2014年は「格安スマホ」が注目を浴びた。携帯電話事業者から回線を借り受けて通信サービスを提供するMVNO事業者による、通信サービスの価格競争が激化し、データ通信だけなら月額1000円程度で2GBまで使えるプランが主流となった。また、音声通話に対応するプランも増えつつある。
市場の広がりに合わせて、MVNO事業者による通信サービスの格安なSIMカードを挿して使える「SIMロックフリー」のスマートフォンも続々と登場した。従来、SIMロックフリースマホは、NTTドコモやKDDIなど大手キャリアが販売するスマホに比べると、スペックや機能面で見劣りするエントリーモデルが中心だった。
しかし、最近は、キャリア向けのスマホと比べて遜色ないハイスペックのモデルや、必要十分な機能やスペックを備えつつ、お手頃価格に抑えたミドルクラスのモデルも増えている。
ワンセグやおサイフケータイ、ケータイメールなどキャリア独自のサービスを必要としない人にとっては、SIMロックフリースマホも有力な選択肢となってきたと言えよう。
ここでは、2014年夏以降に発売されたSIMロックフリースマホの主要モデルを、3タイプに分けて紹介する。記載した実勢価格のほとんどは、2015年1月中旬時点で量販店や大手通販サイトにて端末のみを購入した場合の例。MVNO事業者が提供する通信サービスプランとの同時加入などによって価格が変動するので、あくまでも目安にしていただきたい。なお、iPhone 6/6 PlusのSIMロックフリーモデルについては、2014年12月9日に日本での販売が停止されて以来、再開されていないので、ここでは割愛した。
トレンドをリードする性能を実現! ハイエンドモデル
Nexus 6
グーグル、ワイモバイル、米モトローラ・モビリティ/実勢価格(税込み):7万5170円(32GBモデル)
Androidの最新OS「Android 5.0 Lollipop」や、2.7GHzのクアッドコアCPUを搭載し、現在販売中のスマホの中でトップクラスのスペックを誇る。約6インチの大画面ディスプレイは、フルHD(1920×1080ドット)よりも高精細なWQHD(2560×1440ドット)を採用。デュアルスピーカーが内蔵されているので、イヤホンを付けなくてもステレオサウンドを楽しめる。
標準的なスマホよりはひと回り大きく、「ファブレット」と呼ぶべき大きさだ。とは言え、背面はラウンドフォルムで手になじみやすく、慣れてしまえば、違和感なく操作でき、大画面のメリットを存分に享受できるだろう。高速CPUと3GBのRAMの恩恵で、マルチタスク操作が快適なことも利点。ワイモバイルも取り扱っており、MNPで購入した場合は、月額540円×最大24か月の割引を受けられる。
OS | Android 5.0 |
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プロセッサー | Snapdragon 805(米クアルコム、クアッドコア、2.7GHz) |
メモリー(RAM) | 3GB |
ストレージ | 32GB/64GB |
ディスプレイ | 5.96型/2560×1440ドット |
カメラ | 背面1300万画素、前面200万画素 |
microSDカード | 非対応 |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
バッテリー容量 | 3220mAh |
対応ネットワーク | 3G、LTE |
外形寸法 | 幅82.98×高さ159.26×厚さ10.06mm |
重量 | 184g |