こんばんは、すいもうです。
昨日は艦これ漬けでいる予定だったのですが、なぜかモンハン漬けになっていました。
いや、まぁ、別にいいんですけどね?
ただ、なんで予定ってこうもすんなりと行ってくれないのかな、とちょっと世知辛い思いをしました。
まぁ、それはさておき。
今回も小さい狸さんです。
お互いに天然じみている。
どういうことなのかは、追記にて。
では、お黄泉ください。
夢、吹きすぎし~月想う~ 百六十八話
明るい金髪の美人さんは、よくわからんことを言い出した。
「えっと?」
いま美人さんはなにを言うたのか。理解ができなかった。たしかあたしを見ながら、ハヤテヤ・ガミと謎の単語を言ってくれた。ハヤテヤ・ガミってこの人のお国の言葉だろうか。
でもそれにしては、すらすらと日本語を言っている。発音やイントネーションも完璧だった。なのにいきなり自国語を話し出すとか、理解に苦しむ。いやもしかしたら、別の単語を言っていたけど、あたしのリスニングが悪すぎたのかもしれない。
であれば、失礼だろうけれど、もう一度言ってもらう方がいいだろう。いつまでも頭の上に疑問符を浮かべたままの方が、はるかに失礼に値する。申し訳ないけれど、もう一度言ってもらうことにしようか。
「あー、すんません。よく聞き取れなかったんで、もう一度言ってもらえます?」
「ああ、そうでしたか。なぜか不思議そうな顔をされていたので、どうしたのかなと思っていたんですが、そういうことでしたか」
「申し訳ないです。いきなり耳の穴が塞がってしもうたみたいでね。ちゃんと聞き取れなかったんですよ。なのに申し訳ないのですが」
「いえいえ、気にしないでください。いまのいままで眠っていた方を叩き起こしたうえでの面会なのですから。まだちゃんと体が起きていないのですから、聞き取れなくても不思議ではありませんからね」
口元に手を当てて美人さんが笑った。笑うときれいというよりも、かわいくなった。美人はこれだから。そう思う一方で、初めて出会うはずの目の前の美人さんにあたしは、妙な親しみを感じていた。いまのいままで、この人と顔を合せたことはない。
なのにどうしてかあたしはこの人といることが、あまり苦ではなかった。あたしは基本的に初対面の相手と一緒にいるのは嫌だった。というか苦手だった。なにを話していいのかもわからないし、初対面の相手はたいていあたしの姿を見るなり、憐れみ始める。あたしのことをなにも知らんくせに、勝手に人をかわいそうな子扱いするなや、と言いたくなるからだ。だから基本的に初対面の人とは、長々と会話する気もないし、そもそも同じ空間に一緒にいたくなかった。
なのに、あたしは目の前にいる美人さんと一緒にいるのが苦ではなかった。話をするのも嫌じゃなかった。むしろもっと話していたいと思ったし、一緒にいてもいいかなとも思ってしまっていた。我ながら不思議だった。
「どうかなされましたか?」
美人さんが首を傾げる。いけない、いけない。すっかりと考え込んでしまっていたようだ。が、そのままのことを言うのもどうかと思う。かと言って、ほかになにを言えばいいのか。いまいちわからなかった。
「えっと、その、あなたに見とれてもうて」
あまり待たせるのも悪いと思ったけど、言うべき言葉が見つからず、結局あたしが口にしたのは、口説き文句のようなひと言だった。正直もっと言うべき言葉があるだろうと思ったけれど、これ以上はなにも思いつかなかった。あたしの語彙力のなさに脱帽しそうだった。
「え、えっと、その」
自身の語彙力のなさに呆れていると、困惑するような声が聞こえてくる。まぁ無理もないな。いきなりそんなことを言われて、困惑しない方がおかしい。謝った方がよさそうかな。そう思いながら、ちらりと美人さんを見やると、美人さんは顔を真っ赤にして狼狽えていた。あかん、なにこの人、めっちゃかわいいんですけど。てっきり苦笑いされる程度だと思っていたのに、まさかの顔を真っ赤にして狼狽えられるとは。考えてもいなかった反応に、あたしが逆に困惑してしまった。
「えっと、変なこと言うてしまったみたいですね」
「い、いえ、別に変なことではないですよ? ただ、その、そういうことを言われるのは慣れていなかったもので、ちょっと恥ずかしくて」
