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第1619話「スイープ・メモリィ2024」

どうもルイナです。

本日が2024年ラストの更新となります。
テキスト更新はおろか更新自体ほとんどやらなくなった今でも、
世間及び自分の中で一瞬だけ流行った言葉のメモを残しておりまして、
それに解説をつけることで今年のスイープとします。
更新してたときの大晦日は自分の書いたテキスト記事をまとめてたんですけどね…







[1月]


・能登半島大地震
 …2024年1月1日に能登半島で発生した大地震。
  地震の規模を示すマグニチュードはM7.6で、
  石川県輪島市や羽咋郡志賀町では最大震度7を観測した。
  能登半島各地で家屋の倒壊や様々な災害が相次ぎ甚大な被害をもたらし、
  地震による地形の隆起により海岸線が大きく変形した。
  また、交通網も各所で寸断され自衛隊による救助活動も難航した。
  地震発生後は報道が過剰なまでに津波への注意喚起をしていたが、
  これはあえて強い言葉で命令するように厳しく呼びかけることで、
  避難が必要な現地の人に危機感を自覚させる狙いがある。


・JAL航空機炎上事故
 …2024年1月2日に発生した航空事故。
  羽田空港に着陸した日本航空(JAL)の旅客機と、
  前日の1月1日に発生した能登半島大地震の支援に向かうために
  離陸しようと誤って滑走路上に侵入していた海上保安庁の航空機が滑走路上で衝突し、
  その両機が炎上する大惨事となってしまった。
  JAL旅客機には乗客367人と乗員12人の合わせて379人が搭乗していたが、
  乗務員の適切な指示や、乗客が手荷物を持たず冷静に避難したことで、
  搭乗者全員が無事に脱出することができた。
  この大惨事にも関わらず旅客機の乗客全員が大きな怪我もなく生還したことについて、
  専門家は「教科書通りのお手本のような対応」と評し、
  各種メディアも「徹底した安全対策や教育訓練の賜物」と報じた。
  一方、海保機に搭乗していた乗員は5人が死亡、機長1人が重傷を負った。


・松本人志性加害疑惑
 …お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんが強行したとされる、
  一般人の女性への性加害疑惑。
  松本さんが出演した「M1グランプリ2023」の生放送から数日後、
  2023年12月26日に某センテンツスプリング…週刊文春にて、
  2015年に一般女性に対し強引に性行為に及ぼうとしていたことを、
  被害女性が告発するという形でスッパ抜かれた。
  これに対し松本さんと吉本興業は事実無根の虚偽の記事と断じ、
  法的措置を視野に入れた対応に専念するため、
  2024年1月13日に松本さんの芸能活動無期限自粛を発表した。
  これにより松本さんはお茶の間から姿を消すこととなった。
  芸能界の大物に対するスクープであり、事の内容も相まって、
  松本さんを擁護する人も批判する人も多数現れ賛否両論が極まった。
  そんな中、被害に遭ったとされる女性がお笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬さんに対し、
  松本さんと参加した宴会に感謝する旨のLINEメッセージがあったことが
  明らかとなり、松本さんもこれに「とうとう出たね…」と反応した。
  しかし、松本さんに性被害を受けたとされる女性は相次いで現れており、
  何が事実で何が虚構か計り知れない混沌とした様相を示すのであった。

  そして1年近く経った11月8日、松本さんは週刊文春側に対し、
  提起していた訴訟を取り下げ被害女性に対する謝罪のコメントを発表した。
  しかしながら性加害疑惑が真実であったかについては未だ不明であり、
  その辺は有耶無耶のままとなっている。
  また、松本さんは時期を見て芸能活動を再開する旨を公表したが、
  女性への性加害問題を起こしたこと、訴訟を取り下げたことなどから、
  松本さんの復帰に対する一般大衆の反応はかなり冷ややかなものとなっている。


・パルワールド
 …モンスター育成ゲーム「パルワールド」を指す。
  ジャンルは正確に言うなら「オープンワールド・サバイバル・クラフト・モンスター育成ゲーム」で、
  オープンワールドの世界でサバイバルやクラフト要素を入れたモンスター育成ゲームである。
  2024年1月19日に発売(全世界同時アーリーアクセス解禁)されると、
  わずか8時間で100万本の記録的な初動売上を叩き出し、
  約2週間後の2月1日には1200万本もの売上を記録するまさにモンスターヒット作となった。
  ゲーム性は快適でカジュアルであり、オープンワールドゲームとしての完成度は非常に高い。

  …ところが、肝心のモンスター「パル」のデザインが、
  どこからどう見てもRPG「ポケットモンスター」のポケモンを想起させるモノとなっており、
  捕獲するプログラムなどもあまりにもポケモンで見たようなモノであったため、
  著作権やオリジナリティとパクリの境界についての論争にまで発展するなど、
  クリエイターにとって創作とは何なのかといった大騒動が巻き起こってしまうのであった。
  そしてパクられた(?)側であるポケットモンスターの版権管理者の株式会社ポケモンは、
  2024年9月19日に任天堂知的財産部と共同でパルワールドを提訴した。
  提訴内容としてはゲームシステムなどについての特許権の侵害についてであり、
  パルのデザインといった著作権では訴訟していない。



[2月]


・セクシー田中さん実写ドラマ騒動
 …漫画「セクシー田中さん」の実写ドラマを巡って発生した騒動。
  2023年10月から12月にかけて放送されていたが、
  放送終了後に作者の芦原妃名子先生がドラマの脚本について原作の改変が過ぎており、
  自ら手直しをしていたことと、ラスト2話は脚本全体を書き換えていたことを明かした。
  これに対しドラマの脚本家などの制作スタッフには不満を抱くような反応があり、
  双方が炎上する事態に発展した。
  そして芦原先生に至ってはこの騒動の末に自殺に踏み込んでしまい、
  原作漫画も絶筆となってしまった。
  この事態に漫画家などの同業者からはお悔やみと共に同じようなトラブルの経験が語られ、
  作者が矢面に立つような状況を作ってしまったドラマ制作元の日本テレビ側や、
  作者を守れなかった漫画版権元の小学館には多数の批判が殺到した。

  今回のような原作改変による騒動、いわゆる原作レイプと呼ばれるような案件は、
  得てして原作者の意向を無視して身勝手に推進することで起こってしまうものである。
  要は契約不履行、契約違反の案件であるとともに、
  相互の意思疎通の問題であり、間に入る者の調整放棄の問題であると考える。
  勘違いしてはならないのは、原作改変をすることが悪というわけではない。


・中村悠一セクハラ言動疑惑
 …声優の中村悠一さんがセクハラな行為を働いていたと疑われた騒動。
  2024年2月に某センテンツスプリング…週刊文春にて、
  中村さんがゲームプレイ中に女性キャラのスカートの中を覗いたり、
  セクハラ発言を繰り返すなどの行為を行ったとスッパ抜かれた。

  …スッパ抜かれたのだが、この記事に対する反応は、
  「いつもの中村悠一」「ただの中村悠一の紹介文」
  「あまりにも平常運転すぎる」「ファンにとっては周知の事実」
  「もっとヤバい発言はこれまでにもいくらでもある」
  「この程度でドン引きするようなやつはそもそもファンでもなんでもない」
  など、ほとんど全てが中村さんに対するフォロー(?)であり、
  スキャンダル記事になるはずが全くのノーダメージとなるのであった。

  この記事が出た数日後、中村さんが出演しているYouTubeチャンネルの
  「わしゃがなTV」の生放送で謝罪会見…もとい、事の経緯が説明され、
  中村さんのセクハラ言動はオンラインゲーム「ストリートグラフィティ」で
  キャラクターになりきって行動したロールプレイであると解説された。
  要は中村さんは「セクハラをするキャラの演技をしていた」のであって、
  「中村悠一がセクハラ行為をしたわけではない」ということである。

