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ブラック★ロックシューター

ブラック★ロックシューター 第八話(最終回)「世界を超えて」 キャプ付き感想!

痛みの肯定。

 
 
 
傷つきたくない、傷つけたくない
傷つけられるのは嫌だ、人を傷つけるのは嫌だ。
それは当然の感情なんですよね。
100人が100人そうとは言えないけど、望んで傷つけられたい人なんていない。望んで人を傷つけたい人なんていない。
誰だって痛みはなしに生活したいし、誰かに痛みを強いたりもしたくない。

だからユウは、思念世界に逃げたのでした。
ユウは一方的に傷つけられる側だったけど、その痛みは想像を絶するものだった。
学校では陰湿ないじめに苦しみ、家に帰ってからも家庭環境は崩壊、唯一まともに接してくれたサヤちゃんでさえ、家が火事になると「もしかしてあの子がやったんじゃ」と疑う。
そんな時、ただただ戦い、肉体の痛みのみが伴う世界の存在を知った。

ユウの今回の独白は壮絶なものでした。
自分の心が傷つけられるくらいなら、自分自身が傷つく方がマシだ。
現実にも、リストカットという心の病があります。思念世界に飛んだユウは、いわばリストカットのようなものなのでしょう。心の痛みから逃げるために、体を傷つける。

余談ですが、僕はこういった「逃げ」を悪い事だとは思っていません。
小学生の頃、まぁユウほどじゃないですが、僕もいじめられていました。あまりの苦しみに、教室から逃げ出した事もあります。
でも、僕は比較的強い方だからよかった。本当にどうしようもない、本当に弱くて、ただ強者に虐げられるしかない人たちは、逃げる事すらできないのです。
周りの人に相談するなんてもっての外。やろうと思えば走って逃げられる場面でも、絶対に逃げる事なんてできない。

ユウはそういった子だったのでしょう。サヤちゃんが声をかけてきたのは僥倖としか言いようがない。
そんな中、思念世界という逃げ道を見つけた。だからユウは逃げた。
僕はこの判断を、この逃げを、否定したくはありません。だって、誰だって苦しいのは嫌だから。痛いのは嫌だから。

マトは、痛みや苦しみそのものを憎む。これは前回ストレングスが言っていた事でした。
それは、傷つきたくないから。傷つけたくないから。
ストレングスが前回言った通り、そしてブラックロックシューターが今回言った通り、それでいいのです。傷つきたくないから、他人が心の中に入ってくるのを妨げる。傷つけたくないから、ずっといい子でいる。傷ついてほしくないから、人の痛みはぬぐってあげる。

そんなマトだからこそ、ヨミはマトを好きになったのでしょうね。

傷つきたい、そして傷つける
しかしマトは、一連の事を受け、今回「傷つきたい」と叫びました。

ブラックロックシューターに、思念体に、痛みを押し付ける事なんてしたくない。
痛みは自分で引き受けたい。
そうじゃないと、いろんな色が見えないから。たくさんの色を見たいから。

こはっち先輩の考え方が同じですね。
人のせいにしたくない。人のせいにしたら、もう自分ではどうしようもなくなる。自分のせいにしたら、自分でどうとでもできる。

傷つくから、いろんな色が見える。いろんな事ができる。いろんな事がわかる。
ことりとりはいろんな色が混ざって、黒ずんで、最後に死んでしまうけど、それはいろんな色を見たから。いろんな事を経験できたから。
その結果黒ずんでしまうのだとしても、それは数々のステキを経た結果だから。

でも、自分だけ傷ついて、他人を傷つけないというのはずるい。ブラックロックシューターはそう言った。
それはやはり、以前のマトなのですよね。相手の事を思いやって、思いやって、傷つけないようにするだけ。
だからマトは、ヨミが苦しんでいる事に気が付けなかった。自分の事しか考えていなかったから。相手を思いやるという自分に酔っていたから。

時には、相手を傷つける事も必要。
傷つけようとして傷つけるんじゃない。傷をつけるのを恐れていては、仲よくなんてなれない。
気の置けない仲というのは、そういう事。

傷つけ合って、でも支え合って、つながる。つながりたい。
そんなマトの、ヨミの、カガリの想いがとてもステキだと思いました。

誰だって傷つきたくない。それは当たり前だ。
誰だって傷つけたくない。それも当たり前だ。
でも、そうしないと仲よくできないから。そうしないといろんな色を見れないから。
ならば、痛みを肯定しよう。痛みも苦しみも全部自分で引き受けて、それ以外のステキな事も全部感じよう。
痛みから逃げずに進んだ先には、きっと幸せがあるはずだから。

僕は昔、母に連れられてある偉い心理学の先生の講演を聞きに行った事がありました。
行く前は乗り気がしなくて、でも聞き終わったらとてもいい気持になれた素晴らしい講演だったのですが、そこで一つ強烈に脳裏に焼き付いている思い出があるのです。

