アイコン 「国連」を騙るな

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気をつけよう暗い夜道と、国連詐欺。

10年前、韓国のパンさんが国連事務総長になった時から、韓国系の怪しげなNGO団体が国連の名を騙り、反日活動に励んでいる。

昨年、沖縄県知事の翁長氏を国連でスピーチさせたあのNGO団体などである。

今度また、傷害罪で逮捕起訴されている山城ヒロジ容疑者を国連でスピーチさせるという。

日本は国連に対して、もっと毅然とした対応をしないと、国連詐欺は無くならない。

きょうも、(農と島のありんくりん)を紹介します。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

「国連」を騙るな

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私たちは「国連」なるものを、漠然と考えすぎていやしませんか。そう思わせたのがグテレス事務総長の先だっての発言でした。

国連「拷問禁止委員会」は、5月12日に2015年12月の慰安婦問題に関する日韓合意について「見直すべきだ」とする「勧告」を含む「最終見解」を公表しました。

それを伝える産経新聞(5月13日)です。

「国連委員会が「慰安婦」日韓合意見直しを勧告 「補償や名誉回復は十分でない」 報告書で両政府に勧告に法的拘束力はないが、韓国メディアは、事実上の合意再交渉を求めたと報じており、日韓合意の「再交渉」を公約に掲げる韓国の文在寅大統領が勧告を基に日本政府に再交渉を要求する可能性がある。

 報告書は韓国に対する審査を記したもので、同合意について「元慰安婦は現在も生存者がおり、被害者への補償や名誉回復、再発防止策が十分とはいえない」と指摘。日韓両国政府に対して、「被害者の補償と名誉回復が行われるように尽力すべきだ」と強調した」
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https://www.youtube.com/watch?v=FYEKpM1df4Y

これで一気に日本と韓国の運動家たちは、日韓合意を廃棄せよという世論を作り出そうとしました。

かつて慰安婦問題を「国連」に持ち込んだ日弁連は、「国連拷問禁止委員会は 日本政府に何を求めたか - 日弁連」と勢いづき、同じく国連をプロパガンダの舞台と心得ている伊藤和子氏を代表とするヒューマンライツナウは「国連拷問禁止委員会が日本に勧告 | ヒューライツ大阪」を公表しました。

伊藤和子 (弁護士) - Wikipedia

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http://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BC%8A%E8...

さて、日本報道検証機構(GOHOO)代表の楊井人文氏は、「ファクト・チェック」でこの記事を誤った方向に誘導するものとして批判しています。

https://news.yahoo.co.jp/byline/yanaihitofumi/

「この記事本文を注意深く読めば「国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会」と書いてあるが、見出しの「国連委員会」はあたかも国連内部の委員会で、その活動が国連を代表しているかのような誤解を与える可能性が高い。

実際、一部識者から 「国連が当事者の『合意』に口を挟むのも異例だ」「断固として国連に抗議しよう」といった誤解に基づく国連批判が出ている。

ほかにも読売新聞やNHKなど多くの主要メディアが「国連委員会」あるいは「国連の委員会」といった誤解を与える表現で報じている」

ではそもそも、この「拷問禁止委員会」(The Committee Against Torture、CAT)とはなんなのでしょうか?そこから押さえておきましょう。

元外交官の美根慶樹氏は、『今度は「拷問禁止委員会」 慰安婦問題で日本に「勧告」が続くのはなぜ?』(5月24日)でこう述べています。

https://thepage.jp/detail/20170524-00000009-wordleaf

おっとその前に、美根氏が「国連拷問禁止委員会」と書かなかったことに留意してくださいね。

そうなのですよ、「拷問禁止委員会」は国連の正式な組織ではないからです。

慰安婦問題を扱っている「国連」関係の組織は、「拷問禁止委員会」以外、実はかなりあります。

「国連人権理事会、国際労働機関(ILO)、女子差別撤廃条約(に基づく委員会)、国際人権規約「自由権委員会」「社会権委員会」、人種差別撤廃委員会などでも慰安婦問題が取り上げられており、全体の状況は非常に複雑ですが、いずれの「場」でもほぼ定期的に審議の結果が公表され、関係国に対して「勧告」が行われます」(前掲)

6つですか(ため息)。朝日新聞が蒔いた世紀の大誤報は、いまでもすくすくと一人歩きして大樹になったようだ、などと感心している場合じゃありません。

この6ツの「国連」機関の中で正式な国連の機関として位置づけられているのは、たったひとつ「国連人権理事会」だけです。

その辺を美根氏はこう説明しています。

「このうち、国連の機関は人権理事会だけです。女子差別撤廃委員会や拷問禁止委員会などの会議は国連から独立した存在ですが、通常国連の施設を借りて行われるので、外見上国連の委員会と区別がつきません。

そのためか、報道では「国連の拷問禁止委員会」、さらには「国連拷問禁止委員会」などと呼ばれることがありますが、これは正確な呼称ではありません」(同)

