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「はねバド!」感想 Part6

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 「はねバド!」第12話「足を前に出しなさいよ!」の感想です。
 なお、前回の感想記事は、こちらからどうぞ。(8話から11話の感想です)


 前話から始まった、インターハイ予選決勝戦・綾乃VSなぎさ。前話では、なぎさが持ち前の強打を温存した意外性で2点を先取。
 しかし、このままなぎさのペースで進むほど甘くはありませんでした。相手は天才。そう思わせる高度なプレイで追い付いてきました。
 とはいえ、なぎさも過去のなぎさではありません。綾乃がどんなプレイをしようと、冷静に次を見据え、対等に戦っていきます。
 2人の戦いは第1ゲームから接戦に。第1ゲームは、21-16で、綾乃が取りました。


 そんな中、エレナから声をかけられた有千夏は、綾乃から離れた理由をエレナに語ります。
 それは、強さよりも先にある風景。身体を自在に動かして、シャトルを思い通りに操って、倒し難い相手とすべてをかけてぶつかった時に感じる、生きている意味。
 そして、それは、母と打ち合うだけでは得られないもの。友達とか仲間がいて見出せるもの。

 これまでの綾乃の回想を見た感じでは、綾乃は有千夏に依存し過ぎているようにも見えますかね。
 有千夏は全日本選手権で10連覇したほどの腕前。そんな母とシャトルを打ち合えるのは、大きなやりがいを感じるかと思います。
 しかし、母と打ち合うだけの狭い世界では、綾乃の才能を伸ばす事に限界があるでしょう。それに、綾乃の傍にい続けては、綾乃はいつまでも有千夏に甘えかねないと思います。
 そう考えると、綾乃の元を離れたのは悪くはないのかもしれません。そして、自分以外の色んな人に目を向けてバドミントンを楽しんでほしい。有千夏は綾乃にそう願っていたでしょう。

 ただ、綾乃としては不運が続いたように思いますね。同年代で初めて本気で試合ができ、友達になりたいと思った薫子からは、風邪をうつされて勝負された事で、その想いを裏切られ、しかも、その直後に母が離れてしまい、大きな孤独を感じてしまった事でしょう。
 あとは、5話ラストでコニーから、ママに認められなければバドミントンをやる意味がないと言われた事でしょうか。実の娘の知らぬところで、見知らぬ少女と母娘のように過ごしているのが腹立たしく感じ、母への憎しみでいっぱいにしてしまったでしょう。
 母の思惑通りには事は進んでいませんでしたが、それでも、有千夏は、綾乃は新しい一歩を踏み出そうとしていると言います。


 一方、試合の方は、第2ゲームも接戦に。なぎさは第1ゲームを取られても冷静さを失わず、持ち前の強打を抑え、長いラリーを展開します。
 かたや、綾乃は、なぎさの思わぬ食い下がりに少しずつ体力を奪われ、ミスが増えてきました。そして、第1ゲームは、21-18で、なぎさが取りました。

 ファイナルゲーム前のインターバルでも、2人の感情は対照的で、なぎさは、まだ余裕があるのに対し、綾乃は余裕がなく、応援する仲間に対しても、うざいから放ってくれという始末。
 そして、ファイナルゲームに入っても、なぎさ優勢の流れは変わらず、綾乃は1ポイントも取れずに、8連続ポイントを取られます。このままだと、また母から捨てられる。綾乃はそんな恐怖を抱きます。

 しかし、それでも、綾乃を応援する者は大勢います。
「私だって、決勝を戦いたかった・・・。私だって、全国に行きたかった・・・。アンタは、私達の分も背負って戦ってるんだよ!」
   
「本当だよ・・・。あやのんなんて・・・、あやのんなんて・・・、頑張れー!」
    
「負けたら承知しないわよ!」
「攻めてけー! 羽咲!」
   
「綾乃! 頑張れ!」
   
   
「仲間って良いよな・・・。でも、このコートに立っているのは、あたしとアンタで、他の誰にも入れない・・・。」
   
「ここは、あたし達だけの世界・・・。やろうよ、バドミントン。」
   
    
 これが、有千夏の言う「強さよりも先にある風景」なのでしょう。綾乃は、母への憎しみを色んな人達にぶつけていたものの、それでも、皆、綾乃の可能性を信じているのだと思いますね。

 そして、次のラリー、綾乃は本来左手でシャトルを打っていたのを右手で打つという芸当を見せました。
   
 新しい一歩を踏み出した綾乃は、この先どう戦う? そして、勝敗の行方は?
 気付けば、次の話が最終回。時が経つのは早いものです。最終回も楽しんで視聴したいと思います。

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