  個人的には今回のくだりはしょうもなさすぎるという感想しかないが、
  週刊文春側としては今回の記事はネタ記事だと思いながらやったのか、
  本気で中村さんのスキャンダルだと思ってやったのかについては気になるところ。



[3月]


・鳥山明死去
 …漫画家の鳥山明先生が2024年3月1日に逝去されていたと発表された。
  鳥山先生は言わずと知れた「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」などの作者で、
  特にドラゴンボールに関しては世界中の人々に浸透した作品であり、
  40年近く昔の作品であるにも関わらず、現在でも様々な展開を繰り広げている。
  また、鳥山先生はRPG「ドラゴンクエスト」シリーズのイラストも手掛けており、
  ドラクエの世界観をこれ以上ないレベルで紡ぎ出していた。
  画力については言わずもがな、デザインセンスについても非常に秀でており、
  元々はグロテスクなモンスターであったはずの「スライム」を
  かわいいマスコットキャラのように描き出したセンスはもはや革命である。
  鳥山先生がサブカルチャー界に残した功績は計り知れず、
  死去の報が流れた際には世界中の人々が衝撃を受け悲しみに暮れるのであった。

  私はこの場でもX(Twitter)でも基本的に訃報には触れないようにしているのだが、
  さすがにこの話題には触れないわけにはいかないレベルでショックを受けた。
  物心ついた時からドラゴンボールの漫画をリアルタイムで読み続け、
  物心ついた時からドラクエを親の見様見真似でプレイしていたので、
  いずれはこういうことは起こることだとは思いつつも、
  まさか…という感覚でいっぱいである。


・水原一平解雇騒動
 …メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャース所属の水原一平通訳が
  ドジャース開幕戦直後に解雇されたことにより発覚した数々の騒動。
  水原氏は元々日本プロ野球北海道日本ハムファイターズの通訳として働いており、
  当時日ハムに所属していた大谷翔平選手がメジャー挑戦を表明し渡米した際に、
  専属通訳として共に渡米しており、以後も大谷選手とはプライベートでも親交を深め、
  公私に渡って大谷選手を献身的にサポートするなど、
  大谷選手にとっても最大限の信頼を寄せる兄貴分のような存在であった。
  大谷選手がロサンゼルス・エンゼルスからドジャースに移籍した際にも、
  水原氏もドジャースと契約し、大谷選手の専属通訳として活動を続けていた。

  ところが、2024年3月20日に行われたドジャース開幕戦の次の日の朝、
  ドジャースが突如として水原氏を解雇したと発表した。
  まさに寝耳に水のような電撃解雇であったが、
  その理由は水原氏が「違法賭博および窃盗に関与している」というものであった。
  これを皮切りに、水原氏の数々のギャンブル遍歴が芋づる式に判明。
  水原氏の手によって大谷選手の銀行口座から莫大な金額が
  スポーツ賭博の胴元に不正に送金されていたことが明らかとなった。
  報道が出た当初は大谷選手も賭博に関与していた可能性が疑われたが、
  騒動を受けて3月26日に大谷選手が会見を開き、身の潔白を表明。
  そして4月12日に水原氏が捜査当局に訴追されたことで、
  大谷選手が賭博に一切関与していないことが証明された。
  大谷選手は自らのお金を水原氏に盗まれていたという、完全な被害者であった。
  実際に水原氏が大谷選手の口座から不正送金した金額は、
  総額で約1600万ドル(約24.5億円)にも上る事が判明した。
  この騒動により水原氏は大谷選手の献身的なサポーターとしてのイメージが一転し、
  稀代のギャンブル狂としてその名を轟かせることとなってしまうのであった。
  人格者として教科書や絵本にも掲載されていたがいずれもその存在を抹消され、
  大谷選手と共に映る写真や映像などは黒歴史と化すのであった。

  余談だが、水原氏はプロ野球カードを(大谷選手のお金で)約5000万円分も購入しており、
  その際の偽名として「ジェイ・ミン」と名乗っていたという情報が流れ、
  「水原氏はなんJ民(J民=ジェイミン)だったのでは?」というウワサが流れたが
  真相は定かではない。


・紅麹
 …糸状菌の一種。正確には「紅麹黴(ベニコウジカビ)」。
  米などのデンプン質食品を発酵させたもので、発酵食品として使用されている他、
  ベニコウジ色素と呼ばれる食品添加物としても利用されている。
  天然色素として美しい色が出て健康にも良いことから日本や中国、台湾などでは
  幅広く利用されているが、微量ながらカビ毒の「シトリニン」を生成する種もあるため、
  アメリカなど紅麹の食品としての利用実績が無い国では食品利用自体が禁止されている。

  2024年3月22日、小林製薬の製造した紅麹を原料とするサプリメントが原因と疑われる
  健康被害が発覚した。少なくとも5人以上の死者を出したとされる。
  原因については現時点で特定されていないが、
  サプリの成分に含有されていた「プベルル酸」という成分による可能性が指摘されている。


・ひよこババア
 …とある経緯により爆誕したパワーワード。
  2024年3月26日にドスケベカンパニーことDLsiteに対し、
  クレジットカードブランドから成人向け作品を含むサービスへの表現規制要請が掛かった。
  基本的には成人向けのいわゆるエロワードに対してのものであり、
  これを受けてDLsite側で新たな表現への置き換え案が提示されたのだが、
  その内容が「ロリ→ひよこ」「獣姦→動物なかよし」「睡眠姦→すやすやえっち」など、
  あまりにもネタっぽいモノとなっていた。
  中でも「ロリ」については「ロリババア」「ひよこババア」になったことでやたらと目立ち、
  X(Twitter)でトレンド1位にまでなってしまうのであった。
  その後、色々な配慮(?)を経て「ロリ」は「つるぺた」に置き換えられることとなったが、
  「つるぺたババア」も大概である。
  さらには「ロリ巨乳」「つるぺた巨乳」とかいう矛盾をはらんだ存在になってしまった。



[4月]


・戒めグランドスラム
 …プロ野球福岡ソフトバンクホークスの山川穂高選手が放った満塁ホームラン。
  および埼玉西武ライオンズが受けた因果応報。
  山川選手は2023年オフに「戒めFA」にて西武からソフトバンクに移籍したが、
  その顛末や過去からの経緯および騒動によって、
  西武ファンにとって山川選手はもはや憎悪の対象と化してしまっていた。

  2024年4月12日、西武対ソフトバンクが西武本拠地ベルーナドームで開催され、
  ベルーナドームでの山川選手の凱旋試合…という雰囲気には一切ならず、
  山川選手が登場するたびに西武ファンから特大のブーイングが巻き起こり、
  山川選手が打ち取られた際には特大の歓声が上がるなど、異様な雰囲気に包まれた。
  そして次の日の4月13日の試合でも山川選手にはブーイングがかけられていたが、
  6回表に満塁で回ってきた第4打席にてレフトスタンドに満塁ホームランを放ち、
  ブーイングに味を占めていた西武ファンを一気に黙らせるのであった。
  (ちなみにベルーナドームでは3塁側レフトスタンドがホーム側である)
  そしてその後の8回表にもプロ野球史上2人目となる2打席連続の満塁ホームランを
  これも西武ファンが占めるレフトスタンドに叩き込み、
  西武ファンを絶望のどん底に叩き落とすのであった。

  この件に関して個人的に思うのは、山川選手の戒めFAの経緯から考えると、
  西武ファンの感情には同情するし山川選手に擁護できる点は無いと感じているが、
  西武の選手からも控えてほしいと言われたブーイングをやめるどころか、
  調子に乗り拍車をかけていった西武ファンの鼻っ柱を完膚なきまでに叩き折る
  「西武ファンを戒めたグランドスラム2連発」という結果については、
  「野球の神様って色んな意味で『平等』なんだな…」と感じた次第である。


