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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 今日はアニメイトを巡って、伊藤ハチ先生の「月が綺麗ですね」を探し回っていました。
 八王子と立川の店舗を巡ったのですが、結局見つけられず。
 自転車を置いていた三鷹のTSUTAYAに「ないだろうなぁ」と思いつつ、行って見たら、見事ありました。
 ……電車賃返してorz
 まぁ、買えたからいいとしますか。
 さて、今回は覚悟ですね。
 カッコいいと言ってくれると嬉しいかな。
 どういう感じなのかは、追記にて。
 では、お黄泉ください。


 夢、吹きすぎし~月想う~ 百六十三話

 シンシアがデバイスを起動させた。
 白銀のコアを持つシュピーゲル。バルディッシュと同じ戦斧型のデバイスで、違いはコアの色だけだった。あとはすべてバルディッシュと同じだった。フェイトちゃんを意識しているのがよくわかる。
 そのシュピーゲルをシンシアは握りしめた。紅い瞳はまっすぐに私を射抜いている。その目に宿るのは激情。紅い瞳に宿る激情はさながら炎のように揺らめいている。私を燃やしつくそうとする炎。けれどその炎はどこか悲しげに見える。それが私の言葉によるものなのか。それともまるで別の要因によるものなのか。判断はつかない。
 でもわかるものもある。シンシアは口頭ではなく、実力行使で私に打ち勝つと決めたということを。普段であれば、どんなに才能があろうとも、シンシア程度の実力であれば、いくらでもあしらえる自信があった。
 けれどいまは普段とは違っている。この世界にはレイジングハートはいない。それが大きな痛手となっている。デバイスなしで魔法の使用は、できなくはないだろうけれど、かなり難しくなってしまう。単純な魔力弾の生成でも、いつものようにはいかなくなってしまう。それだけデバイスが担っている部分が大きいという証拠だった。
 そんな大きなハンディキャップを背負わされれば、いくら実力に差があろうとも、苦戦させられるのは目に見えていた。防御魔法を張るのだって、自分でやらなければならなくなる。緊急時は基本デバイスが行ってくれるそれを、魔導師みずからがやるとなると、下手な油断は本当に命取りになりかねなかった。
 幸いなことに、シンシアとの実力差は大きい。でもデバイスなしの不利が、その差はどれほど埋めてしまうのか。実際にやってみなければわからなかった。ただそれでもひとつ言えることはあった。
「デバイスなしでも、私は君に勝つよ、シンシア」
 シンシアの整った顔が、苛立ちで歪んだ。宝石のような瞳は、鋭く細められ、歯を強く噛みしめている。無理もない。実力行使に出ても無意味だと言ったようなものなのだから。シンシアが怒るのも無理はない。同じ立場であれば私も怒るだろうし。他人にやられて嫌なことはしない。そんなあたり前なことを私は平然と行ってしまっていた。
 でも私は意地悪で言ったわけじゃない。私は覚悟を決めて言っただけだ。私はフェイトちゃんに勝ってくる、と言ったんだ。その言葉をいまさら撤回するわけにはいかない。たとえどんなに不利な状況に追い込まれようとも、勝つと決めた以上、私は絶対に勝つ。口約束のようなものでしかなくても、一度言った以上、その言葉はなにがなんでも守り抜く。フェイトちゃんに関することであれば、絶対に守り抜かなければならない。それが私の決意であり、覚悟だった。
「私をバカにしているの? お父さん」
 シンシアの髪が、ふわりと舞い始める。金色の雷が、帯電を始め、ばちりと爆ぜる。その光景が一層にシンシアの苛立ちを端的に表していた。でもそうでありながらも、シンシアの目は相変わらず悲しげな光を宿している。苛立ちが私の言葉によるものであれば、悲しみは果たしてなんによるものなのか。順当に考えれば、それもまた私の言葉によるものなのだろう。父親である私に認められない。その悲しみが瞳に宿った。そう言われれば、納得もいく。
 けれどなにかが違う気がした。具体的に言えはしないけど、なにかが違う。それだけははっきりと言える。あえて挙げるとすれば、悲しみの種類だろうか。諦観に近い気がする。なにかを諦めてしまった。そう思えた。そのなにかがなんであるのかは、いまいちわからないけれど、私はシンシアの期待に添うことができなかった、ということなのだろう。期待に添えなかったというのであれば、シンシアの言葉を受け入れなかった、ということだろうか。もっともこればかりは受け入れられるわけのないものなので、期待に添えないのはあたり前な話だが。
「シンシア。お父さんは、シンシアになにを言われても、お母さんとの関係を改める気はないよ」
「……破滅しかないと言っているじゃんか」
「たしかにそうかもしれないね。シンシアにとってみれば、意味のないものだと思われるかもしれない。破滅しかない道をわざわざ歩こうとするなんて、バカのすることだと思われるかもしれない。それでも──」
 私はフェイトちゃんとの関係を改める気はない。私はフェイトちゃんを守り、幸せにするために産まれてきたんだ。だから破滅しかなかったとしても、ためらうことなく、その道を進み続ける。そう決めているんだ。シンシアの目をまっすぐに見つめながら言い切った。同時にシンシアが大きく舌打ちをし、シュピーゲルを振るってきた。襲い来る刀身を掴み取った。魔力で手を覆いはせず、生身で受け止めた。シンシアが愕然と顔をする。そんなシンシアを見つめながら、私はまた言い切った。
「何度でも言うよ。私は、この身この命のすべてを燃やし尽くしても、フェイトちゃんを守り抜く。そして必ず幸せにしてみせる。それが私の覚悟だ」
 娘相手に言うことじゃない。そうわかっていても、言わずにはいられなかった。想いの丈を込めた言葉を、まっすぐにシンシアへとぶつけたんだ……。

テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

コメント

月が綺麗ですね、お買いになりましたか。
アニメイト、散々でしたね。
意外にアニメイトはマイナーなのって置いてないときあるんですよね。
特定のものが欲しいとき、私は電話かけて在庫を調べて貰います……。
すぐ行ける梅田店は一応取置きしてくれますし。

月が綺麗ですねは、ハクさんが最初よくいる性格の悪いライバルキャラかとおもいきや、良いお姉さんだったので……千里さんとかえって上手くいって欲しいとか思ってたりします(笑)
本音はカヨさんがちるさんと結ばれて欲しいだけかも知れませんが(笑)
千里さんの逆鬼太郎ヘアーの下が気になります……。
鬼太郎みたいに眼球が潰れているとかはないとは思いますが。
百合姫は他にも面白い百合漫画がありますが、2、3本地雷もありますから気をつけないといけません(笑)
安全なのは、まぁ、ゆるゆりを代表に……。
ただゆるゆりは百合と言うよりギャグ漫画なので……。
勿論1~3期までDVD持ってますが(笑)
個人的には、立花舘ToLieあんぐるを推しますね(笑)
メインヒロイン、無乳ですしね。 ←

……シンシアちゃん、論破すると言いながら、結局攻撃(笑)
クールドライな子でありながら、結構攻撃的ですよね(笑)
セレナさん達のときもそうでしたし。
意外に激情家なんですかね。
その辺は前世と違う……ようにも思いますが……。
まあ、それが今の高町シンシアなんですね。
なのはさんに似たから、ですか。

そして、なのはさん、ティアナさんの未完成ダガーモードの時のように刀身を掴むとか(笑)
これ、なのはさんの技か何かの様に思ってしまいますね(笑)
レイジングハートがないときとか、待機中に行う技……。
未完成なダガーモードならともかく斧をよく素手で……。

シンシアちゃんは今のやり取りとか記憶に残らないそうですが、心のどこかでこのなのはさんの姿を焼き付けて、いつか出会うのあっちさんを守るための姿の手本にして欲しいですね。
テッサちゃんが生まれるかどうかは不明かもしれませんが……テッサちゃんは前世で母親喪ってますし……今のシンシアちゃんと同じように同性の両親であるシンシアちゃんとのあっちさんのことを否定しようとするかもしれませんからね……。

なのはさん、デバイス無しでも使える魔法なら、ティアナさんを撃沈した指先からのデスビームがありますね(笑)
空き缶で修行していたのはシューターですよね。
……レイジングハート無しでもなんとかなりそうですね。

では、失礼します。

Re: タイトルなし

 ええ、ようやく買えましたよ。
 ハイフリも実は探したんですが、見つかりませんでした←遠い目
 アニメイトなのに、置いていないとか、これいかにって感じですけどねぇ←しみじみ
 まぁアニメイトだからこそ、ということもあるかもですが。
 いやぁ、電話を掛けるのが億劫でして←視線を逸らす
 すぐ行ける店舗は、自転車で二十分くらいですかねぇ←汗
 って、それは完全に劇中に愛人ネタになりますから←汗
 主従百合ですね。って、それ「チヨちゃんの嫁入り」のじゃないですか←苦笑
 時折見える時もありますけど、完全には見えていませんからねぇ。
 眼球は潰れていないでしょうけど、視力はちょっと弱いカモですね。
 個人的には、連載は終わっていますけど、源久也先生の「ふ~ふ」が好きですねぇ。
 百合姫なのに、地雷とか、ねぇ←汗
 ゆるゆりは、ほぼギャグ漫画ですもんね。百合っぽいけれど、ギャグ漫画←苦笑 
 って、完全にファンじゃないですか。
 なんか面白そうなタイトル、って、結局それですか←笑
 仕方がないのです。まだ赤ん坊だから←笑
 クールドライという設定がどこに行った? と思うくらいに攻撃的ですよねぇ←しみじみ
 トラウマスイッチが入っちゃうと、暴走しちゃうんです。まぁ、思春期あたりには珍しくないことではありますが。
 あー、まぁ、前世とはちょっと違う予定ですかね。無乳かどうかもまた含めて←ヲイ
 昔は昔、いまはいま、ということで←笑
 蛙の子は蛙ですからね←笑
 書いていた時は、気づかなかったんですが、書き終わってから、あ、と思い出しました←苦笑
 真剣白刃取りですね。もっとも真剣よりも危険やもですが←汗
 待機中にも使える技があるのは、精神的な余裕を生み出しますから、わりとありですね。
 うん。それは書いた本人も思います。よくまぁやったなぁと←汗
 心に焼き付いたものは、決して消えませんから、たぶんいい手本になるでしょうね。
 ん~。それはどうかな? いろいろと思うことはあったでしょうが、彼女も最終的には同性と結ばれていますからね。否定はしないかもです。むしろ、もっとイチャイチャしてほしいな、とか言いそうで怖いです←笑
 そのネーミングはまずくないですか? まぁ、言いえて妙ではありますけど←笑
 ん~。あれはレイジングハートなしでのことなんでしょうかね。見た感じそういう風に思えるけれど、実際は多少手伝ってくれそうな気もするんですけどね←思案顔
 まぁ、そこは、うん。気にしたら負けです←なにに
 今回もコメントありがとうございました。今後も頑張りますね。

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