電波女と青春男
電波女と青春男 #05 『サンクスギビングの憂鬱』 感想
三歩進んで二歩下がる。それが今の彼女に出来る精一杯。
でもその一歩一歩が後の大きな成長に繋がるのだと信じたい。
エリオと真の関係。真と女々さんとの関係。エリオと女々さんの関係。
真が “藤和家はそこそこ騒々しく、それなりに楽しい場所になっていた” と言っていたように
もう彼がこの家に来た当初のような暗い雰囲気もなければ居心地の悪さもあまり感じない。
そしてそれはきっとエリオにとっても同じで、従兄が来る前よりは今は楽しく、段々と自分らしさも
出せるようになってきたし、だからこそ社会復帰をしたいとも彼女は言い出した。
故にだからこそ言える 『三人の関係は至って良好』 という一つの明るい兆し。
全てが順調にように見えて、これから明るい未来が待っているように見えて。
そんな何もかもが簡単に巧くいくなんていう風には思ったりはしないですけど、でも今の彼らなら
どうにかこうにかやっていくのだろうし、多分大丈夫なんじゃないかなって思えてしまう。
それは簡単に言えば “明るい家庭を見せられたからこそ感じてしまう安心感と期待感”
とでも言うのかな。やっぱり彼らを観てるとそういった感情はつい抱いてしまうものなのですよ。
何の根拠もなくたってね。ついそう感じてしまう。
けれどよくよく考えてみれば、そんな笑顔が溢れる幸せな空間って藤和家の中だからこそ
成り立つのであって、それ以外の場所では決して通用するわけでもない。
社会の住人がエリオを煙たがることに対して 「お前らにエリオの何が分かる!?」 って
言いたくたってそんなことは口が裂けても言えるわけがないんです。
だってそんなこと言われたって彼らも分かるわけがないし、分かる術すらもないんですから。
むしろ、それを知らしめる術と言うのがつまりは学歴であったり、資格であったり
はたまた通知表であったりするわけで、それはエリオが全て拒否してきた証でもある。
加えてエリオの周囲にはなんやかんやの多くの悪い印象が付きまとっているわけだから
もう状況としては最悪で、雇ってくれるところなんてあるわけもなく・・・。
いや、あることはあるかも知れないのだけれど、むしろそれを探し宛てるというのは、かなり難しい
難題でもあって、きっとエリオ自身もあの面接の時に受けた一言でそういった
自分の置かれている諸々の諸事情というのは把握してしまったのだと思います。
あーでも違いますね。むしろそんなことは彼女自身も分かっていたのかも知れない。
彼女は自分で学校を辞め、自分でこういう結果を招いてしまったことも十分に理解していて
だからこそ、また学校へ行きたい気持ちはあるけれど大好きなお母さんにこれ以上
迷惑はかけたくないからもう働くしかないじゃないかというある種の葛藤を抱えている。
でも、そこからエリオは一歩踏み出して自分の意思で働くと宣言したのだから
それはもう立派な成長だし、大きく一歩前に進んだことを意味しているわけですよね。
それだって凄い勇気のいることだし、彼女にしてみれば物凄い自律心だと思います。
もちろん、まだ真という支えがなければ立っていられないようなところはありますけど
それでもやっぱり凄いですよ。本当に頑張ってる。
だけど、現実はそう甘くない。先程も述べたように、社会というのはエリオのような人に対し
時には冷たく辛く、そして残酷な知らせを言い渡すこともある。
個人的には可哀想だなぁと思う反面、そりゃそうだよなぁと思う気持ちも反面で。
そしてそんな気持ちとシンクロしてくれていた真と女々さんの心情というのもまた現実的で
何処か痛々しく、寂しげに見えてきてしまうわけなんですが、それでも前向きに
こうなると見越していたからこそ、真がスッと手を差し伸べてさり気なく常識をエリオに
教え出したり、女々さんがさり気なくこうなることを察してバイト先を見つけてくたり。。
そういった優しさに触れられただけでもまだ安堵の気持ちが沸いてきてしまうというかね。
「あぁ、よかったなぁ・・」 ってそんな風に思えてしまう。
おそらく、これからも幾度となくこういう思い通りにいかないことってあると思いますけど、
そうであっても、跳ね返されても跳ね返されても。
エリオの傍には真もいるし女々さんもいるわけですからこうやって手助けしてもらいながら
