私が Bamboo Pen を選んだ理由
パソコンで創作活動をするにはどうしても必要不可欠なペンタブですが,私が Bamboo Pen を購入するに至った理由と,使ってみた感想などを書いてみたいと思います.
熟考したポイント
商品を購入する際「よく考える人」と「勢いで買ってしまう人」がいますが,私は前者のよく考えてから購入するタイプで,その際に私が熟考したポイントは以下の4つでした.
- メーカー
- スペック
- 置き場所
- 価格
メーカー
他の商品ならメーカーで悩む事もありますが,驚くことにペンタブの場合は日本企業のワコムの独擅場なんです,実はこれは日本市場だけでなく世界的に見ても同様です.
一応ワコム以外でもペンタブを作っている会社はあるのですが,デジタルコンテンツを制作しているプロクリエイターのほとんどはワコムの Intuos シリーズを使っていますし,何よりプロアマを問わず使用者が多いため,もしトラブルが起きてもネット上を探せば対処方法が書いてある確率が高い事もあり,よほどの事がない限りワコムを選択したらいいと思います.
スペック
私がペンタブというものに初めて触れたのは,2002,3年ぐらいの時に友達の家で銀色のペンタブを使わせてもらった時でした.(おそらくそのペンタブはワコムの FAVO だったと思います)
その時の使ってみた感想は,入力エリア表面がツルツルしており少し書きにくかったのと「読み取り分解能」の性能が現在よりも低いため「/」のような線を引いたつもりが「|」のように直線になったりして,まだまだアナログには取って代われないなーという印象でした.
しかし8,9年も経つ現在では「読み取り分解能」で不満になる事はありませんし,実際に普及価格帯のペンタブ (Bamboo シリーズ) を使っている動画レビューなど YouTube で購入前に色々見て回りましたが,スムーズに線を書く事ができています.
またツルツルしていた入力エリア表面も改善されていて,Intuos シリーズでは好みのシートを付ける事で色々書き味の質感を変えることができますし,普及価格帯の Bamboo シリーズでは最初からザラザラした加工が表面にされていて紙のような質感に近づいています.
そのため私のペンタブに対する「使いにくい」ファーストインプレッションから,一番下のランクのペンタブでも一足飛びにスペックが上がっていたので,機能の面でのスペックは気になりませんでした.
そこでインターフェイスとしてのスペック部分を比較するしかなかったのですが,正直ペンとしての機能さえあればよかったので,ファンクションボタンやタッチ機能などの便利機能は必須項目ではありませんでした.
置き場所
ペンタブで一番悩むポイントと言えばやはり「入力エリア」のサイズですよね.
私の環境では,キーボードを完全に退かすと奥行き30cmぐらいを確保できるのですが,できればキーボードをモニタ側に押し込む事でキーボード手前に出来る空間にペンタブを起きたかったので,奥行きは最大で20cmという条件が既に決定していました.
しかし奥行き20cmとなると入力エリアのサイズはかなり小さく感じます,実際に1cmぐらいの厚さの本をキーボード手前に置いてみて,本の上に入力エリアと同じサイズに切り出した紙を置いて鉛筆で絵を描いて使用時のイメージをしてみたのですが,やっぱり少し小さいかな?という印象でした.
それでも奥行き20cmは譲れませんでしたし,それに「小さすぎてまったく描けない!」というわけでもないので,ここは理想より妥協する形になりました.
価格
ネット上では「ペンタブ買ってはみたけどもう今じゃ使ってないなー」という意見が結構あります,確かにプロのように描くことで食いつなぐ場合は使い込むしかありませんが,趣味でイラストを描く場合になると大半の人は使い込まないため当然と言えば当然の意見ですね.
おサイフ事情的にも安いほどよかったですし「スペック」の項目で書いたように一番下の諸品ランクでも大満足の品質なので,今まで考えた事をまとめて「Bamboo Pen」を選ぶことにしました.
しかもその時に楽天ブックスを見ると数量限定で比較的安い価格で売っていたのがあり,しかも余ったポイントを使うと3000円台で購入できたのも決め手になりました.
また「ペンタブ買って今日からがっつり描くぞ!」っていう人は色々ソフトが付いている「Bamboo Comic」でもいいと思いますが,私の場合とりあえずデジタルで絵を上手に描く練習をすることが目的だったので今回は見送りました.
使ってみた感想
実際に実機を触って購入したわけではないので,使うまでは少し不安でしたが予想以上に良かったです.「読み取り分解能」が良いため,自由に思った通りの綺麗な線が描けますし,筆圧もすごく滑らかに認識しています.
Intuos 4 だと Bamboo Pen の2倍の「読取分解能」がありますが,これ以上の筆圧認識に意味があるのか疑問になるぐらい完成度の高い商品だと思います.
また気になっていた「入力エリアのサイズ」ですが,実際に使ってみるとまったく気になりませんでした.むしろ広いぐらいに感じます.
入力エリアと同じサイズの紙を切り出して,そこにペンでイラストを描く分には小さいと感じてしまいますが,いざモニタで動作するとなると拡大ツールもありますし,何より私の場合「手首を動かして絵を描くタイプ」の人みたいで,このサイズでも問題ないみたいです.
(腕全体を動かして絵を描く人は,もっと大きい入力サイズのものを買った方がいいと思いますが,ほとんど手首を動かして描く人が多いんじゃないかな?と思います.)
入力エリアのザラザラした表面も紙のような質感で絵を描くことができるので良い点なんですが,唯一不満があるとすると,思ってたよりペンタブの芯の減りが早いのかなーと感じました.
かなりの枚数を描かないとゴリゴリ減ることはないと思いますが,商売で描く機会が多いプロの人なんかは月単位で交換しそうな感じですが,最初から付属してある替え芯が3本しかなく,更に交換用の替え芯が1000円と割高なのが少し気になります.
でも5000円台という安さでここまで自由に描く事のできるペンタブが買えるというのは,学生さんでも購入しやすいですし,なによりプロのイラストレーターのような絵描きさんになれる夢をこの価格で買えるというのも大きいですね.