Angel Beats! 第2話のブログの感想を見て回っての雑感
の皮を被った作品考察。が、俺はuhdさんの「多々ある考察については、序盤から難しく考えすぎではないか」の意見に賛成なのであまり突っ込んだ考察はしない。
さてみなさんは、もうAngel Beats! EPISODE.02「Guild」をご覧になりましたか? その前提で話を進めていきたいと思います。
前回の雑感を書いた際、賛同と同じくらい否定の意見もいただいたので、角を取って丸く丸く。
だがしかし毒はしっかり吐きます。いやぁなんというか、叩かれたら逆に歯向かってやりたくなるじゃない?w ゆりっぺじゃないけど。
という訳でいきなり毒を吐こうと思うが、uhdさんの「1話の時点で構成や脚本がおかしいと断じることができるエスパーさんが多かったのには辟易です。」には激しく同意せざるを得なかった。まさに俺が前回の雑感を書く直前の心境。
uhdさんのこれに乗っかってさらに言うと、第1話において脚本の事について文句を言っていた人達の大半が麻枝准について触れていたと記憶していますが、だーまえについて言及しながら叩くんなら彼の特色くらいはまぁ当然知っておくべきだよな。
かくいう俺は知っているのかと言ったらそうとも言えないが、少なくとも彼の作風は最初の方でギャグなどをやって後半に感動で畳みかける、というものだという認識は正しいと思っている。
また、多くの人が触れていたように彼のギャグは色が強い。笑えるか笑えないかは人次第だ。
Angel Beats!におけるそれは、俺は笑えたが、CLANNAD原作における序盤のギャグはとてもつまらなかったと記憶している。春原はアニメで確実に化けた。
なので、もし俺が1話の脚本をイマイチと感じたところで、「なに、いつものだーまえだ、後半に期待」と思った事だろう。いやまぁ実際、いい脚本だとは感じなかったけども。あまりにも未知数すぎて。
つまり何が言いたいのかというと、お前ら早いうちに判断下しすぎなんだよもうちょっと待てやゴルァ!
OPについて
非常に長い前振りでした。まぁ↑のは前回の雑感の続きみたいなもんで、ここからが今回の本題です。
EDはとりあえず素通り。
何、評価される事はとても素晴らしい事ではあるんだが、このOPが評価される事に妙な違和感を覚えてしまった。
ちなみに「違和感を感じる」という言葉を良く見かけるが、これは「頭痛が痛い」と同じ用法であって間違い。正しくは「違和を感じる」
閑話休題
いえね、OPにおける天使の演奏シーンが大変な高評価を受けている訳だが、これって前回のライブシーンと作り方たぶん同じだよね?
あのライブシーンは一度3Dでモデリングしてその上から手書きでやっていて(もっとも、俺は指摘されて「そうなのか」と思っただけなのだが)、恐らくピアノ演奏シーンも同じ手法でやっているものだと思われる。
右から左からえぐるようなカメラワークも、ライブシーンと似ている感じ。まぁ同じ岸監督のコンテなんだけども。
ライブシーンが駄目で、ピアノシーンは何故いいのだろう。皮肉でも何でもなく、純粋に不思議です。
その理由を自分で考えてみた
まぁ、俺が自分で感想記事で書いた通りこのなめらかな動きはバンド演奏よりピアノ演奏の方が映えるからだろう、というのがまず考えられる。
もしかしたら、曲の良し悪しもイメージに影響しているかも知れない。といっても、世間様の意見とは逆で、俺はOP曲よりライブで演奏された「Crow Song」の方が気に入っているんだけども……
その辺は納得出来るとして、もう一つ納得出来ないのが、作画じゃないならコンテの話
ライブ演奏とピアノ演奏に作画的な違いがないのだとしたら、差が出るならコンテ・演出の差だろう。