僕の前に座っていた女性が、リストカットをしていたのでした。
彼女の事なんて何も分かりません。でも、とても辛かったんだろうな、というのは分かります。だってその子、半袖のシャツを着けていたのですから。
普通リストカットをしている人は、長そでをつけます。傷を隠すためです。
でもその子は、半袖を着けていた。苦しいのを我慢して、辛いのを我慢して、自分をさらけ出していたのでしょう。その子は手首だけじゃなく、ひじの上にまで傷が及んでいました。
隣には母親らしき人がいました。たぶん、二人で痛みを乗り越えて、この講演に来たのでしょう。

先生の講演が終わった時、その子はボロボロ泣いていました。
辛くても、苦しくても、痛くても、でも生きている。生きている限り、人生は素晴らしい。そんな講演でした。
その子は今までリストカットに逃げていましたが、これからは心の痛みと向き合い、前を向いて生きていくんだろうなぁ、と、僕は思ったものです。

そんな事を思い出した、今回のBRS。
素晴らしかったです。難解で、結局どういう事になっているのか分からない事柄もいっぱい残っているけど、それでも心が震えました。
4人に痛みあれ。そして、4人に幸せあれ。
ああ、サヤちゃん先生も忘れずにね。

気になるカット
総評はキャプのあとに~

今回は作画パートは監督の吉岡忍、CGパートは特技監督の今石洋之、という特別仕様でありました。
さすがにこの二人がそろうと映像演出のレベルが桁違い。作画の最終回クオリティも相まって、素晴らしい映像美でした。



BRS 8話1

今回は表情の動きを激しく、そして繊細に表現するためか、CGパートの中に作画パートが混じっていました。
特にユウの表情がすごかった。
そして、CGと作画をまぜこぜにしてもCGが浮かない事に改めて驚愕。



BRS 8話2

インセイン・ブラックロックシューターにぼこぼこにやられるマト。
思念体はそれぞれのイメージカラーと同じ色の血を流していましたが、ここでは普通の赤ですね。



BRS 8話3

いろんな色を見るためには、とロックカノンを召喚するマト。
こういうところがいちいちかっこいい。
どうでもいいけど、ロックカノンはさっき壊されたばかりですが、あっさり再生できるのですね。



BRS 8話4

もはやBRSの特徴と言っていいこのカメラワーク。相変わらずとんでもねぇぜ。
もしかしてグレンラガンとかもこんな感じなのかな?



BRS 8話5

忘れていた執着を思い出して、涙を流すこはっち先輩。
カガリもヨミも泣いていましたが、このカットがいちばんグッときました。

あの男の子はタクでしたっけ?
忘れていた恋心を思い出したのでしょうね。
そして同時に、からかわれた時の痛みも思い出したのでしょうね。
痛いけど。あの時は辛かったけど。
でも、ラブレターを渡した時の気持ちは本物だから。
痛くても、好きだから。
痛いほど、好きだから。

周りでおろおろするチームメイトたちもいい味出しています。



BRS 8話6

デッドマスターたちの光を受け、新たに武器を創造するマト。
光の収束がかっこよすぎて惚れた。
「ことりとりいろいろのいろ」」も思い出しちゃう、素晴らしいカットでした。今までもCGパートはかっこいい映像の連発だったけど、このシーンが一番好きかも知れない。
このカラフルさは素直に綺麗だし、ストーリーとも合致しているしね。



BRS 8話7

そしてインセインさんへぶっ放す超巨大ビーム。
迫力満点すぎます。どれだけこちらの心臓をブルブル振るわせれば気が済むん?w



BRS 8話8

あらいいフトモモ、とか思ったなんて口が裂けても言えないよ。

マトがブラックロックシューターの服を着ている図は新鮮。
ちなみにこの一つになった世界では、全部手書きですかね?
いや、瞳とかはCGか。でも手書きベースでCGのような美しさが出ていました。たぶんこれは撮影の仕事だけど、BRSは映像面では本当に時代の先を行っていると思う。



BRS 8話9

手書きverのブラックロックシューター。
髪などに余計な影をつけない、のっぺりとした色合いが逆に綺麗。こういう作画は『時をかける少女』が先駆けですかね?
にしても凛々しい。ブラックロックシューターの造形はいつ見ても惚れ惚れします。



BRS 8話10

ユウが帰ってきて、涙を流すサヤちゃん先生。
家に火をつけたのはユウなんじゃないか、と疑ってしまうのは状況的に仕方のない事。サヤちゃん先生は本当にユウの事を思って、ユウを守ろうとしていたのですよね。
少女たちを苦しみに追いやる数々のシーンが嫌悪感をもよおすほどの描写だった分、この涙は素直に「いいね」と思えます。
こんなにも想ってくれる人がいるんだから、現実世界も悪くないよ、ユウ。



BRS 8話11

なんて可愛いんだこはっち先輩……
ジャージじゃないのもいいですね。彼氏の前で野暮ったい格好なんてできませんもんね。



BRS 8話12

カガリがあまりにも可愛すぎて吹いた。
このアニメで最強はカガリだと思うんだ。
身長が微妙に高いところがいい。というか初めてだぜ、身長高いから萌えるっていうのは。僕は小さい子が好きなのに。
最初の頃は車椅子だったからね、その時のギャップがカガリを伸び伸びと見させているんだろうね。