・バニーガーデン
 …心が清らかなお紳士様向けの恋愛アドベンチャーゲーム。
  仕事での重大ミスにより会社をクビになった主人公が、
  お紳士様の憩い場「BUNNY GARDEN(バニーガーデン)」に誘われ、
  接客するキャストの女性たちと遊んだりお酒を飲み合ったりしながら、
  好感度を上げて恋愛を育んでいくゲームである。
  システムおよび内容としては「ドリームクラブ」シリーズを踏襲している。
  当然ながらキャストの女性はバニーガールのコスプレをしており、
  当然ながらバニーコスチュームの腰部分は非常に丈が短いため、
  当然ながら屈んだりしたときに仕方なく、仕方なくおパンツが見えてしまう
  ちなみに、安酒は棚の高い場所に配置されているが、
  高級なお酒は棚の低い場所に配置されているため、
  高級酒を注文するとキャストが取る時にどうしても屈まなければならず、
  不可抗力で、不可抗力でおパンツが見えてしまうのである。
  高級酒を注文して一緒に嗜むとキャストの好感度も大きく上がるので、
  決して屈ませたいがために高級酒を注文するわけではない。
  そんなやましい想いで高級酒を注文するわけではない。

  …

  …とまあそんなこんなで、お紳士様向けのゲームということで、
  全体を通じてお色気要素満載のゲームであるが、
  先立つモノが無いとキャバ…もとい、バニーガーデンには通えないため、
  合間合間にお金を稼ぐ必要が出てくるのだが、
  概ねギャンブルモードで稼ぐのが効率的なプレイとなっており、
  ギャンブルで稼いだ金でお店に通うという妙なリアル(?)を感じることができる。
  ちなみにバニーガーデンに金を注ぎ込みすぎて借金をしすぎてしまうと、
  怖い大人たちが現れて蟹漁船に強制連行されてしまう。
  また、バニーガーデンに通わなさすぎると潰れて閉店してしまう。
  妙にリアル(?)な展開である。


・ドヤコンガ
 …謎のX(Twitter)アカウント。
  一説によるとその正体は某女性声優の裏アカウントとの噂があるが、
  真相は定かではない。
  また、元々「ドヤコンガ」は一般のアカウントだったらしく、
  その某女性声優がレスバトルの末に名前を奪い取った(勝手に名乗り出した)という噂もあるが、
  やはり真相は定かではない。
  名前の元ネタはアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズに
  登場するモンスター「ババコンガ」と思われる…が、どうやら違うらしい。

  「ドヤコンガ」は某女性声優のファンを自称しており、
  何故かやたらとアニメやゲームの内部事情や女性声優の情報に通じており、
  歯に衣着せぬ物言いで叩くこともままあるのであった。
  特に某女性声優については本人に近い人物でないと知り得ないような情報も多かった。
  X(twitter)や某5ch(2ch)で他のファンとレスバを繰り返していたことから、
  スレの住民からは某女性声優の厄介オタクと認知されていた。

  そんなある日、その某女性声優の公式X(Twitter)アカウントにて、
  公式が発信するものとは似ても似つかぬ内容のポストが投稿された。
  投稿は即座に消去され、公式は「アカウントの乗っ取りに遭った」と弁明したが、
  これとほぼ同時に「ドヤコンガ」のX(Twitter)アカウントが何故か削除された。
  投稿内容が「ドヤコンガ」の文体に非常に似ていたことから、
  当初は「厄介オタのドヤコンガが公式を乗っ取った?」と言われていたが、
  乗っ取られたアカウントを即座に取り返すという離れ業を行っていたこと、
  「ドヤコンガ」が某女性声優の厄介オタクと認識されていたことなどから、
  某女性声優に近い内部の人間の行為である可能性が指摘され、
  「ドヤコンガ」の投稿日時や某女性声優のスケジュールなどが検証された結果、
  「もしかしてドヤコンガはまさかの本人だった?」
  「ドヤコンガは某女性声優の裏垢だった?」という疑惑が
  まことしやかに囁かれるようになるのであった。

  なお、「ドヤコンガ」を某女性声優と認識して見た場合、
  同業者を誹謗中傷する行為は褒められたものでは無いが、
  自分の情報(履いているパンツの種類など)を惜しげもなく伝えていたことから、
  「自らのスレに降臨した本人がファンサをしている」という状況になり、
  何故か好感度が上がったという人もいた模様。



[5月]


・太陽フレア
 …「フレア」とは恒星の表面で発生する爆発現象のことを指す。
  太陽で発生するものは「太陽フレア」と呼ばれている。
  フレアが発生すると通常の太陽風よりも高いエネルギーを持つ
  X線、γ(ガンマ)線、荷電粒子などが大量に放出される。
  大規模な太陽フレアが発生した時は地球上の人工衛星や無線通信に影響を及ぼし、
  地上への電波が妨害されたり故障が発生したりする。
  また、大規模な磁気嵐を起こすため、地球の地磁気の乱れを誘発し、
  極付近でしか発生しない「オーロラ」が低緯度でも発生する。
  2024年5月に発生した大規模太陽フレアでは日本の北陸地方などでもオーロラが観測された。


・素数ゼミ
 …セミの種の総称。「周期ゼミ」とも呼ばれる。
  主にアメリカに生息する17年周期の種と13年周期の種を指す。
  2024年は221年ぶりに17年ゼミと13年ゼミの羽化が同時に発生した。
  生息域が重なっていた一部地域では1兆匹ものセミが羽化したとの話もあり、
  途轍もない騒音が発生していた。
  現地のメディアでは「セミの終末戦争」とも呼ばれていたらしい。
  ちなみに、日本に生息するアブラゼミの周期はおよそ5~7年である。


・四塩化一黄酸
 …謎の化学物質。「黄酸」とは「硫酸」の別名。
  分子式は「CCl4SO」となるが、このような分子構造は自然界では成立し得ない。

  2024年5月5日、JR京都駅で「四塩化一黄酸」と記載されたリュックが発見され、
  危険物、不審物として扱われ運転を一時見合わせ、機動隊が出動する騒ぎとなった。
  リュックの中身を確認すると衣類が入っていたとのことで、
  薬品類は入っておらず危険性は無いものと判断された。

  …というわけで、この騒ぎの顛末としては、
  「四塩化一黄酸」とは琵琶湖のヨットレースのチーム名であり、
  メンバーの名前をもじって付けられた名前だったとのことである。
  リュックについてもメンバーの1人が単に荷物を電車に置き忘れていただけだった。


・弥助
 …戦国時代の人物。「彌助」「弥介」などとも表記される。
  黒人奴隷として宣教師とともに来日し、
  時の武将である織田信長と面会した際に興味を持たれ、
  信長に引き渡され、側仕えとして働いた。

  資料などで記録に残っている史実としての情報はこれだけであるが、
  日本史における「名前が残されている黒人」という珍しい状況もあり、
  織田信長を取り扱った創作物に登場する頻度は割と高い。
  特に海外では様々な脚色、果ては捏造をもって語られており、
  論争の引き金となっているフシもある。

  そんな中、アクションゲーム「アサシンクリード」シリーズの
  最新作「アサシンクリード シャドウズ」の舞台が日本であり、
  主人公の1人に弥助が採用されることが発表された。
  これまでのアサクリシリーズの主人公はオリジナルキャラが設定されているのだが、
  今作で歴史上に実在した人物である弥助が選ばれたことについては、
  昨今のポリティカル・コレクトネス的なアレの影響で、
  黒人男性とされる弥助をゴリ押し採用したのではないかという疑惑が出た。
  また、日本の歴史についての描写も杜撰すぎたことから、
  これらの状況と合わさって炎上騒動にまで発展した。
  この影響からか、発売日が2024年11月15日から2025年2月14日へと延期された。


・あるのがいけない!
 …漫画「ドカ食いダイスキ!もちづきさん」の主人公「望月美琴」の魂の叫び。
  本作は妙齢のOLであるもちづきさんが繰り広げるグルメ漫画である。

