第1616話「バズワード・メモリィ2024 Part2」
どうもルイナです。
毎年恒例、バズワード・メモリィのお時間です。
「ガジェット通信 ネット流行語大賞2024」結果発表
つい先日、2024年新語・流行語大賞が発表されました。
それとともにネット・アニメの流行語大賞も合わせて発表されました。
そこで今年もやっぱりやります、流行語大賞に選ばれた言葉に
テキトーにコメントをつけていくのコーナー!
ある意味12月の恒例行事パート2!
・金賞:まいたけダンス
…バーチャルYouTuber儒烏風亭(じゅうふうてい)らでんさんの持ち歌。
2024年5月29日の配信にて収録が巻いたとき用の歌「まいたけ」を披露し、
これに伴奏とアニメーションをつけたショート動画が人気を博した。
その後、2024年10月30日に「まいたけダンス」が誕生し、
らでんさんの初のオリジナル曲としてリリースされ、
多くのダンス動画が生み出され一気にネットミーム化した。
この他にも「まつたけダンス」「しめじダンス」などがある。
・銀賞:闇バイト/ホワイト案件
…SNSやインターネット上でリスクの低さをアピールした求人案件。
「合法」「簡単」「高収入」などと称してラクに稼げる仕事と宣伝し、
「ブラックな職場」とは真逆である「ホワイトな案件」とアピールして、
荷物運びや軽作業の募集をしているものであるが、
その実態は詐欺や強盗といった違法行為に関与させる、
いわゆる「闇バイト」と呼ばれる危険な案件である。
応募者の警戒心を和らげるように募集しているが、
迂闊に関与してしまうと個人情報の強要や脅迫などを強いられ、
簡単には抜け出せない状況に追い込まれてしまう。
ホワイトどころかクロもクロ、真っ黒のブラック案件である。
このような組織犯罪は「匿名・流動型犯罪グループ」と呼ばれ、
匿名性の高いSNSや求人サイトなどを利用して犯罪の実行役が集められ、
強盗事件や特殊詐欺などといった様々な犯罪を、
その都度メンバーを入れ替えながら敢行する悪辣な組織である。
「ホワイト案件」に釣られて集められた「闇バイト」の実行役は、
往々において警察に逮捕されやすい末端の役割をあてがわれ、
「トカゲの尻尾」として切り捨てられることがほとんどである。
当然そのような組織からまともな報酬など得られるはずもない。
これらの「下っ端」を検挙したとしても主犯格たる指示役は姿を晦ますため、
根本的な対策にはなかなか至れず問題となっている。
・銅賞:無課金おじさん
…2024年パリオリンピック射撃混合団体10mエアピストルで、
銀メダルを獲得したトルコのユスフ・ディケチ選手の日本での愛称を指す。
射撃競技は極限の精密操作性が求められる世界であり、
選手は集中力と精度をできる限り高めるための様々な装備品の使用が認められている。
ところがディケチ選手は非常にラフな格好で競技に臨んでおり、
その見た目はどこにでもいそうなごく普通のおじさんそのものであった。
そんな人が眼光鋭い射撃を重ね、オリンピックの決勝の舞台に立ったことで、
SNS上で大きな話題を呼ぶこととなり、
そのスタイルからソシャゲやネトゲなどで強力な課金装備を使用しない
「無課金プレイ」と結びつけられ「無課金おじさん」と呼ばれるのであった。
ちなみに、ディケチ選手はかつて憲兵組織に在籍していたことがあり、
職業軍人としてガチで銃を扱ってきた人であった。
また、五輪でのメダル獲得は今年のパリが初めてであったが、
2008年北京五輪から5大会連続で出場している実績の持ち主である。
・猫ミーム
…ネットミームの一種。
「飛び跳ねる猫」の動画に「マイ・ハッピー・ソング」という曲を
組み合わせた動画が流行のきっかけとされるが、
猫を用いた動画やネタは古くから存在しており、
いつの間にやら市民権(?)を得た1つのジャンルとなっていた。
「現場猫」や「宇宙猫」もある意味猫ミームと言えるかもしれない。
・裏金問題
…正確には「政治資金パーティー収入の裏金問題」。
自由民主党の派閥などが主催した政治資金パーティーの収益の一部を、
政治資金収支報告書へ過少に記載、または記載をしていなかった問題を指す。
中でも安倍派や二階派が主催したパーティーでは、
所属する議員にパーティー券の販売ノルマを課し、
ノルマを超えた分のプラス資金を議員に還付(キックバック)したとされる。
そうした還付金は議員個人の政治資金収支報告書に記載されておらず、
議員の「裏金」となっているのではないかと批判されている。
この問題により、2023年12月に当時の内閣総理大臣岸田文雄元首相は、
問題に関わった閣僚の更迭と自派閥である岸田派を含めた派閥の解散を実施した。
また、2024年10月27日の衆議院議員総選挙においては、
この問題と関わりがあるとされる候補について「裏金議員」とレッテル貼りがされた。
上記の通り、自民党の政治資金パーティーが槍玉に挙がっていたことから、
与党や自民党が親の敵よりも憎くて仕方がない野党や各種マスメディアは、
水を得た魚とばかりに徹底的に裏金問題を連呼しているが、
では野党などでは政治資金パーティーを一切開催していないのか、
そうした活動での政治資金収支報告書への不記載が一切無いのかというと、
当然そんなことはなく大概どこでもやらかしているため、
足並みは微妙に温度差がある模様。
なお、この問題を受けて改正政治資金規正法が2024年6月に可決、成立した。
・好きな◯◯発表ドラゴン
…インターネットミームの1つ。
線画で描かれたクッソ単純なドラゴンに好きなモノを発表させるイラストを指す。
発祥は2023年8月にとあるアカウントによりX(Twitter)に投稿された、
「好きな惣菜発表ドラゴン」というイラストである。
その後、ニコニコ動画で楽曲として投稿されていたが、
簡単な作画かつ汎用性の高いネタであることから、
二次創作的に様々な好きなモノをドラゴンに言わせるイラストが増加。
2024年にはちょっとしたブームとなるのであった。
・オールドメディア
…直訳すると「古い媒体」であり、CDやカセットテープ、VHSなどといった
旧世代の情報記録媒体を指す言葉だが、
ここから転じて「旧態依然とした新聞やTVなどのマスメディア」を揶揄する
蔑称じみた言葉として用いらている。
もっと直接的な類義語として「マスゴミ」などがある。
インターネットやSNSなどの発展により個人がマスメディアに頼らずとも
一次情報に触れやすくなった昨今では、
マスメディアによる偏向報道や無断転載、報道しない自由、世論操作、
果ては捏造行為などがつまびらかにされるケースが増えてきており、
報道に携わる者としての態度を改める素振りも見せないことから、
「時代遅れのメディア」というレッテルを貼った言葉として、
「オールドメディア」などと揶揄するのであった。
このように、一次情報ではない情報を鵜呑みにするものではないが、
インターネットやSNSの情報が信用できるという意味では決して無い。
ネットの情報を鵜呑みにして「自分は真実を知っている」などと
いい気になるのは勘違いも甚だしいことになりかねない。
そのような人物は「ネットde真実」などと揶揄されブーメランとなる。
「人は自分が信じたいものを喜んで信じて疑わない」という格言もあるが、
何事もソースの確からしさを遡って調べ、その話が事実か否かについて、
自らで確りとファクトチェックすることが重要である。
「話題に一番乗りする快感」や「相手の間違いを正してやる行為」などは
非常に甘美なモノであるが、それに溺れてはいけないのである。
・アザラシ幼稚園
…オランダのアザラシ保護施設「ピーテルブーレンアザラシセンター」を指す。
負傷、衰弱したアザラシを保護し、野生に帰す活動を行っている。
2019年頃からアザラシを確認できるライブ配信を24時間体制で配信していたが、
今年の8月にX(Twitter)での投稿で大バズりした。
ちなみに、完治したアザラシを海に帰すことを「卒園式」という模様。
・103万円の壁/年収の壁
…労働者が雇用者から受け取る報酬「給料」にまつわるボーダーライン。
端的に言うと、年収が一定の金額を超える(超えてしまう)と、
税金の支払いや社会保険の加入が義務づけられるというもの。
給料の手取りが減ったり、扶養・控除の制度から外れたりするため、
この壁を越えないように働き控えをして調整する人が一定数存在している。
2024年の衆議院議員総選挙における国民民主党の公約の1つに
「103万円の壁」の引き上げが掲げられている。
「103万円の壁」とは所得税の非課税枠の1つで、
所得税の基礎控除48万円と給与所得控除55万円を足したものである。