BRS 8話13
BRS 8話14
BRS 8話15
BRS 8話16
BRS 8話17

腕を上げるのに特に意味はないシーンだけど、ステキだなと思えました。
いろいろのいろ。いろんな色の手作り腕輪。
4人はずっと仲良しでいられそうですね。

総評
さて、ブラックロックシューターのテレビアニメ、全8話、終わってしまいました。短ッ。
ちょうど三年前の今、『空を見上げる少女の瞳に映る世界』がやっていましたね。あちらは9話でした。

僕はBRSのアニメシリーズは全て追いかけており、アニメに関するディスクは今のところ全て揃えています。その事もあり、このテレビアニメも非常に楽しみにしていました。

OVAで展開されたストーリーを下地に、岡田磨里流のアレンジが加えられて、ところどころは難解で結局分からないところもありますが、この8話、非常に楽しめました。

ストーリー面では、少女たちの苦しみや痛みを真正面から描き、えげつない描写もためらいなく行ってしまうところが魅力でした。人間の暗いところをまざまざと見せつけられたからこそ、最後は「よかったね」と思えるような、綺麗なラストになったと感じています。

作画面では、これはアニメ界でも革新的なんじゃないかと言えるクオリティを発揮してくれました。
一見CGには見えない、作画のように動くCGパートが特にすごくて、毎回体中が震える興奮を与えてくれました。
手書きパートでも、元京アニの吉岡忍率いる演出陣の巧みな演出がこれでもかと活き、特にキャラのさまざまな表情はそれだけでおなか一杯になれます。

Orbetとサンジゲンの初元請制作のテレビアニメでしたが、とんでもなく素晴らしい作品が出来上がったものだと感じています。

今までのディスクをそろえている事から、僕はテレビシリーズのBDも最初から買うつもりでいましたが、一応は「ちゃんと見てから決めよう」と考えていました。僕が映像パッケージを買う一番の理由は「映像美」にあるので、ストーリーが面白くても、映像面でそうでもなければわざわざ買う事もないかな、と。

しかしこれは確実に買いです。
揃えます。
発売開始が6月というのは、遅いですが、僕には逆に助かりました。新しいパソコンを買ったばかりで、今僕の財布はすっからかんなのです。手元には10円しかないぜ。
というか、各巻発売の他にBOXも6月に出るのですね。できればBOXも単巻も全て揃えたいのだけど、お金間に合うかしら。Amazon価格でどうにかなるか……?
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2 Comments
(SA) ""
お疲れ様です。
最終回、無事完走しましたね。
個人的には、良かったところと、んん~( ´д`)?なところ、両方ある最終回でしたが、全8話の纏まりとしてはこんなところか~ww、みたいな感じです。勿論大いに楽しみました。
思索的に深く入れ込んだ、とは言えないんですが(-_-;)、主に虚世界パートのビジュアル面で毎回凄く惹きつけられましたし、コロコロとしたキャラデザインによる日常パートの「中学生日記」も、良かったと思います。
全話終了して俯瞰的に思い返すと、もう2、3話、やっぱり1クール分フルで欲しかった感じです。中盤から後半、巻が入ってるのか、割と人物の独白で説明しちゃってる部分も多かったりして、「ああ表現に苦労してそう」って思ったこともしばしば。
具体的にはもっとマト自身が現実世界で追い詰められて行く過程に尺が割り振られていたら、もっとじっくり主人公の、ある種「本当の自分」と向き合う葛藤の描写とか、あまりイメージ描写に振り過ぎた演出を使わずにリアリティを持って見ることが出来たんじゃないかな、とも思います。
でも多分、主人公をいじめすぎると視聴者の反響良くないんですよねえ( ´へ`;)

7話も織り交ぜてつつ8話。
ストレングスに成り代わって「虚の世界」を生きる「神足ユウ」の戦いは見事でした。歪な心を抱えながらも、まるで手にしたささやかな自由と大きな力に満足しているようでした。
現実の世界で「ストレングス」ほどの「力」を持つことが出来たら―――。きっと何もかも、自分の周りのもの全てに復讐してしまいたかったに違いない。復讐は言い過ぎだとして、脱出と、生きている実感と、居場所が欲しかった。
本当に逃げ場のない場所にまで追い詰められたら自殺してたかもしれないのですから。
無数の悪意の渦巻く現実より、一人の少女で太刀打ち出来ない現実より、死ぬかもしれないが無感情な物言わぬ戦士たちを相手に、わずらわしい心のやり取りも、理不尽な扱いも無く、ただひたすら自分の力で生き抜いて何とでもなる世界のほうがはるかにマシ。
でも、殺伐とした世界で、そこに望んだ「癒し」はあったでしょうか。それとも心を閉じるのは慣れていたから、自分も一人の戦士として静かに淡々と戦い続けることに慣れてしまったのでしょうか。

しかし「現実」が襲ってきた。「現実」の侵入者・マトと、「私を守る」義務を持つはずのストレングスが自分の内に降りてきた時、しかもマトを助けようとすることに、今まで閉じていた心がさざめきだして、ついに黙っていられなくなった。
血の涙を流しながらの「神足ユウ」の慟哭と激白。綺麗ごとではおさまらない苦痛と怨嗟。サヤにも語らなかった真実の心がさらけ出され、主張はもはや正否を超えて、その場すべてを支配する怒りの力のように見えました。
ストレングスのあの巨大な腕を持つ姿こそが、神足ユウの抱えている感情の具現かと思うほど。キャラクターデザインとのベストマッチだと思います。

