生涯教育(CE)

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2006/10/04

Pharm.D.クラブ留学情報提供活動

Pharm.D.クラブでは、Pharm.D.留学、アメリカ薬剤師免許取得、イギリスMSC留学、イギリス薬剤師免許取得について随時留学情報提供を行います。質問される際は、最低限以下の点を遵守してください。

留学情報提供のルール 

1.まず、下記の留学情報カテゴリーの中から当てはまる質問事項の番号を選び明記してください。具体的な大学のPharm.D.コースへの質問がある場合は、その旨明記してください。Pharm.D.クラブの会員に該当大学の卒業者がいる場合は、基本的にその会員が回答を担当します。

2.薬剤師免許取得に関する質問は、アメリカか、イギリスかを明記してください。

3.Pharm.D.クラブの会員は、ボランティアで留学情報提供を行いますので、質問の回答を得られたらそれで終わりではなく、回答に対するコメントをお願いします。それぞれの進捗状況に応じて経過も報告していただけると回答側も励みになります。

4.会員の仕事・学業の関係で、質問への回答に時間がかかる場合があります。1週間以上かかる場合はその旨お知らせします。

5.漠然とした質問に答えるのは時間が取られますので、基本的な下調べはご自身でなさった上で、具体的な質問をお願いします。Pharm.D.クラブのブログ上にリンクしている会員個人のブログにある情報には最低目を通してから質問してください。

留学情報提供カテゴリーおよび担当者リスト

1. Pharm.D.受験およびアメリカでの薬剤師免許取得に関する一般的な質問

   担当者:松本・畔田

2. Internationalコース受験についての一般的な質問

  担当者:錦織・伊野・大内
3. 個々の大学の特色・学生生活についての情報

  担当者:

  フロリダ大学:錦織・伊野
  テネシー大学:上塚
  ケンタッキー大学:森田
  南カリフォルニア大学:岩澤
  カンザス大学:中野    
  ノバ大学:大内
  パーデュー大学:畔田
  マサチューセッツ大学:松本
  ロンドン大学:水上
4. Pharm.D.コース編入に関しての質問

  担当者:上塚・森田
5. レジデンシーに関する質問

  担当者:畔田・森田
6. イギリス留学・薬剤師情報

     担当者:水上

7. PCATに関する質問

 担当者:中野

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コメント

メールの送り先がわかりませんでしたのでコメントに書かせて頂きます。Pharm.D.留学についての質問ではないのですが,お答えもしくはお返事いただけましたら幸いです。

私は金沢大学薬学部の臨床薬剤学研究室に所属する学部3年生の三谷薫です。
私は卒業研究で,薬学部生の薬局実習をどうしたらより効果的に進められるかを研究テーマにしています。私は既に長期実習を行なっている欧米諸国の薬局実習の進め方を知って,日本での実習実施の参考に供したいと思っています。
しかし、外国の薬科大学の薬局実習の実態を記した資料というものがほとんど見当たらず調査が難航しております。
海外に留学し,現地で薬剤師資格を取得された皆様のお力を借りたいと思っております。

具体的に教えていただきたいことは,
1.アメリカまたはイギリスやフランスの大学では各大学が,個別に薬局実習カリキュラムを用意しているのか,
2.カリキュラムがあるとすれば,その内容はどんなものか,また,それを日本から入手できるのか。
3.薬局では,欧米の薬学生は指導薬剤師から,どのように実習指導を受けているのか。
4.実習期間はどの位の長さか。1つの薬局で完了するのか,評価は誰が,どのような基準で行なっているのか。
5.薬学部の教員は,どのように実習に関わっているのか。