この金額以内であればアルバイトやパートタイムでお金を稼いでいても、
「所得無し」とみなされ所得税の支払い義務が発生しない。
逆に言えば、このラインを超えると税金を支払わなければならず、
家計を逼迫する要因の1つとなっている。
また視点を変えると、この「103万円の壁」によって、
「まだ働けるのに働くと税金がかかり損をするから働かない(働けない)」
という状況にもなっており、労働力の減少に繋がり問題視されている。
この壁を見直すというのが国民民主党の主張であり、
与党と協議が重ねられている。
・インプレゾンビ
…X(Twitter)にてバズった投稿(ポスト)に群がるユーザーの蔑称。
あるポストがバズったら必ずと言っていいほどそのリポストに出没し、
内容のない返信をしたり他のユーザーのリポストをコピペしただけの返信を残していく。
一見無意味な行動のように見えるが、これには明確な意図が存在する。
それはイーロン・マスク氏によって新たに導入された「X(Twitter)の収益化」である。
収益化の条件の1つに「インプレッション数=ポストを見られた数」があり、
この数を稼ぐため、バズった有名人やインフルエンサーのコメントに雑に返信し、
「その返信を有名人のフォロワーに見てもらう」ことで、
労せずして大量の閲覧数を稼ぐという腹積もりである。
このように、ラクしてカネ稼ぎをするためにインプレッションを求めて、
ゾンビのように群がる姿から「インプレゾンビ」と呼ばれるようになった。
インプレゾンビによってX(Twitter)のトレンドが汚染されてしまうため、
多くのユーザーからAIエロアカウントやスパムアカウントなどと並んで問題視されている。
傾向としては発展途上国のユーザーが多いらしく、
インプレゾンビの影響を排除するためにミュートワードを設定したりと、
一般ユーザーとインプレゾンビのイタチごっこが続いている現状である。
・Bling-Bang-Bang-Born
…アニメ「マッシュル-MASHLE-」第2期「神覚者候補選抜試験編」のOP。
サビのフレーズで「Bling-Bang-Bang-Born」と連呼し、
主人公「マッシュ・バーンデッド」がダンスするOP映像が流れている。
やたらと耳に残るリズムとフレーズであり、
マッシュのダンスは頭文字を取って「BBBBダンス」などと呼ばれている。
・もうええでしょう
…小説「地面師たち」の登場人物「後藤義雄」の口癖。
本作は不動産詐欺師集団「地面師」の暗躍を描くクライム・サスペンスで、
2024年7月にNetflixオリジナル作品として実写ドラマ化された。
後藤は元司法書士の経歴を活かした書類偽造や相手との交渉を担当する。
シチュエーションによって微妙に異なる演技がなされている。
・あるのがいけない!
…漫画「ドカ食いダイスキ!もちづきさん」の主人公「望月美琴」の魂の叫び。
本作は妙齢のOLであるもちづきさんが繰り広げるグルメ漫画である。
…
…グルメ漫画であるはずだったのだが、
もちづきさんの食事描写は文字通りの暴飲暴食を極めたモノであった。
食事に臨む姿はもはや薬物中毒者を彷彿としており、
料理とともに記載されるカロリー量は生活習慣病どころか死を連想させ、
読者に心配を通り越した恐怖の情念を抱かせている。
満腹と高血糖で酩酊する「血糖値スパイク」を「至る」と呼んだり、
空腹を我慢している時に料理にかかる時間を想像してしまい、
コンビニに駆け込み「『ある』のがいけない!」と連呼しながら、
必死の形相で大量の食品をひたすらカゴに入れ続けたりと、
作中で用いられるもちづきさんの言動はとにかくインパクトが強い。
・8番出口/8番出口ライク
…ホラーゲーム「8番出口」を指す。
2023年11月29日にSteamで配信され、2024年4月17日にSwitch版が、
2024年8月8日にPS4、PS5版がリリースされた。
無限に続く地下通路に閉じ込められた状況から異変を見つけ出し、
8番出口を探し出して地上へ出るのが目的の脱出ゲームである。
簡単に言うと間違い探しをするゲームであるが、
わかりやすいモノから注意深く観察しないと気づけないモノまで多種多様である。
また、ホラーゲームではあるがお化け屋敷的に驚かせに来るような要素は少なく、
ホラーが苦手な人でもプレイしやすいことから人気を博した。
内容から「ジョジョの敵スタンド使いのスタンド攻撃っぽい」と評されることもある。
ちなみに、とあるプレイヤーが「通行人のおじさんの全身が震える」という
なんともいえない変異に遭遇し、これをX(Twitter)に投稿したところ、
8番出口の制作者から「初めて見たバグ」というコメントがあり、
「開発者も知らない新たな異変」というパワーワードが生まれるのであった。
2024年には続編となる「8番のりば」がリリースされた。
また、シンプルな作りであることからフォロワーゲームも多数制作されており、
それらは「8番出口ライク」「8番ライク」と呼ばれている。
・上げ底弁当
…弁当の容器の底を上げた弁当を指す。
端部分、縁部分に対し内側の「底」の部分を高く上げたもので、
容量が大きく食べ物がたくさん入っている「ように見える」弁当である。
プリンの容器などを想像すれば理解に容易いと思われる。
コンビニなどで販売されている弁当の上げ底疑惑自体は数年前からあったが、
ここ最近は物価高などのあおりを受けて様々な商品が値上げしたり、
値段は据え置きでも内容量が減っていたりしており、
こういった行為に拍車がかかっているような情勢である。
・はいよろこんで/ギリギリダンス
…「はいよろこんでー!」とは居酒屋のバイトが接客でよく口にする言葉。
…だが、ここではマルチクリエイターのこっちのけんと氏が配信した楽曲を指す。
5月27日にミュージックビデオがYouTubeで公開され、
およそ2ヶ月で5000万再生を突破し、YouTubeチャートTOP100で1位となった。
サビの歌詞「ギリギリダンス」を用いたダンス動画が流行した。
「まいたけダンス」や「BBBBダンス」もそうだが、
世の中はなにかにつけてダンスが好きなものである。
・石丸構文
…政治家の石丸伸二氏の発言を元にしたネットミーム。
2024年7月に行われた東京都知事選挙の開票特別番組にて、
石丸氏が社会学者の古市憲寿氏と討論した際の内容が、
「質問を質問で返し堂々巡りし続ける」という
ツッコミどころ満載の会話となり、たちまちネタにされた。
政治家のネタ構文としては「小泉構文」以来である。
・いまだけダブチ食べ美
…ファストフードチェーン「マクドナルド」の公式イメージキャラクター。
「ダブチ」とは「ダブルチーズバーガー」の略。
2024年10月23日に開始されたダブルチーズバーガーの
期間限定バリエーション「いまだけダブチ」の宣伝キャラとして登場。
プロモーションアニメも公開され、キャラクターの可愛さもさることながら、
「嬉しくなってつい踊る」という、今ではあまり見かけなくなった
あのピエロっぽい先達のキャラを彷彿とさせる演出を見せていた。
・踏めば助かるのにロボ
…中学歴史資料集「学び考える歴史」に登場するロボットのキャラクター。
正式名称は不明。
歴史上の出来事に対して当時の時代背景や宗教観を無視した感想や、
人の感情や心情を無視した合理性に偏った結論など、
ツッコミどころ満載の発言を連発している。
中でも江戸時代のキリシタン弾圧に使われた踏み絵の写真に対し、
「踏めば助かるのに…」というある意味ロボットらしい無神経な発言が、
SNSでネタとして拡散されて「踏めば助かるのにロボ」と呼ばれ、
このロボットに空気を読まないコメントをさせる大喜利に発展した。
他にも「鬼畜ロボ」や「ロボカス」などとも呼ばれている。
これは無機質なロボットの無機質な発言という要素によるもので、
表層的な情報や現代の価値観に基づいた短絡的な感想に対し、
当時の時代背景や価値観を考慮し意見を述べることで、
より深い考察や学びを得ることを促している。
要は反面教師的な役割を担っているキャラクターである。
・ドヤコンガ
…謎のX(Twitter)アカウント。
一説によるとその正体は某女性声優の裏アカウントとの噂があるが、
真相は定かではない。
また、元々「ドヤコンガ」は一般のアカウントだったらしく、
その某女性声優がレスバトルの末に名前を奪い取ったという噂もあるが、
やはり真相は定かではない。
名前の元ネタはアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズに
登場するモンスター「ババコンガ」と思われる。