ユウ(=真のストレングス)の「自己犠牲=自殺」での強制終了、は前週のサヤとの別れの時点で読めていました。でももっと「神足ユウ」の心の内に作用できる方法を持ってストレングスの体内に憑依したと思っていたので、結構早めに諦めたな、と思いました。
マトの憑依を誕生の契機にしているインセインB★RSが、多少行動に干渉できるのに対し、最初から「神足ユウ」に優先権のあるストレングスの体に入っても「声」を届けることしかできないようですね。
でも結構自由行動出来るみたいでww、今までストレングスの中にいたのに、突然奈落への大きな穴まで歩いて行ってるし。いや、あれは単にユウが消滅を選択するプロセスを視覚化しただけなのか?ちょっとイメージシーンにイメージシーンを入れ子にするようなメタ的表現になってて却って解り辛かったです。

残りがほとんどマト自身の「気合い」と「大声」での対応になってしまったのも・・・「ONE PIECE」じゃないんだから~・・・とか思ったり(-д-;) いや、漫画の「ONE PIECE」って大声だして涙と鼻水垂れ流したほうが勝ちみたいな悪いイメージがwwwwww

ああー、やっと花澤さんの声でB★RSたんシャベッ・・・・てない!?∑(゜Д゜ノ)ノ これはかなり真面目にがっかりです。リップシンク欲しかった。前回ストレングスが自らしゃべりだし、俄然表情を見せ始め「神足ユウ」本人であると名乗ってから、見る側としては俄然感情移入度が違っていたので。
インセインは口パクなくても良かった、でもB★RSはストレングス(『神足ユウ』)と似たような状態で、(B★RSの姿を借りてはいるが)マトが自らそこに立ち、その口が開かれて自らの言葉が発せられる「絵」自体が凄く場面の力を強めたはず。
赤い血を流し、B★RS本人と異なり容易く肉体を破壊されてしまうならもう少しマト自身を反映させたB★RSであってほしかった。あるいは目の虹彩が「現実」の人の様に歯車状だったり、少し髪の短いマトっぽい髪形とか。(B★RSコスのマトは、あれはあれで!)

インセインさんのマトへの対応は「覚悟のない者が戦場へ出るな」っぽい感じにも聞こえますが、まあB★RSたちにとって大事なのはあくまで自分の半身である現実の少女一人であって、
『壊れやすい今のあなたに何が出来るの?臆病な人付き合いの仕方で、今度は人を傷つけずに自分だけ傷つけば良い等と、そんな理想論にあなた自身が耐えられるわけがない』と、それを言葉ではなく肉体言語wwwで、直接解らせようとしてる感じ。
あのB★RSの顔が!見たことがない程、恐怖と苦痛にひきつる。マトは「こんなに痛いのに相手を傷つけるなんてできない」と思ったでしょう。いや、あれじゃ全然ワカランわなインセインさん(´Д`;)方法がまずいよ。

傷を受け入れるだけでは相手を「見た/触れた」ことにはならない、自分を開け放って「私の正体はあなたを悩ませ不機嫌にさせることもあります、でもあなたと関係を結んで好きになりたい。あなたも開け放って見せてほしい」と表明し主張し、他者と関わっていく、
それが「私はあなたを傷つける、傷つけてそしてあなたと繋がる!」という意味だと解釈。(B★RS相手に向けた言葉は、さらに『偽っていた自分(ペルソナ)を壊し、あるべき自分を受け入れる』みたいな意味?)

っていうかちゃんと解った子いるのかしら?特にB★RSのキャラクターに惹かれて、頑張って眠い目をこすりながら起きて見ている子達。ミクとかsupersellの楽曲のファンとかでニコ動とかをiTunesでガシガシ曲落としたりカラオケで歌ってる子とか。
かな~り回りくどい表現を選んでるな~と思ってます。これは逆に戦闘シーンが凄いので、却ってちゃんと伝わんなくなってる弊害っぽい。
ああでも好きなんですよ、特に今回はベルトリンクされた弾丸が魔方陣のように取り囲みながらガトリング砲を形成する所とか。ロック★カノンは武器というより超能力で錬成される「意志と力の具現」みたいな物で、弾も無限で機構も謎化、壊されても何回でも作れるようですね。