ところがその点俺には、ライブ演奏とピアノ演奏においてクオリティの差はないと感じる。上述したように右から左からえぐるカメラワークは同じだし、ライブの方なら激しさ(バックから映してみたり画面を激しく揺らしたり、キャラの演技も激しかった)を、ピアノの方なら落ち着いた感じ(手のアップやゆっくり体を動かす天使、極端な遠景など)を追求していて、もし「どっちがいいか」と聞かれたら甲乙つけがたい。
俺が1話で見たライブシーンに対する批判は、作画的な意味ではなくコンテ的な意味(明確にそう言っていた訳ではない)が多かったように感じる。
とまぁこんな風に、何でなんだろうな……
やはり、どこかで偏見があったんじゃなかろうか。ベーコン的考えでいくと、もし偏見を捨てられずにライブシーンを批判したというのなら、「見る目がない」という事になる。
とかいろいろ言ったけど、また叩かれるの嫌なのでさらなる理由を考えてみると、OP映像である事が大きいのかなぁとも思えてきた。
OP映像は大抵の場合イメージ映像なので、よっぽどの事をやらかさない限り文句は言われない。この辺が理由かなぁ。
おっと、一つの事に長く書きすぎた
ゆりっぺの決意
おパゲーヌスさんの記事にて
>一方で彼女の過去話は、いかにも「頭で考えました」という感じだった
>その内容は数学的に「よく出来た話」という印象を受けてしまい
の文章は、作品に対してそういう考え方イクナイ!とか言い出しそうな俺だが、不覚にも納得してしまったw
ちなみにこれだけではイメージ悪いので捕捉しておくと、おパゲさんはこれをしてAngel Beats!を酷評している訳ではないのであしからず。
しかも、不覚にも納得してしまったどころかその後自分の記事読み返してみたらしっかり「エグい話を考えるなぁ……」と書いてあるではないか! どうやら俺は視聴中同じ事を考えていたらしいw
ちなみに、こんな感じで書き出しはしたが、別に批判しようという意図はない。
むしろこの「とってつけたような過去」は、作品の目指すところ、ゆりっぺの目指すところを視聴者に少しだけ提示しているのではないかな。
いくつかのブログで、「ゆりっぺは現実から逃げているだけじゃないか?」という指摘があったが、これは違うと思う。
「神への反逆という道に逃げている」との事だが、むしろ真っ直ぐ突き進んでいると感じる。
自らの死因を語らなかったところから後ろめたいところがないとは今のところ言えないが、過去……いや、生前の話を今のうちにさっさと明かしちゃう事で、作品としては、ゆりっぺが前に進んでいる事を暗示したいんだろう。
過去が明かされたらあとは未来を見るしかない。
また、ゆりっぺは1話で「天使を倒してこの世界を乗っ取る」と言っていたように、「神」といういるかいないかの存在に逃げているのではなく、しっかり前を見据えているのではないだろうか。
さらに、自分の送ってきた人生に激しい悪態を突いているが、「あの頃に戻りたい」とか逃げの姿勢を取っている訳ではなく、ゆりっぺの気持ちは「こんな人生を用意した神がいるのならぶっ飛ばしたい」みたいな感じの攻めの姿勢であり、すでに死んでいるという既定事実からもゆりっぺの決意は相当なものなんだろう、というのがこの2話だけで感じられる。
相当なもの、と感じさせるにはそれ相応の過去を用意する必要はまぁ当然ある訳で(これで交通事故で死んだ、とか言われたら興ざめだろう)、「頭で考えた」お話でも十分インパクトはあったのだから特に問題は感じませぬ。
……あれ、話が変なところに着地したぞ。
言っておくと、俺はおパゲさんの意見に反対したい訳じゃないです。
ギャグ→ゆりっぺの独白
このタイミングというか、切り替えがかなり唐突で、これについて触れているブログが結構ありましたが、2話を見直している時に面白い発見をしたので少々。
リズムの悪さは俺も感じたところだから今さら何を言う事もないが、コミカルなノリで進んでいったせいで隠れてしまってたけどゆりっぺは終始まじめモードでした。
誰が死んだ時も特にふざけた態度は取ってなかったし、それどころか苦い顔ばっかだった。