「ドヤコンガ」は某女性声優のファンを自称しており、
何故かやたらとアニメやゲームの内部事情や女性声優の情報に通じており、
歯に衣着せぬ物言いで叩くこともままあるのであった。
特に某女性声優については本人に近い人物でないと知り得ないような情報も多かった。
X(twitter)や某5ch(2ch)で他のファンとレスバを繰り返していたことから、
某女性声優の厄介オタクと認知されていた。
そんなある日、その某女性声優の公式X(Twitter)アカウントにて、
公式が発信するものとは似ても似つかぬ内容のポストが投稿された。
投稿は即座に消去され、公式は「アカウントの乗っ取りに遭った」と弁明したが、
この直後に「ドヤコンガ」のX(Twitter)アカウントが何故か削除された。
投稿内容が「ドヤコンガ」の文体に非常に似ていたことから、
当初は「厄介オタのドヤコンガが公式を乗っ取った?」と言われていたが、
公式が乗っ取られたアカウントを即座に取り返すという離れ業を行っていたこと、
「ドヤコンガ」が某女性声優の厄介オタクと認識されていたことなどから、
某女性声優に近い内部の人間の行為である可能性が指摘され、
「ドヤコンガ」の投稿日時や某女性声優のスケジュールなどが検証された結果、
「もしかしてドヤコンガはまさかの本人だった?」
「ドヤコンガは某女性声優の裏垢だった?」という疑惑が
まことしやかに囁かれるようになるのであった。
・50-50
…メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が達成した大記録。
「フィフティ・フィフティ」と読む。
某クイズ番組の選択肢を半分にするライフラインのことではない。
韓国の5人組ガールズグループのことでもない。
元々メジャーリーグではシーズン中にホームラン40本と40盗塁を両方達成する
「40-40(フォーティ・フォーティ)」と呼ばれる記録がある。
ホームランと盗塁は打者として求められる能力が真逆であるため、
双方で良い成績を残すことは非常に困難であり、
メジャーの長い歴史の中でも40-40を達成した選手は、
大谷選手の前にはたったの5人しかいなかった。
だからこそ達成した暁には大きく称賛される大記録であるのだが、
大谷選手は40-40はただの通過点とばかりにあっさりと超えていき、
前人未到、文字通りメジャー史上初の「50-50」を達成するのであった。
最終的に大谷選手はホームラン54本、盗塁59個を記録した。
ちなみに、大谷選手は40-40を同日に達成した唯一の選手であり、
その40本目のホームランはサヨナラ満塁ホームランで決めるという、
漫画でもやり過ぎてボツにされるような劇的な展開であった。
・大谷ハラスメント
…メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手について、
寝ても覚めても大谷選手の報道を過剰に行う各種メディアや、
寝ても覚めても大谷選手の話題ばかりをしてくる相手に対し、
揶揄したり辟易したりすることを指す。
略して「オオハラ」「タニハラ」とも呼ばれる。
大谷選手は上記の「50-50」など様々な記録を残し、
メジャーリーグの歴史に刻まれるレベルの大活躍を続けており、
一挙手一投足が注目の的となる超絶的なスーパースターである。
このことからTV局などマスメディアにとって大谷選手は
「採り上げれば確実に視聴率を稼げる存在」であり、
日本シリーズが開催、放送されている真裏の時間帯にもかかわらず、
メジャーのワールドシリーズを再放送することすらあった。
いつでもどこでも大谷選手の話題ばかりな状況に対し、
いい加減お腹いっぱいになる人も少なからずおり、
いつしか数ある「ハラスメント」の1つに数えられてしまうのであった。
なお、大谷ハラスメントなどと言われているが、
大谷選手自体はほとんど関連の無い言葉である。
むしろ大谷選手の立場としては勝手にハラスメント扱いされたり、
マスコミの過剰報道によって購入した邸宅の場所が特定されてしまい
手放すハメになるなど、どちらかというと迷惑を被っている側と言える。
・デコピン
…人の額(おでこ)を人差し指または中指で弾く行為。割と痛い。
相手をたしなめる時やちょっとしたバツを与えたりする時など、
他にはバトル漫画で強者が「弱い攻撃で大きな威力を表現する」という
描写などで用いられることが多い。
…
上記は行為としてのデコピンの説明だが、
ここではメジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が
2023年から飼っている犬の名前を指す。
性別はオスで、犬種はオランダ産のコーイケルホンディエ。
大谷選手が2023年のMVPを受賞した際に紹介し、世界中にお披露目された。
2024年8月29日の本拠地ドジャースタジアムでの試合では、
大谷選手とデコピンをあしらったボブルヘッド人形が来場者に配られ、
デコピンが当日の始球式を務めるのであった。
式典などで大谷選手と一緒に出席する際にはよく抱きかかえられているが、
デコピンは大谷選手に愛想を振るうわけでもなく微妙に無表情であり、
割とシュールな画ヅラとなっている。
・ポン・デ・ディグダ
…ファストフードチェーン「ミスタードーナツ」が、
RPG「ポケットモンスター」シリーズのコラボ企画で誕生した商品。
ミスタードーナツの主力商品「ポン・デ・リング」と、
ポケモン「ディグダ」のコラボである。
ポン・デ・リングを土に、輪の中央部分を穴に見立てて、
中央にシュー生地で再現したディグダを乗せて再現したモノである。
3つ買って並べてダグトリオ(ディグダの進化系)を再現する客もいた模様。
これだけならただのコラボ商品だったのだが、
ディグダ部分の出来が店舗ごとにやたらとバラツキがあり、
「個体値」の差が大きく個性豊かなディグダが次々と報告されるのであった。
・南海トラフ
…西日本の太平洋側に存在する水深4000m級の海溝を指す。
日本列島の日本海側では「プレート理論(プレート・テクトニクス)」における
「大陸プレート」である「ユーラシアプレート」と、
「海洋プレート」である「フィリピン海プレート」が隣接している。
海洋プレートは大陸プレートに比べて密度が高いため、
これらのプレートが移動により衝突すると
海洋プレートは大陸プレートの下に沈み込んでいく。
この活動によって成立した沈み込み帯が「南海トラフ」である。
大陸プレートは海洋プレートの沈み込みによって引きずり込まれ、
エネルギーが蓄積していき、いつしか臨界点を迎えると、
引き込みが開放され地震発生の引き金となる。
「南海トラフ」でもこの活動が常に進行しており、
およそ100~150年周期で巨大地震が発生するとされている。
南海トラフ地震とされる最新の地震は1944年から1946年に発生した
東海地震および南海地震とされており、
これらの大地震が発生してから100年が近づいていることから、
2011年には「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が内閣府に設置され、
南海トラフ地震への警戒を強めている。
・頂き女子
…男性から金品を「頂く」、すなわち貢がせる女性を指す。
近似的な行為に「パパ活」などがある。
キャバクラのコンパニオンとは微妙に異なる。
主に若い女性が男性に対して自身の不幸な身の上話などといった、
同情を誘うような境遇を話し、金品を貢がせるという手口である。
「パパ活」同様、ターゲットに選ばれるのはある程度の資産がある中年男性が多く、
このような男性は「おじ(おぢ)」などと呼ばれカモにされている。
頂き女子がする不幸話はほぼマニュアル化されており、
自らが労せずして金品を得るための手段として用いられていることから、
基本的には「詐欺」に該当する。
2020年代には「頂き女子りりちゃん」と呼ばれる女性が、
頂き女子として稼ぐための手練手管を作成しカリスマとして崇められていたが、
当然ながら犯罪の教唆にあたるため、詐欺および詐欺幇助の疑いで逮捕された。
・石破ショック
…2024年9月末に発生した株価暴落事象を指す。
岸田文雄前首相の自由民主党総裁選挙不出馬表明を受け、
2024年9月27日の自民党総裁選で石破茂氏が当選し新総裁に就任した。
これと同時に円相場が急騰して日経平均株価が暴落、
記録的な円高に陥る事態となり「石破ショック」などと呼ばれた。
・新NISA
…「NISA」とは投資で得られた収益が非課税になる国の税制優遇制度のこと。
「Nippon Individual Savings Account」の頭文字を取り「ニーサ」と読む。