みんなが少しずつ想いを取り戻す所は、マトの心の変化と奮闘が少しずつ『虚の世界』に伝播して波及したのか、各々勝手に思い出したのか。ここもちょっとヨミ他、人物の独白を多用し過ぎた感想を持ちました。
B★RSのテリトリーと同じいばらのような物体がゴールドソー、チャリオット、デッドマスターの場所に現れ、侵し、それぞれを傷つけ始める。傷つけられながらもマトの元に集う。『虚の世界』崩壊。
でも元気玉みたいにたくさんの力を集めてでっかい大砲を打ってインセインを消し飛ばす、という「絵」はな~・・・ちょっと想像していたのと違いました。
前回「決着は明確に」と書きましたが、「神足ユウ」は否定されては可哀想、でもマトはちゃんと「自分」と戦って勝たないと、って思ってて。でも勝つことが「自分」の側面を殺すことではいけない、今までのマトだって良いところはいっぱいあった。
「勝ち方」の絵的な表現は色々あったと思うのですが、個人的には実は「超絶特大必殺技(一回限り)で勝つ」という「絵」が凄くダサく見えてしまって・・・。(逆に小さなスイッチやきっかけで、最後大掛かりな大崩壊、とかは好きです。)うん、少年ジャンプとか苦手です(´・ω・)キリッ
ちょっと想像ですが、マトの銃が破壊されるタイミングでインセインの傍までたどり着いた傷だらけのマトが、インセインの武器の切っ先に触れた瞬間、インセインの武器がマトの武器に変化、武器の発射方向が逆転してしまう、なんて表現を見てみたかったです。同化融合し、インセインを取り込みつつ対消滅で大爆発みたいな。

すべてが無くなってしまった真っ白な世界。現実に帰らなくちゃいけない「ユウ」が怖くて怯えている。外界を怖がる少女の構図は、カガリのエピソード第2話のオマージュにも見えます。
ストレングス、彼女の言葉がなければ、ユウは安心して帰還できないと思っていました。個人的にここが一番の肝でした。
世界はずっと優しく、温かく美しくなった。もう怖くない、サヤちゃんもマトもいる。そして自らの半身へ心の底から好意をゆっくり語る。マトでなく、自ら『現実』を生きたストレングス自身の命がけの言葉。
世界の素晴らしさを教えてくれたマトへの感謝の言葉も、「ユウ」が安心を補強するに足る十分な言葉になったでしょう。ストレングスこそがユウを癒してくれると思っていたので良かった。もっともユウがいた頃とストレングスが過ごした時期は「現実」の状況が違うしな~・・・。
勿体なかったのは、ゴールドソー以下が遠巻きに離れ過ぎてた事か。特にゴールドソーはユウを守る為に生まれたサヤの半身なのだから、ちょっと近場まで来てサヤのように優しく微笑む位しても良さそう。これまでのストーリーから、全く感情がないとも思えませんし。

結局ユウの現実の肉体の問題は投げっぱなしになりましたね(´д`;)。前回も書きましたが、このアニメで私が「この現実は本当に《現実》か?」と疑ってた一番の原因要素でしたが、もうこれは仕方がない。
帰還が果たされた後、ユウはどこの子になったのか?サヤの家にいると考えるのが妥当でしょうね。相談室もみんなのたまり場にされちゃうのか。こはっち先輩の制服!スカート(*´д`*)ハァハァ  てれってれ顔でタク君と登校可愛いやん(*´ェ`*)ポッ
友情の証のミサンガをユウにも手渡すヨミ。この時の、マトとカガリのポーズがwwwww 何その「今日から君もミサンガ戦隊だ」っぽいドヤ顔込みの敬礼ポーズ!?
個性が強い四人組なのでこれからも大いにお互いに悩まされそうですが、それを含めて関係を続けながら成長をしていけるのだと予想できる四人のラストカットでした。

ED。新たな『虚の世界』で再び目覚めたストレングス。以前のことは覚えているのか、それとも記憶をリセットした、新しく誕生した存在なのか?B★RSを見つけたその顔には敵意はなく穏やか。
B★RSも無警戒ですが、もう無差別な戦いをする存在ではなくなったのか?でも痛みと傷を抱えたまま戦いつづけると独白するからには、いずれ各々の戦いの運命が待ち構えているのでしょう。せめてこれまでのようなお互いを滅ぼすだけの戦いではない事を願うばかり。
ところで、戦士たちの復活/再生について考察。
実は『虚の世界』での死という概念自体がフェイクであり、殺される事でしばし休眠を経た後に、いずれはそれぞれ現実側の事態克服を以って、復活・再生を繰り返すのが『虚の世界』の住人なのかも。つまり『現実』の人間が存命の限り、『死』は無い?!サヤもユウも知らなかっただけ?とか想像したんですけど。
そうであれば、異様にしぶとい『虚の世界』の戦士の肉体や復活できた理由も納得できるし、ストレングスは以前のまま(感情は抑制されていそうですが)だという希望が持てそうですが。

後、今まで書くべきでないと思って書かなかったんですが、クライマックスに向けて視聴熱のボルテージが上がるにつれて、最終回を同日に迎える事もあり、実は3~4話位前から『ギルティクラウン』も頑張って眠いの我慢して見てましたww。
入れ込みはどうしても控えめになり理解も足りてない部分もあるんですが、それなりに面白かったです。でも最後に言いたいのが『なんで いのりん死んじゃったの~~~ ゚・(ノД`)・゚・。ウワァァァン』あんまりだ~~~!出自を考えれば最悪な運命からは逃れられないだろう事は予想できましたが人魚姫や鶴の恩返しじゃあるまいし!人間じゃないっぽくても幸せになる権利はあるのに・・・(ノ∇・、)クスン 
「罪の王冠」とは実に凝ったタイトルで、世の平穏を勝ち取った代償に、集は右手も眼も失った上に最愛のいのりまで失い、彼女の歌声と思い出を胸に年老いて死んでいくだけなんですな。ラストの集が既に人生の最晩年の老人の様です。まだ若いのに。
なんかね、片方一人だけ生き残るくらいだったら、心中ENDで良かった。イメージシーンでメタ表現で『二人は遠い来世で幸せに暮らしましたとさ』とか。
二人とも救われないなら二人とも死ぬか、そのほうがまだ美しかった。そういう苦々しい所もやっぱり『コードギアス』に似ている気がします。他のキャラクターシフトも設定色々含めて。