なんというややっこしさ。

人権理事会以外は全部「独立した組織」であって、「委員会」と名乗っていますが、「国連の施設を使っているだけ」の組織だそうです。

美根氏は、「拷問禁止委員会では、締約国の状況について順番に審査していき、今回の「最終見解」は、韓国に関する審査の結果として韓国政府に対して行われたもの」(同)としています。

つまり、この「最終見解」は国連が主語なのではなく、1984年の国連総会で採択された「拷問禁止条約」締結国が主語なのです。

違いが分かりますか。

拷問禁止委員会のメンバーは国連から任命されたものではなく、あくまでも締結国の人間だということです。

今回の拷問禁止委員会の委員には、中国、チュニジアなど自分の国の人権状況を言われるのを回避するために入っているとしか思えない締結国の代表も含まれています。

「国連システム」と呼ばれるものがあります。

システムには6つの主要機関や15の専門機関、その他補助機関などが存在しています。

国連広報センター「国連システム」http://www.unic.or.jp/info/un/unsystem/
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国連構成図http://www.unic.or.jp/files/organize.pdf クリックすると大きくなります。

人権委員会は、あくまでもこの「国連システム」とは別の「独立した組織」なのです。

拷問禁止委員会とは別に、日韓合意について批判態見解を公表した組織に「女子差別撤廃委員会」があります。

この女子撤廃委員会は、パン・ギムン事務総長が、日韓合意を歓迎する声明を出したことに対して日韓合意を批判したものですが、この時にも同様の摩擦がおきました。

この差別撤廃委員会に対して、事務総長報道官のドゥジャリク氏は2016年3月8日の定例会見でこのように言っています。

「「あくまで独立した委員会の意見」としたうえで、「委員会は一つの意見を出し、潘氏は自身の見解を述べただけだ」と述べた」(産経2016年3月9日)

http://www.sankei.com/world/news/160309/wor1603090017-n1.html

この中で国連事務総長報道官は、あくまでも女子差別撤廃委員会は別個の組織であって、「事務総長はこの委員会に何の権限も及ばず、無関係だ」と答えています。

このように見てくると、確かに日韓の運動家たちによって国際社会に持ち出された慰安婦問題は、日本人が与り知らないところで肥大化し、ひとつの共通認識を形づくっていることは紛うことのない事実だと分かります。

それは放置すべきではなく、それを正す外交努力を事実上放棄したに等しい外務省は猛省すべきです。

そして日本国内においてあいもかわらず、メディアと運動家たちによって、「国連勧告」「国連最終見解」「国連報告者」「国連報告書」といった誤った表現が、堂々と罷り通っていることは大変に問題です。

たとえば暴行罪の容疑者として逮捕され、公判中の山城被告の拘留に対して、「国連報告者が批判」と報道されていました。

山城氏は初公判の日程が決まらなかったために、拘留が延びてだけにすぎません。
特に彼だけ「政治犯」だから差別したわけでもなく、通常の公判手続きに従っただけにすぎません。
そもそも暴力犯罪を問われて刑事訴追されているのであって、政治主張を問われているのではないのです。

それが山城氏を英雄扱いにする地元2紙ならともかく、NHKまでもがこういうふうに報じています。
「国連 沖縄の活動家の長期勾留に懸念示す

沖縄のアメリカ軍施設の建設に反対する市民団体の代表が公務執行妨害の罪などで逮捕・起訴され5か月余りにわたり勾留されていたことについて、国連人権理事会の特別報告者など4人が日本政府に送った緊急の声明が公表されました。声明では逮捕や長期間の勾留に懸念を示しています」

(NHK5月28日)

「国連が懸念を示す」そうです。完全な誤報です。

また「国連」の名を騙り、政治利用するのは論外として、人権理事会という「国連システム」内の組織であっても、この報告書が採択されるまで、それは報告者の「個人的見解」にすぎないのは、
グテレス事務総長の指摘とおりなのです。

そしてその人権理事会すら、イスラーム研究者の池内恵氏はこうツイートしています。

「国連人権理事会というのはかなり曰く付きで、人権侵害を多くやっている国が結構理事国に選ばれている。その目的は、自分の国の人権問題を問題にさせず、よその国を非難することができるようにすること。主催する会議にいろいろ専門家を送り込んで報告書やら声明やらを出す」

https://twitter.com/chutoislam

日本人はただの戦勝国の戦後体制にすぎなかった国連を、主権国家を超越する「世界政府」と幻想した時期が長く続きました。

実際の国連は創設時の集団安全保障の夢はとうに消え失せ、自国を有利にするために他国をこき下ろす国々、あるいは、政治利用目的の政治運動家たち、はたまた高給を食む国連官僚たちの巣窟になりさがってしまったようです。

最後に一句。気をつけよう暗い夜道と、国連詐欺。

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[ 2017年6月 5日 ]

 

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