投資で得られた利益には、通常の課税口座では約20%の税金が課かってくるが、
NISA口座で投資していた場合、得られた利益は非課税となり、
全額受け取ることができる。
NISA制度は2014年1月に始まり、2018年1月には「つみたてNISA」も開始され、
個人の資産形成に有用な仕組みとして運用されていたが、
投資できる期間や金額に制限があることなどといった課題もあった。
これを受けて2022年12月にNISAの抜本的な改正が決定され、
2024年1月より「新NISA」が運用開始した。
新NISAでは非課税保有期間の無期限化、非課税保有限度額の拡大、
年間投資上限額の拡大などが旧制度からの主な変更点となり、
十分な老後資金準備ができ、柔軟な運用が可能になったことが
主なメリットとして挙げられている。
一方で投資の自由度が上がることから、ある程度の判断力が求められ、
元本割れなどの投資のリスクも大きくなっていることは留意すべきである。
・とうとう出たね…
…お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんの発言。
松本さんが出演した「M1グランプリ」の生放送から数日後、
2023年12月26日に某センテンツスプリング…週刊文春にて、
2015年に一般女性に対し強引に性行為に及ぼうとしていたことを、
被害女性が告発するという形でスッパ抜かれた。
これに対し松本さんと吉本興業は事実無根の虚偽の記事と断じ、
法的措置を視野に入れた対応に専念するため、
2024年1月13日に松本さんの芸能活動無期限自粛を発表した。
これによりお茶の間から松本さんは姿を消すこととなった。
芸能界の大物に対するスクープであり、事の内容も相まって、
松本さんを擁護する人も批判する人も多数現れ賛否両論が極まった。
そんな中、被害に遭ったとされる女性が
お笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬さんに対し、
松本さんと参加した宴会に感謝する旨のLINEメッセージがあったことが
明らかとなり、松本さんもこれに「とうとう出たね…」と反応した。
しかし、松本さんに性被害を受けたとされる女性は相次いで現れており、
何が事実で何が虚構か計り知れない混沌とした様相を示すのであった。
・風呂キャン
…お風呂場でキャンプをすること…ではなく、お風呂に入らないこと。
「風呂キャンセル」の略である。
また、お風呂に入らない人たちのことを「風呂キャンセル界隈」と呼ぶ。
最初は「お風呂に入るのがめんどくさい」という自虐に近いネタだったが、
主に若者たちの間から「そういう日もある」と共感され、
いつしかカジュアルにお風呂をサボれるワードとなっていった。
・やす子オリンピック
…お笑い芸人のやす子さんがX(Twitter)に投稿したコメント。
全文は「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」。
これだけならただのコメントであり何でも無いことだったが、
これに対しタレントのフワちゃんが罵倒コメントと共に引用した。
芸人に対する冗談のつもりの暴言とのことであったが、
やす子さんはこの暴言コメントに対し「とっても悲しい」と一言だけ残した。
この顛末に対しフワちゃんに対する批判が集中し、
炎上案件へと発展し、フワちゃんは芸能活動を休止することとなった。
・タイミーさん
…「タイミー」とはアルバイト提供サービスを運営する企業、
およびそのサービスを利用できるアプリを指す。
これを利用して働く臨時アルバイトを「タイミーさん」と呼ぶ。
若干の煽り呼称のように聞こえなくもない。
・菊池風磨構文
…アイドルグループ「timelesz」(旧「SexyZone」)のメンバーの1人、
菊池風磨さんの発言を元にしたネットミーム。
自身が出演したドキュメンタリー番組にて、
歌詞を忘れたオーディション生に対して菊池さんが発言した、
「歌詞忘れてるようじゃ無理か~。歌詞はね、入れとかないと」
というコメントがファンから「構文っぽい」と言われた結果、
たちまちネタにされ改変された文章が大量に生まれるのであった。
・だらし内閣
…2024年10月1日に発足した石破茂内閣に対する蔑称。
内閣発足時の写真撮影にて移された石破首相の姿が、
服装が決まっておらずやたらとだらしなく写っていたため、
こんなことを言われてしまうハメとなった。
なお内閣総辞職を経て11月11日に再発足した第2次石破内閣での
写真撮影ではビシッと決まっていた模様。
・「ときメモ30周年」「ときメモ動くかもよ」
…恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」の
第1作が発売されて30周年経ったこと、
およびこれに対してときメモ公式がX(Twitter)で投稿したコメント。
その後、ときメモシリーズ最新作が2025年に発売されることが発表され、
「動くかもよ」とはこのことだったと公式がコメントした。
・誤審ピック
…2024年パリオリンピックの蔑称。
パリ五輪では特に柔道など「審判という人間が判定を下す競技」で
不可解な判定が相次いだ。
この他にも柔道団体決勝で日本とフランスが対戦した際には、
最終戦のマッチメイクを行ったスロットのようなシステムに対し、
あからさまに操作されたかのような結果が出たことから、
不正があったのではないかという疑念がかけられていた。
・誰かこの写真顔だけ明るく出来たりしますか?
…とあるX(Twitter)アカウントのコメント。
自分が写っている写真に対し見栄えを良くできないかという趣旨だったが、
あの手この手でネタ加工するリポストが殺到し、
ちょっとした大喜利状態となるのであった。
・広島燃ゆ
…プロ野球広島東洋カープが受けた未曾有の大災害。
元ネタは2024年9月4日に発売された野球情報誌「週刊ベースボール」での、
広島の特集につけられていた副題である。
2024年のセ・リーグは大混戦であったが8月末時点では広島が首位に立っており、
優勝争いは巨人との一騎打ちになると思われていた。
ところが9月4日に週刊ベースボールが発売された途端に広島は絶不調に陥り、
得点力が低かった打撃陣は完全にヒエヒエとなり、
広島を支えてきた先発と救援陣も8月までの成績がウソのように崩壊し、
9月の月間成績が5勝20敗と壊滅的な結果となってしまった。
これにより首位陥落はおろか一気に4位まで転がり落ち、
まさかのBクラスおよびシーズン負け越しで終了することとなってしまった。
ちなみに阪神タイガースの伝説のフラグ「Vやねん!」も週刊ベースボール発であり、
「広島燃ゆ」が「広島版Vやねん!」などとネタにされるとともに、
週刊ベースボールの呪いの恐ろしさをまざまざと見せつける結果となるのであった。
・一人賛否
…お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品さんが自身のYouTubeで行っている企画。
話題になっている出来事や人物に対して粗品さんが
自身の感じる「賛否」を交えて持論を展開するものである。
奇譚のない意見を述べることから粗品さんに対する賛否も分かれている。
・詐欺広告
…著名人のなりすましなどを用いて消費者を騙すことを目的とした広告。
ダイエット食品や健康器具などで大きな効果が出たといったようなものも
場合によっては詐欺広告または広告詐欺となるケースもあるが、
これらは大げさで紛らわしいだけと言えなくもない。
・100日後に死ぬ(×)ネズミ
…漫画「100日後に死ぬ(×)ネズミ」を指す。
2019年に連載された「100日後に死ぬワニ」の続編である。
上記の(×)は「死ぬ」に被せるように書かれており、
ネスミは死なないと予想されるものとなっている。
・いらすとやチャレンジ
…フリー素材「いらすとや」の絵を自分の絵柄で描く行為。
とあるイラストレーターが自己流の絵で描いたことがきっかけとなり、
X(Twitter)にて「#いらすとやチャレンジ」のハッシュタグが誕生し、
同様にいらすとやの様々なイラストを自分の画風に合わせて描く
イラストレーターが続出した。
…というわけで、今年も内容的に重複するものを除いて、
全てのノミネートワードにコメントをつけました。
毎年言ってますが、政治ネタや時事ネタはやっぱり疲れますね。
ネタワードならともかく、普通の言葉だと調べるのが思ったよりも大変なんですよね。
…それはともかく、なんか今年多くない…?