TKの時は……まぁ置いといて。
日向だけは自分で蹴落として「尊い犠牲よ」なんて言ってたが、落とす直前に悲鳴上げてたところから日向がいらんところ触っただけだろうと考えられる。
まぁつまり、作品のリズム的には唐突だったがゆりっぺその人自身に関しては別に唐突じゃなかったという事です。
だからどうって事もないのだが。
死の描写
それはもう多くのブログが指摘していた通り、「死んでも死なない」設定から死ぬ事がギャグに使われており、死がとても軽いもののように扱われています。
一歩間違えたら、人の命を冒涜している描写にもなりかねない。
しかし、おはぎさんの記事に一つの見方があった。
上記でも扱ったゆりっぺの過去、これのあまりにも凄惨な死の描写に対するギャップ、だ。
確かに、前半のコメディなノリのおかげでこの生前話が余計生々しいものに感じたのは否定できない。
面白い見方だと思った。
また、おはぎさんの記事を読んでさらに感じた事だが、ギャップという意味では最後のゆりっぺ vs 天使の戦いでも表れていたと思う。
トラップ程度なら「死んでも生き返る」という妙な安心感があるが、天使だとそうはいかない。
といっても、実際のところは、今のところ分かっている範囲だと仮に天使に殺されたところでトラップに殺されるのと条件は変わらないはずだ。だから音無はいきなり殺されたのに今存在している。
ここでもしゆりっぺが敗北し、ギルドの面々も殺されたところで、たぶん消えないだろう。彼らが恐れている事態にはならないはずだ。
が、それもあくまで予想にすぎない。天使だから何か例外があるのかも知れないし(実際例外的な強さである)、現時点で天使はかなり不気味な存在として描かれており(どういう訳か自分から攻撃しなかったり)、こいつが近づいてくるだけで言いようのない危機感が這い上がってくる。
だからだろうな、あの接近戦は無駄にドキドキしたぜ。
これも「落差」のなし得る演出だろう。
作品世界についてあれこれ考えるのは不毛である
↑の「死の描写」ともつながってくる話だが
不毛である、とかいきなり全否定しちゃったが、ちゃんと理由はあります。
0と1の二進数のエフェクトや、破壊したはずの校舎が直っていたり、NPCの存在やダンジョン攻略というゲームっぽい描写から「この世界は電脳世界である」という説が出ていて結構な数の人がこの説を支持しているが、その是非はともかく、これはAngel Beats!を理解するのに必要のない考察でしょう。
電脳世界である、という仮説から、今はいろんな予想が出ていますね。
この世界にいる人達は実は死んでいないのでは、とか、生前どんな年齢でも高校生の年齢にされる、とかいろいろ。
しかし思い出してほしい。
この作品、死んだ音無がこの世界で目覚めるところから始まる通り「死んでいる」事が大前提になっているんです。
そこから何かを描きだすつもりなのは一目瞭然でしょう。
それで、作品世界についてああだこうだ考える事は、いざアニメがテーマの提示・発展に取りかかった時にこちらの目を曇らせる事になるのでは?
乱暴な事を言ってしまうと、世界設定はどうでもいいんじゃないかな。
ゆりっぺが言っている通り、ここは死後の世界なんである、という事で納得しておくのが得策だと思います。
例え本当にこの世界が電脳世界、あるいはそれに準ずる世界であったとしてもね。
上手い言葉が思いつかないな。
ちゃんと俺の言いたい事が伝えられているだろうか……
ちなみに、ああだこうだ考える事を否定したが、別にその姿勢は否定してないです。
作品を理解しようと試みるのはいい事だ。
まとめ
内容があまりまとまってないからまとめられない……
まぁつまり、今はギャグを楽しんでおこうぜ!って事でw
1時間くらいで書こうと思ったら2時間かかっちまったぜOh man
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