B★RSを楽しめてない人が多いと思っていた中で神酒原さんのサイトで少し安心できた所があり感謝しています。TVアニメ版B★RSは不出来な部分もあり万人向けではないかも知れませんが、今日的な普遍的テーマを取り上げた上で実験的な手法も取り入れ、まさしくB★RSをアニメで表現するに相応しい新しさを備えていたとも思います。
中盤から各所で評価が上向いてきたのも良かった。注意深く見ているアニメファンは今も多くいるんだと知ることが出来て安心しました。神酒原さんに「もう書かないでください」といつ言われるか(今日はついに言われてしまうか!?www)と思いつつ長文になってしまった事は申し訳なかったです。テキスト容量制限ありますよね?
また、たまにお邪魔しにきます。残念ながら神酒原さんの視聴予定の新番組は自分には引っかからないのが多そうですが(ちなみに『トランスフォーマー プライム』のCGとかに興味があります。でも土曜朝8時とか。もう少し寝ていたい(つд-;))
ありがとうございました!失礼しま~す(_´Д`)ノ~~
2012.03.29 11:38 | URL | #- [edit]
神酒原(みきはら) ">(SA)さん"
お待たせー!
嬉しい悲鳴を上げまくりの神酒原ですb
こういう長文コメはほんと燃えるのですよ。しかしおかげでコメントがたくさん溜まってしまったw

>良かったところと、んん~( ´д`)?なところ
んん~?なところが完全にないアニメなんて出会った事ないですが、よかったところが悪かったところを完全に塗りつぶしてくれたアニメにはたくさん出会ってきました。僕にとってはBRSもその一つです。

>全話終了して俯瞰的に思い返すと、もう2、3話、やっぱり1クール分フルで欲しかった感じです。
どういう企画だったか、ですよね。BRSの前にノイタミナでテルマエ・ロマエがやっていましたが、もともと8話だけ作る予定で作ったのか、あとから8話に減らされたのか。
その辺は想像するしかないですが、まぁ詰め込みすぎ感は多少ありましたよね。ただ、僕は作り手が限られた尺の中で作ってきたものそれ自体を評価したいので、尺について言及するのは個人的には好きではありません。描写が足りなかったとして、その中で作り手がどんなメッセージを込めているのかを頑張って読み取る方が楽しい。

>でも多分、主人公をいじめすぎると視聴者の反響良くないんですよねえ( ´へ`;)
岡田磨里的にそういうの気にしないと思うw
ただ、主人公いじめすぎがそのまま悪い反響につながってしまうのは実際にありますからね。そのほとんどは傾聴に値しない意見ですけど。

>ストレングスのあの巨大な腕を持つ姿こそが、神足ユウの抱えている感情の具現かと思うほど。
こういう解釈はいいですね。作り手がそういう意図を織り交ぜて作劇しているかどうかは分からないけど、作り手も知らないところで受け手が思いもよらぬ解釈で物語に深みを持たせるというのはステキな事だと思います。

>今までストレングスの中にいたのに、突然奈落への大きな穴まで歩いて行ってるし。
僕はね、結構こういうの好きw
アニメならではの「嘘」というやつですね。実際にはそんな事起こっていないのに、ある種の比喩表現として精神上のプロセスを実際の動作で表す。
分かりづらいというのも一つの感想ですが、分かってしまえば満足な僕にはこれくらい自分ワールドの方がむしろ心地いいです。
ただ、こういう表現は演出がバッチリ決まらないとかえって陳腐になってしまうもの。でもBRSに関してはそんな事はなかったと思っております。演出力に関してはさすがに冬の中でもピカイチだった。

>残りがほとんどマト自身の「気合い」と「大声」での対応になってしまったのも・・・
僕はあまり気にならなかったな。こんな感じになるだろうなというのをだいぶ前から予想していたので。
ワンピースに苦手意識を持つ人はみんなそう言いますね。僕の友達も「お涙ちょうだいがわざとらしい」と散々な言いようです。
でもこれが人気の秘訣でもあるのですけどね。セリフやストーリーに説得力を持たせるために、キャラクターに魂の震えるような演技をさせる。飛び散る涙と鼻水と過剰な大声で読者の感情を表に引っ張り出す。これに素直に引っ張り出される人はワンピースが楽しめるという訳ですね。ただ、勢い任せが好きでない人は「とりあえず激しいだけ」と感じるのでしょう。僕はわりとなんでもカモンな人なのでワンピース好きです。物語の質によって受け止め方を入れ替えるカメレオン神酒原。