少しは絞ってくれないかな…いや自分で絞れやと言われたらそれまでですが…
まあ後から自分で見て(・∀・)ニヤニヤするためにやってることなので、
なんだかんだ言って手は抜きたくないところでもあるのです。
…そんなこんなで、次回はアニメ流行語になります。
次回、「バズワード・メモリィ2024 Part3」に続く。
毎年恒例、バズワード・メモリィのお時間です。
「ガジェット通信 ネット流行語大賞2024」結果発表
つい先日、2024年新語・流行語大賞が発表されました。
それとともにネット・アニメの流行語大賞も合わせて発表されました。
そこで今年もやっぱりやります、流行語大賞に選ばれた言葉に
テキトーにコメントをつけていくのコーナー!
ある意味12月の恒例行事パート2!
・金賞:まいたけダンス
…バーチャルYouTuber儒烏風亭(じゅうふうてい)らでんさんの持ち歌。
2024年5月29日の配信にて収録が巻いたとき用の歌「まいたけ」を披露し、
これに伴奏とアニメーションをつけたショート動画が人気を博した。
その後、2024年10月30日に「まいたけダンス」が誕生し、
らでんさんの初のオリジナル曲としてリリースされ、
多くのダンス動画が生み出され一気にネットミーム化した。
この他にも「まつたけダンス」「しめじダンス」などがある。
・銀賞:闇バイト/ホワイト案件
…SNSやインターネット上でリスクの低さをアピールした求人案件。
「合法」「簡単」「高収入」などと称してラクに稼げる仕事と宣伝し、
「ブラックな職場」とは真逆である「ホワイトな案件」とアピールして、
荷物運びや軽作業の募集をしているものであるが、
その実態は詐欺や強盗といった違法行為に関与させる、
いわゆる「闇バイト」と呼ばれる危険な案件である。
応募者の警戒心を和らげるように募集しているが、
迂闊に関与してしまうと個人情報の強要や脅迫などを強いられ、
簡単には抜け出せない状況に追い込まれてしまう。
ホワイトどころかクロもクロ、真っ黒のブラック案件である。
このような組織犯罪は「匿名・流動型犯罪グループ」と呼ばれ、
匿名性の高いSNSや求人サイトなどを利用して犯罪の実行役が集められ、
強盗事件や特殊詐欺などといった様々な犯罪を、
その都度メンバーを入れ替えながら敢行する悪辣な組織である。
「ホワイト案件」に釣られて集められた「闇バイト」の実行役は、
往々において警察に逮捕されやすい末端の役割をあてがわれ、
「トカゲの尻尾」として切り捨てられることがほとんどである。
当然そのような組織からまともな報酬など得られるはずもない。
これらの「下っ端」を検挙したとしても主犯格たる指示役は姿を晦ますため、
根本的な対策にはなかなか至れず問題となっている。
・銅賞:無課金おじさん
…2024年パリオリンピック射撃混合団体10mエアピストルで、
銀メダルを獲得したトルコのユスフ・ディケチ選手の日本での愛称を指す。
射撃競技は極限の精密操作性が求められる世界であり、
選手は集中力と精度をできる限り高めるための様々な装備品の使用が認められている。
ところがディケチ選手は非常にラフな格好で競技に臨んでおり、
その見た目はどこにでもいそうなごく普通のおじさんそのものであった。
そんな人が眼光鋭い射撃を重ね、オリンピックの決勝の舞台に立ったことで、
SNS上で大きな話題を呼ぶこととなり、
そのスタイルからソシャゲやネトゲなどで強力な課金装備を使用しない
「無課金プレイ」と結びつけられ「無課金おじさん」と呼ばれるのであった。
ちなみに、ディケチ選手はかつて憲兵組織に在籍していたことがあり、
職業軍人としてガチで銃を扱ってきた人であった。
また、五輪でのメダル獲得は今年のパリが初めてであったが、
2008年北京五輪から5大会連続で出場している実績の持ち主である。
・猫ミーム
…ネットミームの一種。
「飛び跳ねる猫」の動画に「マイ・ハッピー・ソング」という曲を
組み合わせた動画が流行のきっかけとされるが、
猫を用いた動画やネタは古くから存在しており、
いつの間にやら市民権(?)を得た1つのジャンルとなっていた。
「現場猫」や「宇宙猫」もある意味猫ミームと言えるかもしれない。
・裏金問題
…正確には「政治資金パーティー収入の裏金問題」。
自由民主党の派閥などが主催した政治資金パーティーの収益の一部を、
政治資金収支報告書へ過少に記載、または記載をしていなかった問題を指す。
中でも安倍派や二階派が主催したパーティーでは、
所属する議員にパーティー券の販売ノルマを課し、
ノルマを超えた分のプラス資金を議員に還付(キックバック)したとされる。
そうした還付金は議員個人の政治資金収支報告書に記載されておらず、
議員の「裏金」となっているのではないかと批判されている。
この問題により、2023年12月に当時の内閣総理大臣岸田文雄元首相は、
問題に関わった閣僚の更迭と自派閥である岸田派を含めた派閥の解散を実施した。
また、2024年10月27日の衆議院議員総選挙においては、
この問題と関わりがあるとされる候補について「裏金議員」とレッテル貼りがされた。
上記の通り、自民党の政治資金パーティーが槍玉に挙がっていたことから、
与党や自民党が親の敵よりも憎くて仕方がない野党や各種マスメディアは、
水を得た魚とばかりに徹底的に裏金問題を連呼しているが、
では野党などでは政治資金パーティーを一切開催していないのか、
そうした活動での政治資金収支報告書への不記載が一切無いのかというと、
当然そんなことはなく大概どこでもやらかしているため、
足並みは微妙に温度差がある模様。
なお、この問題を受けて改正政治資金規正法が2024年6月に可決、成立した。
・好きな◯◯発表ドラゴン
…インターネットミームの1つ。
線画で描かれたクッソ単純なドラゴンに好きなモノを発表させるイラストを指す。
発祥は2023年8月にとあるアカウントによりX(Twitter)に投稿された、
「好きな惣菜発表ドラゴン」というイラストである。
その後、ニコニコ動画で楽曲として投稿されていたが、
簡単な作画かつ汎用性の高いネタであることから、
二次創作的に様々な好きなモノをドラゴンに言わせるイラストが増加。
2024年にはちょっとしたブームとなるのであった。
・オールドメディア
…直訳すると「古い媒体」であり、CDやカセットテープ、VHSなどといった
旧世代の情報記録媒体を指す言葉だが、
ここから転じて「旧態依然とした新聞やTVなどのマスメディア」を揶揄する
蔑称じみた言葉として用いらている。
もっと直接的な類義語として「マスゴミ」などがある。
インターネットやSNSなどの発展により個人がマスメディアに頼らずとも
一次情報に触れやすくなった昨今では、
マスメディアによる偏向報道や無断転載、報道しない自由、世論操作、
果ては捏造行為などがつまびらかにされるケースが増えてきており、
報道に携わる者としての態度を改める素振りも見せないことから、
「時代遅れのメディア」というレッテルを貼った言葉として、
「オールドメディア」などと揶揄するのであった。
このように、一次情報ではない情報を鵜呑みにするものではないが、
インターネットやSNSの情報が信用できるという意味では決して無い。
ネットの情報を鵜呑みにして「自分は真実を知っている」などと
いい気になるのは勘違いも甚だしいことになりかねない。
そのような人物は「ネットde真実」などと揶揄されブーメランとなる。
「人は自分が信じたいものを喜んで信じて疑わない」という格言もあるが、
何事もソースの確からしさを遡って調べ、その話が事実か否かについて、
自らで確りとファクトチェックすることが重要である。
「話題に一番乗りする快感」や「相手の間違いを正してやる行為」などは
非常に甘美なモノであるが、それに溺れてはいけないのである。
・アザラシ幼稚園
…オランダのアザラシ保護施設「ピーテルブーレンアザラシセンター」を指す。
負傷、衰弱したアザラシを保護し、野生に帰す活動を行っている。
2019年頃からアザラシを確認できるライブ配信を24時間体制で配信していたが、
今年の8月にX(Twitter)での投稿で大バズりした。
ちなみに、完治したアザラシを海に帰すことを「卒園式」という模様。
・103万円の壁/年収の壁
…労働者が雇用者から受け取る報酬「給料」にまつわるボーダーライン。
端的に言うと、年収が一定の金額を超える(超えてしまう)と、
税金の支払いや社会保険の加入が義務づけられるというもの。
給料の手取りが減ったり、扶養・控除の制度から外れたりするため、
この壁を越えないように働き控えをして調整する人が一定数存在している。
2024年の衆議院議員総選挙における国民民主党の公約の1つに
「103万円の壁」の引き上げが掲げられている。
「103万円の壁」とは所得税の非課税枠の1つで、