です。

ご存知のことがありましたら,是非,お教え願えませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。

三谷 薫
金沢大学薬学部臨床薬剤学研究室 3年生
指導教員 鈴木永雄 教授

大きな質問ですので、細かなことをここで説明することはできませんが、ご質問の内容から、どのようにしたら調査がはかどるか、いくつかアドバイスします。

1. アメリカの臨床現場は、大学がカリキュラムを組んでも、それに沿って現場が実習のために状況を変えるということはほとんどないと思います。学生が皆同じようなカリキュラムで実習し、大学側がその内容をコントロールするという発想は、日本的です。アメリカの大学は大きな枠組みとして、外来薬局研修、入院薬局研修の両方を数ローテーションづつ取らなければいけないという決まりがあるところは多いですが、その実習の分類・内容は各病院の指導薬剤師にまかされている部分が大きいと思います。指導薬剤師はローテーション内容をシラバスにして大学に提出しなければなりませんので、大学側もその内容を把握することができます。指導薬剤師の指導が悪ければ、そのローテーションは役に立たないという評判がすぐに学生の間で広がりますので、よい指導薬剤師として評価されるためには、それだけの内容と熱意を持って学生指導にあたらなければなりません。アメリカでは、どのローテーションを取るかは学生の興味次第。学生と指導薬剤師がお互いに評価しあうことで、よりよい実習へ内容が向上していくのです。臨床現場に負担がかかる改革は進行しません。アメリカの臨床実習は日本のように実習内容に縛りはないですが、ある意味能率的なのです。

2.どこの大学がどの病院で実習を行う枠を持っているか、ということは、日本の状況もそうだと思いますが各大学の重要な極秘情報です。アメリカにおいても大学が実習先を確保することは大変で、4年時に実習を選ぶ際、実習先のリストをコピーすることさえUSCは許しませんでした。各ローテーションの内容のコピーを入手するのは難しいでしょう。

3.指導薬剤師次第で費やす時間も内容もまちまちです。もう少し具体的な質問でないとお答えするのが難しいです。

4.4週間から6週間のところが多いです。USCは6週間のローテーションを1年に6つ選択しました。大学から示される評価基準に従い、指導薬剤師が評価をします。

5.アメリカの大学の臨床教員は現場でも働いている人が多いですので、全員ではありませんが、教員も指導薬剤師として学生の面倒を見ます。基礎系の教員はほとんどかかわりを持ちません。

アメリカの各大学がどれだけの期間、どのような内容の実習を必修にしているかということは、各大学のウェブサイトの4年次のカリキュラムを見ればわかります。アメリカには約90の薬学部がありますので、その内容を比べれば、いかに大学により異なるかがわかるでしょう。

各実習内容を入手することは人づて以外には困難だと思いますが、その内容に関しては、DI実習、マネージメント実習、学生実習の評価など、山ほどの論文があります。この手の調査で英語論文を避けることは難しいと思います。キーワードが分らないかもしれませんので以下のキーワードを参考にしてください。

実習:clerkship, internship,clinical rotation
分類:drug information, ambulatory care, outpatient, inpatient, infectious disease, critical care, acute care, pediatrics,cardiology, management, nutrition/TPN
評価:evaluation
指導薬剤師:preceptor
薬局研修:community pharmacy clerkship

1点だけ確認ですが、「薬局実習」とは病院薬剤部と調剤薬局を区別して調剤薬局での実習を意味していますか、それとも両方での実習を意味していますか?

どちらにしても、上記の岩澤さんのコメントにあるように、「学生と指導薬剤師がお互いに評価しあうことで、よりよい実習へ内容が向上していく」のです。マンツーマンに近い状況での指導になるので、個々の学生の興味・実力に合わせてカスタマイズが可能な実習という点が魅力ですね。したがって、目的意識の高い学生ほど、より良い実習が受けられるように思います。

早速のお返事ありがとうございます。皆様お忙しい中、これほど早くお返事が頂けると思っておりませんでしたので大変嬉しく思っております。

言葉が足りていなかったようなので補足させて頂きます。今回調査の対象としているのは病院薬剤部以外の調剤薬局での実習です。分かりにくい表現を使ってしまい申し訳ありません。

