おとめ妖怪 ざくろ 第12話
『きき、焦々と』
≪あらすじ≫
阿吽様の力によって神がかりの里へと転移してもらった利劔たち。だが、一緒に転移してもらったはずの景の姿だけ見えない。その景は、一人神がかりの里の中の里長の館へ転移していた。そこで彼は聴き知らぬ声に導かれ、沢鷹・西王母桃の母である突羽根の変わり果てた姿を発見する。
一方、利劔たちは沢鷹と西王母桃の婚姻の儀に乱入。意識を絶たれたままの西王母桃は動けない。薄蛍たちが何とかして西王母桃を取り戻そうとするが――
≪感想≫
積極的にラストを描く!
未だ原作が続く作品のアニメ化は、(昨今特に)往々にして続編(第二期、OAD、劇場版)を想定するような未完の形で終わらせることが多い。それはまぁ、続編を想定したことではなく、原作が終わっていないため原作に影響を与えないようにする配慮でもあるのだが。
その中で本作は、原作未完ながら積極的にアニメ版はアニメ版としてのラストを描こうとしているように見えるのが、とても好印象を覚える。
この作品において、主要な要素は二つだろう。一つは、西王母桃・薄蛍・雪洞&鬼灯とそれぞれのパートナーとの恋物語。もう一つは、西王母桃の出生の秘密。もちろん、他にも人間・妖人・半妖の微妙なパワーバランス、種族差別、それを乗り越えた共存の道の模索なんかも主要なテーマであるはずなのだが、特に中盤から終盤にかけて前者二つが大きく出て来ており、物語序盤で感じるほどの種族差別や共存と言った感覚は薄れた。
話が逸れたが、この作品において主要な要素が上記二つである時、すでに半ば解決済みとなっている。
恋物語では、利劔・薄蛍、丸竜・雪洞・鬼灯の2組は中盤で盤石となり、最も不安定で互いに好意を明確に出来ていない西王母桃と景の関係も、ようやく景の凄みすら感じる決意によって大きく傾いた。さらに西王母桃が憧れていた花楯中尉は「沢鷹」と言うラスボスであり、何より異父兄であると言う事実から恋愛対象からは正式に外れたと見ることが出来、あとは西王母桃が景の決意に応えるか否かのみ。
そして西王母桃の出生の秘密と、それに関係する彼女の母・突羽根や異父兄・沢鷹の過去や想いも11話まででほとんど描き切っており、後は謀反を起こした乱杭を討ち、袂を分かった沢鷹たちとどういう決着点を見い出すか、のみとなった。
正直、物語として主要な要素を全て消化してしまっており、ここから続編を期待するのは難しいだろう。DVD・Blu-ray特典映像として数話、日常パートや後日談を軸に物語を作ることは出来ようが、続編シリーズとして物語を組むことは(原作未完で、今後原作のネタのストックが溜まったとしても)困難だ。
だからもう、『おとめ妖怪ざくろ』という作品は本当に1クールで一つの作品として完結する作品なのだろうと思うし、作品からも一つの作品として描き切る気概すら感じ取れる。今期大穴だと感じ取れるほどの魅力を覚える作品となったのは、こう言う気概を感じ取れるからなのだろう。
ビジネスとして考えると、もしこの作品がヒットして続編が期待されるような場合も想定して終わらせた方が良いに決まっている。だから、昨今の未完原作作品のアニメ化には往々にして続編を仄めかすような終わり方が多い(今期で言えば『百花繚乱 サムライガールズ』『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『そらのおとしもの』シリーズが典型と言える)。
だが、もう物語の大部分を描き切っている『ざくろ』にはそういうビジネス的な視点以上に、クリエイターたちの「一つの作品を今ある全力を以って描き切って完遂・完結させる」という意思を強く感じさせる。同時間枠は昨期までの3クールの間、ずっとクリエイター主導の『アニメノチカラ』が放映されてきたが、テレビ東京関与作品としてそういう繋がりみたいなものを感じてしまう。
幾つか頭の中にはエンディングも見えている。「乱杭の謀反」「橙々の他者への依存と百緑の自立」「火の放たれた里長の館」「突羽根の本当の姿」「西王母桃を連れて戻った沢鷹」と言う要素を取り上げれば、おのずと最終話の展開を誰もが脳裏に幾つかパターンが浮かんでいるのではないだろうか。
だが、次の最終話で物語を完結させるほどの気概で臨むであろう『ざくろ』の監督はじめスタッフたちならば、きっとそんな私たちが脳裏に描くパターン以上のものを見せてくれるに違いない。
第13話(最終話)『おわり、燦々と』
≪TB先 参照リンク(URLアルファベット順)≫
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