所得税の基礎控除48万円と給与所得控除55万円を足したものである。
この金額以内であればアルバイトやパートタイムでお金を稼いでいても、
「所得無し」とみなされ所得税の支払い義務が発生しない。
逆に言えば、このラインを超えると税金を支払わなければならず、
家計を逼迫する要因の1つとなっている。
また視点を変えると、この「103万円の壁」によって、
「まだ働けるのに働くと税金がかかり損をするから働かない(働けない)」
という状況にもなっており、労働力の減少に繋がり問題視されている。
この壁を見直すというのが国民民主党の主張であり、
与党と協議が重ねられている。
・インプレゾンビ
…X(Twitter)にてバズった投稿(ポスト)に群がるユーザーの蔑称。
あるポストがバズったら必ずと言っていいほどそのリポストに出没し、
内容のない返信をしたり他のユーザーのリポストをコピペしただけの返信を残していく。
一見無意味な行動のように見えるが、これには明確な意図が存在する。
それはイーロン・マスク氏によって新たに導入された「X(Twitter)の収益化」である。
収益化の条件の1つに「インプレッション数=ポストを見られた数」があり、
この数を稼ぐため、バズった有名人やインフルエンサーのコメントに雑に返信し、
「その返信を有名人のフォロワーに見てもらう」ことで、
労せずして大量の閲覧数を稼ぐという腹積もりである。
このように、ラクしてカネ稼ぎをするためにインプレッションを求めて、
ゾンビのように群がる姿から「インプレゾンビ」と呼ばれるようになった。
インプレゾンビによってX(Twitter)のトレンドが汚染されてしまうため、
多くのユーザーからAIエロアカウントやスパムアカウントなどと並んで問題視されている。
傾向としては発展途上国のユーザーが多いらしく、
インプレゾンビの影響を排除するためにミュートワードを設定したりと、
一般ユーザーとインプレゾンビのイタチごっこが続いている現状である。
・Bling-Bang-Bang-Born
…アニメ「マッシュル-MASHLE-」第2期「神覚者候補選抜試験編」のOP。
サビのフレーズで「Bling-Bang-Bang-Born」と連呼し、
主人公「マッシュ・バーンデッド」がダンスするOP映像が流れている。
やたらと耳に残るリズムとフレーズであり、
マッシュのダンスは頭文字を取って「BBBBダンス」などと呼ばれている。
・もうええでしょう
…小説「地面師たち」の登場人物「後藤義雄」の口癖。
本作は不動産詐欺師集団「地面師」の暗躍を描くクライム・サスペンスで、
2024年7月にNetflixオリジナル作品として実写ドラマ化された。
後藤は元司法書士の経歴を活かした書類偽造や相手との交渉を担当する。
シチュエーションによって微妙に異なる演技がなされている。
・あるのがいけない!
…漫画「ドカ食いダイスキ!もちづきさん」の主人公「望月美琴」の魂の叫び。
本作は妙齢のOLであるもちづきさんが繰り広げるグルメ漫画である。
…
…グルメ漫画であるはずだったのだが、
もちづきさんの食事描写は文字通りの暴飲暴食を極めたモノであった。
食事に臨む姿はもはや薬物中毒者を彷彿としており、
料理とともに記載されるカロリー量は生活習慣病どころか死を連想させ、
読者に心配を通り越した恐怖の情念を抱かせている。
満腹と高血糖で酩酊する「血糖値スパイク」を「至る」と呼んだり、
空腹を我慢している時に料理にかかる時間を想像してしまい、
コンビニに駆け込み「『ある』のがいけない!」と連呼しながら、
必死の形相で大量の食品をひたすらカゴに入れ続けたりと、
作中で用いられるもちづきさんの言動はとにかくインパクトが強い。
・8番出口/8番出口ライク
…ホラーゲーム「8番出口」を指す。
2023年11月29日にSteamで配信され、2024年4月17日にSwitch版が、
2024年8月8日にPS4、PS5版がリリースされた。
無限に続く地下通路に閉じ込められた状況から異変を見つけ出し、
8番出口を探し出して地上へ出るのが目的の脱出ゲームである。
簡単に言うと間違い探しをするゲームであるが、
わかりやすいモノから注意深く観察しないと気づけないモノまで多種多様である。
また、ホラーゲームではあるがお化け屋敷的に驚かせに来るような要素は少なく、
ホラーが苦手な人でもプレイしやすいことから人気を博した。
内容から「ジョジョの敵スタンド使いのスタンド攻撃っぽい」と評されることもある。
ちなみに、とあるプレイヤーが「通行人のおじさんの全身が震える」という
なんともいえない変異に遭遇し、これをX(Twitter)に投稿したところ、
8番出口の制作者から「初めて見たバグ」というコメントがあり、
「開発者も知らない新たな異変」というパワーワードが生まれるのであった。
2024年には続編となる「8番のりば」がリリースされた。
また、シンプルな作りであることからフォロワーゲームも多数制作されており、
それらは「8番出口ライク」「8番ライク」と呼ばれている。
・上げ底弁当
…弁当の容器の底を上げた弁当を指す。
端部分、縁部分に対し内側の「底」の部分を高く上げたもので、
容量が大きく食べ物がたくさん入っている「ように見える」弁当である。
プリンの容器などを想像すれば理解に容易いと思われる。
コンビニなどで販売されている弁当の上げ底疑惑自体は数年前からあったが、
ここ最近は物価高などのあおりを受けて様々な商品が値上げしたり、
値段は据え置きでも内容量が減っていたりしており、
こういった行為に拍車がかかっているような情勢である。
・はいよろこんで/ギリギリダンス
…「はいよろこんでー!」とは居酒屋のバイトが接客でよく口にする言葉。
…だが、ここではマルチクリエイターのこっちのけんと氏が配信した楽曲を指す。
5月27日にミュージックビデオがYouTubeで公開され、
およそ2ヶ月で5000万再生を突破し、YouTubeチャートTOP100で1位となった。
サビの歌詞「ギリギリダンス」を用いたダンス動画が流行した。
「まいたけダンス」や「BBBBダンス」もそうだが、
世の中はなにかにつけてダンスが好きなものである。
・石丸構文
…政治家の石丸伸二氏の発言を元にしたネットミーム。
2024年7月に行われた東京都知事選挙の開票特別番組にて、
石丸氏が社会学者の古市憲寿氏と討論した際の内容が、
「質問を質問で返し堂々巡りし続ける」という
ツッコミどころ満載の会話となり、たちまちネタにされた。
政治家のネタ構文としては「小泉構文」以来である。
・いまだけダブチ食べ美
…ファストフードチェーン「マクドナルド」の公式イメージキャラクター。
「ダブチ」とは「ダブルチーズバーガー」の略。
2024年10月23日に開始されたダブルチーズバーガーの
期間限定バリエーション「いまだけダブチ」の宣伝キャラとして登場。
プロモーションアニメも公開され、キャラクターの可愛さもさることながら、
「嬉しくなってつい踊る」という、今ではあまり見かけなくなった
あのピエロっぽい先達のキャラを彷彿とさせる演出を見せていた。
・踏めば助かるのにロボ
…中学歴史資料集「学び考える歴史」に登場するロボットのキャラクター。
正式名称は不明。
歴史上の出来事に対して当時の時代背景や宗教観を無視した感想や、
人の感情や心情を無視した合理性に偏った結論など、
ツッコミどころ満載の発言を連発している。
中でも江戸時代のキリシタン弾圧に使われた踏み絵の写真に対し、
「踏めば助かるのに…」というある意味ロボットらしい無神経な発言が、
SNSでネタとして拡散されて「踏めば助かるのにロボ」と呼ばれ、
このロボットに空気を読まないコメントをさせる大喜利に発展した。
他にも「鬼畜ロボ」や「ロボカス」などとも呼ばれている。
これは無機質なロボットの無機質な発言という要素によるもので、
表層的な情報や現代の価値観に基づいた短絡的な感想に対し、
当時の時代背景や価値観を考慮し意見を述べることで、
より深い考察や学びを得ることを促している。
要は反面教師的な役割を担っているキャラクターである。
・ドヤコンガ
…謎のX(Twitter)アカウント。
一説によるとその正体は某女性声優の裏アカウントとの噂があるが、
真相は定かではない。
また、元々「ドヤコンガ」は一般のアカウントだったらしく、
その某女性声優がレスバトルの末に名前を奪い取ったという噂もあるが、
やはり真相は定かではない。
名前の元ネタはアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズに
登場するモンスター「ババコンガ」と思われる。
「ドヤコンガ」は某女性声優のファンを自称しており、
何故かやたらとアニメやゲームの内部事情や女性声優の情報に通じており、