  …

  …グルメ漫画であるはずだったのだが、
  もちづきさんの食事描写は文字通りの暴飲暴食を極めたモノであった。
  食事に臨む姿はもはや薬物中毒者を彷彿としており、
  料理とともに記載されるカロリー量は生活習慣病どころか死を連想させ、
  読者に心配を通り越した恐怖の情念を抱かせている。
  満腹と高血糖で酩酊する「血糖値スパイク」を「至る」と呼んだり、
  空腹を我慢している時に料理にかかる時間を想像してしまい、
  コンビニに駆け込み「『ある』のがいけない!」と連呼しながら、
  必死の形相で大量の食品をひたすらカゴに入れ続けたりと、
  作中で用いられるもちづきさんの言動はとにかくインパクトが強い。
  また、暴食に至る精神状態の解像度についても非常に高く、
  某なんJにおける「ドカ食い気絶部」ですらドン引きしており、
  生活習慣を改める鏡として作用してすらいる。


・おぢ
 …中年男性を指す言葉。
  いわゆる「おじさん」のことであり、もっと言えば「弱者男性」を指す。
  弱者男性とはこの世の大多数の男性に該当し、
  主には収入、容姿、コミュニケーション能力が優れていない、
  恋人や配偶者がいない、発達障害や精神疾患を患っているような男性である。
  弱者の類義語としては「負け組」などがある。
  これだけなら男性にも女性にも当てはまる概念なのだが、
  女性の場合はいわゆる「フェミニズム」などの概念もあり社会的にも協力的であるが、
  男性の場合はそうならない場合が多く、むしろ余計に風当たりが強くなる傾向が見られる。
  あまりこういうことを言いたくは無いが、例えば男性が何人過労死しても表に出てきにくいが、
  女性(若ければ尚更)が1人でも過労死すればそれは大きな社会問題として扱われる。
  日常生活においても、レディースデーや女性専用車両はあってもその逆は存在しない。
  メディアは「女性・女子高生にも人気」と宣伝するが、その逆は聞いたことがない。
  一般人的尺度において女性に比べて男性の「価値」は低く見積もられているのである。
  古来より「男尊女卑」という考え方があるが、巡り巡って現代では逆転しているのである。
  その原因として、「男性は女性に比べて強くて当たり前」という認知バイアスなどがある。
  ジェンダーフリーが叫ばれる世の中であるが、深層の固定観念は根深く残っているのである。
  このような「おじさん」な中年男性は一般認知として圧倒的に低いカーストに位置し、
  下手すると「人間」とすら見なされない場合すらある。
  だからこそ、振り向いてくれる女性はまさに女神の如き存在と認識される。

  この状況を利用して中年男性から多額の金品を貢がせている、
  「頂き女子」「パパ活女子」などと呼ばれる女性が存在しており、
  これらの女性からは「おぢ(おじ)」などと呼ばれカモにされている。
  手口としてはほぼマニュアル化されており、
  絞り尽くしてから追い打ちをかけるように性被害を受けたと訴えるケースもある。



[6月]


・ニコニコ動画サイバー攻撃騒動
 …動画投稿サービス「ニコニコ動画」がサイバー攻撃を受けて一時的に運営を停止した騒動。
  2024年6月8日、ニコ動にて大規模な障害が発生し各種サービスが停止、
  その後、運営母体のドワンゴの親会社であるKADOKAWAでも障害が発生しており、
  ランサムウェアなどによる大規模なサイバー攻撃を受けていると判明した。
  サイバー攻撃元はロシア系のハッカー犯罪集団によるものとされている。
  復旧には1ヶ月以上を有し、配信者やリスナーはYouTubeやTikTokなどの配信サイトで
  難民生活を余儀なくされ、そのままニコ動から離れる人も多く出た。
  そしておよそ2ヶ月経った8月5日にようやく復旧するのであった。
  ちなみに、サービス停止期間では最初期のサービス「ニコニコ動画(Re:仮)」のみ
  視聴することができ、サービス初期の良い意味でも悪い意味でも無法地帯だった
  在りし日の濃ゆい動画の数々が再放送され、古参ニコ動ユーザーの脳が焼かれるのであった。


・ドクターイエロー引退
 …「ドクターイエロー」とは新幹線の設備を検査するための車両の愛称で、
  正式名称は「新幹線電気軌道総合試験車」
  線路や架線、信号、通信設備などを点検しながら走行しており、
  車体が黄色に塗装されていることから「(新幹線の)黄色い医者」という意味で
  「ドクターイエロー」と呼ばれるようになった。
  新幹線をモチーフとしたロボットアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」シリーズにも
  ドクターイエローを元にしたロボット「シンカリオン・ドクターイエロー」が登場している。
  点検が目的の車両のため走行頻度は低く、めったに目撃されないことから、
  「見ると幸せになる車両」として縁起の良いもの扱いされている。

  2024年6月に老朽化を理由にドクターイエローの引退が発表された。
  2027年を目処にドクターイエローの運用を終了する予定で、
  以降はN700S車両(のぞみ700系)に専用機器が移設されるとのことである。


・コロンブス
 …14世紀のイタリアの冒険家クリストファー・コロンブスのことであるが、
  ここではロックバンドのMrs.GREENAPPLEの曲を指す。
  日本コカ・コーラとのコラボキャンペーンとして発表された楽曲であり、
  2024年6月に「時代の異なる偉人が集まり旅をする」というコンセプトで
  様々な偉人に扮したミセスメンバーのミュージックビデオが配信された。

  ところが、この楽曲が「コロンブス」という題名であったことが問題視され炎上騒動に発展した。
  コロンブスの一般的なイメージは「新大陸を発見した冒険家」として語られることが多いのだが、
  その一方で「新大陸で暴虐の限りを尽くした奴隷商人」という側面もあり、
  英雄視されるような人物では決して無いという評価もある。
  MVの中でも「偉人たちが現地の類人猿に文化や躾を教える」などの描写が、
  「白人による奴隷制や先住民の迫害」を想起させる差別的な内容と認識された。
  この騒動を受けてミセスの所属会社のユニバーサルミュージック社は、
  謝罪とともにMVやCMなどの映像媒体の公開停止を発表した。
  楽曲や曲名、MVをそれぞれ単体で見れば特に問題の無い作品であるのだが、
  これらを合わせるとコロンブスの負の一面を表現した作品に様変わりするという、
  まさに合体事故となった一件であった。


・交尾ごっこ
 …2024年6月に科学誌に掲載された研究成果。
  東南アジアからオーストラリア近海を中心に生息するイルカの一種
  「ミナミハンドウイルカ」の若いオス集団が行う行為で、
  一頭のメス役に複数頭のオス役が生殖器をぶつけ合うものである。
  メス役は集団にいるメスが担うが、オスのみの集団では持ち回りで行っている。
  これは将来子孫を残す際の予行練習であるとされている。

  人間で想像するとエロ漫画のシチュエーションでしかないが、
  私が知らないだけで既にそういう作品はあるのかもしれない。



[7月]


・トランプ元大統領暗殺未遂事件
 …アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプ氏の暗殺未遂事件。
  2024年7月13日にペンシルベニア州バトラー近郊にて、
  次期大統領選挙の演説中に銃撃された。
  これにより聴衆の1人が死亡し、トランプ氏も右耳を負傷した。
  この時のトランプ氏が拳を突き上げ叫ぶ姿が報道により撮影され、
  凄まじい「撮れ高」の写真として全世界に拡散された。
  また、次期大統領選の対抗候補であるジョー・バイデン現大統領は
  この銃撃事件を強く非難し、トランプ氏の無事を案じた。
  犯人はシークレットサービスの対襲撃部隊に射殺され、
  暗殺の動機については犯人の死とともに闇に葬られることとなったが、
  インターネット上では様々な憶測や陰謀論が飛び交うのであった。