>もう少しマト自身を反映させたB★RSであってほしかった。
これは世界観というか、「程度」の考えの相違でしょうかね。一連のシーンではマトがBRSの姿でいる、つまり存在が混在している事になりますが、どこまでがBRSでどこまでがマトか、というものさしの感覚の違い。きっちりマトの言葉でしゃべって欲しいと感じていた(SA)さんは混同しつつも頭がだいぶマト方面に傾いていたので、口が動かないのにがっかりしてしまった。作り手としては、赤い血を流すまでがマトの部分、という感覚があったのでしょう。また、リップシンクしなかったのは「思念体は絶対に口を動かさない」という最初の決まりを守っただけかな。ストレングスは最初からずっと普通にしゃべっていましたが、彼女は思念体で唯一感情が生まれているので、まぁおかしくはない、と。
でも気持ちは理解できます。(SA)さんほどガッカリした訳ではないけど、マトinBRSがしゃべり出した時に口が動かなくて拍子抜けはしました。「おおう、しゃべらないのか。あ、そうか思念体だからか」くらいの感じ。

>っていうかちゃんと解った子いるのかしら?
これを言うなら、僕もきっとちゃんと分かっていないw
自分が理解ある方だとは思いませんが、こうやってあれこれ考えながらブログ書いてる僕がよく理解できていないのですから、分かってない人は多いんじゃないでしょうかね。特に何かを考える事もなく見ている人たちは言うまでもなく。
万人には受けない作品とはよく言いますが、万人に受ける作品ほど面白くなさそうなものはないと僕は思っています。「ぜったいに面白い!」ほどうさん臭い煽り文句はない。
でも、その中でもBRSは相当受け入れられにくい作品でしたでしょうね。回りくどい表現というのもそう。「100人が1回見るのも1人が100回見るのも同じ」という押井守の言葉じゃないですが、こういうのはやっぱり楽しめたもの勝ちですよ。
話が分からないなら分からないで、すごい戦闘シーンに素直に興奮できるならそれでいいとも思います。
武器は確かにその通りですね。ただ、チャリオットは戦車を壊されて直していなかったので、武器によって再生速度がある、的な設定はあるのかも知れません。まぁ気にする必要はないでしょうけど。

>マトの心の変化と奮闘が少しずつ『虚の世界』に伝播して波及したのか、各々勝手に思い出したのか。
これは前者でしょうな。後者だとするとあまりにも脈絡がなさすぎるというのもありますが、主人公であるマトの想いであるし、また作品のジンテーゼ(結論)でもあるから。
独白に関しては、僕はすごくよかったと思っています。主人公マトの想いが最終的にはジンテーゼとなる訳ですが、ヨミの独白がそのジンテーゼの具体的な実践になっていましたから。つながりたいという想いを最初に爆発させたのはマト、そしてそれを最初に行動に移したのはヨミ(やカガリたち)。だから独白はくどいくらいでいいと思います。

勝ち方の絵的な表現ですか。こればっかりは好みの問題だなぁw
ただ、今までが薬莢大量ばら撒きだの髑髏の物量攻撃だの巨大武器だので戦闘シーンはとにかくスケールのでかさで勝負してきているので、特別でかい大砲でインセインを吹き飛ばす、という絵は好みを排除して考えると「正解」だと思いますよ。(SA)さんの想像の内容もそれはそれですごく面白いのですが、逆に最後の最後でそれをやられると僕なら拍子抜けしちゃうかも知れない。でもそういう小技もありましたよね。インセインvsゴールドソーで、ロックカノンからちっさい機関銃みたいなのが出てきて足を撃ち抜くシーンとか。

>ストレングスこそがユウを癒してくれると思っていたので良かった。
うんうん。ここはある意味、物語の肝でしたよね。
大砲でインセインをブッ飛ばすまでが抽象的な描写で、ついでに面倒くさい事柄をすべて片付けた。そこからは具体的にキャラクターたちがどうなるかという話で、ここにしっかりセリフの尺が取られていたのもよかったし、その内容も大満足のものです。何より説得力がありましたからね。

>これまでのストーリーから、全く感情がないとも思えませんし。
これはどうなんだろうなぁ。解釈の違いならそこまでですが、僕はストレングス以外の思念体に感情はないものだと思っています。所詮はあの世界も含めたシステムに過ぎず、戦う少女たちは半自動的で、最後にマトinBRSに力を集めたのもどちらかというとヨミたちの意思が反映されたに過ぎない。だからこそ一番最後の独白が「戦い続ける」だったのかなぁとも思っています。少しでも感情があれば、マトがあんなに叫んだのに世界のありようが言うほど変わっていないというのはちょっと物語として悲しいですから。
なので、遠巻きに見ているだけだったのは僕としては納得の描写です。本当にみんながみんなユウを励ますような図になればそれは優しい光景でしたでしょうが、岡田磨里はそういう無条件の優しさはたぶん好まない。