歯に衣着せぬ物言いで叩くこともままあるのであった。
特に某女性声優については本人に近い人物でないと知り得ないような情報も多かった。
X(twitter)や某5ch(2ch)で他のファンとレスバを繰り返していたことから、
某女性声優の厄介オタクと認知されていた。
そんなある日、その某女性声優の公式X(Twitter)アカウントにて、
公式が発信するものとは似ても似つかぬ内容のポストが投稿された。
投稿は即座に消去され、公式は「アカウントの乗っ取りに遭った」と弁明したが、
この直後に「ドヤコンガ」のX(Twitter)アカウントが何故か削除された。
投稿内容が「ドヤコンガ」の文体に非常に似ていたことから、
当初は「厄介オタのドヤコンガが公式を乗っ取った?」と言われていたが、
公式が乗っ取られたアカウントを即座に取り返すという離れ業を行っていたこと、
「ドヤコンガ」が某女性声優の厄介オタクと認識されていたことなどから、
某女性声優に近い内部の人間の行為である可能性が指摘され、
「ドヤコンガ」の投稿日時や某女性声優のスケジュールなどが検証された結果、
「もしかしてドヤコンガはまさかの本人だった?」
「ドヤコンガは某女性声優の裏垢だった?」という疑惑が
まことしやかに囁かれるようになるのであった。
・50-50
…メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が達成した大記録。
「フィフティ・フィフティ」と読む。
某クイズ番組の選択肢を半分にするライフラインのことではない。
韓国の5人組ガールズグループのことでもない。
元々メジャーリーグではシーズン中にホームラン40本と40盗塁を両方達成する
「40-40(フォーティ・フォーティ)」と呼ばれる記録がある。
ホームランと盗塁は打者として求められる能力が真逆であるため、
双方で良い成績を残すことは非常に困難であり、
メジャーの長い歴史の中でも40-40を達成した選手は、
大谷選手の前にはたったの5人しかいなかった。
だからこそ達成した暁には大きく称賛される大記録であるのだが、
大谷選手は40-40はただの通過点とばかりにあっさりと超えていき、
前人未到、文字通りメジャー史上初の「50-50」を達成するのであった。
最終的に大谷選手はホームラン54本、盗塁59個を記録した。
ちなみに、大谷選手は40-40を同日に達成した唯一の選手であり、
その40本目のホームランはサヨナラ満塁ホームランで決めるという、
漫画でもやり過ぎてボツにされるような劇的な展開であった。
・大谷ハラスメント
…メジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手について、
寝ても覚めても大谷選手の報道を過剰に行う各種メディアや、
寝ても覚めても大谷選手の話題ばかりをしてくる相手に対し、
揶揄したり辟易したりすることを指す。
略して「オオハラ」「タニハラ」とも呼ばれる。
大谷選手は上記の「50-50」など様々な記録を残し、
メジャーリーグの歴史に刻まれるレベルの大活躍を続けており、
一挙手一投足が注目の的となる超絶的なスーパースターである。
このことからTV局などマスメディアにとって大谷選手は
「採り上げれば確実に視聴率を稼げる存在」であり、
日本シリーズが開催、放送されている真裏の時間帯にもかかわらず、
メジャーのワールドシリーズを再放送することすらあった。
いつでもどこでも大谷選手の話題ばかりな状況に対し、
いい加減お腹いっぱいになる人も少なからずおり、
いつしか数ある「ハラスメント」の1つに数えられてしまうのであった。
なお、大谷ハラスメントなどと言われているが、
大谷選手自体はほとんど関連の無い言葉である。
むしろ大谷選手の立場としては勝手にハラスメント扱いされたり、
マスコミの過剰報道によって購入した邸宅の場所が特定されてしまい
手放すハメになるなど、どちらかというと迷惑を被っている側と言える。
・デコピン
…人の額(おでこ)を人差し指または中指で弾く行為。割と痛い。
相手をたしなめる時やちょっとしたバツを与えたりする時など、
他にはバトル漫画で強者が「弱い攻撃で大きな威力を表現する」という
描写などで用いられることが多い。
…
上記は行為としてのデコピンの説明だが、
ここではメジャーリーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が
2023年から飼っている犬の名前を指す。
性別はオスで、犬種はオランダ産のコーイケルホンディエ。
大谷選手が2023年のMVPを受賞した際に紹介し、世界中にお披露目された。
2024年8月29日の本拠地ドジャースタジアムでの試合では、
大谷選手とデコピンをあしらったボブルヘッド人形が来場者に配られ、
デコピンが当日の始球式を務めるのであった。
式典などで大谷選手と一緒に出席する際にはよく抱きかかえられているが、
デコピンは大谷選手に愛想を振るうわけでもなく微妙に無表情であり、
割とシュールな画ヅラとなっている。
・ポン・デ・ディグダ
…ファストフードチェーン「ミスタードーナツ」が、
RPG「ポケットモンスター」シリーズのコラボ企画で誕生した商品。
ミスタードーナツの主力商品「ポン・デ・リング」と、
ポケモン「ディグダ」のコラボである。
ポン・デ・リングを土に、輪の中央部分を穴に見立てて、
中央にシュー生地で再現したディグダを乗せて再現したモノである。
3つ買って並べてダグトリオ(ディグダの進化系)を再現する客もいた模様。
これだけならただのコラボ商品だったのだが、
ディグダ部分の出来が店舗ごとにやたらとバラツキがあり、
「個体値」の差が大きく個性豊かなディグダが次々と報告されるのであった。
・南海トラフ
…西日本の太平洋側に存在する水深4000m級の海溝を指す。
日本列島の日本海側では「プレート理論(プレート・テクトニクス)」における
「大陸プレート」である「ユーラシアプレート」と、
「海洋プレート」である「フィリピン海プレート」が隣接している。
海洋プレートは大陸プレートに比べて密度が高いため、
これらのプレートが移動により衝突すると
海洋プレートは大陸プレートの下に沈み込んでいく。
この活動によって成立した沈み込み帯が「南海トラフ」である。
大陸プレートは海洋プレートの沈み込みによって引きずり込まれ、
エネルギーが蓄積していき、いつしか臨界点を迎えると、
引き込みが開放され地震発生の引き金となる。
「南海トラフ」でもこの活動が常に進行しており、
およそ100~150年周期で巨大地震が発生するとされている。
南海トラフ地震とされる最新の地震は1944年から1946年に発生した
東海地震および南海地震とされており、
これらの大地震が発生してから100年が近づいていることから、
2011年には「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が内閣府に設置され、
南海トラフ地震への警戒を強めている。
・頂き女子
…男性から金品を「頂く」、すなわち貢がせる女性を指す。
近似的な行為に「パパ活」などがある。
キャバクラのコンパニオンとは微妙に異なる。
主に若い女性が男性に対して自身の不幸な身の上話などといった、
同情を誘うような境遇を話し、金品を貢がせるという手口である。
「パパ活」同様、ターゲットに選ばれるのはある程度の資産がある中年男性が多く、
このような男性は「おじ(おぢ)」などと呼ばれカモにされている。
頂き女子がする不幸話はほぼマニュアル化されており、
自らが労せずして金品を得るための手段として用いられていることから、
基本的には「詐欺」に該当する。
2020年代には「頂き女子りりちゃん」と呼ばれる女性が、
頂き女子として稼ぐための手練手管を作成しカリスマとして崇められていたが、
当然ながら犯罪の教唆にあたるため、詐欺および詐欺幇助の疑いで逮捕された。
・石破ショック
…2024年9月末に発生した株価暴落事象を指す。
岸田文雄前首相の自由民主党総裁選挙不出馬表明を受け、
2024年9月27日の自民党総裁選で石破茂氏が当選し新総裁に就任した。
これと同時に円相場が急騰して日経平均株価が暴落、
記録的な円高に陥る事態となり「石破ショック」などと呼ばれた。
・新NISA
…「NISA」とは投資で得られた収益が非課税になる国の税制優遇制度のこと。
「Nippon Individual Savings Account」の頭文字を取り「ニーサ」と読む。
投資で得られた利益には、通常の課税口座では約20%の税金が課かってくるが、
NISA口座で投資していた場合、得られた利益は非課税となり、
全額受け取ることができる。