・兵庫県知事パワハラ疑惑
 …兵庫県知事の斎藤元彦氏によるパワーハラスメント疑惑に端を発する騒動。
  2024年3月、兵庫県西播磨県民局長であった男性職員が、
  斎藤知事のパワハラなど7項目の疑惑を内部告発し報道機関に展開した。
  これに対し斎藤知事は事実無根であると否定し、
  内部調査の結果を待たずして男性職員を停職3ヶ月の懲戒処分とした。
  この男性職員は7月に自殺していることが発覚した。
  後に内部調査の結果が公表され、斎藤知事のパワハラ疑惑については
  強い口調で叱責を受けたという証言は複数あったものの、
  パワハラと断定できる確証は得られなかったとのことであった。
  現在、県議会の調査特別委員会(百条委員会)と、
  弁護士からなる第三者委員会でも調査が続けられている。


・タマブラ
 …プロ野球埼玉西武ライオンズの略称…というかかなり蔑称。
  元ネタは去年大ブレイク(?)した中日ドラゴンズのネタ略称「チュニドラ」から。
  「サイタマセイブライオンズ」だから「タマブラ」である。
  他にも「セイブラ」や「セブライオ」などがあるが、
  西武をネタにする際には「タマブラ」がよく使われている。

  かつてはパ・リーグの常勝軍団と評され、
  一時期は「山賊」と恐れられるほどの破壊力を持つ打線を擁した西武であったが、
  近年は主力の強打者のFA流出などが重なり、
  パ・リーグを恐怖に陥れた山賊打線は見る影もなく解体されてしまった。
  それでも投手陣の評価は12球団でも屈指の水準を誇っており、
  開幕前は堅守でロースコアゲームを粘り勝つチームという下馬評であった。

  ところが、2024年シーズンが始まると、
  かつての「加藤球」を軽く超えるレベルの「飛ばないボール」による
  圧倒的な投高打低環境に西武の打者は対応することができず、
  西武打線は悲惨とも言える低調な数字を記録していくのであった。
  あまりにも打たない打線を抱えながらもなんとか踏ん張っていた投手陣も、
  いつしか限界を超え力尽きて失点してしまい、
  ロースコアゲームを粘り切れず負けてしまう試合が相次いだ。
  指揮を採った松井稼頭央監督もセ・パ交流戦前の5月26日に「休養」し、
  交流戦でも当然(?)のように負け続けぶっちぎりの最下位を独走。
  4ヶ月連続の8連敗や対ロッテ戦の開幕からの16連敗、
  完封負けやサヨナラ負けの球団記録更新など、
  様々な「負の記録」を打ち立てる西武史上最悪の低迷を喫し、
  一時はシーズン100敗達成も現実的とまで囁かれる始末であった。
  なお最終的に49勝91敗3分けとなり、100敗は免れた。
  ちなみに2024年のパ・リーグを制したソフトバンクは91勝49敗3分けであり、
  首位と最下位の成績が完全な対称となるのであった。

  そんな踏んだり蹴ったりなシーズンを過ごした西武であったが、
  オフシーズンの12月には中心選手である源田壮亮選手の不倫行為が
  某センテンツスプリング…週刊文春にスッパ抜かれる騒動まで発生した。
  西武の受難は続く…



[8月]


・南海トラフ/南海トラフ地震
 …「南海トラフ」とは西日本の太平洋側に存在する水深4000m級の海溝を指す。
  日本列島の日本海側では「プレート理論(プレート・テクトニクス)」における
  「大陸プレート」である「ユーラシアプレート」と、
  「海洋プレート」である「フィリピン海プレート」が隣接している。
  海洋プレートは大陸プレートに比べて密度が高いため、
  これらのプレートが移動により衝突すると海洋プレートは大陸プレートの下に沈み込んでいく。
  この活動によって成立した沈み込み帯が「南海トラフ」である。

  大陸プレートは海洋プレートの沈み込みによって引きずり込まれ、
  エネルギーが蓄積していき、いつしか臨界点を迎えると、
  バネのようにエネルギーが開放され地震発生の引き金となる。
  「南海トラフ」でもこの活動が常に進行しており、
  およそ100~150年周期で巨大地震が発生するとされている。
  南海トラフ地震とされる最新の地震は1944年から1946年に発生した
  東海地震および南海地震とされており、
  これらの大地震が発生してから100年が近づいていることから、
  2011年には「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が内閣府に設置され、
  南海トラフ地震への警戒を強めている。
  そのような経緯もあり、特に西日本で発生する地震については、
  過敏とも言えるレベルで南海トラフ地震との関連性を検証されている。
  2024年8月8日に宮崎県付近の日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生した際には、
  南海トラフ地震発生の最大限の危険性が推測されるとして、
  地震に対する警戒を促す臨時情報が各種メディアにより発信された。
  こちらも1月に発生した能登半島大地震の時のように過剰にアナウンスされていたが、
  これはしつこいくらいにまで通知しないと腰を上げない人がいるものだからである。


・闇バイト
 …SNSやインターネット上でリスクの低さをアピールした求人案件。
  「合法」「簡単」「高収入」などと称してラクに稼げる仕事と宣伝し、
  「ブラックな職場」とは真逆である「ホワイトな案件」とアピールして、
  荷物運びや軽作業の募集をしているものであるが、
  その実態は詐欺や強盗といった違法行為に関与させる、
  いわゆる「闇バイト」と呼ばれる危険な案件である。
  応募者の警戒心を和らげるように募集しているが、
  迂闊に関与してしまうと個人情報の強要や脅迫などを強いられ、
  簡単には抜け出せない状況に追い込まれてしまう。
  ホワイトどころかクロもクロ、真っ黒のブラック案件である。

  このような組織犯罪は「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」と呼ばれ、
  匿名性の高いSNSや求人サイトなどを利用して犯罪の実行役が集められ、
  強盗事件や特殊詐欺などといった様々な犯罪を、
  都度メンバーを入れ替えながら敢行する悪辣な組織である。
  2022年から日本全国で発生した強盗事件において指示役とされる人物が
  「ルフィ」と名乗っていたことからその存在が大きく取り沙汰された。  
  「ホワイト案件」に釣られて集められた「闇バイト」の実行役は、
  往々において警察に逮捕されやすい末端の役割をあてがわれ、
  「トカゲの尻尾」として切り捨てられることがほとんどである。
  当然そのような組織からまともな報酬など得られるはずもない。
  これらの「下っ端」を検挙したとしても主犯格たる指示役は姿を晦ますため、
  根本的な対策にはなかなか至れず問題となっている。

  2024年8月には首都圏において「闇バイト」の実行役が関与したとされる
  強盗事件が相次いで発生し、政府および警視庁は現在においても警戒を強めている。


・無課金おじさん
 …2024年パリオリンピック射撃混合団体10mエアピストルで、
  銀メダルを獲得したトルコのユスフ・ディケチ選手の日本での愛称を指す。
  射撃競技は極限の精密操作性が求められる世界であり、
  選手は集中力と精度をできる限り高めるための様々な装備品の使用が認められている。
  ところがディケチ選手は非常にラフな格好で競技に臨んでおり、
  その見た目はどこにでもいそうなごく普通のおじさんそのものであった。
  そんな人が眼光鋭く精密射撃を重ねた末、五輪の決勝の舞台に立ったことで、
  SNS上で大きな話題を呼ぶこととなり、
  そのスタイルからソシャゲやネトゲなどで強力な課金装備を使用しない
  「無課金プレイ」と結びつけられ「無課金おじさん」と呼ばれるのであった。

  ちなみに、ディケチ選手はかつて憲兵組織に在籍していたことがあり、
  職業軍人としてガチで銃を扱ってきた経歴を持つ選手であった。
  また、五輪でのメダル獲得は今年のパリが初めてであったが、
  2008年北京五輪から5大会連続で出場している実績の持ち主である。



[9月]