あははは、と取り繕うように美人さんが笑う。うん、やっぱりかわいい。パッと見、社会人になりたてか、大学卒業間近くらいの年齢の人相手にかわいいとか言うのはどうかと思うけれど、かわいいものはかわいいのだから、仕方がなかった。
あえて問題を挙げるとすれば、この人が誰なのか、と言うこと。自己紹介もまだだった。誰かも知らん相手に口説き文句を言うとか、どんだけ飢えているんよ、と言われても否定できない。傍から見れば、どう考えてもそういう風にしか思えないことをあたしは言うてしまっていた。
「あー、本当にすいません。名前も知らん人に」
「あ、そうでしたね。自己紹介がまだでした」
美人さんはそう言って佇まいを直すと、頬を赤く染めたまま、穏やかに笑ってくれた。
「私はカリム。カリム・グラシアと申します。以後お見知りおきを。ハヤテヤ・ガミさま」
にこり、と美人さんことカリムさんは笑いながら自己紹介してくれた。してくれたのだけど、やっぱりよくわからんことを言っていた。ハヤテヤ・ガミと自国語をまた言った。日本語と外国語を合わせて話すのが、海外で流行っているのだろうか。そんなことを考えながら、とりあえず意味について尋ねることにした。
「えっと、ハヤテヤ・ガミってどんな意味の言葉なんです?」
「え? あなたのお名前でしょう?」
「え?」
「あら?」
カリムさんが首を傾げる。でもそれはあたしも同じ。お互いに首を傾げ合いながら、なんとも言えない空気が病室内に漂い始めるのをあたしは感じていた……。
テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学
たぬきさん、シャm……柚木さんに対してと明らかに違う反応……運命的な出会いににやにやしますね(笑)
いちゃつきにも見える二人。
柚木さんは部屋の外にいるんでしょうが……こんな二人を見て呆れてそうです(笑)
はやカリ、やっぱり、年の差カップルですね。
たぬきさんは、相手がカリムでないカップリングでも、ヴィヴィオとかシグナム、上と下でも差が激しい(笑)
なぜかヴィヴィはやってよくみかけるんですがこの二人ってなにか繋がりありましたっけ?(笑)
ゲンヤさんの弟子なのでギン姉とのカップリング有りそうですがまったく見ないですね(笑)
ギン姉もフェイトちゃんに憧れているって言うINNOCENTでも回収しない中途半端な設定なければ……。
まぁ、ギン姉は、たぬきさんでもフェイトちゃんとでもなく……チンク姉とよろしくしてもらうのが一番ですけどね(笑)
……間接的に母親喪う原因と自分の腕切断した相手ですが(笑)
……よくよく考えたら家族に迎え入れるってすごいですね(笑)
日本語と外国語交えて話す……ときめもに片桐なんとかって娘いましたね(笑)
では、失礼します。
Re: タイトルなし
柚木さんとはまるで違う反応ですよねぇ。確実にデスティニーでしょうね←しみじm
いや、もうどう考えてもいちゃこらにしか見えません。
それじゃ次回にてわかります←エ
歳の差百合もいいものだと思うのです。「チヨちゃんの嫁入り」のごとく←しみじみ
まぁ、そこれはあれですよね。たぬきだけに雑食というか←ヲイ
あー、まぁ、あれじゃないですかね? 両親の親友で幼少期から知っている人であり、ヴィヴィオにとっては両親に続いて、年上の特別な相手という感じでのカップリングかなと←笑
あー、たしかに見ないですね。まぁ可能性は無限大ですから、どこかで書かれていた方とかもいたんじゃないですかね、たぶん←汗
INNOCENTの場合は、ギン姉の方が年上ですから、憧れているという設定自体に無茶がありますから、回収しなかっただけでしょうね。まぁ思春期に入ったら、って、あー、ダメだ。あのギン姉は、食べることが←汗
それが一番平和でしょうね←しみじみ
まぁStS基準だとそうなっちゃうんですよねぇ。本当によく家族に迎え入れられたものです←しみじみ
もっともナカジマ家自体、ティアにゃんという嫁を迎え入れることに、抵抗ないあたり懐が深い家族だからなのかもしれませんが、それでも懐深すぎますよねぇ←しみじみ
ときめもは、よくわかんないですねぇ。当時たしかまだ小学生だったような←苦笑
今回もコメントありがとうございました。今後も頑張りますね。
コメントの投稿