NISA制度は2014年1月に始まり、2018年1月には「つみたてNISA」も開始され、
個人の資産形成に有用な仕組みとして運用されていたが、
投資できる期間や金額に制限があることなどといった課題もあった。
これを受けて2022年12月にNISAの抜本的な改正が決定され、
2024年1月より「新NISA」が運用開始した。
新NISAでは非課税保有期間の無期限化、非課税保有限度額の拡大、
年間投資上限額の拡大などが旧制度からの主な変更点となり、
十分な老後資金準備ができ、柔軟な運用が可能になったことが
主なメリットとして挙げられている。
一方で投資の自由度が上がることから、ある程度の判断力が求められ、
元本割れなどの投資のリスクも大きくなっていることは留意すべきである。
・とうとう出たね…
…お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんの発言。
松本さんが出演した「M1グランプリ」の生放送から数日後、
2023年12月26日に某センテンツスプリング…週刊文春にて、
2015年に一般女性に対し強引に性行為に及ぼうとしていたことを、
被害女性が告発するという形でスッパ抜かれた。
これに対し松本さんと吉本興業は事実無根の虚偽の記事と断じ、
法的措置を視野に入れた対応に専念するため、
2024年1月13日に松本さんの芸能活動無期限自粛を発表した。
これによりお茶の間から松本さんは姿を消すこととなった。
芸能界の大物に対するスクープであり、事の内容も相まって、
松本さんを擁護する人も批判する人も多数現れ賛否両論が極まった。
そんな中、被害に遭ったとされる女性が
お笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬さんに対し、
松本さんと参加した宴会に感謝する旨のLINEメッセージがあったことが
明らかとなり、松本さんもこれに「とうとう出たね…」と反応した。
しかし、松本さんに性被害を受けたとされる女性は相次いで現れており、
何が事実で何が虚構か計り知れない混沌とした様相を示すのであった。
・風呂キャン
…お風呂場でキャンプをすること…ではなく、お風呂に入らないこと。
「風呂キャンセル」の略である。
また、お風呂に入らない人たちのことを「風呂キャンセル界隈」と呼ぶ。
最初は「お風呂に入るのがめんどくさい」という自虐に近いネタだったが、
主に若者たちの間から「そういう日もある」と共感され、
いつしかカジュアルにお風呂をサボれるワードとなっていった。
・やす子オリンピック
…お笑い芸人のやす子さんがX(Twitter)に投稿したコメント。
全文は「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」。
これだけならただのコメントであり何でも無いことだったが、
これに対しタレントのフワちゃんが罵倒コメントと共に引用した。
芸人に対する冗談のつもりの暴言とのことであったが、
やす子さんはこの暴言コメントに対し「とっても悲しい」と一言だけ残した。
この顛末に対しフワちゃんに対する批判が集中し、
炎上案件へと発展し、フワちゃんは芸能活動を休止することとなった。
・タイミーさん
…「タイミー」とはアルバイト提供サービスを運営する企業、
およびそのサービスを利用できるアプリを指す。
これを利用して働く臨時アルバイトを「タイミーさん」と呼ぶ。
若干の煽り呼称のように聞こえなくもない。
…アイドルグループ「timelesz」(旧「SexyZone」)のメンバーの1人、
菊池風磨さんの発言を元にしたネットミーム。
自身が出演したドキュメンタリー番組にて、
歌詞を忘れたオーディション生に対して菊池さんが発言した、
「歌詞忘れてるようじゃ無理か~。歌詞はね、入れとかないと」
というコメントがファンから「構文っぽい」と言われた結果、
たちまちネタにされ改変された文章が大量に生まれるのであった。
・だらし内閣
…2024年10月1日に発足した石破茂内閣に対する蔑称。
内閣発足時の写真撮影にて移された石破首相の姿が、
服装が決まっておらずやたらとだらしなく写っていたため、
こんなことを言われてしまうハメとなった。
なお内閣総辞職を経て11月11日に再発足した第2次石破内閣での
写真撮影ではビシッと決まっていた模様。
・「ときメモ30周年」「ときメモ動くかもよ」
…恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」の
第1作が発売されて30周年経ったこと、
およびこれに対してときメモ公式がX(Twitter)で投稿したコメント。
その後、ときメモシリーズ最新作が2025年に発売されることが発表され、
「動くかもよ」とはこのことだったと公式がコメントした。
・誤審ピック
…2024年パリオリンピックの蔑称。
パリ五輪では特に柔道など「審判という人間が判定を下す競技」で
不可解な判定が相次いだ。
この他にも柔道団体決勝で日本とフランスが対戦した際には、
最終戦のマッチメイクを行ったスロットのようなシステムに対し、
あからさまに操作されたかのような結果が出たことから、
不正があったのではないかという疑念がかけられていた。
・誰かこの写真顔だけ明るく出来たりしますか?
…とあるX(Twitter)アカウントのコメント。
自分が写っている写真に対し見栄えを良くできないかという趣旨だったが、
あの手この手でネタ加工するリポストが殺到し、
ちょっとした大喜利状態となるのであった。
・広島燃ゆ
…プロ野球広島東洋カープが受けた未曾有の大災害。
元ネタは2024年9月4日に発売された野球情報誌「週刊ベースボール」での、
広島の特集につけられていた副題である。
2024年のセ・リーグは大混戦であったが8月末時点では広島が首位に立っており、
優勝争いは巨人との一騎打ちになると思われていた。
ところが9月4日に週刊ベースボールが発売された途端に広島は絶不調に陥り、
得点力が低かった打撃陣は完全にヒエヒエとなり、
広島を支えてきた先発と救援陣も8月までの成績がウソのように崩壊し、
9月の月間成績が5勝20敗と壊滅的な結果となってしまった。
これにより首位陥落はおろか一気に4位まで転がり落ち、
まさかのBクラスおよびシーズン負け越しで終了することとなってしまった。
ちなみに阪神タイガースの伝説のフラグ「Vやねん!」も週刊ベースボール発であり、
「広島燃ゆ」が「広島版Vやねん!」などとネタにされるとともに、
週刊ベースボールの呪いの恐ろしさをまざまざと見せつける結果となるのであった。
・一人賛否
…お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品さんが自身のYouTubeで行っている企画。
話題になっている出来事や人物に対して粗品さんが
自身の感じる「賛否」を交えて持論を展開するものである。
奇譚のない意見を述べることから粗品さんに対する賛否も分かれている。
・詐欺広告
…著名人のなりすましなどを用いて消費者を騙すことを目的とした広告。
ダイエット食品や健康器具などで大きな効果が出たといったようなものも
場合によっては詐欺広告または広告詐欺となるケースもあるが、
これらは大げさで紛らわしいだけと言えなくもない。
・100日後に死ぬ(×)ネズミ
…漫画「100日後に死ぬ(×)ネズミ」を指す。
2019年に連載された「100日後に死ぬワニ」の続編である。
上記の(×)は「死ぬ」に被せるように書かれており、
ネスミは死なないと予想されるものとなっている。
・いらすとやチャレンジ
…フリー素材「いらすとや」の絵を自分の絵柄で描く行為。
とあるイラストレーターが自己流の絵で描いたことがきっかけとなり、
X(Twitter)にて「#いらすとやチャレンジ」のハッシュタグが誕生し、
同様にいらすとやの様々なイラストを自分の画風に合わせて描く
イラストレーターが続出した。
…というわけで、今年も内容的に重複するものを除いて、
全てのノミネートワードにコメントをつけました。
毎年言ってますが、政治ネタや時事ネタはやっぱり疲れますね。
ネタワードならともかく、普通の言葉だと調べるのが思ったよりも大変なんですよね。
…それはともかく、なんか今年多くない…?
少しは絞ってくれないかな…いや自分で絞れやと言われたらそれまでですが…
まあ後から自分で見て(・∀・)ニヤニヤするためにやってることなので、
なんだかんだ言って手は抜きたくないところでもあるのです。
…そんなこんなで、次回はアニメ流行語になります。
次回、「バズワード・メモリィ2024 Part3」に続く。
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