・牛角女性半額騒動
 …焼肉チェーン店「牛角」のキャンペーンにまつわる騒動。
  2024年9月、女性が食べ放題コースを注文した際に半額になるキャンペーンを展開した。
  すると案の定というかなんというか、女性のみを対象としたことから、
  男女差別にあたるのではないかと批判が集まり炎上騒動となった。
  男性と比較して女性の方が食べる量が相対的に少ないという、
  統計データにも基づいた施策とのことだったが、
  不公平感を与える行為は忌避される風潮ということだと思われる。
  レディースデーなどといった女性を優遇するサービスやキャンペーンは、
  昔からどこにでもいくらでもあったもので、今更という気もしないでもないが、
  そういう意味でも男女平等が推奨される世の中になってきているということなのかもしれない。


・50-50
 …メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が達成した大記録。
  「フィフティ・フィフティ」と読む。
  某クイズ番組の選択肢を半分にするライフラインのことではない。

  元々メジャーリーグではシーズン中にホームラン40本と40盗塁を両方達成する
  「40-40(フォーティ・フォーティ)」と呼ばれる記録がある。
  ホームランは打球を遠くに飛ばすパワーとバットコントロールが、
  盗塁は瞬発力と足の速さに加え相手投手のクセを見切る観察力が求められる。
  すなわち、ホームランと盗塁は打者として求められる能力や技術が全く異なるため、
  双方で良い成績を残すことは非常に困難である。
  メジャーの長い歴史の中でも40-40を達成した選手は大谷選手の前には5人しかおらず、
  そのいずれもメジャーの歴史に名を残す大選手である。
  だからこそ、達成した暁には大きく称賛される大記録であるのだが、
  大谷選手は40-40はただの通過点とばかりにあっさりと超えていき、
  前人未到、文字通りメジャー史上初の「50-50」を達成するのであった。
  ちなみに、大谷選手は40-40を同日に達成した唯一の選手であり、
  その40本目のホームランはサヨナラ満塁ホームランで決めるという、
  漫画でもやり過ぎてボツにされるような劇的な展開であった。

  最終的に大谷選手はホームラン54本、59盗塁の「54-59」を記録するのだが、
  前人未到のさらにその先の「60-60」すら達成できるのではと期待され、
  ニュースでは大谷選手のホームラン数と盗塁数が毎日のように報道されていた。
  あまりにも大谷選手の話題ばかりになる状況に辟易した人から、
  「大谷ハラスメント(オオハラ、タニハラ)」と揶揄されることもあった。


・尻呼吸
 …生物の生存本能がなせる業。
  肺による呼吸が困難になったブタなどの動物の腸に高濃度の酸素を注入すると、
  いずれの動物も血液中の酸素が増え、呼吸不全の症状が改善されたとのこと。
  日本の研究チームが発見し、2024年のイグ・ノーベル生理学賞を受賞した。
  これにより日本人のイグ・ノーベル賞受賞は今年で18年連続となった。
  尻呼吸の研究を始めたきっかけはドジョウが行う腸呼吸からとのこと。
  見た目はギャグ漫画のような字ヅラだが一応真面目な研究成果である。
  だからといって安易にマネしようとすると危険なので注意。


・ゴールドタイガー
 …インターネット上に現れた都市伝説。「ゴールデンタイガー」とも呼ばれる。
  TikTokの動画であり、開くと金色の虎が金色の波動を出しながら現れ、
  「お前の苦労をずっと見てたぞ。本当によく頑張ったな」
  と視聴者に労いの言葉を掛けてくる。
  これだけなら癒し系(?)の動画だったのだが、視聴を続けると、
  「ついに我慢が報われ莫大な富を得る」
  「この動画を飛ばしてしまえばこれまでの苦労は水の泡だ」
  と続いていき、一気に胡散臭さが爆上がりしてくる。  
  そしてこの動画の音源を使うことを催促してきて、
  「これができなければ人生を諦めろ」と辛辣な言葉を放ち視聴者を突き放してくる。
  人の心とか無いんか案件である。虎だけど。
  ちなみに動画の演出としてはやたらと金ピカに輝いており、
  全体的にパチンコ・パチスロの演出っぽいモノとなっている。

  …というわけで、この動画はTikTokにおける催促動画の一種で、
  莫大(?)な富を得るのは視聴者ではなく動画制作者というオチである。
  ネット上にはよくあるグレーゾーンな動画としてフェードアウトするはずだったが、
  カオスな見た目と内容からネタにしやすかったらしく、
  大量のパロディ動画やMAD動画が作成されカルト的な人気を博すのであった。
  なお、大元の動画については制作者のアカウント凍結により削除された。



[10月]


・紫金山・アトラス彗星
 …太陽系を周回する彗星。
  2023年1月から2月にかけて、中国の紫金山天文台と
  南アフリカ共和国の小惑星地球衝突最終警報システム「ATLAS」によって
  独立して発見されたため、両者の名前が付けられた。
  太陽系外縁部に存在する「オールトの雲」から飛来した彗星とされる。
  2024年9月から10月にかけて地球および太陽に最接近し、
  この時期には肉眼でも観測できるほどの明るさとなった。
  その等級(星の見かけの明るさ)は最大で-4.9等級にまで達したとされ、
  これは太陽と月を除いて最も明るい金星の等級と同等レベルであった。
  ちなみに1等星で最も明るい恒星「シリウス」の等級は-1.46であり、
  紫金山・アトラス彗星は最大でシリウスの約23倍の明るさということになる。
  紫金山・アトラス彗星の公転周期は8万年とも8300万年ともされているが、
  太陽接近時の重力摂動により軌道にズレが発生して非周期彗星に変化し、
  その結果太陽系外に放出され二度と回帰しない可能性も推測されている。
  なんにせよ今の我々が再びこの彗星を見ることは二度と無いのは確かである。


・藤田菜七子引退騒動
 …日本中央競馬会(JRA)所属の藤田菜七子騎手が引退したことに関する騒動。
  藤田氏は2016年に女性としては16年ぶりに騎手免許を取得した騎手で、
  デビュー後も着実に結果を残し、2018年には通算31勝を挙げ、
  女性騎手としては初めてGⅠレースへの出走が可能となった。
  そして2019年のGⅠフェブラリーステークスで5着に入選したり、
  史上初のJRA所属女性騎手のJRA重賞勝利を達成するなど活躍した。
  2024年7月にJRA職員の男性との結婚を発表し、
  結婚後も騎手として活動することを宣言していた。

  ところが、10月に過去に騎手の調整ルームに通信機器(スマホ)を
  複数回にわたって持ち込んでいたとして騎乗停止処分となり、
  これを受けて藤田氏は裁定を待たずに騎手免許の取り消しを申請。
  藤田氏は騎手を引退することとなった。

  この騒動の背景には、調整ルームにスマホを持ち込むという事例が、
  主に若手騎手の間で少なからず発生していたという経緯があった。
  外部との通信手段がある、すなわち八百長につながる可能性があるため、
  騎手は競馬開催前には通信機器を所持してはならないのだが、
  2023年頃には多くの若手騎手のスマホ持ち込みが発覚し騎乗停止などの処分がされていた。
  藤田氏はその際に持ち込みをしていたことを自己申告しており、
  既に厳重注意処分を受けていたことから、二重処分ではないかとの意見もある。


・広島燃ゆ
 …プロ野球広島東洋カープが受けた未曾有の大災害。
  元ネタは2024年9月4日に発売された野球情報誌「週刊ベースボール」での、
  広島の特集につけられていた副題である。
  2024年のセ・リーグは大混戦であったが8月末時点では広島が首位に立っており、
  優勝争いは巨人との一騎打ちになると思われていた。
  ところが9月4日に週刊ベースボールが発売された途端に広島は絶不調に陥り、
  得点力が低かった打撃陣は完全にヒエヒエとなり、
  広島を支えてきた先発と救援陣も8月までの成績がウソのように崩壊し、
  9月の月間成績が5勝20敗と壊滅的な結果となってしまった。
  これにより首位陥落はおろか一気に4位まで転がり落ち、
  まさかのBクラスおよびシーズン負け越しで終了することとなってしまった。
  9月に首位のチームがBクラスでシーズンを終えるのはプロ野球史上初である。
  ちなみに阪神タイガースの伝説のフラグ「Vやねん!」も週刊ベースボール発であり、
  「広島燃ゆ」が「広島版Vやねん!」などとネタにされるとともに、
  週刊ベースボールの呪いの恐ろしさをまざまざと見せつける結果となるのであった。

  なお、広島が燃えまくった結果、横浜DeNAベイスターズが3位に滑り込み、
  クライマックスシリーズに進出すると、セ・リーグ2位の阪神と
  シーズンを制した巨人を破り下剋上を果たし日本シリーズに進出。
  パ・リーグをぶっちぎりで制覇したソフトバンクをも4勝2敗で破り、
  26年ぶりの日本一に輝くのであった。
  横浜の日本一は広島のおかげと言っても過言ではない…?