英語の論文が避けられないのは覚悟の上なので早速検索してみたいと思います。

1.について、アメリカでの考え方はつかめたように思います。また「日本的である」とのご指摘は衝撃的でした。ただ、このような実習の方式はアメリカだけのものなのでしょうか?それともイギリスなどヨーロッパも同じような方法を取っているのでしょうか?
3.について、今回は調剤の技術、手技といった面に調査を絞ろうと考えておりますので、その点で何か分かることがありましたらお願い致します。
重ねて質問をしてしまい申し訳ありませんが、お時間のある時、気が向いた時で結構ですのでお返事頂けたらと思います。

薬局実習に関しては、チェーン薬局・個人薬局、スーパーの中の薬局の中から、学生が選択する形をUSCは取っています。薬局の規模、処方箋枚数により学生の経験にも差が出てきますので、それを補うために大学がシラバス・課題を用意していました。薬局ではOTC薬とカウンセリングスキルを焦点にした実習を行います。アメリカにはテクニシャンがいるため、調剤技術の訓練は学生個人が各々のインターンシップ先で学んでいます。ローテーション中は薬局に週4日、大学に週1日通い、大学ではOTC薬のクイズ、OTC薬のプレゼンテーション、グループ課題発表など、様々な課題が与えられます。この他、毎週OTC薬の分類ごとに大学側が問題を用意し、次の大学でのミーティングまでの宿題にするなど、大学側が学生を常に忙しくします。このように大学と現場が役割分担することで、ばらつきがでやすい薬局での実習内容を補っています。現場が課題をこなすことに責任を持つのではなく、大学が与えた課題を学生が実習中に自習する形態をとることで、現場の薬剤師の負担を軽くし、かつ、重要な実習指導(カウンセリング)に集中できる環境を作りだしています。課題の中で質問がある部分は、指導薬剤師が助けてくれることもあります。このように薬局実習は、病院実習とはアプローチが異なります。これはあくまでもUSCの例です。

貴重なご意見ありがとうございます。
日本における実務実習とアメリカにおけるClerkshipの位置づけか大きく違うことがわかり、大変参考になりました。
また、論文についても「American Journal of Pharmaceutical Education」という雑誌に興味深い論文がありましたのでそちらを精読したいと考えております。

またお聞きしたいことがでてくるかもしれませんのでその時はよろしくお願いします。

アメリカのPharmD留学のinternational programについての質問なのですが、自分で調べてみた結果、フロリダのノバ大学だけしか見つけることができなかったのですが、上記の大学に在籍されている方々のなかで、同じようなプログラムをもつ大学はありますでしょうか?
もしくは、聞いたことがあるという情報でもかまいません。
通常のpharmacy schoolとinternational programを通して卒業するのとでは主に何が異なってくるのでしょうか?通常なら6年かかるところが、ノバ大学のinternational programでは2年半で終了とのことで、一番の違いは時間的なことでしょうか?
皆様、お時間あるときでかまいませんので、ご回答よろしくお願いいたします。
とてもinternational programに興味がありまして、主に錦織様・伊野様・大内様へ個人的にいろいろとお聞きしてみたいことがあるのですが、ご迷惑でなければ、メールでのやりとりを希望したいのですが、もしも可能であれば、メールのほうへお返事いただけると助かります。


岡山大学薬学部薬学科に在籍中の者です。
将来海外で薬剤師として働きたいと思い、pharm.dを取ることを検討しているのですが、大学卒業後すぐではなく、まずは日本で就職して資金を貯めた後に留学を検討しようと思っています。
その際、できれば留学について情報を得られたり、海外で薬剤師をするためのスキルが磨ける場所に就職したいと考えています。
そうなるとやはり就職先としては病院が望ましいのでしょうか?
些細な質問かもしれませんが回答を頂けると有り難いです。

回答候補者に連絡しました。今しばらくお待ちください。

連絡ありがとうございます。
質問を分割してしまって申し訳ありませんが、もう1つお尋ねしたいことがあります。
本気でPharm.D取得のための留学を検討するために、帰国したあとはどのようなキャリアを積むことになるのかについても先輩方のアドバイスを頂きたいです。
是非宜しくお願いします。

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