DOG DAYS　#01　『勇者誕生！』　感想

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DOG DAYS　#01　『勇者誕生！』　感想

“しょんぼり” だって立派な感受性。
大事なのはそこからこの作品は何を描き出すのかということ。

というわけで待っておりましたよー、春アニメの第一弾 『DOG DAYS』

それもオリジナルアニメということで結構期待してましたし
どのような作品になるのかなぁとかなり楽しみにしていたんですよね。

ただそうは言いつつも、ちょっとしたキャラデザなどを見ただけで
詳しくはあまり知りませんでしたし、どういう方向性のアニメなのかは
全くもって想像もできていませんでした。

だから言ってしまえば、オリジナルのアニメということだけでワクワクしていたという
まぁ何とも冒険心旺盛な面持ちで今回の放送を待っていたわけなんですね(笑)

　 DOGDAYS1話　シーン2

で、実際に見始めたあとは直ぐに「ああこういうファンタジー系の作品なんだな」と
そう思ったわけです。ストーリーも非常に流れが良くて分かり易く
現代の主人公が異世界へ召還されて戦う戦記系アニメなんだなと納得の早合点。

ただね。そう簡単には、そういったジャンルの括りとして終ってくれなかったというか
その後の展開がまさに怒涛の面白さというかねw

まだモブの顔があんな感じなのはいいんですよ。
何だか雰囲気的にファイナルファンタジータクティクスを想起さそられるところもあって
それに加えて、軍勢が門に押し入ってレバーを上げた時なんかは
まさにそういう感じだなぁとむしろワクワクしていたわけですから。

　 DOGDAYS1話　シーン3

ただいざ、戦争の描写が映し出されると、それは戦争という名のお遊びだったというね･･w
いや、この世界で言えばスポーツですか。

まぁどちらでもいいんですけど、とにかく “人が死ぬ” とか “人が傷つく” とかいった
そういう暴力的な表現はほとんど排除されているわけなんです。

あえて暴力的と言うなら玉のようなものを顔面に目掛けて投げつけたりとか
槍でこれまた顔面を叩きつけたりみたいな描写はあったんですけど
でもそれが命中した後の敵勢の姿が猫 (に限りなく近い何か) に変身してしまうという
これまたなんとも痛々しくは感じさせない表現の仕方を用いているわけで
アバンで感じられた緊迫感みたいなものは全くもってないんですよね。

そしてそのことはこの作品のヒロインでもあり、このビスコッティ共和国における
フィリアンド領の領主でもあるミルフィオーレの口からも直接的に伝えられたわけです。

『この戦争で人は死なないし、傷つかない。しょんぼりするだけだ。』 と。

おそらく、ここら辺で中には相当な肩透かしを食らった視聴者も
多かったのではないかと思います。何より私もその一人でしたからね(苦笑)

　 DOGDAYS1話　シーン4

でもね。別にいいんですよ。あまりに想像上の物語との落差があったがために
躓き、コケそうになってしまっただけで、それならそれで面白みはある。

それに人が傷つかなくたって “しょんぼり” するだけでも十分でしょう。

あー･･･まぁ十分ってことはないんですけど、でもそれでだって語れるものというのは
たくさんあると思いますよ。誰だってそんな気持ちになりたくはないものですし
それだって一種の寂しさであり、また痛みでもあるわけで、言い方は柔らかいですけど
それも立派な感情の一つなんですから。

でもだからこそ、そういった寂しさや痛みを乗り越えるために、またはそういう気持ちに
ならないために、どういうことが必要なのかとか、何故そういう気持ちに
なりたくないのかなどをどういうストーリーを展開して描いていくのかというのは
非常に重要な部分になってくるのではと思います。

似たようなものではかの有名なミルキィホームズだって孤独であることの寂しさとか
仲間がいること、友達と触れ合うことの大切さだとかをギャグテーストの中に
満遍なく盛り込んでいたじゃないですか。それと同じことなんですよ。

　 DOGDAYS1話　シーン5

ようはこれから始まるこの異世界での戦いと冒険の中でシンクが何を学び
また何を達成して、色々な人々と出会って何を感じるのか。

そこが何よりも大事で、この作品を見る上で一番注目してあげるべきところ
なのではないかなぁと私は思っています。

もちろん、お手軽に楽しめそうなアニメでもありますし、気楽に見て純粋に
楽しもうという姿勢でもいいと思うんですけどね。
(何よりそういう姿勢で2回目を見た時はかなり楽しめしたし。)

でも私としてはオリジナルという枠のこの作品を見るからには、やっぱり何かを
訴えかけてくる部分があるのだと期待していますし、そういう部分を出来るだけ
読み取ってあげたいなぁと思うんですよね。少しでもいいから何かを感じ取りたいと。

だから私自身はそういう目線でこれからこの作品を見ていくつもりですし
感想記事もそういう主体でどんどん書いていくことになるかと思います。

もちろん、根本的なアニメを楽しむという姿勢は忘れずにですけどね。

まぁとにかくこれからですから、そんなに肩肘張らずに温かく見守りたいなと思います。

作画はかなり安定している印象ですし、動くもかなり良い感じでしたしね。
やっぱりアニメですから、そういう部分はこれから維持していってくれれば
かなり楽しめそうだなぁと思います。

OPなんかかなり凄いですからね。あのシンクの炎の攻撃シーンが早く見たいですよ(笑)

というわけで、とりあえず一話見たばかりですしこんなところですかね。
とにかく一言で締め括るなら、これから凄く期待してますよと。

それに声優陣はそこまで詳しくない私でも相当凄いなぁと分かるぐらい凄いですからね。
色々な意味で楽しめるアニメとなりそうです。これからの展開、期待しています！！

次回　「はじめての戦！」

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(2011/04/13)
水樹奈々

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