一歩一歩地道に頑張っていけば高校三年間のハンデなんてすぐに取り返せますよ。
加えて、真の 「エリオはまだ大丈夫。」 というあの台詞からは力強さも感じられたわけで
彼は自らの青春を捨ててエリオのために頑張ってくれるんじゃないかって。
そういう期待感は改めて持つことが出来ました。
まぁでもエリオとこうして色々な世界を走り回っている時点でそれも十分に青春と呼べる
わけですからね(笑) もう私からしてみれば今回だけで青春ポイント1,000,000点ですよ。
というわけで、辛いこともありながらも真と女々さんから多くの愛情を受け取ったエリオは
きっとこれからも本当に大丈夫で、まだまだこれから始まったばかりの彼女自身の人生を
頑張って歩んでいくんだろうなぁと思います。
まぁエリオのことを考えると少し悲しくもあったけど、その倍以上嬉しくもなれたような。。
そんなお話でしたね。
でもただ何よりも嬉しかったのは、愛情を注がれてばかりだったエリオが二人に対して
愛情を注ぎ返していたのがもうなんとも言えないというか。。もうあれは卑怯です(笑)
きっと記憶喪失になってしまった上に、人とのコミュニケーションを避けてきたエリオですし、
あの 「好き」 という言葉は多分、彼女の中で最上級の愛情表現だったのではと思うのですよね。
それを自分の口で面と向かって言ったんだということを考えると、もうそれだけで
こうつい胸を打たれてしまって、訴えかけてくるものがあるというか。。とにかくいい子だなぁと。
もう毎回言ってることではあると思いますが、本当に頑張って欲しいし応援したいです。
エリオには幸せになって欲しいなって、そう心の底から思います。
あとはまぁ、流子というか学校絡みでの展開というのも気になるところですね。
彼女たちとエリオたちが今後、どういう関係を保つのかというところに期待です。
次回 「リュウ 『コ』 さんのなんちゅーかもやーっと」
真が “藤和家はそこそこ騒々しく、それなりに楽しい場所になっていた” と言っていたように
もう彼がこの家に来た当初のような暗い雰囲気もなければ居心地の悪さもあまり感じない。
そしてそれはきっとエリオにとっても同じで、従兄が来る前よりは今は楽しく、段々と自分らしさも
出せるようになってきたし、だからこそ社会復帰をしたいとも彼女は言い出した。
故にだからこそ言える 『三人の関係は至って良好』 という一つの明るい兆し。
全てが順調にように見えて、これから明るい未来が待っているように見えて。
そんな何もかもが簡単に巧くいくなんていう風には思ったりはしないですけど、でも今の彼らなら
どうにかこうにかやっていくのだろうし、多分大丈夫なんじゃないかなって思えてしまう。
それは簡単に言えば “明るい家庭を見せられたからこそ感じてしまう安心感と期待感”
とでも言うのかな。やっぱり彼らを観てるとそういった感情はつい抱いてしまうものなのですよ。
何の根拠もなくたってね。ついそう感じてしまう。
けれどよくよく考えてみれば、そんな笑顔が溢れる幸せな空間って藤和家の中だからこそ
成り立つのであって、それ以外の場所では決して通用するわけでもない。
社会の住人がエリオを煙たがることに対して 「お前らにエリオの何が分かる!?」 って
言いたくたってそんなことは口が裂けても言えるわけがないんです。
だってそんなこと言われたって彼らも分かるわけがないし、分かる術すらもないんですから。
むしろ、それを知らしめる術と言うのがつまりは学歴であったり、資格であったり
はたまた通知表であったりするわけで、それはエリオが全て拒否してきた証でもある。
加えてエリオの周囲にはなんやかんやの多くの悪い印象が付きまとっているわけだから
もう状況としては最悪で、雇ってくれるところなんてあるわけもなく・・・。
いや、あることはあるかも知れないのだけれど、むしろそれを探し宛てるというのは、かなり難しい
難題でもあって、きっとエリオ自身もあの面接の時に受けた一言でそういった
自分の置かれている諸々の諸事情というのは把握してしまったのだと思います。
あーでも違いますね。むしろそんなことは彼女自身も分かっていたのかも知れない。
彼女は自分で学校を辞め、自分でこういう結果を招いてしまったことも十分に理解していて