・スケベ・ドミネイター
 …サイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」に登場する
  ランサムウェアのような挙動を示すヴィンテージ・ウイルス。
  第4部に登場するロシア系ヤクザクラン「過冬(カトー)」に所属する
  幹部級ニンジャ「ワイズマン」の1人「サキュバス」が使用している。
  サキュバス=サンはコトダマ空間においてターゲットの性的嗜好に合わせて
  性的エクスプロイットな外見を取り、ハッキングのワザマエを駆使する。
  ハッカー・ニンジャであるがカラテの実力も実際高い。
  スケベとはエロスな意味もあるにはあるが、このプログラムについては
  作成した開発者「ベルーカ・スケベ」の名前に由来するものである。
  決してスケベな物事に反応して弾を撃つ銃のことではない。

  2024年10月のニンジャスレイヤー公式X(Twitter)連載にてスケベ・ドミネイターが登場し、
  その字ヅラのパワーワードっぷりからX(Twitter)のトレンド入りを果たしたが、
  ニンジャスレイヤー本編には数年前から登場している。
  とはいえ当時もニンジャヘッズたちのニューロンが焼かれまくった模様。



[11月]


・103万円の壁
 …労働者が雇用者から受け取る報酬「給料」にまつわるボーダーライン。
  端的に言うと、年収がある一定の金額を超える(超えてしまう)と、
  税金の支払いや社会保険の加入が義務づけられるというもの。
  扶養や控除の制度の適用外になってしまい、
  働いたのに逆に手取りのお金が少なくなってしまうという事態に陥るため、
  この「壁」を越えないように働き控えをして調整する人が一定数存在しており、
  転じて労働力の減少という事態を引き起こし社会的な問題の1つとなっている。

  2024年の衆議院議員総選挙における国民民主党の公約の1つに
  「103万円の壁」の引き上げが掲げられている。
  「103万円の壁」とは所得税の非課税枠の1つで、
  所得税の基礎控除48万円と給与所得控除55万円を足したものである。
  この金額以内であればアルバイトやパートタイムでお金を稼いでいても、
  「所得無し」とみなされ所得税の支払い義務が発生しない。
  逆に言えば、このラインを超えると税金を支払わなければならず、
  家計を逼迫する要因の1つとなっている。
  また視点を変えると、この「103万円の壁」によって、
  「まだ働けるのに働くと税金がかかり損をするから働かない(働けない)」
  という状況にもなっており、労働力の減少に繋がり問題視されている。
  この壁を見直すというのが国民民主党の主張であり与党と協議が重ねられている。
  現在では123万円の壁となっている模様。


・宮城の方が断然良い
 …プロ野球福岡ソフトバンクホークス村上隆行打撃コーチの発言。
  2024年10月29日の日本シリーズ第3戦の試合前に、
  対戦相手の横浜DeNAベイスターズの先発東克樹投手について、
  記者にコメントを求められた際に発言した言葉である。
  「宮城」とはオリックス・バファローズの宮城大弥投手のことで、
  東投手と同じく日本球界を代表する左腕エースピッチャーである。

  ソフトバンクは2024年のペナントレースを91勝49敗3分けの貯金42と独走し、
  ペナントを71勝69敗3分けの貯金2だった横浜との戦力差は著しいとの見立てだった。
  その下馬評に違わず、日本シリーズでもソフトバンクは
  敵地横浜スタジアムでの開幕2連戦を2勝0敗として横浜を圧倒した。
  この流れで本拠地のみずほPayPayドーム(福岡ドーム)に帰還し、
  もはやソフトバンクの本拠地での胴上げは揺るぎないと目されていた。
  また、第3戦に先発する横浜の東投手はクライマックスシリーズでの故障からの
  復帰登板であり、十全のパフォーマンスを発揮するのは難しいと見られていた。
  これらの経緯から、村上コーチの発言に至ったものと思われる。

  東投手が「宮城投手よりも力の劣る相手」と受け取られかねないこの発言は、
  報道が出た瞬間に「フラグでは…?」と危惧されていた。
  また、昔から野球を観戦している古きやきう民にとっては、
  かつて1989年に近鉄バファローズが日本シリーズに進出し3連勝した際に、
  当時近鉄の先発投手であった加藤哲郎氏が発したとされるコメント
  「巨人はロッテより弱い」を思い出す人が続出。
  当の本人である加藤氏も「いらん事言わんでええねん」とコメントしていた。
  ちなみにその後近鉄は4連敗を喫し日本一を逃してフラグを回収している。

  一抹の不安は現実のものとなり、ソフトバンクは東投手に抑えられ、
  第3戦を落とした後、あれよあれよという間に第4戦と第5戦も敗北し、
  シーズン中に1度も無かった本拠地での3タテを食らうのであった。
  そして横浜スタジアムに戻った第6戦でも横浜の勢いを止めることはできず、
  ソフトバンクは4連敗を喫し、4連勝した横浜が日本一に輝くのであった。
  あまりにも見事としか言いようの無いフラグ回収っぷりに、
  村上コーチはX(Twitter)のトレンドに入ってしまう事態となるのであった。

  なお、村上コーチは1989年当時の近鉄に在籍していただけにとどまらず、
  加藤氏が先発し巨人に逆転日本一を決められた第7戦の最終打者という、
  ある意味「前科」を身をもって体験している人物でもあった。
  にもかかわらず、歴史は繰り返されるかのような発言をしてしまうのは、
  敵地2連勝で絶対的に有利なホームに戻ってきたというシチュエーションによる
  油断と驕りが無意識的にあったものと思われる。
  ソフトバンク小久保監督のコメントにも不用意なものがあり、
  村上コーチだけでなくソフトバンク全体に横浜をナメていた雰囲気があったことで、
  逆転負けという結末に至ったと見られても致し方なしという話題であった。


・八都宿ねね
 …新進気鋭のVTuber「八都宿(はつどまり)ねね」のこと。
  2024年10月21日の配信にてデビューを果たす。
  関西出身の26歳の事務員とのことで、トーク好きでよく喋る。
  趣味は競馬であり「テンポイントから語れる」とのこと。
  お笑いコンビ「錦鯉」の渡辺隆さんがプロデュースしており、
  初回配信から有名VTuberである壱百満天原サロメさんや星川サラさんと
  コラボを行っており、新人とは思えないほどのしゃべくり力や、
  場の回し方、コラボ相手に対するあしらい方の熟練っぷりから、
  「中の人はプロの芸人ではないか?」「なにかしらの企画ではないか?」
  という推察がなされていた。

