンテンツ「〜TBSラジオプレスメール〜 954写真缶」の一部です。ケンイチさんのコメントからも見ることはできますが、下記のサイトから『954プレスメール』を購読してからご覧になることをおすすめします:

TBS RADIO 954kHz | 〜TBSラジオプレスメール〜

◇「週刊タケダ記者(仮)vol.12」でご紹介した「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ、土13:00-15:00)のウェブページについて情報提供してくださったケンイチさんが、新たに武田記者の画像を紹介してくださいました。前回私は「たぶん、TBSラジオのサイトではココだけではないでしょうか」などと申しましたが、まだまだ甘いですね。

放送後記 2006年09月27日(水曜日)(〜夜な夜なニュースいぢり〜X-Radio バツラジ)

◇既にコアな武田記者ファンであればご存知かもしれませんが、武田記者の画像が、意外なことに文化放送のサイトに載っています。

「文化放送報道部日記 「健司と宏枝 22センチのマイク」」という文化放送報道部のブログの2006年10月10日付けのエントリーで、安倍晋三首相(当時)の中国・韓国訪問の同行取材の韓国編で、取材中のスナップのひとつとして掲載されています。下記のページの3枚目の画像に注目:

○文化放送報道部日記 「健司と宏枝 22センチのマイク」:
安倍とどこまでも(韓国篇)   =吹野=

● △ ■ ×

私は「アクセス」ぐらいしかチェックできないので、武田記者が登場していると思われるTBSラジオの他のワイド番組(「森本毅郎・スタンバイ!」「荒川強啓 デイ・キャッチ!」など)で「これは!」と思われる発言を聴いた方は、お手すきの際にでもこのエントリーのコメント欄で情報提供して下されば嬉しいです。例えば、「「デイ・キャッチ!」で○×について△□と言っていた」程度で構いません。

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