だからこそ、また学校へ行きたい気持ちはあるけれど大好きなお母さんにこれ以上
迷惑はかけたくないからもう働くしかないじゃないかというある種の葛藤を抱えている。
でも、そこからエリオは一歩踏み出して自分の意思で働くと宣言したのだから
それはもう立派な成長だし、大きく一歩前に進んだことを意味しているわけですよね。
それだって凄い勇気のいることだし、彼女にしてみれば物凄い自律心だと思います。
もちろん、まだ真という支えがなければ立っていられないようなところはありますけど
それでもやっぱり凄いですよ。本当に頑張ってる。
だけど、現実はそう甘くない。先程も述べたように、社会というのはエリオのような人に対し
時には冷たく辛く、そして残酷な知らせを言い渡すこともある。
個人的には可哀想だなぁと思う反面、そりゃそうだよなぁと思う気持ちも反面で。
そしてそんな気持ちとシンクロしてくれていた真と女々さんの心情というのもまた現実的で
何処か痛々しく、寂しげに見えてきてしまうわけなんですが、それでも前向きに
こうなると見越していたからこそ、真がスッと手を差し伸べてさり気なく常識をエリオに
教え出したり、女々さんがさり気なくこうなることを察してバイト先を見つけてくたり。。
そういった優しさに触れられただけでもまだ安堵の気持ちが沸いてきてしまうというかね。
「あぁ、よかったなぁ・・」 ってそんな風に思えてしまう。
おそらく、これからも幾度となくこういう思い通りにいかないことってあると思いますけど、
そうであっても、跳ね返されても跳ね返されても。
エリオの傍には真もいるし女々さんもいるわけですからこうやって手助けしてもらいながら
一歩一歩地道に頑張っていけば高校三年間のハンデなんてすぐに取り返せますよ。
加えて、真の 「エリオはまだ大丈夫。」 というあの台詞からは力強さも感じられたわけで
彼は自らの青春を捨ててエリオのために頑張ってくれるんじゃないかって。
そういう期待感は改めて持つことが出来ました。
まぁでもエリオとこうして色々な世界を走り回っている時点でそれも十分に青春と呼べる
わけですからね(笑) もう私からしてみれば今回だけで青春ポイント1,000,000点ですよ。
というわけで、辛いこともありながらも真と女々さんから多くの愛情を受け取ったエリオは
きっとこれからも本当に大丈夫で、まだまだこれから始まったばかりの彼女自身の人生を
頑張って歩んでいくんだろうなぁと思います。
まぁエリオのことを考えると少し悲しくもあったけど、その倍以上嬉しくもなれたような。。
そんなお話でしたね。
でもただ何よりも嬉しかったのは、愛情を注がれてばかりだったエリオが二人に対して
愛情を注ぎ返していたのがもうなんとも言えないというか。。もうあれは卑怯です(笑)
きっと記憶喪失になってしまった上に、人とのコミュニケーションを避けてきたエリオですし、
あの 「好き」 という言葉は多分、彼女の中で最上級の愛情表現だったのではと思うのですよね。
それを自分の口で面と向かって言ったんだということを考えると、もうそれだけで
こうつい胸を打たれてしまって、訴えかけてくるものがあるというか。。とにかくいい子だなぁと。
もう毎回言ってることではあると思いますが、本当に頑張って欲しいし応援したいです。
エリオには幸せになって欲しいなって、そう心の底から思います。
あとはまぁ、流子というか学校絡みでの展開というのも気になるところですね。
彼女たちとエリオたちが今後、どういう関係を保つのかというところに期待です。
次回 「リュウ 『コ』 さんのなんちゅーかもやーっと」
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電波親子と面倒見男。
という訳で女々さん40代突入、でございます。
と云われても正直ピンと来ないと言うか全然若いというか・・・ただ年を重ねる嫌さは分かるけど。
だってねえ?年齢と相応とは思え・・・って話は逸れましたが
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電波女と青春男 5話
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