  その正体は、芸人の中でも最高峰のお笑い怪獣、明石家さんまさんであった。
  いわゆるさんまさんのバ美肉である。
  TV番組「誰も知らない明石家さんま」の企画で、
  「明石家さんまは正体を隠したままVTuberの人気者になれるのか?」
  というコンセプトで実施された。
  名前の「八都宿ねね」は「初めて異性の家にお泊まりする女」から決められ、
  「初泊まり」となり「八都宿」になったとのこと。
  好きなものや趣味などはほぼ全てさんまさんそのもの(さんまのまんま)である。
  そりゃ26歳がテンポイント(1973年生まれ)を語れる時点で割とアレである。
  VTuberたちとのコラボの際にも、収録中は正体を隠しており、
  配信後に正体を明かすというドッキリ企画にもなっていた。
  デビューからちょうど1ヶ月後の11月21日に正体を明かす動画を投稿し活動を終了。
  配信のアーカイブも全て削除された。
  ちなみに適当に決まったはずの「八都宿ねね(HATSUDOMARI NENE)」のアナグラムが
  偶然にも「ORENE DITUHA SANMA(俺ね、実はさんま)」となり、
  しかもこれで正体を当てた人がいたとのこと。



[12月]


・韓国非常戒厳令宣布
 …「戒厳」とは戦時や自然災害時、またはテロなどによる治安悪化や暴動などの
  緊急事態において兵力をもって警備し、法律や憲法の効力を一部停止し、
  行政権や司法権を軍隊の指揮下に移行する軍事法規の1つ。
  戒厳について規定した法令を「戒厳令」という。
  同様の措置に「非常事態宣言」「緊急事態宣言」があるが、
  各種統治権を軍事に移管する場合を「戒厳」として使い分けている。

  2024年12月3日、韓国の尹錫悦大統領が緊急生放送されたテレビ演説の中で
  「非常戒厳」を宣言した。
  尹大統領は演説の中で主要野党が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に
  追従し反国家活動を行っていると非難した。
  今回の戒厳令宣言は1987年の民主化以降で初の事例となった。
  背景には尹大統領政権の支持率が17%と低く、
  国会でも野党が多数派であることから予算案などが否決されており、
  これらの状況を打破したいという考えがあったものとされる。
  これに対し野党や反尹大統領派の与党の一部が国会に集まり、
  非常戒厳の宣布に対する解除要求を実施し、出席議員全員が賛成し可決、
  12月4日早朝に戒厳の宣布が無効となった。
  その後、尹大統領に対する弾劾訴追決議案が提出され、
  12月14日に賛成3分の2を超え成立し、尹大統領の職務が停止された。
  そして年の瀬の12月31日、内乱首謀の疑いで尹大統領に対し逮捕状が発付された。
  現職の大統領の逮捕が認められるのは韓国史上初の出来事である。


・アサド政権崩壊
 …シリアのバッシャール・アル=アサド大統領が反体制派の攻撃を受け、
  国外に亡命したことで独裁政権が崩壊した一連の動向を指す。
  シリアは1970年に現アサド大統領の父親であるハーフィズ・アル=アサド氏が
  大統領に就任し権力を掌握した頃から独裁体制が続いていた。
  現アサド大統領もデモや反乱など反体制派に対し弾圧を行っており、
  シリアは長い内戦状態となっていた。
  この膠着状態は2024年11月末から12月にかけて突如として打開され、
  反体制派がシリア首都ダマスカスなどを占領し、50年以上続いたアサド政権は崩壊。
  アサド大統領はロシアに亡命するのであった。


・有原式FA
 …ソフトバンク有原航平投手が開拓した法の抜け穴。
  有原投手は北海道日本ハムファイターズに所属していた2020年オフに、
  ポスティング(入札)制度を利用してのメジャー挑戦を表明し、
  メジャーリーグ・テキサス・レンジャーズに移籍した。
  メジャーでは目立った成績を残せず、2年間の在籍に終わり、
  日本に帰国後、古巣の日ハムではなく福岡ソフトバンクホークスと契約した。
  この経緯はルール上の問題は無いものであったが、
  有原投手は日ハム在籍時に国内フリーエージェント(FA)を取得する条件の
  一軍登録日数累計7年を満たしておらず、
  FAする権利が無いにもかかわらずポスティングによる海外移籍を挟むことで、
  実質的に国内FAと同様の結果を得ることとなった。
  この移籍の経緯については有原投手が優秀な成績ではあったものの、
  日本で圧倒的な成績を残した選手とは言えなかったこと、
  ポスティングによる日ハムへの譲渡金が1億5000万円であり、
  それまでに同様にメジャー挑戦した他の選手と比べて安価だったこと、
  メジャー挑戦前に有原投手がメジャー挑戦への意気込みを語っていたこと、
  日本プロ野球に復帰する際も古巣の日ハムに戻らず、
  日ハム所属時はおろかレンジャーズ所属時よりも高額の年俸で
  ソフトバンクという同一リーグの相手球団と契約し移籍したこと、
  これらの状況から特に日ハムファンはルール上問題が無かろうと心情的には良く思わず、
  一連の流れは「有原式FA」と揶揄されるようになった。

  時は巡り2023年オフ、当時日ハムに所属していた上沢直之投手が
  有原投手と同様にポスティングでのメジャー挑戦を表明。
  成績も有原投手と同様に優秀ではあるが圧倒的では無く、
  当然ながら国内FAの権利も取得していないことから、
  この時点で既に「有原式FAになるのでは?」と懸念されていた。
  そしてマイナー契約でタンパベイ・レイズに入団し、
  ボストン・レッドソックスにメジャー契約で移籍したが、
  メジャーではわずか2登板しかできず、マイナー落ちしそのままシーズン終了し、
  2024年オフに日本に復帰、有原投手と同様にソフトバンクと契約した。
  有原投手と同様、ルール上は何の問題も無い行為ではあるのだが、
  有原投手よりもさらに短い1年での同一リーグ他球団移籍という形、
  ポスティング時に日ハムの新庄剛志監督から言われた
  「マイナー契約では移籍しないほうが良い」という助言を無視してマイナー契約を結び、
  それによる譲渡金がたったの92万円しかなく、
  球団の権利であるポスティングを認めた日ハムに対し利益を残してないこと、
  マイナー契約でも渡米する覚悟を示したのかと思いきや、
  渡米直後にメジャー契約に飛びついたように見えること、
  日本に帰国した際も日ハムの練習施設を利用していたことなど、
  対応や態度の不誠実さは枚挙に暇がなく、行動の一貫性も見られず、
  有原投手を一回り上回る顛末に日ハムファンはおろか他球団ファンも嫌悪感を示し、
  「最初からソフトバンクに移籍したかっただけだったのでは?」
  などといった陰謀論まで出てくる始末であった。
  






な…なんとか今年も年内に更新できた…
この記事は毎度毎度年の瀬の3日間くらいをフルに使って作成しているんですが、
いつも色々と調べてしまうので、大晦日の日付変更までに間に合うかどうか、
スピード勝負な感じになっちゃうんですよ。
そのため、時間のある時に記事をちょくちょく作成しておいて、
12月31日はラクをしたいと思っているのです。

毎年アタマの中では夏休み頃には前半部分をある程度作っておこうと思っているのですが、
今年も結局11月くらいまで手をつけていませんでした。
しかも今年はロマサガ2とドラクエ3をやっていたためこっちはほったらかしになっていて、
やっぱり年末にヒイヒイ言う結果になってしまいました。
まあ微妙に書きたくないネタとか社会的時事ネタとかは今回も後回しだったので、
やっぱり最後の最後に苦労するハメに陥ってしまったのですが…
毎年言ってることですが、政治とか事件とかの話だとヘタなことは言えないというのもあって、
ある程度情報を集めないとコメントできないので、毎回毎回めっちゃ疲れますね。

それでも、このスイープ・メモリィはこのサイト・ブログが「個人ニュースサイト」であり、
私が「個人ニュースサイト管理人」であると今でもドヤ顔で言い張ることができる
マジで1年に1度の唯一の記事になっているので、どんなにしんどくて疲れようとも、
これだけは毎年欠かさず続けていきたいのです。



とにもかくにもこれにて2024年の更新ラストです。
それでは来年またお会いしましょう。
次の更新はとりあえずアレの予定です。アレ。

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