>結局ユウの現実の肉体の問題は投げっぱなしになりましたね(´д`;)。
ずっとマトと接していたユウが実はストレングスだった、というのが分かった時点から僕は分かっていましたよw
こういうのはえてして投げっぱなされるものです。むしろいちいち説明なんていらないくらい。でもその辺の理屈はちゃんと知りたいところでもありますよね。でもでもたぶんこのストーリーを考えたであろう岡田磨里もよく分かってないに違いない。

>サヤの家にいると考えるのが妥当でしょうね。
でしょうね。相談室がみんなのたまり場になりそうなのはすごく微笑ましいと感じました。サヤちゃん先生がいろいろと黒い事をしていたからギャップでw

ミサンガ(←ミサンガという名前が出てこなかったw)を渡すシーンはカガリがあまりにも可愛すぎてカガリしか見てなかったですが、よく見るとマトも面白いポーズしてますねw
こいつらほんと面白い。その後の4人を見てみたいと強く思わせてくれます。

>実は『虚の世界』での死という概念自体がフェイクであり、殺される事でしばし休眠を経た後に、いずれはそれぞれ現実側の事態克服を以って、復活・再生を繰り返すのが『虚の世界』の住人なのかも。つまり『現実』の人間が存命の限り、『死』は無い?!
これは僕も考えていました。こう考えると、ロックシューターたちがやたら頑丈だったのも納得がいくのですよね。しかも、こう考えると、システム上も面白い理解が得られます。思念体が殺される事によって現実の少女たちは一番の執着から解き放たれ、とりあえずの平穏を手に入れられますが、生き続ける事によって新たに痛みを抱えていく事になるのですよね。その時、思念体が「死んだまま」なのだとしたらシステムとしては弱い。少女たちが痛みを抱えるたび、自分の飽和量を超えるたびに思念体が復活するのだとしたら、システムとしてはよくできている事になるのですよね。
今回のヨミたちの場合は、自ら忘れていた執着を思い出した(前の状態に戻った)事によって、思念体も死ぬ前に戻った、と考えられますかね。

>実は3~4話位前から『ギルティクラウン』も頑張って眠いの我慢して見てましたww。
おおw
それはお疲れ様です。最後の方だけ見ちゃうってのは僕にはできないぜ。まぁ僕が面白いよって言ったのですけどね。

>二人とも救われないなら二人とも死ぬか、そのほうがまだ美しかった。
好みの問題……とはまた少し違いますけどね。僕も集だけが生き残る結末よりは、二人とも死ぬ結末だった方がたぶん好きです。
これは「AだからBになる、そしてCになる」という連続性のあるストーリーとして考えるのではなく、「Aである」という作り手の主張と考えるべきところだと思います。(SA)さんの言葉を借りますが、美しいかどうかという話になると、美的感覚というのは人によって違いますよね。端的に言えば、作り手的にはいのりの自己犠牲が美しい、という感性なのでしょう。
世界中のAPウィルスを集めてしまった以上、どちらも助かる未来はない。だから集は、「一緒に行こう」と心中する気でいたのですね。しかしいのりとしては、どうしても集に生き続けて欲しかった。作り手はいのりの気持ちがこそ美しいと感じた。だからこそのあの結末。
好き嫌い・美しい美しくないもいいですが、そういう主張を主張として感じ取るのもフィクションの楽しみ方だと思います。

それに、ギルクラの感想記事に書いてますが、精神世界でのあや取りはやはり「ずっと一緒にいるよ」というメッセージなんだと思います。いのりはただ消えたんじゃなく、集の中で生き続けている。言葉遊びではなく、文字通り。
だからいのりの歌を聴くと、すぐそこにいのりを感じる事ができる。そういう描写だったと思っています。
そう考えると、片方が生き残るよりはどっちも死んだ方が「好き」ではありますが、このラストが考えうる限り一番「美しい」結末なんじゃないかなぁ、と僕は思えてきました。だから記事にああ書いたのですけどね。

>B★RSを楽しめてない人が多いと思っていた中で神酒原さんのサイトで少し安心できた所があり感謝しています。
いえいえ~。僕の方こそ、発見してくれてありがとうございます。

>注意深く見ているアニメファンは今も多くいるんだと知ることが出来て安心しました。
わりとよく聞くのですが、少なくとも僕の周りだと、「周りから「何そんなに真面目にアニメ見てるの?」と言われる」と、同じアニメ好きが友達にいても語れない寂しさを持っている人たちがたくさんいます。だからまぁ、多いかどうかで言えば注意深く見るのはやっぱり希少種なんじゃないでしょうかね。ネットは「書く」「読む」という動作が伴う以上、語りたい人が多く集まる傾向にあるでしょうからたくさんいるように感じますけど。
まぁでも、中盤から上向いてきていたのですね。実にいい事だ。数少ない感想書いてるブログもろくに回っていなかったからなぁ僕はw

>テキスト容量制限ありますよね?
FC2は太っ腹な事に、容量制限ないんですw
livedoorブログはコメント一回につき800字までですけどね。
書かないでなんて言いませんよ。この文章量でたらたらと文句を並べられたらキレますけど、本気で作品について語ってくれるコメントなら何度も言っている通り大歓迎なのです。
また書きにきて下さい。でもたくさん書くとレスが遅れますw
2012.04.05 21:56 | URL | #- [edit]
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